名探偵と探索者でいあ!いあ!   作:犬(ゆきいろ)

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推理とか、書いてる人が出来ないからいい加減だよ!!
コナンはダイスロールせずに、RPで情報を吐かせるKP泣かせだね!!


黒き地母神に奉げるいあいあ!5

「ふふぉふ、どうふほうふふ?」

「…何言ってるか分からないよ…飲み込んでから喋ろう?」

 

コーヒーの缶を捨てさてどうするかを改めて考え様と、現代利器、現代っ子の特権『ぐぐる』のみを頼りにやって来たリートの知る所をもう一度確認しようとした。

したのだが…、缶を捨てると同時にコンビニへ突撃し、フランクフルトや肉まん等を買い込みはふはふと頬張って居る。

ついでに、肉まんピザまん、揚げ鶏などが入った袋の口をコナンに向け食べる?とばかりに示して来るので結構ですとばかりに首を振る。

 

「ん…それで、どうする?コナンは友達の住所とかで知らナイの?」

 

フランクフルトを一本食い尽してからリートは首を傾げる。

そう言えば、リートはここ最近の東都での誘拐事件については知って居るのだろうか…。

 

「そこに住んでるんじゃなくて、居なくなちゃったんだ」

「ウン?なんで居なくなったともだちがそこに居ると思ったノ。教えてエロイ人!」

「エロくねーよ!」

「お口が悪いよ。お姉ちゃんが、詳しい人に聞く時はソウ言うって教えてくれたんで間違ってない。コナンはエロい人!」

「リートお姉さん、それ間違えた知識だから…他の人に言っちゃだめだよ」

「まじか!?マタお姉ちゃんに騙されましたネこれ!」

 

また、という事はリートの姉は度々そう言った悪ふざけをするらしい。

 

「えっとね…お姉さんは最近の誘拐事件って知ってる?」

 

あーそう言えば…等と思い出す様にするリートへコナンは説明を続ける。

最初は明確に誘拐事件と『黒のゆりかご園』の繋がりは見えず、漠然とした感覚で捉えていたのだが今朝警察から得た情報により薄っすらと繋がりが見えた。

 

まず、行方不明者を大量に出しながら直ぐに誘拐とされなかった理由。

居なくなった子供に元々家出癖があった。保護者にあたる人間が子供への興味が薄く、信じられない事に警察への届け出が数日遅れた。保護者と子供の関係が希薄であり、居なくなるまでの行動が全く把握出来ずにいた…など。

 

そうして実際にコナンも出会った女。『黒のゆりかご』という名前を知った原因の女は、何か資料の様な物を見比べていた。

恐らく、標的の子供の家庭環境などを調べた物だろう、と。

 

「う、うん…?」

「あー…えっとね?二年前に閉園した施設の人がわざわざ子供に直接声をかけたりするのっておかしいでしょ?」

 

しばし沈黙をしてから、リートはとてもいい笑顔でサムズアップしてきた。心なしか目が泳いでいる。

…大丈夫だろうか…。

 

まだざっと目を通しただけだったが、ネット上でさえ異様な程に『黒のゆりかご園』の所在地が見当たらないのだ。結局消えた子供の保護者に何か異変が無かったか聞き、そこから『黒のゆりかご園』への道筋を探るしかない。

 

…なるほど、これでは警察も困る訳だ…。

 

「わたし、ちょっとこんがらがって来たヨ」

 

もそもそとリートが肉まんにまで手を出し始めた。

 

「お姉さんのお友達はなんて名前なの?実家って事はちゃんと運営してた時なんでしょ?」

 

すでに肉まん一つを咀嚼し終えたリートを現世に戻す為に話を振る。

 

「クロだよー。クロねぇ、もう自立して恋人とドウセーしてるよ。えと…くろ、くろうっクロエ?ってこ!」

「外国の人?」

「うん!そうダヨ。実家に帰るって言ってからクロと連絡取れないから、直接見てこいってお姉ちゃんに言われて、ネ…」

 

新一としては一人っ子、コナンとしては実の弟の様だと称しながらも歳の離れた(ている様に見える)蘭。世間一般的な姉と言うものは知らないが、リートの複雑そうな表情を見ると一人っ子で良かったと思ってしまう。

 

「お姉ちゃんに、良く分からないまま送り出されたんだね…」

「妹は、パシリなんダヨ…」

 

うふふ…と青い瞳を細めるリートが少し不憫になったが、連絡も取れない、という事は彼女から聞ける情報も無いだろう。

今も定期的にその友達にメッセージを送っているらしいが、既読にはならないそうだ。

 

「じゃあ…話が聞けそうな人の所へ行こう」

 

頭上にクエスチョンマークを浮かべたリートの手を引いて、コナンは淀みなくなく歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

「ここか…」

 

知らない内に呟いた言葉に、ここ?と手を握ったままのリートが聞き返す。

駅からバスで少し。帝丹小学校とは逆方向の学区に属する住宅街でとある家を見上げながら呟く。

 

「そう。ここが今回の一連の失踪が『誘拐』って判断される切っ掛けになった家なんだ」

「例のコナンのおともだちの家ナノ?」

「……のひとりかな!!」

 

ジンとじゃれて居た現場を目撃した上、目指す場所に知り合いがいるかもしれないというリートを目の届く所に置いておきたいという理由で一緒に来たのだが…普通に考えて見れば小学生が警察の情報を持っているとのもおかしな話である。

どこかで、言いくるめダイスが転がる音がしたが、如何せん、数々の修羅場を乗り切って来た江戸川コナンの言いくるめ技能は成長ももりもりの万能技能と化して居た。

 

近づいた家の表札には『神無』とある。

新一名義のスマホに贈られたデータをもう一度見返してから、ここで間違いないと頷く。その情報に寄れば、ここは誘拐されたとされる子供達の家の中で、比較的普通の家庭だ。

子供が居なくなって、直ぐに通報する程度には。

 

「百代!?」

 

ばん、と激しい音がして玄関から高校生らしい少年が飛び出して来る。

 

「百代ちゃんのお兄さん…?」

 

コナンとリートの姿を確認して、あからさまにがっかりした表情の少年を見上げる。

 

「う、うん…そうだけど、君たちは?」

「うえ!?わたし、わたし…えー!?」

「ボク、百代ちゃんと時々遊んでたんだけど、最近全然会わないから心配で…」

 

しどろもどろになるリートを置き去りに、ぺろっと嘘を吐く。

 

「…そうか…ごめん、ちょっと暫く遊べないんだ。ごめん…」

「モモヨも例の誘拐なノ?わたしのトモダチもいくえ不明なんダヨ」

「君も!?」

 

リートの全力な無遠慮っぷりに一瞬、焦るがこれは情報を得るのにいい流れかもしれないと思う。それと同時に、この同い年程度の少年の悲嘆に暮れた表情を見ると行方不明になってしまった彼の幼い妹を見つけてやりたいという想いが強くなる。

 

『九十九』と名乗った、被害者の兄に促されて家に上がる。

幾ら平日とは言え娘が誘拐された可能性が有るにも関わらず、両親は出勤しているらしい。家には九十九しかいない様だった。

 

「うちは、親が共働きで歳の離れた俺が百代の面倒を見てたんだ…。でもあの日は、テストが近くて家事が山積みで…百代の遊びに付き合ってやれなくて…それで、機嫌を悪くした百代と喧嘩になって…。いつもは駄々こねても、ちょっと構えば二人で笑いあって直ぐ仲直り出来るんだ…」

 

ふう、と深いため息を九十九が落とす。

 

「大人げなく、妹が謝るまで俺から話しかけない。なんて、意地を張ってる間に…姿が見えなくて…!!」

 

顔を覆ってしまう兄の姿が余りにも不憫で、眉間に皺が寄る。

リートは話を聞きながら、こくりこくりと船をこいでいた。

 

「ねえ。九十九にーちゃんは、百代ちゃんが居なくなる前に変な人に声掛けられなかった?」

 

不思議そうに此方を見つめ、思い返す様に空中に目をやり記憶を探る様にして見せる。記憶を呼び覚ます呼び水になればと、コナンは続ける。

 

「ボクね今、探偵のおじさんの所に居候してて両親とは別に住んでるんだけど知らないおばさんに『寂しくない?お母さんに会いたくない?』って声を掛けられたんだ。にーちゃんや百代ちゃんはそういう事、無かった?」

 

あの時の女は蘭の事も知って居た。両親が有名なのを差し引いても『離婚した』や『娘』という区分が強く表れている様に感じた。

居なくなった子供は幼い者ばかりだが、ひょっとしたら蘭や目の前の少年辺りの様な年齢まで対象に含まれて居たのかも知れない。

ひょっとしたら九十九にも接触が有った可能性もある。

 

「……いや。そんな話は聞いてないな…。君は、そのおばさんに声を掛けられてついて行かなかったんだね…」

「うん。一緒に住んでるお姉さんがおばさんと話してるのを見つけて…あっ、ご、ごめんなさい」

 

九十九は目を離した隙に妹が消えてしまっている。同じ年齢程のコナンは実の兄弟ではない同居する『姉』がその現場を見つけて難を逃れた。

そういう様に見える現実を突きつけられ、九十九はなお一層後悔に満ちた表情を浮かべた。彼を傷つけてしまったと悟ったコナンが謝ると、力なく笑う。

 

「気を使わせちゃったな…こんなちっこいのに。君はいい子だな。君の姉さんも…。あ」

 

そこで突然何かを思い出した様に九十九が顔を上げる。

リートは完全に眠り込んでいる。

 

「なに!?何か思い出した!?」

 

関係ないかもしれないけど…と言って九十九が話し出す。

 

「百代が、居なくなる何日か前に、夜中に突然俺の部屋に来て『外に大きい黒山羊さんに乗ったお姉さんが居る』って言ってきたんだ。起こされて、外を見たけど何も居なかったし、夢だろうと思ったんだけど…朝になって親にも話してたけど信じて貰えなくてわざわざ絵まで描いてたな…ちょっと待ってて」

 

その絵を見せる為に九十九がリビングを後にする。

 

「黒山羊…」

「ぶほぉあっ!?」

「な、なに?どうしたの…?」

 

最近思考した、聞いた、発した言葉に何かざらついた映像が脳内に過り、その不明瞭な物をはっきりさせようと口に出した瞬間突然リートが覚醒咽たのに驚き、少し仰け反る様にして距離を取ってしまう。

 

「う、うーん…いや…ウン??黒山羊なんて悪魔みたいダネ。って思った…だけ…うん」

 

少し歯切れの悪い返答をし、僅かに目が泳いでいる。

…出身は英国だという彼女にして見れば山羊、と言うのはやはり悪魔のイメージが強いのだろうか。子供を攫う悪魔。そういった印象…。

 

やはり脳内に妙なノイズが流れる。

その正体の分からない中で、あの旅館で出会った黒い衣装に身を包んだ少女を思い出す。悪魔をモチーフにした楽曲を歌い、蹄のブーツでステージ上に立った黒井小夜林の姿。

 

いや、まさかそんな…。

 

そんな自身の思考に潜り込むコナンには、リートが何か遠い目をして、諦めた様な顔で天井を見上げながら何かを小さく唱えるには気づかなかった。

 

「……ィァィァ………」

 

小さく唱えた後に、ヤケクソの様にピザまんを頬張り咀嚼し始めたので、尚更その言葉を聞きとがめる者は居なかった。

 

 

 




神無百代(かんなももよ)・神無九十九(かんなつくも)
シナリオ本来の導入担当NPC。
百代が消え、九十九がPCに助けを求める事でシナリオが始める。表向きなPCの目的は無事に百代を見つけ出す事になります。
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