メタクトゥルフ神話で持って、名探偵世界の神話知識0の人々を眺めましょう。
宮口絹江という女性に依頼されたのは、『一週間前に行方不明に成った弟を探して欲しい』というものだった。
もちろん依頼されたのは、世間的に超有名な名探偵毛利小五郎であってコナンではない。
だがどんな事件かと気になりソファーの背もたれから顔を覗かせ共に絹江の話を聞いていた。
まぁ、ここまでの事件を解決してたのは全てコナンだと言っても過言ではないので、今回も何があってもいい様にと一応話は聞いていたが、単なる人探し、という程度で落ち着きそうだ。
「正平は…その…恥ずかしながら、所謂不良で…地元の警察にも何度もお世話になっていて、それで警察もまともに取り合ってくれないんです」
これまでにも何度か学校もサボり何日も連絡なしに家を空けた事も有るという。ではなぜ今回は、わざわざ探偵に依頼してまで弟の行方を探るのか?
「それでは今回は今までと何か違ったんですかな?」
「はい。こんな物が送られて来なければまたお友達と遠出でもしているのかと思ったんですが…」
絹江はそこで言葉を切り、スマートフォンを操作し、その画面を小五郎に向ける。
映っているのはラインのトーク画面で相手は『正平』と表示されている。そのもっとも新しい相手方のメッセージ。一週間前の日付で、正平から『かまど旅館』と書かれた看板の画像と、『ねえちゃん助けて』と、一言だけ送られていた。その下にはいくつか絹江から送られたメッセージが続くが全てに既読はない。
「助けて…とはまた物騒な」
身を乗り出して画面を覗き込むコナンも眉を潜めた。確かに。これは穏やかではない。
「何度か電話もかけたんですが、電源が切れてしまってるようで…。警察も、一応私もこの『かまど旅館』連絡をしてみたんですが…そんな人は来ていないと…お願いです!!」
「はひぃっ!」
瞳に涙を溜めた絹江は画張りと小五郎の手を握る。余りの勢いに若干小五郎は仰け反る。
「名探偵さん!正平を…弟を探してください!悪さばかりしている様な、いい子とは言えない子ですけど、私にとっては大事な弟なんです」
一つ、この宮口絹江について付け足そう。彼女、とても美人なのだ。いったい何の事か分からないが、具体的には『APP17くらい』と謎の言葉が浮ぶほどに美しい。
そんな美女に手を握られ涙で潤んだ瞳で見上げられ、頼られて揺らがない男は滅多に居ないだろう。何処かで何らかの対抗ロールに失敗した賽の音が響いた気がする。
「まっかせてください!!この名探偵毛利小五郎、貴女の弟さんを必ず見つけてみせましょう!!」
いつもなら、まーたおっちゃんが調子のいい事を…と乾いた笑いと諦観の眼差しを向ける所のコナンだが、今回は少し難しい顔をして一人考え込んでいた。
不良、それも何度も警察にお世話になる様な類のチンピラ。それでも唯一心を開き気にかけていたであろう姉に対して余裕のないSOSを残して音信普通。
そうなると、もしや、と考えてしまう。やくざや何やら胡乱な連中とまでつるんでしまい、良からぬ辺りまで首を突っ込んでしまったのでは無いかと。
最悪の予感として、あんな風に大見得を切ってしまい、絹江を絶望させてしまう真実にたどり着いてしまうの結果。首を突っ込んでしまった結果、消されてしまった可能性。
もちろん、コナンの知りえない、宇宙の果て、あるいは次元を液晶挟んだ世界のナニモノかがお前が言うのかよwwwと大草原を生やしている事だろう。
ところで、CoCの探索者とコナン世界の探偵の家捜しとプライベート踏みにじり力は高いですよね。
そしてここにクトゥルフでロストし、マゴカロギアで魔法使いになった探偵が居るんですが、このキャラシとかどうですか?(どうでもない)