異世界転移の話   作:三重のシェフ

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簡単なあらすじ

 世界を滅ぼす悪神の手先、触手の怪物が異世界に表れた!!
 
 神様は怪物を殺すために勇者田中と佐藤を送り込むがヒトに化けた怪物は殺せないとほざく勇者達!!


 偉大なる法王様は怪物の本性を暴くためにあの手この手で知恵をしぼった!!

 しかし正体を表した怪物は往生際が悪く逃げ出してしまった!?

どうなる最終話!?

 


最終話ぶっ飛ばす前

都での邪神の手先討伐失敗から一晩がたった。法王は信頼できる腹心の情報により邪神の手先の潜伏先を突き止めていた。

 

 (エルフの森に奴等は居る)

 

今度はさらに入念に準備をして奴等に勇者をぶつける。

 

 そんな法王に伝言が届いた。

 

「竜神様が大至急お伝えたいことがあるそうです。」

 

 法王は来たか、と思った。

 

 「ご苦労様、では出向くとしよう。」

 

 ーー

「竜神さま、法王さまとお話しするのですね?」

 

「そうじゃよ、凄いじゃろ?」

 

「凄いです」

 

 ワシにできることをする。そう言った竜神に怪物達は簡単なお願いをした。要約すると俺達は森に居るからいつでもかかって来いや、という伝言と花の面倒を見ることである。

 

 やがて人を引き連れ法王がやって来た。

 

 法王は竜神の背中に目を向け驚いている。

(竜神の背に獣人の女児がいる。)

 

 気になっているのは自分だけだろうかと横に目を向けると部下も戸惑った様子で首を前後に動かしている。

 (だよね、おどろくよなぁ。)

 

自分より驚いている様子の部下を見て落ち着いた法王は竜神に話しかけることにした。

 

 「竜神殿、今回はどんな用件で来られたので?それに侵入禁止の同盟はどこに置いてきたのですか?」

 

「そんなもんワシもお前にもどーでもえぇじゃろう。」

 

 たしかに、法王は何より今は背中の子供が気になる。

 

 「うむ、お主と勇者に伝言がある、邪神の手先はワシの縄張りの森にて待つ、いつでも来いや。だそうじゃ。」

 

 

法王が邪神の手先になったのかと問うと竜神は否と答えた

法王は気になることをたずねることにした。

 

「背中の子供は一体?」

 

「花です。」

 

「花はワシを恐がらんのじゃ。ヒトの子に好かれるのも悪くない」と竜神が笑う。

 

花は名前を呼ぶようにすねる、すると竜神は機嫌をとるように謝った。

 

(おじいちゃんと孫だこれ。)と法王は思った。

 

「さて、肉じゃがとやらを食べようかのぅ。」

 

「食べましょう。」

 

「俺も食べたい」と法王は思わず言った。

 

 肉じゃがとはなんだろうと部下は思った。

 

 

「おっと、肉じゃがを食いたければワシのお願いを聞いてくれるな?」

 

 竜神が牙を見せつけながら法王に問う。断ることは許さないという雰囲気を見せつける。

 

 「なんだよトカゲ?」

法王はそれにケンカ腰で答える。さっさと食わせろ肉じゃが。

 

「お前の力で神に声を届けてほしい奴等がいてな。」

 

 

ーー明るく生き物の気配がしない森の中、2人の男が2匹の怪物に向かって行く。

 

 伝言を聞いた勇者、田中太郎と佐藤勇一が今まさに怪物に戦いを挑もうとしていた。

 

 「おう。きたな勇者まずは話でもどう?」

 飲み物片手に怪物太郎が誘う。

 

 「友達感覚か!!」

勇者勇一は思わず声を出した。

 

 「いやいや、違うよ?こうお前たちが元気そうで安心したなぁって思って話しかけているんだよ。」

 怪物勇一はのんびりと言った。

 

 「お前らと話すことなんかない。」と勇者

 

 ーー触手の怪物達は異世界に来る直前のことを思い返していた。ヒトの神の弱点を探るために現代の人の家を良く観察していた。それが田中太郎とその友人佐藤勇一である。

 

 ある日太郎と勇一は事故に巻き込まれてしまった。寝不足のトラックに跳ねられる事故だ。小説の感想で盛り上がっていた太郎は気付かず、の勇一はとっさに太郎をかばったが助からない怪我を負ってしまった。

 

「この二人を死なせない!!」

 

二人を産まれた時から見ていた怪物達は思わず太郎と勇一を自らの肉体を同化させる治療を施した。そして人の神にその存在を気付かれ異世界に飛ばされた。

 

ーー異世界に転移した時に記憶がなかったのは同化と異世界に飛ばされた一時的なショックによるものだろう。

 

(勇者二人も事故の時の記憶は恐らくないだろう。)

 

 (目で見て触れた生き物に成れる能力は元々持っていたもの。)

 

それにしても、太郎も勇一も無事でよかったと怪物は思うが、それとこれとは話が別だ。自分達を殺すために向かうなら倒すこともやむなしである。怪物達はそのために勇者二人を呼んだのだから。

 

 

「さて、戦いますか。」と怪物太郎

 

「やってやる」と勇者勇一

 

怪物は触手の怪物という姿をさらす。

 

勇者は剣を抜き、怪物に向かって走り切り裂く。

 

この程度では怪物は倒せない、このままでは都と同じだ。

怪物達は不快な音をたてながら一目散に逃げ出した。

 

 逃がしてたまるかと勇者は追いかける。段々と追い付かれた怪物はその背に竜の翼を生やし逃げ出した。

 

体をくねくねさせながら逃げる姿は「ここまでおいで」と言っているように見えて太郎も勇一も全力で追いかけた。

 

 すると突然視界が暗くなる。

 

(落とし穴だ!!)

 

「ここから出せーー」と太郎

 

「ほいっ」と鉄格子を穴の入り口にはめる怪物勇一

 

勇一は頭を打ったらしく「いってぇぇ」とうめいている。

 

 

怪物は息を揃えて「んじゃ、縁があればまた会おう。」と言いながら落とし穴から離れていく。

 

 勇者の大声がエルフの森に響き渡った。

 

ーーよし、偉大な神様をぶっとばしにいこう。

怪物二人は拳を合わせ、強い決意を胸にこの世界から居なくなった。




 彼らにもう迷いはない。


それでは19時にお会いしましょう
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