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勇一、花、太郎の土下座は報われた、と結果だけ書いておこう。二人を泊めるに当たって言われたことは二人は僕とどういう関係なのか話すことそれと店で働くことであった。
正直それだけで良いのかとびっくりした。
店長かっこよすぎます。
今日、法王様が来日する
この日が僕がこの街で過ごす最後の日になるだろう。
ーー太郎の日記より抜粋。ーー
「それではお世話になりました。」
「故郷に帰る手掛かり見つかるといいな。」
「店長もお気をつけて。」お辞儀をする僕と勇一
「短い間でしたがお世話になりました。」と勇一と花が言う
店長に別れを告げ店を後にする。
今日は勇一と僕が元の世界に戻る手掛かりを得るため法王様に会いに行く。だが正攻法では一生を懸けてもたどり着くことは出来ない。
忍びこむしかない。
計画は勇一が来る前に立てていた。かなりシンプルだ。小さい動物に化けて見つからないように移動する、以上。
幸い勇一も僕と同じ「あらゆる生物に変身出来る」異世界特典をもらっていた。つまり計画に変更なし、である。
一つ変化したのは花の存在だった。彼女は計画に組み込むことは出来なかったため宿屋で先に待ってもらうしかなかった。
ふと、店長に言われた言葉を思い出す。
「奴隷を買うってことはソイツの一生を手にするってことだ。その意味をよく考えろ。」
僕のなかで答えは出ない。何せ何も考えず花を買ってしまったのだから。それでも一つ思うのは花のように穏やかなこころを持って欲しいということだけだった。この件は勇一とも応相談だろう。
「着いたな、今日の寝床。」勇一が呟いた。
お金はもう払っている。僕は三階建ての宿屋で窓がある部屋を前もって借りていた。ここから窓から鳥になって法王様がいるところまで飛ぶ。完璧で狂いのない計画だ。花は僕と勇一の力はすでに知っている。
感想が「かっこいい」だったのには将来大物になるセンスを感じた。
「いってくる」そう言うと花は
「待っています。」と言った
そうして僕と勇一は街を駆け抜けた。
街はいつも賑わうが今日はいつも以上に栄えている。それだけ法王様が来ることはおめでたいことなのだろう。
潜入は驚くほどかんたんだった。この世界に来てからこんなにかんたんだったことはないほどかんたんだった。勇一は周りを警戒した様子で見ているがそんな必要は感じられないほど人がいない。
法王様が玉座に座っている。そして向かい合わせに人に戻った僕と勇一が現れる。
法王様は驚いた様子もなく気安い挨拶を返す。
まるで僕らが来るのをわかっていたかのように
「俺になんのようかな?異世界の者共よ。」
そしてニヤリと笑いながら
「本来なら死刑だぞこの不敬者共め。」と言った。
勇一はへ?と声を出して固まった。それを見て、法王は片方のまゆを上げて口をへの字に曲げた。
僕は大きく息を吸い込んで質問をする。
「神様について聞きに来ました。教えろ下さい。」
どうやら僕も緊張しているらしい。ベロがガリッとした。
いたい
勇一はおい、大丈夫か?と聞いてくる。
心配するな、大丈夫じゃない。
「まあいい、さっそくだが君達私の近くによってくれるかなぁ?私は君達に話すことがたくさんあるんだよ。この機会にぜひとも仲良くなろう。」
法王様はそう言いながら玉座?からゆっくり立ち上がる
「太郎、何かこの人一番しゃべってないか?」
一度に話すセリフぶっちぎりナンバーワンだな。
「法王さま、あなたは神様のお声が聞けるらしいですね」
法王は笑顔でうなずきながら一歩ずつ近づいてくる。その様子は自然で友人を前にしたような気安い雰囲気すら感じる。
「俺達は元の世界に戻るためにあなたの知恵をおかりぃ!?」
話の途中で法王様に殴りかかられた勇一。
法王は舌打ちをした。
「さすがにこれじゃ無理か。」
「あの、何を?」
「オメェらに話すことは何一つねぇよ。こっから逃がさねぇから覚悟しろよ?」
法王の手にはいつの間にか剣がにぎられている。
法王は告げる。
「世界のために死ねや無礼者ども。」
部屋にはいつの間にか魔法の結界が張られている。逃げることは許されない。
「これはあれだな。」勇一は言う。
「倒さないと話通じない感じだな?」
僕は返す
「この世界の偉い人みんなこうだよ。」
竜神のときと違って勇一がいる僕の心には余裕があった。
僕はこの世界で最強の生物になれる。勇一は元々身体能力が高い。決着は簡単に着いた。
「なるほど良い神様の言った通りだな。」
静寂な神殿に法王の声はよく響く。まるでそのために造られたと言わんばかりだ。
法王は告げる。
「正体を現せ化け物め」
それは僕と勇一の運命を決める致命的な一言となる。
次回、お前は誰だ?
よろしくお願いします。