魔法科高校の超能力者   作:クローバー

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日常

「なあ木場……何で俺魔法学科受けてんだっけ?」

「司波です。何でって、アナタがBS魔法の使い手で、魔法に関する良識を全く知らないからでしょう?」

 

 最近知り合った同級生が私の名前を覚えてくれない件について。

 この人、八星理人はとにかく人の名前を覚えない。土日を挟んで挨拶したら「えっと………お、おお!」と誤魔化すぐらいだ。

 おまけに勉強は覚えるのは普通に早い。もう私に追いつくほど。絶対わざとだ。わざと間違えている。

 

「BS魔法?何だっけそれ……えっと、生天性の魔法だっけ?」

「学科移動の際と、昨日も学んだでしょう」

「そうだっけ?」

 

 これだ。知識はきちんと覚えているくせに何時習ったか忘れたと言う。前の時間に開いたページを開いてくださいと言われると必ず私に聞いてくる。

 

「ところで新崎、なんか怒ってない?」

「し・ば・で・す!いい加減に覚えてください!」

「無理無理。俺記憶能力に難があるもん」

「……はい?」

 

 その言葉に首を傾げる私に八星さんはほら、と前髪をあげる。彼は顔に大きな傷があって少し怖かったが、その傷はどうやら頭から始まっているようだ。右のおでこの大きな傷から左頬に向かって傷が伸びている。

 

「事故にあった時にこの辺に歪んだ窓の淵が頭に突き刺さってね頭から血を流してる妹を助けたい一心で無理矢理抜こうとして顔を削ったんだ」

「……………」

 

 想像するだけで痛い。というか良くそんな話を笑顔で話せますね。

 

「俺に取っちゃ妹を助けられた勲章だからな。で、その時脳にショックを受けたのかエピソード記憶に記憶を入れにくくなってるんだよ」

「記憶が?」

「知識は簡単に覚えれるんだけどな……正直頑張らないと三日もあわなければ友人と何してたかも忘れる。事故前の記憶や覚えようと頑張って覚えることに成功した記憶は別だけど………クラスの先生の顔は何とか覚えたぜ!」

「………ごめんなさい、事情も知らずに」

「良いって良いって。ま、一応顔は覚えたぞ。誉めるが良い」

 

 と、そんな調子に思わずクスリと笑ってしまう。それに対して彼も微笑んだ。

 

「そ、そういえば、今更ですけど八星さんは数字持ちですか?」

「うんにゃ。両親どっちも一般人」

 

 考えてみれば下心がない異性の笑顔を前で見たのは初めてだ。気恥ずかしさから話題を逸らすように気になっていたことを訪ねるが違うらしい。

 まあ一般人で数字の名前でもおかしくないが。

 

「じゃあそれは隔世遺伝ですか……それであの才能、素敵ですね」

「…………」

 

 実際彼の才能には目を見はるモノがある。この前も物体移動や凍結を平然と大規模で行っていた。氷結には得意だという自負があるだけに、少しショックだったのは内緒だ。

 

「そういや一つ質問なんだけど、俺最近覚えようとしてる顔と名前お前しかないんだけど覚えようとしてないだけか?」

「八星は私以外友人がいませんもの……」

「じゃあえっと……市場は?友達いるのか?」

「………………司波です」

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