艦これ がんばれ鯉住くん   作:tamino

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連日投稿だオラァン!
いい天気で休みだから書き上げちゃいました。

……今回はほんのちょっと気分が悪いかもなお話。
ギャグ路線なお話の裏ではこんなこともあるよ、って感じで受け取ってもらえれば。

まぁ結局は爆発オチみたいな感じで決着がつくので、お話は暗い雰囲気には進みません。
その辺は安心しててくださいね。


第110話

「一体どうなっているのだ!?元帥殿!!」

 

「一通り話を聞かせてもらったが、到底納得できん。

我々、横須賀の精鋭になんの連絡もなく、独断で欧州へ向かったなどと」

 

「まぁ、それはそうだろうな」

 

「何を悠長な……!!

佐世保のような中規模鎮守府が、このような一大作戦の看板を務めるなど……

認めるわけには行かない!

国際社会から叩かれるぞ!?欧州への救援に出し惜しみをしたとして!」

 

「そうはおっしゃいますが、皆さま。

現状はそのような話をする段階にありません。

既に出撃した、佐世保の艦隊をどうサポートするか。

それがこの会合の主目的だったはずです」

 

「大和殿……

いくら第1鎮守府(大本営)筆頭秘書艦の貴女は優秀といえど、その意見には異を唱えさせていただく。

今回の一件は、とんでもない越権行為だ。まずは先走って出撃した者たちを呼び戻すべきだろう。

もしこれを放置してしまえば、軍としての体裁が保てなくなり、日本海軍は空中分解してしまうぞ。

そしていずれは深海棲艦との戦争にも敗北、国内が恐怖と混乱に陥ってしまう。

それでいいのか?元帥殿」

 

「うむ。皆の意見は至極尤もである、が。

佐世保の鮎飛大将には、対外諜報に必要ということで、ある程度の自治権を与えてある。

だから今回の出撃については、越権行為というのとは少し違う」

 

「屁理屈だ!

そもそもなんだその自治権というのは!?

古来より地方に自治権を与えた先にあるのは、独立と対立だ!

分国法を造られて、ここ横須賀に牙をむかれるのがオチだぞ!?」

 

「そもそも鮎飛大将殿は、あの諜報集団の頭の息子なのだろう?

本当にそのような出自の者に大将が務まるのか?」

 

「それは言い過ぎだ。自重しろ。

……まぁ、あながち間違いとも言えんがな。

裏のものが表に出るなど、筋違いと言われても仕方ない」

 

 

 

ここは大本営の会議室。

今現在この部屋には、横須賀第1鎮守府(大本営)から横須賀第10鎮守府までの、すべての提督が集まっている。

 

つい2日前に佐世保第1鎮守府から入った、

 

『こちらで欧州救援作戦に決定的な情報を得た。

そのため本隊として佐世保第4鎮守府から、輸送艦隊として佐世保第1鎮守府とラバウル第10基地の合同輸送艦隊を派兵した。

戦力としてはこちらが出したもので十二分だが、海軍内のいざこざを考慮すると、そちらから本隊を出すという体にした方がいいだろう。

ややこしい折衝を任せてしまうのはすまないと思うが、伊郷元帥殿であれば問題なく解決できるものと信じている。

急な話で申し訳ない。よろしくお願いいたす』

 

という電文を受け、元帥が横須賀の全提督を召集したのだ。

 

大将が上官である元帥に送るにしては、とんでもなく失礼な物言いである。

しかも内容も事後報告であり、本来の意味の海軍であれば、かなりの厳罰が下されるところだろう。

 

しかしあくまでこの組織は、艦娘からのイメージが固まりやすいから『日本海軍』としているだけで、別に軍隊でも何でもない。

強いて言うなら、ただの公務員である。

 

だから元帥も、このとんでもない一報を、

 

『了承した。こちらで諸々決定したのちに、連絡を寄こす』

 

という、すごくシンプルな返信をすることで受け入れることにしたのだ。

 

 

 

……そういうことで現在の会議の議題は、

 

 

 

『欧州救援における、派遣艦娘の選定』

 

 

 

というシンプルなものとなっている。

 

決して佐世保鎮守府の在り方を追及したり、国際社会における日本海軍の立ち位置を政治的に考える場ではない。

それを考えるのは、また別の場所、別の組織、別の機会だろう。

 

 

 

「そこまでにしておこう。

佐世保鎮守府の運営方法については、今回は棚上げ事項として取り合わないことにする。

もし意見があるようなら、別の機会に場を立てることにするので、意見要望課にその旨連絡してほしい」

 

「……ふん。承知した」

 

「納得はしていないがな。

まぁ、その議題は次回にとっておくことにしよう」

 

「そうか。では今回の議題だが……」

 

「いや、待ってほしい。

議題に入る前に……ひとつ指摘しておかねばならんことがある」

 

「む。どうした?」

 

「……この提督が意見出しあう場に、何故艦娘が提督として参加しているのだ?」

 

 

各提督の視線が、ひとところへと向かう。

そこには背筋を伸ばし、凛として席にかけているひとりの艦娘が。

 

 

「……申し訳ございません。

主の一ノ瀬司令は、現在体調を崩しておりまして……」

 

「フン!これだから民間上りは!

国防の要という自覚がまるで足りん!

養成学校を出ることのない選抜制度など、無くしてしまえばいいのだ!」

 

「誠に申し訳ありません……」

 

「そう滅多なことを言うな。

三鷹財閥の主に制裁を喰らうぞ」

 

「ハン!いくら経済界で成功しているとはいえ、所詮は少佐だろう!?

事実、奴の艦隊は、自分の企業の輸送船護衛ばかりで、ロクに海域解放に貢献していないではないか!

戦闘も出来ぬ輩に提督など務まるはずもない!」

 

「……少将、そこまでです。

これ以上は三鷹少佐及び、少佐を指導した鼎大将への暴言と捉えさせていただきます」

 

「……チッ」

 

 

露骨な舌打ちをしながら、言葉を引っ込める少将。

 

 

「すまんな。大和君。

……では、肝心の選抜メンバーについてだ。

現在先行している佐世保鎮守府組は、アラビア海までの露払いを引き受けるということだそうだ。

我々の仕事はそこから先……紅海から英国にかけての深海棲艦の掃討だ。

ここまでで何か意見はあるか?」

 

「佐世保鎮守府の面々はこちらの意思とは関係なく出撃したのだろう?

それだというのに、そこまで進んで終了とは……なんとも無責任だな」

 

「それは仕方ないだろう。

そもそも未解放海域をそこまで進むだけでも、かなりの戦闘が必要となる。

鮎飛大将からは、余裕があればそれ以降も進撃するとは聞いているが、あくまでできれば、という話だ」

 

「まったく……詳細に作戦を詰めずに出撃とは、戦争をなんだと思っているのか。

鮎飛大将殿は、諜報ばかりが得意で、戦闘行動は不得手と見える」

 

「それだけこちらが頼られていると捉えればよかろう」

 

「フン。丸投げの間違いに思えるがな。

……とにかく、そんな杜撰な作戦にウチの艦娘は出せん」

 

「こちらもだ。

そもそも羅針盤との兼ね合いもある以上、ただのイチ中規模鎮守府の艦娘部隊で、そこまでたどり着けるのかさえ怪しい。

実際にアラビア海にたどり着くまでに、設置した中継基地に、何度も撤退を繰り返すことになるだろう。

時間がかかるはずだ。早急にこちらから部隊を出す必要もあるまい」

 

「今回の報酬である『高練度艦娘10体の譲渡』は魅力的だがな。

即戦力が増えれば、これまで以上に功績を積むことが可能になる」

 

「ハッ!だからと言ってすぐさま増援を送る必要などないわ!

佐世保の奴らが散々疲弊して切り開いた血路を、悠々と進軍させてもらおうか!」

 

「うむ。それが最も賢いだろうな。

というわけで元帥殿、ウチからも部下はまだ出せない。

佐世保鎮守府の部隊がアラビア湾までの海域を解放してから、決戦部隊を出したいと思う。

そもそも急すぎる話だ。艦隊運用計画に大きな支障が出てしまう」

 

「ふむ……そうか。

それでは単刀直入に聞くが、今回主力艦娘を出そうという者はいるか?」

 

 

しーん……

 

 

静まり返る会議室。

しかしその中に二人だけ、手を挙げる者が。

 

 

「……元帥。

私の鎮守府からは主力を出そうと思います」

 

「そうか。助かるぞ、及川中将」

 

「こちらからも。

恐らく一ノ瀬司令ならば、そう言うと思いますので」

 

「代理だというのに気を遣わせてすまんな、鳥海君」

 

 

 

「……それで、他の者は今回は見送りという形でよろしいか?」

 

 

「「「 …… 」」」

 

 

「ふむ。承知した。

まぁ今回の件は突然の話だったからな。無理もない。

では、出るものも出尽くしたところで、ここまでだな。

今回所属艦娘を出すことになった及川中将と、鳥海代理、そして秘書艦の大和は、引き続き残るように。このまま計画の練り上げまでしてしまう。

それ以外の者は各自、自分の鎮守府に戻ってくれ。」

 

 

「「「 了解です 」」」

 

 

 

「それでは会議を終了する。全員解散」

 

 

 

ガタガタッ

 

 

バタンッ

 

 

 

席を立ち、退室していく提督たち。

最後の提督が扉を閉め終わると、廊下から声が漏れてきた。

 

 

 

「フン……とんだ無駄足だったな」

 

「そう言うな。

これで佐世保鎮守府が疲弊すれば、責任をとって大将の交代もある。

すなわち……」

 

「上が一つ空くというワケか」

 

「そうだ。これは我々にとっては千載一遇のチャンス。

佐世保鎮守府の面々には、十分疲弊してもらわねばな」

 

「それで艦娘を出すことを渋ったのか。なるほどな」

 

「当然だ。あくまで佐世保の連中は道を開くだけ、美味しいところは我々でいただく。

そもそもそんな無茶な動きをして、他の者が援助してくれると思う方が間違っているしな」

 

「ハハハ!違いない!」

 

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 

今回非協力的な姿勢をとっていた者たちが去り、会議室は随分と閑散としてしまった。

 

 

現在ここに残っているのは、

 

日本海軍のトップである伊郷元帥、

その秘書艦である大和、

横須賀第2鎮守府の及川中将、

そして、横須賀第3鎮守府の一ノ瀬中佐……の代理の、重巡洋艦『鳥海改二』である。

 

先ほどまで居た面々が、声が聞こえないようなところまで去ったのを見計らい、ようやく大和が口を開く。

 

 

 

「ハァ……提督、もう少しやりようはなかったんですか……?」

 

「何がだ?」

 

「とぼけないで下さい……

いくらなんでもあんな説明をされれば、普通は反感を覚えるというものです……

ただでさえ提督は、元住職ということで甘く見られることが多いのに……」

 

「しかしここに書いてあること以上には、詳しい内情説明など出来まい」

 

「それはそうですが……」

 

 

今回の作戦概要書をぺらりとめくる元帥。

 

実はこの会議で配られた資料には、佐世保鎮守府が報告してきた完全な情報は載っていない。

 

 

載っている内容は以下の通り

 

 

・欧州における人類の最終防衛線が突破されかけている

・現地潜入中の憲兵隊員により、深海棲艦の生息図が明らかになった

・予断を許さぬ状況のため、一刻も早い救援のために部隊を出すことにした

 

 

ざっとこんなところ。

 

 

本当はもっとスゴイというかなんというか、「なんなんそれ?」というような内容であるのだが、当然そんなもの話に出せない。

 

 

……というわけで、今回非協力的だった面々の主張は、何ら間違いではない。

計画が杜撰というのもその通りだし、緊急事態というのを踏まえても、勝手に出撃したうえ事後報告で増援要請など論外である。

 

まあ、真実はもっと論外な状況なのだが、それはそれ。

 

 

「もう少しそれらしい話を作っておけば、あそこまで皆さんの気分を害することもなかったでしょうに……」

 

「それについては大きな問題ではない。

……今回の件は、様々な極秘事項が絡んだ一件である。

この件に関わる者は、最低限で押さえねばならんのだ」

 

「つまり提督は、あえて他の皆さんから呆れられることで、この状況……

転化体についてよく知る面々だけで、話すことができる状況を作り上げた、と」

 

「そういうことだ。

普通はあのような話を聞いて、『ハイそうですか』と素直に従うことなど出来まい。

それよりも、今この場を整えることの方が重要だったのだ」

 

「それにしても……

私は提督が、あまりにもぞんざいに扱われ過ぎていることを心配しているんです……

元帥に対してあのような態度……

提督が放っておくようおっしゃるので、止めはしませんでしたが……」

 

 

実際に大和の言葉通り、横須賀鎮守府の他の提督から、伊郷元帥は舐められている。

 

元帥の出自が禅宗の住職であり、軍属と呼べる経験がないこと、

大本営第1艦隊と第2艦隊は滅多に他鎮守府との演習をしないため、はっきりとした実力差が浸透していないこと、

いくら舐めた態度をとろうとも元帥は一向に咎めないため、増長していること、

 

などなどが理由となっている。

 

 

一発実力を見せればある程度は収まるだろうが、それでは意味がないというのが元帥の考えだったりする。

 

 

大和は良くも悪くも真面目な性格なため、このように心配してしまっているが……

 

どうやら目をつぶりながら沈黙を保っていた彼女は違うようだ。

 

 

「……大和さん、少し落ち着いてください」

 

「鳥海さん……しかし……」

 

「元帥閣下のお考えは、もっと深くて冷酷なものです」

 

「れ、冷酷……?」

 

「うむ。まぁ、そういう見方が主流かもしれんな」

 

「……流石は元帥ですね。

あえて気に障るような表現をしたのに、まるで揺らいでいない。

聡美司令の上に立つものとして、合格です」

 

「それは何より」

 

「提督が冷酷……?

まったくイメージできないんですが……」

 

「大和さんの性格では、そういった思考回路にならないのは仕方ないでしょう。

内政官と軍師はまるで別の適性ですからね」

 

「は、はぁ……」

 

 

まるで表情を変えずに、よく理解できないやりとりをするふたり。

 

置いてけぼりをくらった大和と及川中将は、何を言っていいかよくわからなくなっている。

そんな状況に我慢できなくなった及川中将は、伊郷元帥に質問することにした。

 

 

「そ、それはつまり、どういったことなのでしょうか……?

元帥殿に失礼な態度を、あえて取らせているとは……

僭越なれど、この私にもどういうことか教えていただけないでしょうか……?」

 

「そうですね……元帥閣下、話してしまってもよろしいでしょうか?」

 

「うむ。構わない。鳥海君」

 

「ありがとうございます。

……では及川中将に確認しますが……

先ほど退室していった有象無象と、伊郷元帥や鮫島総理……どちらが優秀か、わかりますか?」

 

「それは……答えるまでもありません」

 

「えぇ、その通り。格が違うというべきでしょう。

つまり、あのように最低限の指揮能力しか有していない提督もどきなど、やろうと思えばいつでも処理できるということです」

 

「は、はい……確かに……」

 

「なのにそれをしない。理由があるに決まっている。

その理由とは何か?わかりますか?及川中将」

 

「……他の提督候補よりも指揮能力が高いから。

……というワケではなさそうですね」

 

「はい。その程度は察することができるようで、何よりです。

あえてあの連中を残しているのは、8:2の法則のためです。

そうですね?元帥閣下」

 

「うむ。それが主目的だな」

 

 

 

「……? そ、それは知っています。

私は7:3の方で記憶していましたが……働きアリの法則とも呼ばれるものでしょう?

しかしそれが、今回の件にどう絡んで……」

 

「そうです。働きアリの8割が働いている時、2割は何もしない。

その2割を取り除いて、8割の働いているアリだけにしてみる。するとどうなるか。

結局その8割のうちの2割が働くのを止め、元の8:2へと戻る」

 

「我々も、それと同じだと……」

 

「人間風情が特別な生き物であるはずがない。アリと同じですよ」

 

「つまり……今回の場合は今の例とは逆ですが……

あえて自分に反抗する8割を保持しておくことで、優秀な2割を活躍させる、と……

そういうことなのですか?……提督……」

 

 

鳥海が明かしたのは、大和にとって衝撃的な事実だった。

 

公平、平等、慈悲深いと信じていた提督が、他人を切り捨てるような考えを持っていたとは……

人をまとめるうえで仕方ないとはわかるが、悲しいという感情が、どうしても出てきてしまう。

 

 

「ふむ。言い訳するようだが、私に従わない者たちを見捨てているというワケではない。

彼らは皆、提督養成学校で鍛え上げ、優秀な指揮能力を持つに至った者たちだ。

横須賀鎮守府という日本海軍の中心で活躍してもらうには、十分な実力を持っていると考えている」

 

「そ、そうなのですか……?」

 

「悲しい顔をしないでほしい。

あくまで役割分担という話だ。

……鳥海君。キミの目から見て、先ほど出て行った者たちの指揮する艦隊、戦うに値するか?」

 

「まったく。全然。これっぽっちも。

艦娘の本来のチカラの3割も引き出せていない艦隊など、路傍の石と大差ありません。

あの程度しかいなければ、今頃は私の手でこの国は消滅していました」

 

「だろうな。……では聞き方を変える。

鳥海君。彼らの艦隊で、大量に発生する知性の低い深海棲艦に対抗することは可能か?」

 

「そうですね。その程度なら問題ありません」

 

「そういうことだ。大和君に及川中将」

 

 

「「 ええと…… 」」

 

 

 

急に話がとんだので、着いていけていないふたり。

 

 

 

「元帥閣下が言いたいのは、2割の昼行燈と8割の働きアリで組織を構成するのが理想、ということです」

 

「うむ。

彼らの艦隊は二つ名個体クラスに対抗することは出来ないが、非常に数の多い通常出現する深海棲艦の相手は問題なくできる。

そしてその反対に、一ノ瀬中佐や加二倉中佐、船越大将や私たち……

他よりも遥かに高い実力を持っている鎮守府は、数が少ないため大量の相手には難儀するが、規格外な個体の相手をすることができる」

 

「適材適所というのは、そういうことでしたか……」

 

「先ほどのアリの話と同じだ。

8割が働いている間、2割は何もしない。

しかしそれは、本当に何もしていないわけではないのだ。

外敵の侵入や自然災害に備え、いざという時に群れを護るためのチカラを温存しているのだ」

 

「な、なるほど……」

 

「では元帥殿……

こう言っては何ですが、舐められているともいえる態度を放置しているのは……?」

 

「人間というのは……

感情を表に出せないと、その感情は心の奥底で熟成、発酵、もしくは腐敗し、手の付けられない怪物に変わることがある。

そういった性質……心のうちによくないものを溜め込んでしまいそうな性質を持つ者を除外したら、そういう者たちが残ったというだけの事」

 

「しかし、実際に低く見られているのは元帥殿だというのに、そんなに冷静な……

……ハァ……参りました。貴方の心の強さには、到底敵う気がしない」

 

「そんな大層なものではない」

 

「フフフ。聡美司令以外にも、私が仕えてもいいかもと思う人間はいるものですね。

ま、片手に収まる程度ですけれど」

 

「そうか。

……では、雑談を終えたところで、話し合いに入ろうと思う。

『本当の欧州救援作戦概要の説明、及び、増援作戦の立案』」

 

「そうですね。いささか前座が長すぎましたけれど。

……さぁ、会議を始めましょう」

 

 




なんとなく察してる方もいるかもですが、この鳥海さんは転化体です。
5年前の本土大襲撃の黒幕ですね。
及川中将含め、ここに居る全員は彼女の正体、経歴について知っています。

ちなみに及川中将は本文中に出てきた『8割』から『2割』に這い上がってきた、数少ない人材となります。

彼の艦隊の加古改二は佐世保第4鎮守府の研修完遂組で(主導教官・あきつ丸。指導基準緩め)、
球磨改と多摩改二は横須賀第3鎮守府の研修完遂組となります(『飛車角コース』。上から2番目)。

非常に強い艦隊です。
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