艦これ がんばれ鯉住くん   作:tamino

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鯉住くんのところから早めに帰った皆さんは、自分たちの本拠地に到着した状態です。伊郷元帥、鼎大将、白蓮大将の鎮守府ですね。
3弟子の皆さんはお祭り騒ぎの2日前まで鯉住くんのところに居たので、まだ海上を移動中です。


第175話 対深海部隊全面防衛作戦

 とある夏の一日。夏の暑さも本格的になってきたなんでもない一日に、小笠原諸島をさらに南下したグアム島近海で事件は起こった。

 

 

『コレハ必要ナ痛ミ。熱クテ、苦シクテ、ナニモカモガ吹キ飛バサレテ……人ハ痛ミヲ知ッテコソ優シクナレルンデスカラ……仕方ナイノ』

 

『エゲツナイワネ。ソレニ協力シテイル私モダケド。……皆シテ時代ノ先ニ進ンデシマッテ羨マシイワ。少シクライ私達トユックリシマショウ? ネェ?』

 

 

 20XX年 7月某日 正午

 イージス艦数隻から無数の核ミサイルが発射される。これによりグアム島付近の人間は全滅。哨戒をしていたパラオ泊地の艦娘が6隻被爆する被害も出た。

 なおこれらのイージス艦は、深海棲艦出現初期に米海軍に所属していた物と同一と考えられる。

 

 

 

・・・

 

 

 

 グアム島が壊滅という大惨事。しかし普段であればそんなことは起こらなかった。

 フィリピン近海を統括するパラオ泊地は、太平洋からの護りの最前線であるグアム島には、常時であればミサイル防衛戦線となる高練度空母艦娘を配置していた。

 それができなかった理由は、かの第二次大戦での悲劇の地、レイテ湾にあった。

 

 

『アァ、悲シイ。私ハ静カニ眠リタイダケナノニ、人ハ栄エテ煩クテ五月蠅クテ。姉様モソウ思ウワヨネ? ミンナ死ネバ静カニナルワヨネ?』

 

『誰カノタメニ頑張ッテ頑張ッテ、ソレデモ届カナクッテ。暗クテ冷タクテ、トッテモ寂シイ水底デ、ズットヒトリ。……ナンデ私ダケガコンナ目ニ……!! 他ノ奴ラモ同ジ気持チヲ……思イダセバイイ!!』

 

 

 レイテ湾では核攻撃の数日前に、超強力な姫級深海棲艦が2隻出現。普段相手取る姫級とは別次元の強さに、パラオ泊地の最大戦力でも足止めが精いっぱいの状況となっていた。このままでは資材が尽きるより早く、限界の戦力差に心が折れてしまう。

 想定を超えた強敵の複数出現。まったく猶予がない状況といえた。

 

 

 

・・・

 

 

 

 そしてそれよりさらに南。日本海軍統括エリアでも最南端のパプアニューギニアでも示し合わせたように大きな動きが。

 

 

『人間ハ栄華絶頂ヲ極メ、行キ着クトコロマデ行キ着イテシモウタ。コレヨリ先ニハ苦シミシカ残ットラン。アア! 気ノ毒ジャ!!

コノわしガ人種性別関係ナク皆殺シニシテ、日ノ元ヲ巨大ナ墳墓トシテ、御霊ヲマトメテぶちコンジャルケェノゥ!! 死コソ唯一ノ救済ジャ!!』

 

 

 グアム島壊滅と同日同時刻。

 ラバウル基地統括地区のアイアンボトムサウンド。その中でも超危険海域内にあるブーゲンビル島近海を中心に、怒涛のような数の深海棲艦による侵攻が起こる。

 第一波をラバウル第1基地と第2基地の総力戦で食い止めることに成功。現在はやや不利な膠着状態だが、敵戦力が未知数のため予断は許されない状況。第二波の規模がまったく読めない以上、対策は急務である。

 

 

 

・・・

 

 

 

 これだけでも未曽有の危機ではあるが、現実はより厳しかった。

 日本海軍統括地区として最西端であり、インド洋からの護りの要であるリンガ泊地。その真っ只中であるシンガポール沖でも、脅威が海の底から出現した。

 

 

『アナナタチ、ソンナニ急イデドコヘ行クノ? イヤ、行先ハ決マッテルワネ。ソウ、ミンナ仲良ク海ノ底。一緒ニ沈ミマショウ? 何度デモ誘ッテアゲル』

 

 

 特殊な陸上型である姫級が、大量の部下を引き連れてシンガポールに出現。

 これらをリンガ泊地の精鋭で1度は撃滅するも、肝心の姫級がわずか1週間でチカラを増して再出現。更なる強化の可能性も踏まえて2度目の撃沈はせずに現状維持に努めているものの、打開策は未だ掴めず。

 敵の陸上型姫級を沈黙させない限り大量の配下も消え去らないと見られており、艦隊の致命的な消耗が懸念されている。

 

 

 

・・・

 

 

 

 ついに恐れていた事態が起こってしまった。

 深海棲艦による同時多発拠点攻撃。しかも核まで持ち出してくるとは誰も予想できなかった。

 

 これに備えるよう通達はされていたし、各鎮守府ではそれなりの警戒もしていた。しかしここまで強烈な同時攻撃が行われると予想できていた者は少なかった。

 

 不幸中の幸いとして、ラバウル基地とリンガ泊地の国外2大巨塔と呼べる大規模鎮守府では対策が過剰なほどされており、被害を最小限に抑えられている。

 一方でパラオ泊地は壊滅的といっていいほどの被害を受けてしまった。決して準備不足だったわけではないのだが、まさかの核ミサイル連射に二つ名個体級の姫級大量出現という地獄である。対応できないのも無理からぬことであった。

 

 

 ……このような緊急事態である。ある意味では当然ではあるが、横須賀第1鎮守府でもある大本営では、各鎮守府のトップを集めた会談が開かれていた。

 

 

 

・・・

 

 

 大本営・会議室

 

 

・・・

 

 

 

「本日は遠いところからよく来てくれた。本日は言うまででもないことであるが、現在日本海軍統括地域全域において行われている強襲。その対策を会議していく」

 

 

 最初に口を開いたのは、現在の日本海軍におけるトップ。伊郷鮟鱇(いごう あんこう)元帥である。元々は禅宗の住職であり、類稀な戦略眼と何事にも動じない鋼の精神力、そして艦娘に対するかなりの指導力を有している。

 そしてその横に座るのは、日本海軍の顔にして大本営のエースを張っている戦艦・大和。戦闘力以外の能力も非常に高水準である彼女であるが、流石に今の日本海軍が置かれている現状にはのっぴきならないものを感じており、その表情は優れていない。

 

 

「いやー、ついに来てしまったのう。ヤツらの一斉攻撃。ラバウルとリンガではなんとかいなせたようじゃが、パラオで被害が出てしまったのが痛いわい」

 

 

 次に発言したのは呉鎮守府をまとめあげる最古参、鼎寛(かなえ ひろし)大将。彼にしては珍しく困り顔である。

 隣の筆頭秘書艦である軽空母・千歳も落ち着いてはいるものの、いつもの穏やかな微笑みにはわずかに陰りが見える。

 

 

「……ッ!! も、申し訳ありませんっ!! 私に、私にもう少し戦略眼が備わっていれば!! どんな責任でも取るつもりですっ!! うっ、うっ……」

 

 

 今にも泣きそうな顔をして慟哭するのは、今回の強襲で最も被害が出てしまったパラオ泊地の統括、平政惠(たいら まさえ)中将。元海上自衛隊所属の古株であり、同時に長距離マラソンの陸上選手としても有名なアスリートである。

 人心掌握術は苦手なものの、持ち前の明るさと実直さで妖精さんと艦娘からの多大な支持を得ているのだが……流石に今回の被害を出した当事者とあっては平静ではいられないようだ。

 隣の秘書艦、軽空母・龍驤も、そんな鬼気迫る彼女のことを不安そうに見つめることしかできないでいる。

 

 

「パラオ泊地だけの責任ではありません!! 自分の担当するタウイタウイ泊地だって、問題のレイテ海域から遠からぬ場所にありますのに、さしたる援護もできず……!! 戦力の増強をもっと進めておけば、この緊急事態にも対応できたかもしれませんのに!! 罰するなら自分も連座させていただきたく!!」

 

 

 大きな声で自身も罰して欲しいと嘆願するのは、タウイタウイ泊地をまとめる益国皐月(ますくに さつき)中将。華族の出自であり由緒正しい家柄の彼女は、実にまっすぐで責任感が強い女性である。海上自衛隊から日本海軍に転換してからの所属であり比較的新参でありながらも、その人一倍の努力と実直さで中将まで上り詰めた傑物といえる。

 そのため今回の隣の鎮守府で起こった一大事にも責任を感じており、秘書艦の装甲空母・大鳳と共に土下座を敢行しようとしている。

 

 

「そういうのはいいっての。ちょっと深呼吸でもして落ち着けや、政惠ちゃんに皐月ちゃん。人死にが出ちまったのは辛いが、被害をできる範囲で抑え込めてんだからそれ以上望むんじゃねぇ。……この借りは、奴らにつけさせてやろうや。俺の大事な部下も奴らにゃ世話になったからなぁ……!! 借りは熨斗つけて返してやらなきゃ気が済まねぇ……!!」

 

 

 ラバウル第1基地の白蓮雄正(しらはす ゆうせい)大将が、軽く恐慌状態になっている平中将を抑える。彼は直情家であるので、自身を落ち着けるためにもそうしたのだろう。過去にアイアンボトムサウンドにおいて部下の比叡、霧島を筆頭に何名かを喪った事があり、今回現れた敵にはかなり思うところがある様子。

 いつもならそんな提督を諫める秘書艦の重巡・高雄も今回ばかりは口を出さない。彼女にとって喪った仲間は友人だったのだ。提督の怒りは自分も抱いているものである。

 

 

「フン……ギャーギャーピーピーと囀るな、若造共が。戦争じゃ、人が死ぬのは当然。そんなことも分からんで覚悟なく提督をやっていたとは……失笑ものじゃわい。茶番で時間を浪費するよりもさっさと話を進めんか、マトモに仕切れよ生臭坊主」

 

 

 トゲのある言葉ではあるが正論でもある発言。リンガ泊地での防衛を担う老将、船越源五郎(ふなこし げんごろう)大将である。元海上自衛隊の幕僚長であり、艦娘兵器派の筆頭でもある。

『艦娘は兵器であり、個性や感情など不要。ただ護国のために自身の兵器としての性能向上と戦場での練度向上だけを存在意義とせよ』

 そういった主義を掲げている自他に非常に厳しい人物である。このような厳しい物言いも、彼自身が普段から護国のために命を懸ける覚悟を決めているからこそ出てくるものである。

 彼の隣で微動だにせず目を閉じている重巡・摩耶も、この教えと覚悟を受け継いでいる。そのためこのような場で兵器の自分が為すことはないと考え、空気に徹している。

 

 

「そ、それはちょっと厳しい言い方じゃないでしょうか……! 私だってそんな、艦娘の皆さんやお世話になってる人たちが、し、死んじゃったりしたら、平静じゃいられないと思いますので……!!」

 

 

 おずおずと、それでいてしっかりした意思をのせて反論の言葉を絞り出したのは、舞鶴第1鎮守府の岩波雀(いわなみ すずめ)中将。

 元々は保育園の保母さんだったのだが、妖精さんがいきなり大量に見えるようになって『最近なんだか疲れてるのかな?』と心配になって医者にかかってみたら、よくわからないからと大病院への紹介文を書かれ、妖精さん適性がメチャ高いことが判明して、あれよあれよという間に鼎大将の抜粋枠に入って提督になっちゃったと言う、異色の経歴を持った提督である。

 戦略面体力面ではからっきしなのだが、他の追随を許さない面倒見の良さと小動物みたいな親しみやすさから、駆逐艦と海防艦、そして妖精さんに多大な信頼を置かれている。駆逐艦中心の練度向上を主としている舞鶴鎮守府のトップをやっているのもそういうところが理由だったりする。

 彼女の秘書艦は駆逐艦・吹雪。日本で最初に出現した艦娘の1隻であり、鼎大将の元秘書艦でもある。戦略面は彼女が代わりに担っていて、提督よりもしっかりしている。今も自身の提督が船越大将にギロリと睨みつけられビビって「ひぃう……」と涙目になってるのを慰めている。

 

 

「船越さん、若い女の子をいじめるのはやめなさいな。そんな射殺すような視線、同僚に向けるものじゃないわよ?」

 

 

 こちらはトラック泊地の統括である尼子麗香(あまこ れいか)中将。

 元は大御所の女優であったのだが、深海棲艦が出現した時に海上自衛隊が日本海軍へと再編成される際に多大な貢献をした人物である。彼女も岩波中将と同様に妖精さんとの相性が良く、そのうえで艦娘のお姉さまとしてよく鎮守府をまとめられることから、中将まで昇進した経緯を持つ。男社会の海軍でも物怖じしない性格もかなりのプラスに働いている。

 隣の秘書艦、軽巡・矢矧も彼女と同じように柔らかくも凛とした雰囲気を漂わせる。

 

 

「それで、いかがしましょうか元帥。私達の佐世保鎮守府は基本的には大陸からの防衛ですので全戦力は回せませんが。あぁ、もちろん加二倉さんの戦力は回します」

 

 

 張り詰めた空気の中でもマイペースを貫く糸目の好青年といった風貌の男。佐世保鎮守府の鮎飛栄一(あゆとび えいいち)大将。日本海軍の大将にして、日本に古くから続く隠密集団の現当主でもある。もっと言うと加二倉提督の弟子でもある。

 彼の言う通り佐世保鎮守府の主な役目は対深海棲艦というより対他国なところがあるので、少し特殊な立ち位置だったりする。

 隣に座り存在感を消している秘書艦、航巡・筑摩も、提督同様に薄く微笑を浮かべて心の中が読めない様子でいる。

 

 

「僕は一度命を諦めた身です。この命を救ってくださった伊郷元帥と三鷹提督からの指示、要望であれば、身命賭して働きます。この国のために命を投げ出す覚悟はとうに出来て……って痛い! 何するんだ瑞鳳、今僕は大事な話を……」

 

 

 自分の覚悟を示そうとしたところを、秘書艦の軽空母・瑞鳳に不機嫌そうに脇を突かれているのは、大湊警備府をまとめる伊東仁(いとう じん)中将。

 彼は故郷の島を深海棲艦に滅ぼされ、復讐の鬼と化していた。鬼気迫る修練で提督養成学校の首席を取り、大湊警備府では多大な功績をあげ、それでもどうやっても攻略できない二つ名個体級に玉砕覚悟で挑もうとした過去がある。

 結局は三鷹提督に横やりを入れられてうやむやになったのだが、そのおかげで今彼は生きていられると言ってもいい。その恩義は消えないものとして彼の中に残っている。ちなみに命懸けをスカされて抜け殻となっていたところを伊郷元帥にカウンセリングで助けられたので、そちらでも恩義を感じている。

 そういう経緯から彼の部下は彼が命を粗末にすることをとても恐れており、先ほどの瑞鳳の態度もその表れということになる。

 

 

 

 ……とにもかくにも、この場には日本海軍が誇る各地の鎮守府の長が勢ぞろいしているということだ。

 そして、そんな優秀な彼ら彼女らでも落ち着きが保てないほど、今回の事件はショッキングであるとも言える。

 

 

「ふむ。各々一旦落ち着くように。元帥の私が進行役となるので落ち着いて考え、答えてくれればよい。なに、犠牲が出てしまったことは遺憾であるが、重要なのはこれ以上被害を増やさないことだ。全て事が片付いてから献花に出向けばよいし、それしか出来ないということでもある」

 

 

 元帥の言葉でざわついていた場が幾分落ち着く。まるで動揺しない姿が周囲にも落ち着きを与える。

 

 

「そして対策としてはまず敵を知ることから始まる。大和君、プロジェクタで写真を写してくれたまえ」

 

「はい」

 

 

 元帥の指示を受けた大和がプロジェクタを起動させ、いくつかの画像を写していく。

 

 

「見よ。これが現場で撮影された敵主力の写真である。白蓮君、船越君、平君、君達の艦隊が危険の中持ち帰った成果だ。恩に着る」

 

「そういうのはいいですって、伊郷サン」

 

「任務なのだから遂行は当然。さっさと進行しろ」

 

「あ、ありがとうございます……!!」

 

「ふむ、それではだ。どうでもよさそうで大事な事であるが、彼女たちの呼称を発表する。大本営の秘書艦の間で考えたものであるが、異議があれば代替案を出すように」

 

「ほほう? 欧州における二つ名個体と同様の扱いということかのう?」

 

「鼎君の言う通りだ。各鎮守府の艦隊の実力は把握している。そのうえで今回の奇襲、本来であれば十二分に防衛しきれるものであった。そうならなかったのは、敵の指揮官が圧倒的に強かったか、圧倒的に指揮能力が高かったか。今回の情報と写真から伝わる雰囲気を鑑みるに、そのどちらかの可能性は非常に高いとした。故に二つ名を決めることにした」

 

「ついに……日本海軍領にも二つ名個体級が……!!」

 

「そうだ。……実を言うと先例はあったのだがな。益国君には伝わっていないだろうが」

 

「な……!? 何故です!?」

 

「強烈な個に対抗できるのは優秀な群れではなく強烈な個のみ。益国君の艦隊を馬鹿にするわけではないが、こればかりは人間同士の戦闘とは違う部分であるのでな。言っても不安にさせたり無理な鍛錬を誘発したりするような情報であるため、大部分の提督には黙っていた」

 

「そ、そうなんですか……」

 

「気を落とさないでほしい。決して折れない一本の槍と脆いが数の多い矢束では出来ることがまるで違う。適材適所ということだ。……さて、益国君と同じく今の話を不満に思う者もいるかも知れないが、ひとまずそれは置いておいてもらいたい。まずは本題を進める。……大和君」

 

「はい提督。では、日本海軍としての敵性存在の名称をまとめて発表します……」

 

 

 

・・・

 

 

 

 パラオ泊地に登場した姫級

 

・深海海月姫(二つ名:【大虚 オオウツホ】)

数隻のイージス艦を従えている。接敵時にも核兵器攻撃が予想される。基となった艦艇は艤装の巨大な穴からビキニ環礁に沈んでいた空母サラトガと予想される。

 

・空母水鬼(二つ名:【妖傅 アヤカシ】)

【オオウツホ】と共に出現。彼女と会話していたことから通常の空母水鬼よりも知性に優れる強敵と考えられる。数々の特徴から空母・翔鶴が基になっている可能性が高い。

 

・海峡夜棲姫(二つ名:【深鬼牢 シンキロウ】)

レイテ海峡に出現した強力な姫級。砲撃が“すり抜けた”という報告が上がっている。原理不明なため接敵時は細心の注意を払うこと。基になった艦艇は戦艦の扶桑・山城だろう。

 

・深海鶴棲姫(二つ名:【姑獲鳥 コカクチョウ】)

レイテ海域に出現した強力な姫級。ジェット機含む航空隊と大口径主砲からの砲撃を兼ね備える死角のない性能を持つ。好戦的な性格であり接敵は非常に危険。瑞鶴の面影があるが大和型とみられる主砲も搭載している。

 

 

 ラバウル基地に登場した姫級

 

・深海日棲姫(二つ名:【天戸隠 トガクシ】)

アイアンボトムサウンドに出現した姫級。多くの部下を引き連れており指揮官タイプと考えられる。とはいえ本体の実力が未知数な事から油断は禁物。基となった艦艇は水母の日進である可能性が高い。

 

 

 リンガ泊地に登場した姫級

 

・港湾夏姫(二つ名:【古椿 フルツバキ】)

艦隊との交戦記録が少ない陸上型の姫級。その上撃沈しても復活する厄介な性質を持つ。さらに復活してからの方が戦闘力が上がっている可能性が高く、むやみやたらな撃沈は取り返しのつかない結果を招く可能性がある。基となった艦艇は不明。

 

 

 

・・・

 

 

「……以上です。なにか意見のある方は?」

 

「「「 …… 」」」

 

「いらっしゃらないようですね。それでは元帥、次の議題……を?」

 

 

 敵の姫級情報の共有が済んだところで、大和は元帥に話を戻そうとした。……のだが、プロジェクタの調子が悪いのか、ザリザリとノイズが走り始めた。

 

 

「どうした大和君、トラブルか?」

 

「ええ、プロジェクタの調子がおかしいようですね。急に映像が乱れて……って、あれ?」

 

 

 段々乱れがひどくなって砂嵐のようになり、どうにも落ち着かないプロジェクタだったが、3,4秒したら自然に画面も落ち着いてきた。

 一体どうしたんだろう?とみんなが考える中でプロジェクタに写し出されたのは、今まで見ていた資料映像ではなく……

 

 

 

 

(あ、写りましたね!! 皆さん見えてますかー!? ラバウル第10基地でーす!!)

 

 

 

 やたら笑顔が眩しいピンク髪の見覚えある顔だった。

 




今回色んなキャラが出てきましたが、基本的には覚えなくて大丈夫です。
みんなチョイ役だからね!
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