艦これ がんばれ鯉住くん   作:tamino

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遠征について

遠征は大きく分けて3種類あります

1.海域哨戒
2.資材獲得
3.海上護衛

そしてその成功難易度は、

1<<2<<<<3 といった塩梅です。

1の哨戒は解放済み海域で行われます。
強力な深海棲艦はおらず短時間で済むため、戦闘能力が低く数が多い駆逐艦が主に任務にあたります。

2の資材回収は基本的には解放済み海域、ごくまれに未開放海域で行います。
戦闘の負担が少ないのは近隣哨戒と同じですが、資材を回収した状態の復路で戦闘が起こった場合、普段のチカラを出すことができないのが問題です。
そのため戦闘能力がある程度ある軽巡洋艦か、そもそも敵に狙われづらく退避も容易な潜水艦が、この任務にあたることが多いです。

3の海上護衛は、解放済み海域での活動となります。
しかしヒト、モノの輸送をする関係上、必ず輸送船を守ることになり、なおかつ深海棲艦は優先的に輸送船を狙ってくるので、任務達成にはかなりの戦闘力と練度が必要となります。
この任務にあたる艦種は、重巡洋艦、軽空母などがメインであり、海域開放で活躍できるレベルの艦娘が担当することが多いです。


もちろん海上護衛に駆逐艦が出撃するなどの例外も多数ありますし、これ以外の種類の遠征任務もありますが、基本的にはこういった編成で遠征を毎日回すことになります。




第26話

プルルルル……

 

 

ガチャッ

 

 

『はい。こちらラバウル第1基地です』

 

「もしもし。第10基地の鯉住です」

 

『あ……鯉住少佐……この度は本当にうちの大将が申し訳ありません……

まさか異動人数の変更を伝えていなかったなんて……』

 

「いえ……高雄さんは何も悪くないですよ」

 

『そんなことはありません……私は大将を止められなかったんですから……』

 

「秘書艦のアナタがそう思ってくださるだけで、救われますよ……

ところで今、白蓮大将はお手すきですか?」

 

『ああ、大丈夫ですよ。ちなみにご用件は……?』

 

「今の話に出た異動の件と、別件がひとつです」

 

『……本当に申し訳ありません……バカめと言っておきますので……』

 

「あまり気にされないで下さい」

 

『お心遣い痛み入ります……それでは呼んできますので、少々お待ちください』

 

「はい」

 

 

 

~~~♪

 

 

プツッ

 

 

 

『おう!俺だ!代わったぞ!』

 

「お久しぶりです。鯉住です」

 

『なんだなんだ、声が怖えぞ?

……あ!「こえ」が「こえ」え……上手いこと言っちまったな!!』

 

 

イラッとせざるを得ない鯉住君。

 

 

「大将……たった今高雄さんに怒られてきたんですよね……?」

 

『ああ?怒られた?あれくらいならいつもだぜ?

あんなん気にしてたら胃潰瘍になっちまうっつーの』

 

「あぁ……高雄さんも大変なんだなぁ……」

 

『それで何の話だ?異動人数を増やしたことへの感謝かなんかか?』

 

 

イラッとせざるを得ない鯉住君。

 

 

「確かに戦力は増えましたし、4人ともいい子でしたし、メンバーに不満はありません」

 

『そりゃよかったじゃねえか』

 

「しかしですね、それで感謝されると思ったら大間違いですからね?

ちゃんとこちらには増員決定の連絡を入れていただきませんと……

叢雲が頑張って受け入れ準備してくれたのに、パーになったんですよ……?」

 

『なんだよ、細かいこと言うじゃねぇか。

どの道お前んとこの鎮守府にも、10人以上はメンバー揃えなきゃなんねぇんだ。

だったらさっさと受け入れたほうが後々楽だろ?』

 

「おっしゃることはその通りですが、その連絡がないのはおかしいと思うんですよねぇ……

ちゃんと報連相を徹底していただきたいです」

 

『あぁ?ホウレンソウ?確かにありゃ体にいいよなぁ。俺も好きだぜ?』

 

 

イラッとせざるを得ない鯉住君。

 

 

「……わかりました。大将がそういう態度なら、こちらにも考えがあります」

 

『……? なんだお前、どういうことだ?』

 

「もうひとつの連絡をいたします。本日付で妖精さんが新たにウチに着任しました」

 

『ほう。流石だな、フェアリー鯉住』

 

「……この際その呼び方へのツッコミはしません。

……それでですね、その妖精さんが、製鉄所を作製致しました」

 

 

 

『……は?製鉄所?』

 

「そう、製鉄所です」

 

 

電話口からでも、白蓮大将の頭の上にクエスチョンが浮かんでいるのが分かる。

 

 

『製鉄所っておめぇ……あの製鉄所か? サッカーのグラウンドくらいの規模の』

 

「はい。その製鉄所です」

 

『いやいや、何言ってんだよ。お前んとこの鎮守府に、そんな敷地なかっただろ?

冗談にしてももっとうまいこと言えよな』

 

「冗談ではありません。ウチの製鉄所は大型トラックの荷台くらいの大きさです」

 

『は? いや……は?』

 

「それを妖精さんが数分でこしらえてくれました。

今うちの鎮守府で製造できない艤装パーツはありません」

 

『……ちょっと、ちょっと待て。高雄を呼んでくる。俺たちふたりに詳しく話せ』

 

「わかりました。待っています」

 

 

ゴトッ

 

 

白蓮大将は電話機の保留機能を使わず、受話器を通話状態にして下に置き、秘書艦を呼びに行った。

ガバガバすぎるというか、適当すぎるというか……

防諜とか相手の気持ちとか、気にしないでもいいのだろうか……?

 

受話器から遠いところで、ふたりの声が聞こえる。

 

 

・・・

 

 

おーい、高雄ー!ちょっと来てくれや!

 

どうしたんですか?お話は終わったんですか?

 

いや、電話中。

 

ちょ、ちょっと!ちゃんと保留機能は使いましたか!?

 

ん?なんだそれ?今話し中だぞ?

 

あー、もぅ!!何度も説明したのに!!バカめと言って差し上げますわ!!

 

はいはい。そんなことより鯉住がなんか変なこと言いだしたんだよ。

 

鯉住少佐が……?また何か怒らせるようなことをされたんですか!?

 

いや?全然?俺がいつアイツを怒らせたよ?

 

 

 

ちなみにこの会話は鯉住君に聞こえており、今の白蓮大将のセリフも耳に届いている。

 

イラッとせざるを得ない鯉住君。

 

 

 

もういいです!とにかくお待たせしても悪いですから、状況を教えてください!

 

なんかアイツの鎮守府に、トラックの荷台くらいの大きさの製鉄所ができたらしくてよ。

それで艤装のパーツは全部作れるようになったとか言ってるんだよ。

 

……何言ってるんですか?製鉄所がトラック大……?

怒らせるような真似したから、鯉住少佐にからかわれてるんじゃないですか?

 

だから怒らせてねぇって。

それにもしそうだったとしても、アイツはそんなちっせぇことを気にするタマじゃねぇよ。

 

……まぁ本人に聞けばわかるでしょう。行きますよ、提督。

 

頼むぜ。

 

 

・・・

 

 

ピッ

 

 

『……もしもし』

 

「ああ、高雄さんですね」

 

『俺もいるぞ』

 

「大将も……スピーカー機能ですか」

 

『はい。その通りです。大将から要請を受けて参りました。

それでその……トラック大の製鉄所?ができたというのは、本当なのでしょうか?

鯉住少佐を疑うわけではないのですが、どうにも型破りすぎて……』

 

「そういう反応になるのもわかります。実際俺もそうでしたし」

 

『ではやはり本当ということですか……』

 

「そういうことになりますね」

 

『ちなみにその製鉄所では、色々と艤装の部品が造れるとか……』

 

「はい。妖精さんいわく、ネジの一本から戦艦の艤装パーツまですべて造れるそうです」

 

『す、すごいですね……部品一つ造るのに、どれくらいの時間がかかるんでしょうか?』

 

「まだ正式に稼働させていないので、詳しくはわかりません。

でも建造炉と同じようなものだし、2、3分でできるんじゃないですかね」

 

『に、2,3分……!』

 

 

通常の製鉄所で部品をひとりぶん造るのには、少なくとも1日はかかる。

しかも形成機の用意があるため、1日に造れる部品は5種類ほどになる。

 

鯉住君のところの製鉄所は、この前提を遥かに超える生産力を誇るようだ。

もしこれが本当なら一大事。艦隊運用に革命が起きる。

海域単位で大幅な方針変更をせねばならない。

 

呆気にとられる高雄。

 

 

『オイ!すげぇなそれ!やったじゃねぇか!』

 

「ありがとうございます」

 

『いやー、ウチの長門なんか、艤装の部品を待ってる間、動物園の熊みたいにうろうろしてんだよ。早く出撃したいっつってな!

お前んとこでそれが造れりゃ、アイツも大喜びだ!』

 

「大将」

 

『ん? どうした?』

 

「まだ俺はこの製鉄所を稼働させるなんて言ってませんよ」

 

『は? いやいや、何言ってんだおめぇ?』

 

「正確には、まだ動くかどうか確かめていない、ですね。

こんな大きさの製鉄所なんて前代未聞ですし、妖精さんの謎技術の集大成みたいなものですから、こちらが望む物が出てくる保証もありません」

 

『いやだっておめぇ、こんな連絡寄こしてんだから、動くって自信もってんだろ?

今更何言ってんだよ』

 

「さぁ、どうでしょうねぇ……まだ確かめていないことには何とも……

もしかしたら製鉄所の件はついいでで、異動に物申したい方が本命だったのかもしれないですねぇ……

ウチの大事な秘書艦が折角用意していたものを、台無しにされたんですからねぇ……」

 

『なんかいつもの調子と違うな。どうした?』

 

『あっ……(察し』

 

 

この時高雄は気づいた。鯉住君はメチャクチャ怒っていると。

叢雲はここラバウル第1基地で建造されたため、高雄も一時期は彼女と過ごしていた期間がある。だから叢雲の性格についてはよく知っている。

彼女の性格を鑑みるに、異動受け入れのために、しっかりと鎮守府の態勢を整えていたのだろう。

 

それがいきなりの増員で「わや」になってしまった……

真面目な彼女はそれはそれは大層なショックを受けたのだろう。目に浮かぶようだ。

鯉住君はそのことに対して怒りを感じているに違いない。

 

 

つまり鯉住君は、暗にこう言っている。

「この製鉄所を使わせてやるかどうかは、そちらの態度次第だぞ」と。

妖精さん印の製鉄所が使えるかはどうかは、ラバウル基地全体の、いや、日本海軍全体の運営に大きくかかわるほどの問題だ。

 

ここでこれ以上彼の機嫌を損ねてはならない……!!

 

 

『提督』

 

『ん? なんだ高雄』

 

『謝ってください』

 

『な、何言ってんだ? 少し怖えぞ、お前』

 

『もう少し提督は人の気持ちを考えるべきです。鯉住少佐に謝りなさい。早く』

 

『わ、わかったよ。なんだかわからんが、済まなかったな』

 

「いえ。大丈夫です」

 

『本当に申し訳ありません……

これからは鯉住少佐の鎮守府に関わる通達は、私が最終確認することにしますから……』

 

「ありがとうございます。高雄さん。

ただでさえ忙しいでしょうに、仕事を増やしてしまったようで申し訳ないです」

 

『いえ……今回は完全にこちらの不手際でしたので……』

 

「高雄さんがこちらと連絡を取ってくださるのなら安心です。

製鉄所もきっと問題なく稼働させることができるでしょう」

 

 

鯉住君の一言を受け、心の中で安堵のため息をつく高雄。

どうやら許してくれたようだ。自身の負担は増えてしまったが、基地全体の未来と引き換えなら安いものだ。

 

 

『お!やっぱり動くんじゃねぇか!こっちが今欲しいのはな……』

 

『提督は少し黙っていなさい。交渉は私がします』

 

『お、おう……そういうことなら頼んだぞ……』

 

『任せてください』

 

 

・・・

 

 

「助かります、高雄さん。

もし製鉄所が無事稼働できるようになったらの話ですが、使用していただくにあたっていくつか条件を付けさせていただきたいと思います」

 

『はい。流石に無償で依頼するわけにはいきませんので、何でもおっしゃってください』

 

「そこまで無理なことを言うつもりはありませんので、気を楽にしてください。

まずひとつめは、依頼は各鎮守府からのものを第1基地でまとめて、1つにして送っていただく、ということです。

各鎮守府からの注文を個別で受けていては、こちらの鎮守府の事務処理能力を遥かに超えてしまいますから」

 

『わかりました。元々ラバウル製鉄所への発注はウチで行っていましたし、問題はありません』

 

「それはよかったです。

そしてふたつめとして、製造にかかった資源の量に、1割上乗せした量の請求をかけさせていただきたいです」

 

『それは……どういう意図があるのでしょうか?』

 

「別に私腹を肥やしたいわけではありません。

製鉄所を稼働させるには、妖精さんたちが大人数で働くようなのです。だから彼女たちへの手間賃代わりというのがひとつ。

そしてもうひとつ。こちらの方が重要なのですが、大規模作戦などの際には、急ぎで大量の艤装メンテが必要になることが予想されます。

そういった時にすぐに艤装パーツを製造できる体制を整えておきたいので、資材は多めに確保しておきたいんです。

現物を先に渡して、資材の支払いは後払いといった形をとる方が、スムーズに運用できるでしょう」

 

『成程……それは理にかなっていますし、こちらとしても助かります』

 

「ま、それをすると、よその鎮守府から、鯉住はがめつい奴だ、なんて思われてしまうかもしれませんけどね」

 

『それは……否定できませんね……

いいのですか?基地全体を思っての行動なのに、そんなそしりを受けても』

 

「前線でカラダを張って戦ってくれる艦娘たちを全力で支えるのが、第10基地の方針です。そのためならその程度のそしりは受けましょう」

 

『……ありがとうございます』

 

「そして最後に。みっつめです。

これは製鉄所とは関係なく、特例として認めてもらいたいことですが、給糧艦間宮、もしくは給糧艦伊良湖の赴任を手配していただきたいのです。

もちろんすぐに手続きできるような件ではないでしょうから、整い次第で構いませんが」

 

『え……? 給糧艦の異動ですか……?』

 

「はい。色々と鎮守府の方針について考えていまして、料理人の存在が必要不可欠だという結論に至りました。

もし艦娘のおふたりが無理なら、人間の料理人でも構いません」

 

『うーん……何かお考えがあるようですが、それは私情を挟まないものでしょうか?

それが確認できないと首を縦に振ることはできません』

 

「当然ですね。私情は全く挟んでおりません。

強いて言うなら、ラバウル地域での大規模作戦の際に、ウチを基地全体の艦娘の拠点にしたいと考えています。その際に料理人がいると円滑に業務が進むと思いまして。

それが私情と言われれば私情でしょうか」

 

『なんとも変わったことを考えているのですね……

わかりました。全体の利益を考えての行動ということですし、簡易製鉄所の功績もありますので、異動を認めさせていただきます。

出来るだけ余裕のありそうな間宮、伊良湖に招集をかけますが、候補がいなかった場合は人間の料理人を選定させていただきます。

それでよろしいでしょうか?』

 

「ありがとうございます。そのようにしていただければ助かります」

 

『それでは以上の条件に沿って、手続させていただきますね。

また書類はFAXで送っていただくようお願いします』

 

「あ、そうだ、言い忘れていました。

書類なんですが、申し訳ありませんが、そちらで作成していただくことはできないでしょうか?」

 

『えっ? そ、それはまたどういうことでしょうか……?』

 

「実はまだ秘書艦には、製鉄所ができたことは隠しているんです。

ここに赴任してきて一週間、彼女の心は休まることがありませんでした。

今製鉄所ができたことを話したら、おそらく心労で倒れてしまいます」

 

『あぁ、そういうことですか……

だから叢雲ちゃんの目に触れる書類は保管しておけない、と』

 

「はい。もちろん暫くして余裕ができてきたら、彼女にも伝えようとは思っています。

しかし今はマズいんです。申し訳ありませんが、お願いできないでしょうか?」

 

『そうですね……そのような事情を聞かされてしまっては、断れません。何とかしましょう。

鯉住少佐は委任状だけ作製してFAXしてください。原本は個人的に所有してくだされば、叢雲ちゃんにもバレないでしょう』

 

「お心遣い痛み入ります」

 

『元はと言えば原因の大半はこちらですので……それでは委任状の方、よろしくお願いします。失礼致します』

 

「宜しくお願いします。失礼します」

 

 

 

ガチャン

 

ツーツーツー……

 

 

 

・・・

 

 

話したいことを話し、受話器を置く鯉住君。

彼のすぐそばには北上大井コンビが控えていた。

 

製鉄所の件で大将に報告すると聞いて、中途半端にかかわるのは嫌だから、という理由で着いてきたのだ。

鯉住君としても、事の顛末は知っておいてもらうに越したことはないので、同席を許すことにした。

 

 

「へー、提督やるじゃん。抜け目ないね~

ハッタリかましたり、色々条件つけちゃったりしてさ~」

 

「ふう……慣れないことはするもんじゃないな。随分緊張したよ」

 

「提督も怒るときは怒るんですね。もっと腑抜……おとなしい方だと思っていました」

 

「大井さん、本音が隠しきれてないですよ……」

 

「あらいやだ。オホホホ……」

 

「まぁキミが思う通り、俺はそんなに激しい性格はしていないからね。この程度が限界だよ」

 

「いやいや、十分でしょ。

それに提督はさ、アタシたちのために怒ってくれたんでしょ?

柄にもなくちょっとドキッとしちゃったよ~」

 

「キミたちに守ってもらってるんだから、それくらいは当然だよ」

 

「いいこと言うじゃ~ん。このこの~」

 

「こらこら、やめなさい」

 

「……」

 

 

ニヤニヤしながら鯉住君のことを肘でグリグリする北上。

それを見る大井の目は非常に冷たかった。

 

 

「提督。お戯れはその辺で。早く執務に移ってはどうですか?

しばらくしたら私達新任組の顔合わせもあるのでしょう?」

 

「お、おう…… そ、それじゃ俺は執務に移るから、キミたちふたりは時間まで鎮守府見学をしていてくれ。

北上、大井のこと、頼んだよ」

 

「まっかせて~」

 

「それじゃ行きましょ!北上さん!」

 

 

仲よく並びながら去っていく二人を、冷や汗を流して見送る鯉住君。

 

 

「ふう…… 大井についてはなかなか難しいなあ……

悪い子じゃないのはわかるけど、随分気難しいようだ」

 

 

鯉住君は今まで大井のようなタイプと関わってきたことがないようだ。

頬を掻きながら、どうしたものか、とうなっている。

 

 

「まあ彼女たちが来てまだ初日だ。

これから関わっていく中で、適切な距離感を掴んでいくしかないか」

 

 

たった1日で随分様変わりした第10基地。

しかしまだまだ人員は増えるし、想定外のことも起こるだろう。

戦々恐々、少し楽しみ。そんな心持ちの鯉住君なのであった。

 

 

 




間宮と伊良湖は、基本的にどちらも中~大規模鎮守府にしか所属していません。
数はどちらも10隻以上はいるようですが、ふたりセットで働いている場合が多く、全鎮守府には配属させる余裕がないのです。

果たして鯉住君のところには来てくれるのでしょうか?

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