ある日、みんながはぐたんの踊りを見ていた。こうしてみるとはぐたんも前に比べて成長してきた気がする
「これもみんなのおかげや。ただな……」
ただハリーだけは浮かない顔をしていた。そういえばハリーとはぐたんの関係ってあんまり聞いたことなかったけど……
「おやつの時間なのです」
「ホットケーキです」
そんな中、えみるとルールの二人が巨大なホットケーキを持ってきた。
「わたしの知ってるホットケーキとは違う……」
「まぁ食べてみよう……めがめちょっく!?」
はなはそう言いながら食べてみるとあまりの不味さに驚いていた。
「そうか?結構美味しいけどな」
俺は普通に食べていたが、タツミとマインの二人は……
「なぁあれ……」
「明らかに我慢してるわよね……」
いや、これは物凄く美味しいからな……我慢してるわけじゃないからな……
「異常発生!」
ルールーがそう叫んだ瞬間、空間がゆがみ始めた。これは一体……
気がつくと俺たちは見知らぬ場所に来ていた。おまけにビューティーハリーに来ていなかったナイトレイドのみんなもいつの間にか来てるし……
「ここはどうなんだろう?」
「皇具の力というわけではなさそうだな」
ボスがこの現象について考え始める中、ハリーがあることに気が付いた。
「どういうことや?」
「どうしました?ハリー」
「ここは俺のふるさと……ハリハリ地区や」
ハリーの故郷って……俺達は未来に来たって言うことなのか?でも何でいきなり……
すると小さな建物からたくさんのネズミが出てきた
『ハリー兄ちゃん!』
「お前たち!?」
『きゃわいい~』
みんながそういう中、俺たちナイトイェーガーズは辺りを警戒していたが、ある違和感に気が付いた。
「アカメ」
「ミナト、気が付いたか」
「あぁ……どうにも人の気配を感じない……」
「それに……ハリーの仲間たちからは……」
ブラートもまた同じことを思っていた。あのハリーの仲間たちからは何というか……
パチン!
突然指を鳴らす音が響くと同時に辺りが竜巻に包み込まれていった。はなたちは急いでプリキュアに変身し、俺達も帝具を構えた。
そして竜巻が消えるとそこには
「エール達が……いない?」
さっきまで一緒にいたはずのエール達の姿がなかった。そして残されたのは俺達とハリー、はぐたんだけだった。
「邪魔者には消えてもらった」
「お前は!?リストル!!」
俺達の前にはリストルがいた。そして更には空から黒い雷が降り注ぎ、俺達の動きを封じ込めた
「この技は!?」
「ナイトイェーガーズ……いやナイトレイドのみだな」
「ブリッツ!!エールたちをどこにやった!」
「彼女たちならドクタートラウム特製の無限迷宮にいる。ハリー、これ以上はクライアス社に歯向かうのはやめなさい」
リストルは突然姿をハリーと同じネズミの姿に変わった。まさか同じ種族なのか?
「強大な力にあらがっても無意味。お前もよく知ってるだろ」
リストルがハリーに襲いかかり、ハリーも負けじと戦っていた。これは俺たちも……
「悪いがお前たちはそこでじっとしているんだな」
ブリッツがそう言いながら、黒い雷でみんなを縛り上げたが、俺、タツミ、ブラート、スーさんだけ何とか脱出した。
「インクルシオの力を舐めるなよ!」
「予想通りだな」
ブリッツは黒い雷を剣に変え、俺たちに切りかかってきた。ブラートとタツミの二人で攻撃を受け止め、俺とスーさんの二人で攻撃を仕掛けるが、ブリッツの前にある何か弾かれてしまった。
「今のは!?」
「風のようだな……ミナト、風の隙間を狙え」
「隙間って言われても……」
ブリッツに苦戦をしているとはぐたんがタンバリンを鳴らしながらプリキュアの名前を呼んだ瞬間、キュアエール達は無限迷宮から抜け出してきた。
「はぐたんを泣かせるな!」
「迷宮を抜け出してきたか……」
リストルは指を鳴らした瞬間、辺りが灰色の世界に変わっていった。そしてその世界は……
「ここは……はぐくみ市?」
「これがあなた達が守ろうとしている未来ですよ」
「これが……私達の未来……」
キュアエール達は崩壊した未来を見て、ただただ驚きを隠せないでいるのであった。