いつか未来に帰らないといけないことに気が付いたはな達。それにハイトを倒せば俺たちも元の世界に戻ることができることもわかったけど……
「いつかは未来に帰っちゃう……」
「はぐたんも、ハリーも、ルールーも……それにミナト君達も……」
「クライアス社もハイト達もどうにかした後じゃないと駄目だけどな……」
「で、でも……時々こっちに遊びに来れば良いのです」
「こっちに来るにはごっつい量のアスパワワが必要や。何度もできることやあらへん」
「スタイリッシュの話じゃ、戻ることはできてもまたここに戻る確率は低いらしいからな……」
ハイトの持つ皇具ユートピアによって、俺達がいた世界とはなたちの世界が無理やりつながっている状態らしいが、ユートピアがある状態での帰還は不可能らしい。どうにもユートピアがある所為で次元の通路が塞がれている状態みたいだ。でもスタイリッシュやトラウムが調べた結果、ハイトを倒せばすべての皇具は機能を失い、元の世界に戻れるとのことだった。
「じゃ、じゃあ、未来や元の世界に帰らないというのはどうですか?」
「えみる、私は未来に帰ります」
「ルールー……仕方ありませんね。プリキュアとして未来の人々を救い時間を動かす。それはやらねばならないことなのです。私達はヒーローなのですから……」
「えみる……」
「ミナトさんたちも元の世界に帰れるんですから……良かったのです」
「俺は……」
えみるは明らかに強がっている。こういうとき何かしら言葉をかけるべきなのだろうけど、俺は何も言えないでいた。
その日の夜、俺は眠れずにベランダに出て星を見ていた。
「………」
「眠れないのですか?」
「ルールー、悪い起こしたか?」
「いえ、ミナト、眠れないのですか?」
「あぁ……ルールーは未来に帰るってよくはっきり言えたな……」
「……ミナト、未来では歌が……音楽がないんです。だから未来に戻ったら未来の人々に音楽というものを……私達の愛を届けたい……」
「そっか……」
「ミナトは?」
「俺は……」
俺はシャンバラの暴走でこっちの世界に来た。他のみんなはユートピアの影響やらスタイリッシュの次元転移装置の事故でこっちに来たりしている。きっと帰りたいって思ってる人だっているはずだけど……俺は帰りたいのか?
「わからない……」
「わからない?」
「俺は本当に帰りたいのか……それとも帰りたくないのか……自分の気持が揺れ動いてる感じなんだ……」
「ミナト……」
こういう選択は本当に嫌になるな……自分でどうするべきなのか考えがまとまらないんだから……
「ねぇミナトくん」
不意に声が聞こえ、振り向くとそこにははながいた。
「ミナトくん、そういうときは自分ひとりで悩まないで……ミナトくんは一人じゃないんだから……」
一人じゃないか……そうだよな……
「はな、お前、確か他のプリキュアたちと連絡先交換してたよな」
「うん、ミデンのときとかに……」
「悪いんだけど連絡を取って欲しい……聞いてみたいからな」
えみるSIDE
私はベッドに入りながら、ミライクリスタルを見つめていた。
「ルールーやミナトさんが帰ってしまう……いなくなってしまう……わたしは……」
私はどうすればいいのだろうか?ヒーローとしてわがままは……
ミナトSIDE
俺ははなに頼んである二人に連絡をとってもらい、待ち合わせをしていた。しばらくしてから二人がやってきた。
「いきなり呼び出しやがって……つうかお前はいい加減携帯を持て」
「まぁまぁそれで僕らに用事って?ミナト」
「悪いな。呼び出して……クロト、陽斗」
俺は二人にハイトを倒せば元の世界に帰れることを話した。陽斗に関してはポニィたちに伝えてもらうために来てもらった。
「元の世界か……今更だな」
「多分だけどポニィ達も同じことを言うかもしれないな……」
「そうなのか?」
「俺はお前がこっちに来る前より来てるんだ。こっちにいるべき理由があるし……いまさら元の世界に戻ってもつまらないだけだからな」
「お前ぐらいだよ。そういう風に言えるのは……」
「ミナトはそれだけを伝えるためだけに僕らを呼び出したわけじゃないよね」
陽斗は分かってる感じだな。だったらはっきり言うべきだな
「あぁ……俺は帰るべきかどうかわからない……帰って新しい帝国を脅かす悪と戦うか……こっちに残って未来を歩むか……」
「お前は本当にくだらないことで悩んでるな」
「クロト……」
「うじうじ悩むなら、まず心のままに従ってみろ」
心のままに従う……そういえばアヤ副隊長にも言われたっけ……
「俺は……」
俺が今一番に思い浮かべたことは……
「そっか……そうだったな」
「その顔……決心がついたみたいだな」
「そうだね。別れることは辛いことだけど、きっと永遠のお別れにならない……信じていればきっとまた会えるから……」
「ありがとうな。ふたりとも……早速帰って……」
帰ろうとしたとき、陽斗のところに電話がかかってきた。陽斗が電話に出ると相手ははなだった。俺は陽斗から受け取ると……
「どうしたんだ?」
『ミナトくん!?大変なの!?えみるが……』
「えみる?わかった、すぐに行くから……えみるの家だな。できれば電話は切らずに……ってこれ……」
「僕も行くよ。ミナトの決心を聞きたいから」
「俺も仕方ねぇから付き合ってやるよ」
「悪い」
俺たち三人はすぐにえみるの家に向かうのであった。