ミナトSIDE
「貴様……心臓を潰したはずだが……」
「俺にもよく分からないけど……戻ってこれることを教えてくれた人がいるんだ」
ハイトは2つの剣で切りかかってくるが、俺は拳で2つの剣を打ち砕いた。その時自分に白いオーラが纏っていることに気がついた
「その力は!?どういうことだ!?帝具もないのに!?」
「これが愛龍騎の後遺症よ」
突然スタイリッシュがハイトに向かって言った。後遺症って前に聞いたことがあるけど……
「普通だったら彼は竜化するところだったけど、愛龍騎のおかげでその後遺症はなくなっていた。だけどその代わりに愛龍騎の後遺症があった」
「妾も個人的にこやつの血を調べてみて驚いた。そいつの治癒能力が備わっていることを」
俺に治癒能力が……って何でドロテアがいるんだ?
「そしてもしも死んだ場合でも……彼の思いの強さで生き返ることができる。たった一度だけね。一応この事は隊長とナジェンダの二人のみ伝えておいたけどね」
「信じられなかったが、まさか本当に蘇るとはな」
「だがまぁお前なら戻ってこれると思っていた」
エスデスやボスが信じてくれていたんだな。それはそれで結構嬉しい
「だがお前のその力は……」
「これは俺が育んできたもの……えみるとの愛……みんなと過ごしてきた思い出……俺が今まで育んできたものが力になっている!!お前を倒すために」
ハイトに一瞬で近寄り、何十発ものパンチを喰らわした。
「まぁ愛龍騎の後遺症って言うのはアレね。もうちょっと別な言い方はないものかしら?」
メラルドがなんか文句を言ってきた。というか何でいるんだよ。戻ってきて気になることがあるんだけど……
「メラルド、そう言うなら何かいい呼び方があるのか?」
「そうね……全部まとめて愛の奇跡ってところね」
愛の奇跡……そうかもしれないな。するとハイトは立ち上がり、黒いオーラをまとい始めた。
「愛の奇跡……くだらないもので私の前に立ちはだかるな!!」
「みんな、ここは俺がやる」
「ミナト……だけど……」
「信じよう。ミナトなら勝てるって」
セリューは微笑みながら言ってくれた。みんなも信じてくれる。
「エール!」
「何?ミナトくん」
「頼みたいことがあるんだ。出来ればみんなにも……」
「わかってるよ!!応援だよね」
エールはウィンクして答えてくれた。一年近い付き合いだけど……わかってるじゃんか
「フレフレ!ミナトくん!」
エールの応援と共にみんなが応援をし始めた。みんなが信じてくれて、みんなが応援してくれる。
「負ける気がしないな」
「一度っきりの奇跡……すぐに終わらせる!!」
俺とハイトは互いに殴り合いを始めた。俺が殴ればハイトも殴り返す。それがものすごい速さで繰り返す。愛の奇跡で力が上がっているけど、このまま殴り合っていてもハイトに勝つことができない
ミアSIDE
「ミナト……互角じゃないのか?」
「あぁ俺達があれだけ苦戦していたのに……」
「だが互角ではミナトの敗北だ」
タツミさん、ウェイブさんが勝てると思っている中、エスデスさんがそんなことを言ってきた。
「愛の奇跡はずっとと言うわけではない。時間制限付きでいずれ奴の強化はなくなる」
「それだったらどうすればいいんだよ!」
「ハイトを超えられる力が必要だ」
「武器でも渡せば……桐一文字を……」
「それだったらインクルシオを」
「俺のグランシャリオは?」
「桐一文字ではハイトを倒すには火力が足りない。それに帝具は相性が必要だ。ミナトは帝具がない状態とは言え……扱えるものは……」
他のみんなも自分たちの帝具を渡そうか迷っている。相性も必要だし、火力が足りなかったら……
「………」
そんな時、アカメさんが微笑んだ。
「ミナト!!受け取れ!!」
アカメさんが投げ渡したもの……あれは……
ミナトSIDE
「これは……」
時間との戦い。ハイトを打ち破るには一瞬の隙が必要だと思っていた時、アカメからあるものを受け取った。俺はアカメの方を見ると、アカメは力強く頷いていた。
「村雨……ありがとうな!!最高に格好いい帝具だ!!」
俺は村雨を抜いた瞬間、自分の体に赤い紋様が浮かび上がった。これが前に聞いた村雨の奥の手……身体能力を上げるけど体中に激痛が走るらしいけど……愛の奇跡のおかげで痛みがない
「奥の手!役小角+愛の奇跡!!」
迫ってくるハイトを殴り、蹴り飛ばしていく
「ぐううううう!?こんなことが!?こんなことがあっていいものか!!」
ハイトが巨大な剣を作り出し、大きく構えた。俺は村雨を鞘に収め居合の構えをとった
「フレフレ!ミナトくん」
「フレフレ!ミナトさん」
「フレフレ!ミナト」
「フレフレ!ミナト」
『フレフレ!ミナト』
エールたちの応援、ハリーたちの応援、ナイトイェーガーズの……仲間たちの応援……そして
「フレフレ!ミナトさん!」
マシェリの応援……全部が俺に力をくれる!!
「終わりだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ハイトが巨大な大剣を振り落としてきた瞬間
「葬る!!」
俺に当たる寸前、村雨の斬撃がハイトを切り裂いた。ハイトは膝を付き、元の姿に戻った
「失ったものを取り戻したくなかったのか?絶望の未来を最初から変えたくはなかったのか?」
「確かに誰も失わない未来。絶望もない未来は理想的だと思う」
だけど俺はこれまでの戦いで失い、そして気がついたもの……背負ってきたものがある。
「失ったからこそ見えてくるものがあるんだよ……」
「ふふ、ふははははははははははははは!!」
ハイトの体に呪毒が回り、倒れ消滅していくのであった。それと同時に愛の奇跡も役小角も消え、俺はそのまま倒れそうになったけど……
「ミナトさん!?」
マシェリが支えてくれた。
「なんか……ものすごく疲れた……」
「ミナトさん……お疲れ様なのです」
マシェリは涙を流しながら、微笑んだ。するとアカメが近寄り俺の体を見た。
「奥の手をすぐ発動できるなんてな」
「後遺症もないみたいだけど……」
「ミナト、これから先必要はないと思うが……お前に村雨を授けておく。私は」
アカメはミアから桐一文字を受け取り、微笑んだ
「これでいい」
「そっか……」
何というか長い戦いだったな。でも今から始まるんだ。今日という未来への道は……
愛の奇跡は愛龍騎登場あたりから考え、ミナトが村雨を使うのはずっと前から考えていて、ずっと書きたかったです。