タツミたちと別れた次の日、ビューティーハリーを訪れた俺とセリューの二人。その前ではトラウムが何かを作っていた。
「おや、そっちは別れは済ませたのかい?」
「あぁ……」
「ちゃんとね。にしても……そのへんてこな機械は?」
俺達の前にはカエル型の列車が置かれていた。一体何に使うんだよ?
「へんてことは失敬な!ドクター・トラウム特製ビックリドンドンメカ『未来へ帰るくん』という名前なんだぞ」
名前もへんてこだったよ……まぁこれでちゃんと帰れるんならいいけどさ……
「あっ、お祖父ちゃん」
すると列車の中からミアが姿を見せた。というかお祖父ちゃんって呼び方……
「そのお祖父ちゃんって呼び方はやめろ」
「だってスタイリッシュおじさんがこっちでそう呼べって」
そう呼べって……ん?
「今のはどういう……」
「えっ?何のこと?」
ミアは顔を背けていた。こいつ、何か隠しているのか?
「もしかして未来に影響しちゃうから呼び方を変えてるとか?」
「あ、あははは……さぁて何のことかな~」
ミアは笑ってごまかしてるけど、ここは問い詰めたほうがいいな
「まさかと思うけど……俺達の孫とかじゃなくって……子供とかじゃないよな?」
「!?」
思いっきり体をビクつかせてるし……
「えっと……秘密の方向で……」
いやもう……分かってきたんだけど……まぁこれ以上はやめておくべきだな
「はなたちは?」
「彼女たちならあの中だ」
「あの子達も帰るまでの間は一緒にいたいからね」
リストルとビシンがビューティーハリーを見てそう言っていた。そうだよな。それに俺達がここに呼ばれたのは……
「全くはなのやつは……」
「ミナトと私が一番最初から関わっていたもんね。そこからサヨにチェルシー」
「俺達が始まりみたいなものだからな」
お互い笑い合いながら中へと入っていくのであった。
中に入るとはなたちがなにかの準備を始めていた。
「あれ?ミナトくんたち遅いよ~」
「遅いって……特に遅れたわけじゃないんだけどな」
「どこか行くの」
「うん、みんなでデートしようかなって」
あぁ何だか懐かしいな。それ……
「ミナト、楽しみましょう」
「だな」
俺達は一緒に出かけるのであった。最高の思い出づくりのために……
それからみんなで買い物をしたり、映画を見たり、色んな所を見て回っていた。そこはどこも思い出深いところだった。俺は少し休憩をしながらみんなが楽しんでいるのを見ていた。
「本当に色々とあったな」
「色々って?」
一人で呟いているとはなが声をかけてきた。そういえば最初にこの世界で会ったのってはなだったっけ
「死んだかもしれないって思ったら、気がついたらこの世界に来ていて……」
「懐かしいね。あれから一年になるんだ……最初はミナトくん、オシマイダーに挑んでいくんだもん。ビックリだよね」
「そしたらはながプリキュアになるしな」
「そこからだよね」
沢山の事があった。沢山の人と出会えた。嬉しい再会がたくさんあった。辛いことがあった。辛いことがあった分、良かったことがたくさんあった
「俺ははなと出会えてよかったかもしれないな」
「私もミナトくんと出会えてよかったよ」
お互い笑い合うとえみるが何故か頬を膨らませているのに気がついた。
「はな先輩とミナトさん……仲良さそうですね」
「いや、えみるこれは……」
「えみる……俺はお前に感謝してるんだぞ。お前と出会えて愛を知ることができたんだ」
俺はえみるの頭を撫でながら言った。えみると付き合うことができ、愛を育み続けて……愛の力で何度も戦うことができ、愛の奇跡で立ち上がれたんだ
「ミナトさん……」
「二人共、幸せになってよね」
「当たり前だ」
「当たり前なのです」
ふっと気がつくと何故かはぐたんが不思議なペンを持っていることに気がついた
「はな、それは?」
「あぁ誰かの落とし物みたいなの。はぐたん、気にいちゃって」
そんな事を話していると向こうの方から何かが迫ってきていた。よく見るとそれはカエル型のオシマイダーだった。
「オシマイダー!?」
「誰が発注したのでしょうか」
「私の『未来へ帰るくん』がーーー」
オシマイダーを追って、トラウムたちがやってきた。原因はお前か……
「仕方ない。さっさと倒しちゃうか」
「うん」
「「「「「ミライクリスタル!ハート、キラっと!」」」」」
「輝く未来を抱きしめて!!みんなを応援!元気のプリキュア!キュアエール!」
「輝く未来を抱きしめて!!みんなを癒す!知恵のプリキュア!キュアアンジュ!」
「輝く未来を抱きしめて!!みんな輝け!力のプリキュア!キュアエトワール!」
「「輝く未来を抱きしめて!!みんな大好き!愛のプリキュア!」」
「キュアマシェリ!」
「キュアアムール!」
「「「「「HUGっと!プリキュア!」」」」」
はなたちはプリキュアに変身し、セリューは宋帝刀を取り出し、俺は村雨を抜き、迫ってくるオシマイダーに蹴りを喰らわした
「あれ?」
蹴りを食らったオシマイダーは吹き飛ぶ。俺はある違和感を感じた。何だか身体能力が上がってる?
「どうしたのミナト?」
「いや、なんか龍騎になった状態みたいに身体能力が上がってるんだ」
「もしかして……愛の奇跡が残ってるんじゃないの?」
愛の奇跡がまだ残ってるって……そんなこと……有り得そうだな。
エール達もオシマイダーに攻撃を食らわし続けるが、オシマイダーが大技を出し、エールたちを吹き飛ばしていく中、はぐたんがペンを落とし、拾いに行こうとするがオシマイダーがはぐたんを狙ってきた。エールははぐたんをかばおうとした瞬間、
「えぇい!」
どこからともなく不思議な格好をした女の子が現れ、星型の障壁でオシマイダーの攻撃を防ぎ、吹き飛ばした。
「貴方は……」
「私の名前は……宇宙に輝くキラキラ星!キュアスター!」
キュアスターって……まさかプリキュアなのか?他にもプリキュアがいるなんて……
「キュアスター……ありがとう。それじゃこっちも!」
「「「「「メモリアルキュアクロック!マザーハート!HUGっとプリキュア今ここに!」」」」」
「オール・フォー・ワン!」
「ワン・フォー・オール!」
「ウィーアー!」
「プリーキュアー!」
「明日にエールを!」
「「「「「ゴーファイ!みんなでトゥモローーーー!!」」」」」
オシマイダーを無事浄化するのであった。
「どうぞ」
戦いも無事に終わり、助けてくれた女の子にはぐたんがペンを渡した。どうやら落とし主はこの子みたいだな
「ありがとう。探してたんだ~」
女の子がペンを受け取った瞬間、輝きだし、ペンの先にはぐたんの絵が描かれた。
「はぐたんになった!?」
「キラヤバ!はぐたんペン!あの子に見せてみよ~」
女の子はペンを受け取ると今度は川を泳ぐかっぱを見つけ、追いかけていくのであった。
「何だか変わったやつだな……」
「でもまたどこかで会えそうな気がする」
「だな」
そろそろ時間になってきた。俺達は近くの土手に来ていた。そこにはパップルたちが帰る準備をしていた
「あら、来たみたいね」
「みなさん、未来に帰ってもお元気で」
「サンキュでっーす」
「えみる、絶対ビッグなスターになりなさいよ」
「……はい」
「行くわよ。ルールー」
「はい……」
パップルたちが列車に乗ると、えみるは涙をこらえながら……
「私、もっともっとギターも歌もうまくなりますから……」
「はい、私も……」
「ツインラブは……これからも……ずっと……いつまでも……」
泣きそうになるえみるをルールーはそっと抱きしめた。
「えみる、ずっと大好きです。未来で待ってます」
えみるとルールーは抱きしめ合う中、ルールーは俺の方を見た。
「ミナト、えみるのことをお願いしますね」
「あぁ、お前も元気でな。それと帝具なんだけど……持っていってもいいってブドー将軍が言ってた」
「そうですか……」
ルールーは俯いていた。全くこういう時は……
「ミナト……最後に一つだけ……」
ルールーは俺に近寄り、そっとキスをしてきた。キスを終えたルールーは申し訳なさそうにしながらも顔を真赤にさせていた。
「えみる、ごめんなさい。そしてミナト……私は貴方のことが大好きです」
「……そっか」
「えみると幸せに……」
俺とルールーは別れを済ませ、ハリーははぐたんを抱きかかえ
「行こう。はぐたん」
「いく?」
「未来や、未来に帰るんや」
「みらい?みんなといっしょに?」
ハリーは泣きそうになるのをこらえていた。
「ほら、笑顔でしょ、ハリー。はぐたんと約束したじゃん」
「うん、笑顔で……ね」
「そやったな。さぁ行くぞ」
ハリーとルールー、はぐたんが列車に乗り込み、列車はアスパワワを出しながら走り出した。はなたちはそれを追いかけるように走っていく
「ミナトはいいの?」
「あぁ……」
「きっとまた未来でみんなと会えるよね」
「そうだな。俺達は守ってきたんだから……」
「うん……それでミナト……やりたいことがあるから手伝って言ってたけど、何やるの?」
「ん?まぁ……折角だからな……ヒーロー的なことでもやってみようかなって……誰かが困っていたら助けられるような」
「ナイトレイドみたいに暗殺?それともイェーガーズみたいに?」
「暗殺とかなしで……それに俺達はどっちでもないだろ」
「そうだったね。じゃあ事務所名は決まってるね」
「あぁナイトイェーガーズだ」
明るい未来のために頑張らないとな。俺は列車を見送りながらそう思うのであった。
そして時は流れ……
次回で最終回!ただプリキュア本編の最終回ではなくオリストになります。