「出会いがこんな感じだったかな?」
俺ははなたちにウェイブたちとの出会いについて話し終えると、何だかみんな黙り込んでいた。
「どうかしたのか?」
「何ていうか……殺し合いしてたんだよね」
「その割には仲いいっていうか……」
「友達って感じだね」
ほまれ、さあや、はなの三人がそれぞれ感想を述べる中、ウェイブは何かを思い出した
「そういえばお礼言ってなかった。ミナト、ボルスさんの家族を助けてくれてありがとうな」
「………気がついてたのか」
「奥さんから聞いたんだ」
「ミナトくん、助けたって?」
「お子様には刺激が強すぎるから、あっちではぐたんと遊んでろ」
「えぇ~」
はなが聞きたそうにしているが、俺の意思を読み取ったのかはぐたんが大声で泣きじゃくった。
「ほれ、はなたちはあっちではぐたんのこと頼むわ。ミナト、俺は聞いてもええやろ」
ハリーは聞く気満々か。こいつの場合いくつくらいかわからないけど話しても問題なさそうだな
「助けた理由も含めてちょっと遡るけど……」
休暇中、帝都でのんびりお茶をし、帰ろうとしていた時、足元に果物が転がってきて、俺はそれを拾うと綺麗な女性がこっちに駆け寄ってきた。
「すみません。それ私の……」
「あぁ、ほら」
俺は果物を渡し、帰ろうとするとした時だった。
「あれ?ミナト……くんだよね」
何だか見覚えのないイケメンに名前を呼ばれたのだけど、この人だれだ?知り合いにこんなイケメンはいないはず……いやいるとしたらランくらいだけど……違うしな
「あぁ、この格好じゃわからないですよね。私ですよ。ほら、この間エスデス隊長と一緒にいた覆面の……」
「あぁ、ボルスさんだっけ………んん?素顔がこんなにイケメンだったの!?」
「ははは、そんなイケメンじゃ……」
「いやいや、かなりイケメンですって、それにその人ってもしかして……」
「えぇ、奥さんです」
イケメンに、こんな美人な奥さんがいるって……完全に勝ち組だよな。なのに……あんなひどい所業をしてるんだよな。奥さんは知って……るよな
「どうかしたんですか?ミナトくん」
「いえ、仕事柄あんたがやってきたことを知っている身としてはなんと言えば……」
「……そうですよね。知ってますよね」
「甘いことを言うとあんたとは戦いたくないし、殺したくない。できれば俺達の前に出てこないでほしいかな」
「そんな事できませんよ。ウェイブくんたちを見捨てることは出来ません」
この人は本当に優しい人だな。全く俺もまだ未熟だ。殺したくないって思うなんてな
「なるべく戦場で出会わないことを祈ってますよ。ボルスさん。できれば幸せに」
「えぇ、ミナトくん」
俺はボルスさん一家と別れる中、心の中から殺したくないと願った。できれば平和になった後でも幸せに過ごしてほしいと
でも、そんな願いは叶わず俺たちナイトレイドとクロメ、ボルスさんと戦うことになり、チェルシーがボルスさんを暗殺した。
それからしばらく経ち、俺はみんなに内緒で毎日ボルスさんのお墓に花を添えていた。
「……………」
「あら、貴方は……」
気がつくとボルスさんの奥さんとその隣には二人の間に出来た子供がいた。もしかして毎日来ているのか?
「…………」
俺は何も言わず、この場から去ろうとすると奥さんが俺の手を掴んだ。
「待って下さい。貴方のことはあの人から聞いてます」
「聞いてるなら、呼び止めたのはなんですか?敵討ちですか?」
「いいえ、確かにあなた達のことは恨んでいますけど……あの人はそんな事望んでいませんから……」
「……ママ」
本当にこの夫婦はいい人すぎだろ。普通だったら殺しにかかってくるのに……
「貴方は後悔しているんですよね。だから花をいつも……」
「後悔してる暇なんてないですよ。俺はただ凄く強くって優しかった戦友に対して、花束を送っているだけです」
俺はそう言ってその場から去るのであった。
アジトに帰ろうとした時、手に花束を持ったままのことを思い出した。
「逃げ出したから供えるの忘れてた……また会っちまうな」
仕方ないと思い、戻るとお墓の前に妙な集団がいた。あれは聞いた情報通りだとワイルドハントのシュラ、チャンプ、エンシン……ゲス野郎共の前にはボルスさんの家族……
「……ここであいつらと戦うとなるのはまずいけど……」
見過ごす真似……出来るわけないよな。そんな事したらただのクソ野郎だからな。俺はレガオンを両足に装着し、娘さんに襲いかかろうとしているチャンプを思いっきり蹴り飛ばした。
「がふぅ!?」
「あぁん、誰だ。お前、俺達が誰だと……」
「あぁ、ごめんなさい。ボールを蹴っただけなんですけど、もしかして七光の坊ちゃまの部下でしたか。コレは失敬」
「てめぇ……見覚えあるぞお前……確かナイトレイドの……がふぅ」
シュラが言い終える前に思いっきり顔面を殴り、俺はボルスさんの奥さんにあることを告げた。
「逃げて下さい」
「あ、貴方は……」
「いいから早く!!」
「は、はい」
俺は二人が無事この場から逃げるのを確認すると、細身の男、エンシンが斬りかかってきて、俺はレガオンを大剣に変え防いだ。
「お前、いい度胸してるな。ワイルドハント相手に一人で相手……」
俺はエンシンの腕を掴み、思いっきり投げ飛ばした。もちろん、最初に地面に落ちる箇所を顔面にしてだ
「ブサイクな顔だな。整形してやるよ……もっと不細工になるように」
「てめぇ!!」
「どけっ!!」
殴り飛ばしたシュラが俺に殴りかかってきた。咄嗟に避けるが頬をかすめた。なるほど、小物に見えて結構強いな。
「なめてかかってると痛い目見るぜ。こう見えて……」
「十分だな。それに一瞬だったら制御できるし倒せる」
「あぁん?」
「クソどもにはもったいないが、見せてやるよ。一瞬だけな。レガオン!!奥の手発動!!」
「って感じだったかな」
「なんやお前も結構あまちゃんだったんやな」
「まぁミナトが墓参りをしてたの。みんな知ってたけどな」
「マジで!?タツミ、どうしてだ?」
「アカメが気になって後をつけてたからな。俺たちも話を聞いて止める気はなかったし……」
みんな知ってたのか。それはそれでショックだったな。するとクロメが俺にあることを聞いた。
「ワイルドハントの連中、ボコボコにしただけだったの?」
「あぁ、レガオンを制御するためにボコボコにしただけど……まぁその後にきっちり殺したけどな」
あの時、クロメもランも動いていたみたいだったからな。暗殺がやりやすかった
「私もその時生きてたらきっとワイルドハントが街で暴れていた時に正義執行していたかもしれませんね」
「セリューだったらきっと楽勝だったよ」
「だけど今、ワイルドハントの奴らがいるんだろ。今度こそきっちり倒しておこうぜ」
「あぁ、敵同士だったけど今は仲間同士だからきっと誰にも負けないよな」
「そうなると良いけどな」
「なぁ、ナイトレイドとイェーガーズやったっけ?こっちでなんて名乗るんや?」
ハリーの言葉を聞いて、ちょっと考え込んだ。せっかくナイトレイドとイェーガーズが同じ目的で手を組んだんだから何かチーム名的な……
「まぁ安直だけど、ナイトイェーガーズでいいか」
「変に考えるよりかは良いかもな」
「あぁ、それにリーダーが決めたんだからな」
「正義をきっちり執行していきましょう」
「何だか楽しくなってきたね」
みんな、納得してくれたみたいだな。それにしてもウェイブ、リーダーって……
「ミナトを中心に集まったんだから、リーダーでいいだろ」
「まぁいいけど……」
チーム名もリーダーも決定したし、これからのことをゆっくり考えるとしようとした時、さっきまではぐたんのお世話をしていたはながあることを言い出した
「ミナトくん、デートしよう」
「………はぁ?」
「これでいいかしら。エスデス隊長」
「あぁ、これが皇具の力か。死者を生き返らせるとはな」
「生き返らせたわけではなく、次元を歪めた結果ですよ」
エスデスの前にとある3人が集まっていた。エスデスは嬉しそうにしながらあることを語った。
「タツミ、お前にまた会えるな。そしてミナト、お前の力を見せてもらうぞ。行くぞ!!三獣士!!」
「「「はっ!!」」」
次回から原作6話の話になります。