HuGっと!プリキュア 竜騎の暗殺者   作:水甲

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第136話 全ての記憶を

チェルシーside

 

穴に落ちたはぐたんを追って、ハリーと一緒にある場所に来ていた。はぐたんは無事だけど……

 

「これ……厄介な状況ね」

 

予想はしていたけど、まさかこんな部屋に記憶を奪ったプリキュアを集めていたなんてね。

 

「はぁ、どうしたものか……」

 

出られそうにないし……本当にどうするか……救助待つかな?

 

 

 

 

 

 

 

エールside

 

城の奥へと進んでいくと、さっきまでとは何処か雰囲気が違う部屋にたどり着いた。

なんと言うか……キラキラしているのに寂しい場所……

 

「何だか寂しいと言うか夜のお墓にいるみたいな……」

 

アンジュ……お願いだから変なこと言わないでよ……

すると上からブラックたちが降ってきて、私はブラックと額をぶつけた。

 

「いたた……」

 

「何をしてるんだよ?まぁいい、陽斗、ミナトはどうした?」

 

「ミナトは……いないけど、そっちにいたんじゃ……」

 

「やっぱりか……まぁいい」

 

「ミナトさん……」

 

マシェリも心配してるけど……ミナトくんたちは大丈夫だよね?

フッと何か落ちているのに気が付いた。これって……古いカメラ?

 

「それって幻のミデンF-MkII!?」

 

ミデン!?ミデンってもしかして……

 

「あのテルテル坊主と同じ名前って言うことは……」

 

「見たな……」

 

何処からともなく声が聞こえるとカメラからミデンが現れた。

 

「ミデン!」

 

「一体このカメラってなんなの?」

 

「それにこの寂しい場所は……」

 

「黙れ!黙れ黙れ黙れ黙れ!」

 

ミデンは私たちに襲いかかる。クロトくんたちは応戦するけど、攻撃を防がれてしまう。

 

「僕はこんなところにいた訳じゃない!暗い箱に閉じ込められたまま、何十年!誰にも使われず、たった一人でただただ朽ち果てていく!そんな孤独がお前たちに分かるか!」

 

アンジュは落ちたカメラを開くと、フィルムが入ってなかった。

 

「じゃあミデンはカメラのお化けってこと?」

 

「空っぽのまま終わった僕の絶望……お前たちに分かるわけない!分かってくれたヌルはお前たちに壊された!」

 

「違う!ヌルは……」

 

私が真実を話そうとすると、壁が破壊され、タツミさん、ウェイブさん、メラルドさんが吹き飛んできた。

 

「そうそう、そいつらがヌルを壊したんですよ」

 

あの声……黒い鎧はもしかして大臣?それに大臣が頭を掴んでいるのは……ミナトくん!?

 

「ちっ!」

 

「ルビー!」

 

「ハアアア!」

 

クロトくん、陽斗くん、セリューさんの三人が同時に大臣に襲いかかるが……

 

「インクルシオ+エクスタス」

 

両腕を鋭く尖らせた瞬間、まばゆい光が三人の目を眩ました。更に拳を構え……

 

「皇拳寺百烈拳!」

 

三人同時にいくつものパンチを喰らわせ、三人は吹き飛ばされた。

 

「くっそ……」

 

「うくっ……」

 

「あっ……」

 

「知らなかったのですか?素の私も強いのですよ。そんな私にこのヌルの力が合わされば……勝てない相手はいません」

 

みんな……それに……私は知らなかったからとはいえ、ミデンに酷いことを……

 

「さぁミデン!邪魔な奴等は私が消します。貴方はプリキュアの記憶を奪いなさい」

 

「そうだ!そうだ!」

 

ミデンが暴れまわってる。アンジュ達はミデンを押さえ込もうとする中、私は……

 

(思い出がない……それって楽しいこと、嬉しいことが一つもないってこと?生まれてから今まで寂しいとか苦しいとかそんな気持ちでいっぱいだったってこと?あんな辛い気持ちがずっと続いてるってこと?ううん、私には……ハリーやはぐたん、なぎささんがいた。家に帰ったらパパやママ、ことりがいる。それに……ミナトくんもいた。ミデンにはヌルがいたけど……ヌルは……)

 

気がつくとブラックとホワイトが必殺技を放とうとしたが、私は咄嗟に止めた。その瞬間、二人はビームを喰らい、子供にされてしまった。

 

「エール?」

 

「ミデン!聞いて!ヌルは……貴方の友達は……」

 

「ミデン、もう取り込んでしまいなさい」

 

「アアアアアア!!」

 

ミデンが大きく体を広げ、私たちは取り込まれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

チェルシーside

 

突然部屋の窓ガラスにヒビが入り、そこから覗き込むと…………あれって……エールたち?と言うか取り込まれてるし、ミナト達は……大臣に敗北?

 

「どないするや!ミナトたちはボロボロだし、プリキュアも全滅……」

 

「ぷりきゅあ、いる」

 

はぐたんが指を指した方を見ると……小さくなったプリキュアたち……そうね、元に戻せば……って

 

「無理ね。私やハリーたちじゃ彼女たちの思い出がない」

 

「あーどないしたらえぇんや!」

 

「はぐっ……」

 

このままじゃ……どうしようも…………ない

諦めかけた瞬間……

 

「何とか出来るぞ」

 

声が聞こえ、振り向くとそこには……

 

「ハイト!?」

 

「大ボス登場って!?終わった……」

 

まさかこんなときに……ハイトは手をかざすと、地面からある装置を出現させた。あれって…………

 

「このまま大臣の思惑通りにはやらせないからな……この皇具『全知記憶メモリアル』は世界の全ての記憶を具現化させる」

 

「記憶の具現化?」

 

「アホか!?人間の記憶はミデンが粗方……」

 

「知らないみたいだな。記憶は……人間だけにあるのではない。言ったろ。この世界全ての記憶を具現化させると……誰かが覚えてなくても、花や空、大地や水、木や草、この世界に生きる動物。物にも記憶はある!だとすれば……見ていたはずだ!プリキュアの戦いを!プリキュアたちの日常を!プリキュアたちとの思い出が!」

 

そうか……それなら……後は……いつまで寝てるのよ!ミナト!

 

 

 

 

 

 

 

ミナトside

 

俺は……生きてるのか?体から力が……こんな……所で俺は……

 

『ダメです……』

 

声が聞こえた。この声は……

 

「ヌル?」

 

『貴方はここで死んではだめ……』

 

「お前……あの時……大臣に……」

 

『貴方は壊された私を持っています……』

 

そう言えば……拾ったな……

 

『私の最後の力を貴方に……この力は貴方の全ての記憶が……力となります』

 

全ての記憶が……

うっすらだけど、顔がなかったヌルに顔が……寂しそうにするなよ

 

『お願い……あのオネストを……そしてミデンを救って』

 

「ミデンは救えないな」

 

『えっ?』

 

「ミデンを救うのは……キュアエールだ。あいつは敵だからと言って救おうとしているお人好しの……プリキュアだ。だから……エールと俺を信じてろ!!!!」

 

 

 

 

 

 

「虫の息みたいですね。さっさと……ぐへっ!?」

 

俺は大臣を蹴り抜く。そして……ミデンを見詰めた

 

「お前は俺では救えないけど……オネスト……お前は……俺が始末する!ナイトレイドとして!」

 

「どこまでも邪魔を!」

 

「ヌル……力を貸してくれ!そして!マシェリ!アムール!エール!お前たちの愛を!ヌルと共に!力と変える!!レガオン!真龍騎!発動!」

 

レガオンが形を変え、虹色の鎧へと変えた。これは三人の愛の力とヌルの最後の力……俺の記憶を力に変えた新しい力!

 

「新しい姿になろうとも!グランシャリオ!インクルシオ!」

 

オネストが迫り来るが、俺はオネストの腹部を殴り、更に蹴り飛ばす

 

「がはぅ!?」

 

「お前はただ殺すだけじゃない!その魂すら残さない!」




映画本編では、プリキュアたちを復活させるのには劇場にいる人たちの記憶でというメタ的な要素で復活でしたが、こちらではむずくね?と思い、こんな感じになりました

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