パジャマパーティーから帰ってくるとすみれさんの知り合いの娘さんが一緒に暮らすということになった。
「お会いしたことがありますよね」
「え、えっと……ひ、久しぶり~ナイスチュ~ミ~チュ~」
はなは咄嗟にハグをしているけど、彼女のことをどうにも覚えていないということなのか勢いでごまかしたということだな
「俺は会ったことがないけど、はじめましてでいいのか?」
「えぇ」
俺は会ったことがないか……にしてもこの娘……どうにも……
「それでルールーちゃんのお部屋なんだけど、今開いてる部屋がなくって」
「それだったら暫くの間、ハリーの所に泊まるよ」
開いてる部屋がないのに住むことになるのはちょっとおかしいけど、すみれさん的には押しが強すぎて断れなかったんだな。
俺はハリーの所に行こうとした瞬間、何故かルールーが俺の腕を掴んだ。
「同じ部屋では駄目なのですか?」
「ちょ、ちょっとルールー、駄目だよ。年頃の男女が同じ部屋なんて……」
「………出来る限り彼と一緒にいたほうが良いと思ってのことですが……」
こいつ、何を考えてるんだ?振りほどこうと思っても力強すぎて無理だし
、俺は諦め、ルールーと同じ部屋に住むことになった。
「とりあえず部屋半分使っていいから。あとで必要なものは買いに行くとして……」
「必要なものですか?」
「布団とか日常品とかだよ。あと寝る時はベッドな。俺は床に寝袋か何かで寝てるから」
「一緒に寝れば……」
こいつ、常識とかないのか?
「あとは……」
俺は腰につけていたレガオンを抜き、ルールーの首筋に切っ先を当てた。ルールーは特に驚く様子もなく、じっとこっちを見つめていた。
「……前にオシマイダーと戦った時にパップルとお前に似た奴が一緒にいたのを見た。人違いなら謝るけど……」
「……誤魔化しても疑われる可能性80%。ここは正直に言うべきですね。貴方が思っている通り、私はクライアス社のアルバイトです」
「目的は?」
「野々はな、キュアエールの力の源の調査です」
「……それだけか?」
「それだけです」
調査のためにこの家に入り込んだのか。それにこいつは何だか感情がないというか……
「一応聞くけど、人間なのか?」
「私はアンドロイドです」
要するに機械人形ってことか。クライアス社の技術力はすごいな。だけど……
「調査関係はいいけど、多分大変だと思うぞ」
「大変?」
「やっていけば分かる。因みに何で俺と同じ部屋に?」
「貴方も観察対象です。特にその武器の本当の力を隠している理由を知りたいです」
こいつ、気がついているのか……確かに奥の手にはまだ秘密があるけど、見せることはできない。見せた瞬間、みんなが危険な目に合うかもしれないから……
「まぁ好きにしろ。俺もお前の正体については話すつもりはないし……」
「わかりました」
とりあえず危険性はないから、俺はルールーのことをほうっておくことにするのであった。
そして次の日、ルールーがはなたちの学校に転入してきたのだが、
「「「「つきあってください!!」」」」
見回り中にルールーが男子生徒たちに告白されているのを目撃した。まぁ可愛い方だから告白されるのも仕方ないけど、
「どこにですか?」
うん、そういう意味じゃないからな。男子生徒たちもそういう意味じゃないと伝えると、ルールーは近くにあった柱を思いっきり殴り、ヒビを入れた。
「突き合う。こういうことですか?」
「「「「ひ、ひぃ~~~~!!?」」」」
そりゃ普通の女の子が柱にヒビを入れた逃げ出すよな。というかヒビを入れるなよ
「おい、ルールー」
「何ですか?」
「壊すな」
「……わかりました」
素直に納得してくれるのはありがたいけど、どうにもこいつは常識とかそういうのがかけている気がする。調査とかするんだからいろいろと気をつけてほしいけど……
「ミナト」
「ミナトさん」
するとほまれとさあやの二人がこっちにやってきた。というか気配でわかっていたけど、のぞき見してただろ
「はなの家にホームスティしてるんだよね」
「それにしては仲が良いけど……」
「まぁ一緒に暮らしてるから当たり前だろ」
「……それに同じ部屋で寝ていますから」
ルールーの言葉を聞いた瞬間、ほまれとさあやが凍りついた。うん、まずは空気を読むということを覚えさせないと駄目か。それとも……
「ミナト、聞きたいことがあるんだけど」
「一緒に寝るって……その……」
「お前らが思っているようなことはしてないからな」
「言葉の意味どおりです」
「ルールー、頼むから少し黙っていてくれ」
「ミナト、ちょっと話があるんだけど」
「だ、駄目だよ。ルールーちゃんにはまだそういうのは早いから」
うん、これは誤解を解くのに苦労するな。