結局彼女はプリキュアでも何でもなかった。だが彼女から感じたアスパワワが何なのか気になり、私と街であったニャウと一緒に彼女の家に訪れていた。
「ここが私の家なのです。よくお城みたいだって驚かれますが……」
「お邪魔します」
「お邪魔しま~す」
「えぇ!?」
何故か彼女は驚いていたけど、一体どうしたのか?特に気にするようなことではないか。
中に入ると真っ黒で、一部分だけスポットライトが当たった。
「ラララ~ようこそ~」
「我が家へ~」
「「どうぞごゆっくり~」」
「変わった両親だとお思いでしょうが、あまり……」
「お邪魔します」
「ノーリアクション!?」
「何というかもっと変わった人たちを見たことがあるから、これぐらいは……」
変わった人たちというのは、以前ミナトが言っていた特殊な思考を持った貴族たちのことでしょうか?ですが、彼もまた変わった思考を持っているのでは?
「お友達かい?兄の正人です。よろしく」
またスポットライトが当たり、兄と名乗る人物がいた。彼はえみるのことを見つめるとあることを言った。
「ところでえみる。さっき街でお前を見かけたけど……」
「ルールーとニャウさんを案内しますので、これにてなのです」
えみるは私とニャウの腕を掴み、部屋まで連れて行くのであった。
「ここが私の部屋なのです」
私は部屋の中を見渡すといくつか見覚えのないものがあった。
「あれは何ですか?」
「あれは楽器です。楽器を知らないんですか?」
「はい」
「楽器というのは音楽を奏でるものです」
「音楽……音楽とはなんですか?」
「音楽を知らない!?」
「まぁ彼女の場合は余計なことを覚えないようにしてるから……」
「それでしたらお教えします」
えみるはそう言って、どこからともなく取り出した楽器を手にとった
「私が最も愛する楽器!ギターなのです」
彼女はギターを奏で始めるのであった。
「ギターは自由なのです。のれるのです。かっこいいのです。ギュイーンとソウルがシャウトするのです」
「はぁ?」
「えみる、ルールーはそういうのは早いみたいだよ」
「そうみたいですね。では、これはどうでしょうか?」
えみるは優しい音を奏で始めた。この音……聞いていると胸の奥が……
「いい音だね。それだったら」
ニャウも笛を奏で始めた。彼女たちの音楽を聞いていると何故こんなに胸が苦しくなって、こんなにも聞いていたいと思えるのだろうか?
ミナトSIDE
ラバのところを後にするとどこからか騒ぎが聞こえてきた。
「オシマイダーか?」
俺は騒ぎの中心地にまで向かうとそこにはオシマイダーがいた。
「ミナトくん!?」
「はな、さあや、ほまれ」
「行くよ」
はなたちがプリキュアに変身し、オシマイダーと対峙するなか、俺は周辺を確認した。今回はあいつらは出てこないのか。それなら手伝えるな
「オシマイダー!!」
オシマイダーが叫んだ瞬間、キュアエールたちが何かに吹き飛ばされ、俺も防ごうとするが防ぎきれなかった。
「今のは……」
「音波で攻撃してきたみたい」
「なるほど……よくわからない攻撃だな」
「あんた、使ってる武器がよくわからないのに、よくそんな事言えるわね」
キュアエトワールにそう言われる中、一人の男の子が泣いているのを見かけた。逃げ遅れたのかと思い、助けに入ろうとした瞬間、どこからともなく現れたプリキュアの格好をしたえみるが助けに入った。
だが、オシマイダーの音波を受けて吹き飛ばされてしまい、地面に落下する直前、キュアエールが助けるのであった。
「あ、あなたは……プリキュア」
「見てたよ」
「ありがとう」
「貴方もヒーローなんだね」
「ヒーロー……はい」
えみるが元気良く答える中、ビルの中から何かが出てくるのが見えた。
「あの女の命令で来てみたら、この間の可愛い子ちゃんじゃないねぇか」
「ひぃ!?」
「俺とあそ……ぶへっ!?」
何でこうえみるがいる時に限ってこいつが出てくるんだよ。ストーカーか?
「ミナトお兄さん……」
「超キモピエロ熊は街中に出るから気をつけろよ」
「いえ、ですからあれは……」
「てめぇ……また邪魔しやがって……」
チャンプが帝具を取り出し、投げようとした瞬間、どこからともなく笛の音が聞こえてきた。
「この音は……」
「な、なんだ?う、動けぇね……」
「もしかしてあいつか?何で助けてくれるのか変わらないけど、超キモピエロ熊は………」
俺は両手に鉄甲を装着し、チャンプの顎を思いっきり殴り、追撃に蹴りを入れるのであった。
「げほ、がはっ」
「ミナトお兄さん、強いのです」
「えみる、危ないから下がってろって」
チャンプが地面に倒れた瞬間、黒い穴からリアンが現れた。
「何だ。役立たずじゃん。はぁい、ミナト」
「リアン、お前か……」
「悪いけど回収するだけだから戦わないよ。それじゃあね」
リアンはチャンプを片手で持ち上げ、黒い穴に入り逃げるのであった。
「全くプリキュアがいたから良かったものの、危ないことするなよ」
「ごめんなさいなのです」
オシマイダーも無事に倒し、俺はえみるを怒っていた。
「……ミナト」
「ルールー、えみると一緒だったのか?」
「はい……彼女は街の危険放っておけなかったからこそ、こういったことを……」
「ルールー……」
なんかえみると関わって、ルールーが変わった気がする。何かあったのだろうな。
「とりあえず危ない真似はやめとけ。怪我したら大変だろ」
「はい、いまさら体が震えてきたのです」
「まぁ、怖いと思えているなら二度と危ないことはしないだろうな。とりあえずこれからも頑張れよ。ヒーロー」
「はい」
「……えみる、心拍数上昇……」
こうしてルールーとえみるの不思議な一日は終わるのであった。