HuGっと!プリキュア 竜騎の暗殺者   作:水甲

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第55話 花畑での戦い

突如現れた怪物はビームを発射し、花畑を石化していった。

 

「花畑が!?」

 

「あれもクライアス社の?」

 

「だとしても襲ってくる以上、戦うしか無いな!!レガオン!」

 

はなたちがプリキュアに変身し、俺はレガオンを大剣に変えた。

 

「フレフレ・ハートシュート!!」

 

キュアエールがハートシュートを放つと、怪物は拳を構え、

 

『イツ割!!』

 

ハートシュートを手刀で弾き、更にキュアエールに向かって平手を喰らわせようとしてきたが、キュアエトワールがすかざす受け止めた。

 

「キュアエトワール!!ナイス!」

 

俺は怪物に向かって、大剣を叩きつけた。攻撃を喰らい体勢を崩しそうになった怪物の腕をキュアアンジュが掴み、投げ飛ばした。

 

「意外と弱いな……」

 

「ミナトさん、油断しちゃ駄目」

 

「キュアアンジュ、そうは言うけど……起き上がってこないぞ」

 

投げ飛ばされた怪物は一向に起き上がってこない。すると怪物はある事を言ってきた。

 

『ごめんなさい……もうしないから許してウソ』

 

明らかにウソみたいなんだけど……

 

「本当に?」

 

「語尾が嘘だし……」

 

「本当にもう襲ってこない?」

 

『本当ウソ、約束するウソ』

 

キュアエール達は怪物の言葉を信じそうになるが、俺は気にせず怪物に向かって大剣を叩きつけた。

 

「「「ミナトくん(さん)!!」」」

 

「いや、明らかに怪しいだろう」

 

『お前、何故俺のウソを……』

 

怪物はレガオンの一撃を喰らったのに、普通に起き上がってきた。というか何でわかったか?決まってるだろ

 

「戦いにおいて相手を騙すっていうのは良い戦略だ。とはいえ、分かるような嘘じゃ駄目だけどな」

 

『グヌヌヌヌ、オレの嘘が通じないなんて……』

 

「お前、何者だ?クライアス社の手のものか?」

 

俺はレガオンを向けながら、怪物に質問を投げかけていく。キュアエールたちも戸惑っているけど、特に気にしなかった。

 

『オレの名前はウソバーッカ。この世界を嘘で塗り固まった世界にするためにやってきた』

 

「嘘で塗り固まった世界?よく分からないけど……倒させてもらうぜ」

 

俺がレガオンを構えた瞬間、後ろから攻撃を受け、レガオンを手放してしまった。

 

「ミナトくん!?」

 

「見て」

 

「あいつの手……伸びてる……まさか話してる時に……」

 

『ウソ突き!!』

 

ウソバーッカは指を伸ばしていき、キュアエールたちに攻撃を喰らわし、変身が解けたのと同時にプリハートとミライクリスタルが石に変わってしまった。

 

「あかん、ここは一旦」

 

『逃がすかウソ!!』

 

ウソバーッカがビームを発射し、ハリーとはぐたんが直撃を食らってしまった。だけどはぐたんは特に変化はなく、ハリーだけが元のネズミの姿に戻っていた。

 

「なんや?アスパワワが……」

 

『ウソブク!!』

 

ウソバーッカが大量の泡を吐き出すとさあやとほまれ、更に落としてしまったレガオンが泡に囚われてしまい、奴の体に吸い込まれていった。

 

「さあや、ほまれ!?」

 

「くそ、レガオンが……」

 

『ウソバカカカカカ!!偽りの世界にはプリキュアは必要ない。他のプリキュアも消してやるウソ』

 

ウソバーッカはそう言い残して、緑の扉に入っていくのであった。

 

「そんな……二人が……変身も……」

 

落ち込むはな。さてどうしたものか……奴を追うにしても他のプリキュアなんてどこにいるんだ?

それに戦うにしても……

 

「これでどこまで戦えるか……」

 

俺は桐一文字を見つめていた。レガオンでの戦い方になれている俺に、刀が使いこなせるかどうか……

 

「とりあえずみんなを取り戻すためにどうにかせんと……」

 

「他のプリキュアなんて…………いた!!」

 

はなは突然、何かを思い出しハリーとはぐたんを抱えて、走っていった。俺も一緒に走っていく。

 

「他のプリキュアなんてどこにいるんだよ?」

 

「ミナトくんとハリーには言ってなかったんだけど、私とはぐたんは一度だけ会ったことがあるの」

 

はなが言うには、とあるお店に行った帰り道、突然現れた怪物と戦う6人のプリキュアと出会い、一緒に戦ったらしい。

もしかしたら彼女たちなら力を貸してくれるかもしれない。

 

「って言っても、そのプリキュアが誰なのかわからないだろう」

 

「でも、あの時のお店を見つけて、店員さんに聞いてみればなにか知ってるかもしれないから……」

 

はなは坂道を必死に登りながらそう言うのであった。まぁ、少しでも手がかりを見つけないとな。

 

上まで登りきり、はなは休憩をしようとはぐたんを下ろした。流石にあの坂道は俺でも結構きつかったな。

 

「とりあえずプリキュアさんの居場所と、はぐたんのミルクと……あとお湯が貰える場所を……」

 

「この街に本当にいるのか?」

 

「きっといるはずだよ。ねぇ、はぐたん」

 

はながはぐたんの方を見ると、はぐたんが台車に乗り、坂道を下っていった。うん、何でこう厄介事が……

 

「「はぐたん!?」」

 

俺とはなは急いではぐたんを追いかけるのであった。

 


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