さあやSIDE
ウソバーッカの中に連れてこられてきたリコさん、ことはさん、ナタラさん、ポニィさん。
リコさんとことはさんの二人は小さな杖を取り出し、
「「キュアップ・ラパパ」」
「私達を外に出しなさい」
魔法を使って、外に出ようとするが何も起きなかった。
「はー」
「困ったわね。魔法なら脱出できそうかと思ったのに……」
「無理そうかな?」
リコさんはお手上げだというポーズをするのであった。一体どうすれば脱出できるのか?
「じゃあどうするのさ?」
「もうここにいるのも飽きた~」
「閉じ込められてから結構経ちましたね」
「そういえば……そろそろお茶の時間じゃないかしら?」
ゆかりさんの一言にみんなが呆れていた。何というか落ち着きすぎじゃないかな?
「そういえばお腹も空いたね~キュアップ・ラパパ・いちごメロンパン出ろ」
ことはさんが魔法でイチゴメロンパンを出してきた。魔法って本当にすごい……
「何というか……みんな落ち着きすぎじゃない?」
「まぁね。私とはーちゃんはみらいの事信じてるから」
「それでしたら私達も」
「いちかのこと信じてるからね」
「みなさん……」
「信じるか……私達だってはなとミナトさんのことを信じてます」
「そうだね……」
みなさんが落ち着いているのは、仲間のことを信頼しているからこそだった。だったら私達も見習わないと……
「リコ、あの帝具も取り出せない?」
「無理ね。結界の中なら物を生み出すことが出来るけど……」
「それじゃ帝具を使って結界を破ることも無理か……俺達も臣具でも無理だったし……」
「はー、あのかっこいい剣、持ってみたかったな~」
「はーちゃん、何言ってるのよ。禍々しいわよあの剣」
「え~かっこいいよ~」
ことはさんとリコさんの二人が他愛のない話をしている中、私は有ることに気がついた。
「これって……」
足元からだんだんと石化していってる。このままだと……
ミナトSIDE
カタツムリニアに乗り、追ってきたウソバーッカをはぐたんが持っていたライトの力で退けた俺たち。
そんな中、はなはウソバーッカが言った言葉を聞いて俯いていた
「はな、どうかしたのか?」
「元気ないよ?」
いちかもみらいも心配そうにする中、はなはこんな事になった原因が自分にあると告げた。
何でそう思ったのか理由を聞くとはなは話してくれた。
はなは幼い頃、家族旅行をしていた頃、迷子になった。そんな時目の前に六角形の館が現れ、緑色の扉を開けるとそこは色のない世界だった。はなは泣きそうになるけど、自分を励ましていた。
するとそこに緑色の髪に色白の肌、葉っぱのような緑色の衣装の少年、クローバーと黒い炎の塊が現れた。
クローバー曰くその世界はクローバーの花が咲き乱れる緑豊かな場所だったが、いつの間にか雪に覆われた暗い世界になった。
悲しそうにするクローバーにはなはある約束をした。それは自分がいろんな世界を見せるというものだった。
はなはクローバーと約束し、クローバーも約束を破ったら嘘つきになるよというのであった。
クローバーに教えられ、元の世界に戻るはな。だけど次の日、同じ場所へと行こうとするが行けなかった。
「私が約束を守れなかったから……」
「…………」
いつの間にか俺たちはカタツムリニアを降り、さあやたちと一緒に来ていた花畑に着いた。あたり一面石化して、暗い世界に変わっている。
「はなちゃん……」
「ねぇはなちゃんはどうしたいの?」
「どうしたいって?」
「はな………」
俺は落ち込むはなにデコピンを喰らわした。突然のことで驚くはなだった。
「ミナトくん……痛い……」
「お前、約束は絶対に守るんだろう」
「えっ?」
「昔、約束を破ったからこそこれからは約束を絶対に守るんだって……だったらまずは謝って、今度こそクローバーに見せたい世界を見せてやる。俺が知ってる野乃はなだったらそうするはずだろ」
「ミナトくん……そうだった……私のなりたい野乃はなは……」
落ち込んでいたはなはいつもみたいに元気な姿に戻った。にしても一体どうすればクローバーに謝れるんだ?
今の状態だと話を聞いてもらえなそうだしな……
「あれ?六角形の館……どこかで……」
みらいが六角形の館について何か思い当たる部分があった。みらいが必死に思い出すと六角形の館について教えてくれた。
「その館は古い路地ならどこにでも現れて、色んな扉が有るの。その扉の一つに時間を飛び越えられる扉があってね」
「それだったら……!?」
「クローバーに会える!?」
「早速行ってみるか」
みらいの箒に乗ったいちかとはなとハリー、はぐたん、ペコリン、モフルン。俺は走って追いかけていくが、どうにも六角形の館にたどり着かなかった。
だけどはなが必死に願い続けていくとようやく六角形の館にたどり着いた。
「きっとはなちゃんの思いが通じたんだよ」
いちかがそういう中、はなは石化してしまった緑の扉を見つめていた。
「クローバーの世界が……」
「はなちゃん、ここだよ」
みらいが見つけた時を超える扉。これならクロ―バーに会えるっていうのか……だけど街の方に緑の扉が現れ、ウソバーッカが現れた。
「こんな時に……はなたちは行け!!ここは俺が……」
俺が戦おうとした瞬間、いちかとみらいの二人が前に出た。
「ミナトくん、はなちゃんのことお願いね」
「ミナトくんははなちゃんのこと支えてあげて」
「お前ら……」
「はぐたんのことはペコリン達に任せるペコ」
「みらいたちだったら大丈夫モフ」
「ミナト、気張ってけ」
「はぎゅ~」
みんなに任され、俺ははなと一緒に時の扉の前に立った。
「任せたぞ。みんな」
「行こう。ミナトくん」
俺とはなは時の扉を通り抜けるとそこは灰色の世界……ここにクローバーが……
「クローバー!?」
はなが突然走り出し、追いかけると大きな木にもたれかかった少年と黒い炎の塊がいた。あれがクローバー……
「はな……ずっと待ってたのに……」
「ごめんなさい。どんなに探しても扉が見つけられなくって……ずっと謝りたくって……もう遅いかもしれないけど……」
はなはそっとクローバーに手を差し伸べた。
「一緒に行こう……」
「はな……」
『騙されるな!!お前はこいつに約束を破られた!!こいつは嘘つきだ。今更謝ったところで許されるはずはない!!クローバーの花言葉を思い出せ!!』
「約束と……復讐……」
『そうだ。お前はこの嘘つきに復讐をするんだ!!』
「そんな!?」
『お前は約束を破られた。それだったらもう誰も悲しまないお前の世界に変えてしまえばいい。そう……約束も破られまくりの世界にな!!』
クローバーが黒い炎に包まれ、はなは必死に謝り続ける。黒い炎の塊は高笑いしていた。
何というか……いい加減にしてほしいものだな。
俺は黒い炎の顔を目掛け、桐一文字を叩きつけ、黒い炎の顔に小さな傷がついた。
『な、何をする!?』
「黙って聞いてれば……グダグダうるさいんだよ!!」
『なっ!?』
俺は黒い炎に包まれているクローバーの胸ぐらをつかんだ。炎が熱いけどそんなの関係ない
「お前も何で待ってるだけなんだよ!!」
「ぼ、僕は……この炎から離れることは……」
「できなかったら死ぬのか?本当かどうか分かってないくせに信じてるんじゃない!!約束を守れなくって泣いてるはなのことを責める前に……自分で動こうとしなかったお前に嘘つきって言ったことをはなに謝れ!!」
『えぇい!!誰だか知らないが、黙れ!!』
「おまえが黙ってろ!!」
黒い炎を思いっきり切り裂いた。炎だから切ることはできないけど黙らせられた。
「俺だって約束を守れなかったことがある!!」
セリューとの約束……ナイトレイドのみんなと約束した『最後まで戦って、平和な世界で暮らす』って約束……守ることができなかったけど……
「だけどはなは絶対に守るって誓ったんだ。それが昔の頃だろうがなんだろうが守りに来たんだ!!クローバー!!お前が一歩踏み出さないと始まらないだろ!!」
「僕が一歩踏み出す……」
クローバーを包んでいた黒い炎が消えた。クローバーははなにそっと近寄り……
「はな、ごめん。待ってるだけじゃ駄目だったね」
「クローバーごめんね……」