突如現れたクライアス社の社長ジョージ・クライ。そしてハイトは新たな精鋭を引き連れてきた。
「君たちがミライクリスタルを生み出し、アスパワワを集めてくれると信じていたよ」
ジョージはトラウムからなにかの装置を受け取り、ミライクリスタルにぶつけた瞬間、ミライクリスタルが全て石化してしまった。
「想定通りだ。大きな希望ほど敗れた時に発する負の力は凄まじい」
「させるか!!」
俺はジョージに向かって行こうとした瞬間、黒い稲妻が俺目掛け落ち、そのまま地面に倒れた。
「ぐう……今のは……」
「これはいい。ハイト様。感謝します」
「皇具『天帝フェザードライ』の力は満足したか?ブリッツ」
「くそ……」
さっきの稲妻で動けない。はなは膝を付きながらジョージに向かって言った。
「みんなが笑顔の国を作るって話して……」
「新たな苦しみがなければ、みんな、笑顔でいられるだろう。だから時を止めよう。皆が笑顔のまま暮らせるように……ともに終わらぬ永遠を!!」
ジョージが本を開いた瞬間、世界の時が止まった。
「もう何も生まれない。永遠の幸せのはじまりだ」
「何が……永遠だ!!」
他の皆が止まっているのに、俺とはぐたんの二人だけ動けていた。俺はなんとか立ち上がり、ジョージに立ち向かっていく。
「お前も止まってろ!!」
「天よ!!鋭き風を吹かせろ!!」
フォルシュに殴られ、ブリッツの呼び出した風に切り裂かれていく。だけど俺はまだ立ち上がった。
「まだ立つのね?ならば『皇具!機戎銃神レグルト!!』」
リアンの右腕に巨大な銃が装着され、放たれた鉄の塊に俺は吹き飛ばされた。体中に痛みが走るが、俺はそれでも立ち上がった。
「……なるほど。ハイト、奴を抑えておけ」
「わかった。メラルド」
「任されたわ。押さえつけなさい」
コート姿の二人組に腕を捕まれ、俺は地面に倒された。
「君が時が止まった世界で動ける理由は分かっているが……」
ジョージは泣きじゃくるはぐたんを黒いオーラに包み込み、引き寄せようとしていた。俺は何とか拘束を抜け出そうとするが無理だった。
「離し……やがれ!!」
「おいで」
「ほまえ~、しゃあや~、えみゆ~、るー、ママ~」
はぐたんのママという叫びを聞き、石化していたミライクリスタルがはなのところに戻り、再変身した。
「はぐたんを泣かせるなーーーー!!」
はぐたんを取り戻し、唖然とするジョージ。他のみんなのミライクリスタルも戻り、再変身し、時が動き出した。
「………君は本当に……だが今は彼だ」
ジョージは拘束された俺を解放するように指示し、俺の前に立った。
「ミナトと言ったね。君が時が止まった世界で動けた理由……ハイト達は皇具の力に宿ったトゲパワワを使っているから動けている。そして君は……心の中では時が止まった世界……苦しみもなにもない世界を望んでいるからだ」
「俺が……望んでるわけ……」
「君がいた世界では、辛いことしかなかった。世の中を良くするために親しいものと殺し合い、仲間を失い続けた。君はそれに耐えきれなくなった。だがこの世界に来て君は今という現実が好きだと思っている。だからこそ……」
「時が止まってしまえばいいって……いつあの世界みたいにつらい日々が待っているかもしれないなら……」
俺はそんなことを思い続けていたのか?だから時が止まった世界で……
ジョージはゆっくりと俺に手を差し伸べた。
「さぁ、君の望んだ世界を手にしないか?」
「……………」
「ミナトくん?」
「おい、ミナト!?お前……まさか……」
キュアエール、タツミの声が聞こえてきたが、俺はゆっくり立ち上がり、笑みを浮かべた。
「確かに俺はこの世界に来て、もうあんな辛い思いをしたくないって思い続けた。だからこそ………クライアス社の目的………苦しい明日が来ないなら……」
俺はゆっくりと手を伸ばし、ジョージの手を握ろうとした。
「ミナトさん………」
「!?」
手をつかもうとした瞬間、フォルシュが俺を蹴り飛ばしてきた。やっぱり気づかれたか
「社長。気をつけてください。奴は刀を抜こうとしていました」
「………クライアス社に協力しないということかな?」
「当たり前だ。マシェリが約束してくれたからな。辛い昔を思い出さないくらいの幸せな明日を作ってくれるって……それに明日が苦しいって何でわかる?」
左手に桐一文字を、右手にレガオンを構え、俺はジョージに向けた。
「明日っていうのは楽しいも苦しいもどっちになるかわからないからいいんだ!!」
「………ジョージ・クライ。勧誘は失敗だな」
「ふふ、後は任せたよ。ドクター、フォルシュ」
ジョージはそう言ってトラウムとフォルシュを残し、ハイト共に姿を消すのであった。
「やれやれ、人使いの荒い社長だ。行け!猛オシマイダー!!」
猛オシマイダーが襲いかかる中、キュアエール達が応戦していく。俺はフォルシュと激しく斬撃をぶつけ合った
「お前がどんな明日を望もうが!!僕には勝てない!!」
「………それでも俺は……」
突然マシェリのミライクリスタルから赤い光が放たれた。
「あれは……」
「なんや?ミライクリスタルの光が……レガオンに……」
赤い光がレガオンに宿ると共に両手に篭手が装着された。
「心が……溢れてくる?うおおおおおおおおおおおお!!」
迫りくるフォルシュに向かって俺は思いっきり胸を殴った瞬間、この光が何なのか理解した。そうか、これが……
「ぐうううう、がはっ!?レギオン!!」
フォルシュは時を戻し、傷を治す。そして俺のことを睨みつけた。
「どういうことだ……今のは……」
「お前にはわからないことだ」
「くっ!?」
フォルシュは撤退すると同時に猛オシマイダーも撃退されていくのであった。
ハリーハウスでこれからのことを考える中、俺たちナイトイェーガーズは……
「あのコートの二人……何なんだ?」
「強すぎる……チェルシーはオールベルグにいたんだろう?知り合いだったりしないか?」
「残念だけど、タツミとウェイブを圧倒する輩はいなかったわ」
チェルシーもあの二人については知らなかったみたいだ。するとセリューとサヨは
「ミナトのあの力は何なの?」
「急に力が上がったみたいだけど……」
「あ~もしかしたらだけど……」
俺はえみるの方を見ると全員が何かを察した。
「愛か」
「愛だね」
「愛だな」
「愛ね~」
「愛の力ね」
うん、全員察するのは止めて欲しい。あの力がレガオンが言っていた愛の力だとしたら……
「愛を受け取り……愛を育む………か」
俺がそうつぶやく中、はなが俺のことをみて、悲しそうな顔をしていたのに気が付かなかった。
次回ナイトプール回!!
ということでナイトイェーガーズ全員登場できるようにがんばります