とりあえずえみる達にお弁当だけ買っておこうと思い、俺は先生にはぐたんを預けて買いに行くと、ボルスさんと行きあった。
「ボルスさん、買い物ですか?」
「あぁ、ミナトくん、君も買い物に?」
「はい、それとちょっと知り合いの様子を見に来て……」
「様子?」
俺は事の経緯をボルスさんに話した。ボルスさんは話を聞き終えると何かを思い出していた。
「懐かしいな~僕にもそういった時期があったよ」
「そうなんですか?」
「うん、父親として何が出来るのか……それに僕がやってきたことを子供に話せるか………とかね」
「ボルスさん……」
「でもそう悩んだことが力になってくることがあるんだよね」
ボルスさんもまたいろいろと悩んでいたんだな。それにしても子供か……
ボルスさんと一緒に戻ってくると何故か商品棚からいくつもの品物が落ちていて、先生は尻餅をついていた。だけどはぐたんだけは嬉しそうにしていた。
「笑った…笑ってくれた……」
「抱きしめてまっすぐ向き合ってあげる。何をすればいいのか全部赤ちゃんが教えてくれます。先生、今日は何でもやったでしょ。力仕事も、掃除も、接客も、生まれてくる赤ちゃんのためにと」
「それを教えるために私にいろいろな仕事を……」
「不安があっても良い。それは赤ちゃんもお母さんも一緒です。みんなで始めていくんです」
「はい……」
二人の話を聞いているとボルスさんは笑顔だった。
「みんなで一緒に……子育てっていうのは本当にその通りなんだよ。だからウェイブくん、クロメちゃん、それにタツミくん、頑張ってね」
「「「はい」」」
これで先生も父親として成長していくんだろうな。そう思った瞬間、先生の携帯から電話がかかってきた。相手はどうやらはなたちらしい。
話を聞くとどうにも赤ちゃんが生まれてきそうだとの話だった。僕らは急いで外に出てタクシーを探すが見当たらない
「あぁもう、こんな時にパップル社長がいてくれれば……」
そういえばパップルってタクシーでこっちに来たり帰ったりしてたな……
「ハリー、ミナトさん。お昼ご飯買いに行くのに時間を掛けるんですか」
「何かあったのですか?」
えみるとルールーの二人が来た。ハリーは二人にタクシーを探すように頼むと、俺達の所に誰かが声をかけてきた。
「チャラリート、ボルス。社長がいつに帰ってくるんだって怒ってたぞ」
「何かあったみたいだな」
「「ボス!?」」
ボスにスーさんは帰りが遅いチャラリートとボルスさんのことを迎えに来たみたいだった。そうだ……
「スーさん、頼みがあるんだ。急いでこの人を病院まで連れて行かないと……」
「ミナト、何があったんだ?」
「ボス、実は……」
タツミが事情を説明をすると……
「なるほど……それならばスサノオ!!」
「わかった」
スーさんは先生を背負い、ものすごい速さで駆け出すのであった。
「これなら車よりも早くたどり着くだろ。私達も行くぞ」
病院につくとはなたちと合流し、先に来ていたさあやに声をかけた。
「二人は?」
「今……中に……」
さあやは手を抑えていた。どうかしたのかと尋ねると……
「ゆかさん……すごい力だった」
「相当つらいのですね」
「ううん、感じたのは辛さじゃなくってお母さんの強さ……」
生まれてくる赤ちゃんのために母親もがんばってるんだな。
しばらくして赤ちゃんが無事に生まれて、皆泣いていた。
「命が生まれるって大変なんだな……」
「ミナト?」
「俺たちは命を奪っていく悪党たちを殺してきた。命を奪うのは簡単だったけど、命を生むっていうのはこんなにも大変なんだなって思ってな……」
「………そうだよな」
俺とタツミは二人して落ち込むとボスとボルスさんが背中を叩いた。
「確かにそうかもしれないが……」
「君たちはもう二度と人の命を利用する奴らを生まないために頑張ってきたじゃないか」
「そうだよな……」
「だよな……これからも頑張らないとな」
二人して新たに決意を固めると桐一文字がトゲパワワを感知し、俺達は外に出ると猛オシマイダーとドクタートラウムとドロテアがいた。
「来たねプリキュア!あぁ年甲斐もなく気持ちが高揚してるよ!」
「静かにして!」
「猛?オシマイダー?」
「赤ちゃんたちの人生は始まったばっかりなの」
「だからあんたたちに!」
「「邪魔させません!!」」
「みんなも静かに!!」
「「「「はい……」」」」
キュアアンジュが赤ちゃんたちを起こさないためにと怒っていた。何というかこういう場合は……
「ドロテア、ドロテア」
「なんじゃ?」
「今回は戦うのやめないか?俺達が戦うとなると結構騒がしくなるし……」
「そうじゃな。あのプリキュアはお怒りみたいじゃしな」
俺、タツミ、ボルスさん、ウェイブ、クロメ、スーさん、ボスはドロテアと一緒に地面に座ってみんなの戦いを眺めるのであった。
「いや!!あんたら眺めてないで!!」
「静かに!」
「は、はい」
ツッコミを入れようとするキュアエトワールだったけど、キュアアンジュに怒られるのであった。
「にしても妙じゃな」
「何がだ?」
「トラウムのやつ、妾みたいに怒らせたくないかと言う理由で奴らに付き合うのがな……」
「確かに……」
何というかわざわざ付き合わなくてもいいのに、ドリルを回転させずに攻撃してるし……
「まぁ何かしらあるのじゃろうな。妾は先に帰らせてもらうが……ミナト・ユウ。リュウトという男を知っているか?」
「リュウト?ハイト達の仲間か?」
「そんな所じゃ。どうにもリュウトが持っていた皇具が必要でな……知らないなら忘れろ」
ドロテアはそう言い残して、その場から消えるのであった。リュウト……一体誰なんだ?
そんなこんなで戦いも無事に終わるのであった。
クライアス社
ドロテアが戻ってきたトラウムにある事を聞いた。
「どうにも今回は優しすぎじゃったな。トラウム」
「やぁドロテア。君も彼らに情報を流していたね」
「ふっ、もしかすると奴らが見つけ出すかもしれないからの。それを奪うためにだ。それでその写真は?」
「あぁ、君の疑問の答えが写っているよ」
トラウムは写真を見せるとそこにはトラウムとルールーが写し出されていた。
「こう見えて父親としての気持ちが分かるんだよ」
「なるほどな……」
「