ある日のハリーハウスにて、ほまれが飼い犬のもぐもぐの様子がおかしいと言う話になったのだが……
「それは恋ね」
「「「恋?」」」
はな、ほまれ、えみるの三人が驚く中、ルールーがもぐもぐの状態を見ると……
「心拍数の上昇、尻尾のふり具合、視線の動き方。どうやらこのパッケージの猫に恋をしているみたいですね」
「猫のりりーちゃんに一目惚れね」
「もぐもぐが猫に?」
と言うか犬が猫に恋するってあるのか?ルールーもそこら辺、どうにも気になっているみたいだった。
とはいえ、はなは恋のキューピットになってあげると張り切ってるし……
「それにしてもペットか……」
「何だかコロのこと思い出すな……」
セリューがもぐもぐのことを撫でながらコロの事を思い出していた。あいつ、僕が敵になっても普通に懐いていたっけ……
「コロって?」
「そっか、はなたちは知らないんだっけ?コロって言うのはセリューの帝具魔獣変化ヘカトンケイル。愛称がコロって言って、生物型の帝具だったんだけど……」
「へぇ~どんな感じだったの?」
はなにどんな感じか聞かれるけど、何というかコロは……
「犬っぽくないと言うか……」
「犬みたいな感じだったかな?今はこっちに来たことで私の中に混ざり合ってるから会えないけどね……」
懐かしむセリュー。今は一心同体だけどやっぱり会いたいよな。
そしてどうやらリリーちゃんと共演が出来るCMオーディションがあるらしく、はなたちはオーディションに合格できるようにもぐもぐと特訓をすることになった。
最初は体力の審査ということで色々な障害物を乗り越えていくというコースを走っていくというものだったが、
「タイムは42.58秒。中型犬の平均タイムは40秒です」
「これだと優勝は難しいかも」
「まぁ普通の暮らしをしていて、急に優勝を目指すのは難しいだろ」
「それじゃミナト、何かいい方法でもあるの?」
「悪いけど俺はペットとかいたわけじゃないしな……それにこういうのは努力あるのみだな。まぁ詳しい人がいれば良いんだけど……」
「ペット……それじゃエス……あの人のはペットじゃないか……」
セリュー、今、エスデスの名前を出そうとしなかったか?あの人のペットと言う名の奴隷と言うべきか……
「さあや、他に何かないのか?」
「えっと……かっこいい犬の条件として、勇敢さの審査があるみたい」
「勇敢さ。それでしたら……」
えみるは何かを思いつき、俺達はえみるの家に行くのであった。
えみるは自分の部屋に入るなり、着ぐるみに着替えた。
「がおーなのです」
「何で突然……」
「こんな風に恐ろしい怪獣に立ち向かえるようになれば、優勝間違いなしなのです」
「いや、えみる、恐ろしいと言うよりかは……」
「ただ可愛らしいだけです」
俺とルールーがツッコミを入れ、ルールーは何故か俺の袖を引っ張った。
「ミナト、お手本を見せてあげてください」
「お手本って……仕方ない。レガオン!奥の手『狂龍騎!!』」
俺は奥の手を発動させようとするが、もぐもぐはその前に隅の方に身を屈ませていた。
「ミナト……あんたのはもぐもぐに対してトラウマを植え付けるくらい怖いんだと思うよ」
それからファッションの審査などがあるからハリーがもぐもぐに衣装を着替えさせるが、どうにもダサかったりした。
とはいえみんながもぐもぐのために頑張っている中、ルールーの様子がおかしいことが気になった。
その日の夕方、えみるとルールーのギターの練習に付き添っていると
「もぐもぐの恋は叶うのでしょうか?」
「えっ?」
「私のデータによると犬と猫の恋は叶うというケースありません。何故なら種族が違うからです」
種族が違うからか……この世界だとそれが大きな理由になっていたりするからな。
俺達の世界じゃそういうことが稀にあったりするし、レガオンだってシアさんと付き合っていたりしてるし……
「そう考えたら、私はアンドロイドです。人間のはな、さあや、ほまれ、えみる、ミナトたちとは種族が違うから……」
「ルールー……」
俺はなにか声をかけようとした瞬間、歌い出すのであった。そして歌い終えると……
「わたしはルールーのことが好きなのです」
「えっ?」
「好きだと思う気持ちや楽しいと思う気持ち、犬も猫も鳥も魚も人間とアンドロイドも同じなのです。種族が違うからって伝わらないということはありません」
「えみる……」
「それにルールーはミナトさんのことが好きだったじゃないですか……あっ!?」
えみるは俺の方を見て、やってしまったという顔をしていた。そういえばルールーが俺に対して告白したり、キスしたりは知らないことになっていたんだっけ?
「そ、その、ルールー……」
「ミナト、さっきのえみるの話は……」
「えっと、皆には黙っていたんだけど……俺が暴走した時にはな、えみる、ルールーが俺にしたことなんだけど……実は言うと覚えていたりするんだよ」
「「えっ!?」」
いい加減隠さなくてもいいかと思い、俺は覚えているということと自分の気持ちについて思い悩んでいたことを二人に話した。
「そうだったのですか……確かに告白する際に呼び出した時に私の気持ちを知っていたと言ってましたね」
「ミナト、別に隠さなくても……」
「俺にだって色々とあるんだよ。あと一応だけどはなには内緒な。あいつはきっと気絶しそうだしな」
「そうですね」
「………ミナト。もしも私と付き合うということになった時、種族が違うという問題はどうしたつもりですか?」
「どうもしないよ。種族が違うからって好きっていう気持ちには関係ないことだからな」
「そうですか……ミナト、改めて貴方のことが好きです」
「ありがとう。だけど俺にはえみるがいるからな」
「分かっています。私の大切な……大好きな親友をお願いしますね」
「ミナトさん……ルールー……」
えみるは俺ら二人に抱きついてくるのであった。えみるは抱きつきながら笑顔で
「私も二人が大好きなのです」
それからオーディションの日にえみるとルールーがライブをすることになり、俺はその手伝いをすることになったのだったが、俺はレガオンが何かに反応していることに気が付かないでいた。