μ'sと仮面ライダーの物語 外伝 ~日常編~   作:シーチ

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希ちゃん、お誕生日おめでとうー!!!って、2週間も遅れてるじゃねぇかぁぁ!!

皆さん、2週間も遅れてしまい、本当に申し訳ございません!ここ最近、本当に忙しい毎日でして、2週間も遅れてしまいました…本当にすみませんでした。次のにこちゃんの誕生日には、出来るだけ早く投稿します!

今回の話は、本編の『µ’sと仮面ライダーの物語』の『78話 血が繋がっていなくても…』の少し後の話になっています。本編に少し繋がっている所もあります。

では改めまして、東條希誕生日記念回、スタートです!


東條希誕生日記念

〜side 絵里〜

今日1日の授業が終わり、µ’sの練習も終わり、みんなが帰ろうとしている中、私は1つ気になっている事がある。それは、私の親友…東條希が、今日1日、何故か元気がない事。まぁ、希の事だから、どうしたのかと聞いてもなんでもないって答えるだけなんだろうから、まだ聞いてないけど。

「なぁ、希。今日どうかしたのか?元気なさそうに見えたけど…」

「えっ…?そうやった?そんな事ないよ、ウチはいつだって元気やで!」

そんな事を考えたら、優が希に聞いていた。しかし、希の答えは、私の予想通りだった。はぁ、希も人に心配かけたくないって思ってるんでしょうね…そこは、優と似てるかもしれないわね。

そして私は、希に話しかけた。

「希。」

「えりち…?どないしたん?」

「今日、亜里沙が雪穂ちゃんの家で晩御飯を食べさせてもらうらしいのよ。私1人で食べるのもあれだし、帰り一緒にハンバーガーでも食べに行かない?」

「うん、ええけど、珍しいね。えりちが晩御飯にハンバーガーを食べに行こうなんて言うん。」

「まぁ、たまにはいいかなと思ってね。」

こうして、私は希とハンバーガーを食べに行くことになった。

 

私と希は、アメリカ発祥の人気ハンバーガー店、ワックにやって来た。

「「いただきます。」」

そう言って、それぞれ注文した食べ物を食べ始める私達。

「それで、えりちはウチになんか用があったん?」

「えっ?」

「亜里沙ちゃんがいなかったとしても、えりちがハンバーガーを食べに行こなんて言うの、珍しいやん?だから、ウチになんか用があったんとちゃうかなって思ったんよ。」

「…はぁ…ほんと、希には何もかもお見通しね…ほら、今日1日、希が元気なさそうに見えたから、何かあったのかなって思ったのよ。」

「…ウチは元気や「って、優にも誤魔化してたわよ。私には通用しないわよ?」……えりち…」

希が誤魔化そうとした言葉を言い終わる前に、私は希にそう言った。

「大したことやないよ…だから、えりちに言うほどの事じゃ…」

「いいから、言ってよ。私達、親友でしょ?」

「そうやけど…」

「私は希に悩みがあるなら、力になりたい。µ’sに入る前の意地張ってた私に、希がµ’sに加入できるよう色々力になってくれてたように。」

「えりち…実はね…」

私の言葉を聞いた希は、やっと話し始めた。

「この前、いつもの占いをしたんよ。そしたら、優くんに危機が迫ってるって…ただの占いやし、当たるかも分からないけど、ウチの占いって、当たってしまう事が多いから…それに、優くんは普通の人と違って仮面ライダーとして怪物と戦ってる…だから、危険な目に遭うことだっていっぱいあるし、いつだって死の危険があるってことも…」

「希…」

普通の人が占いで悪い結果が出たって言っても、どうせ外れるだろうと思って終わりだと思う。けど、本人も言ってる通り希の占いは、信じられないぐらい当たる。それは私もよく知ってる。だから、本当に優に危機が迫ってるのかもしれないわね…まぁ、優はそんな危機を、これまで何度も乗り越えてきたけど、希がここまで元気を無くすなんて、これまでとは比べ物にならないぐらいの危機が迫ってるのかもしれないわね…

「ウチも本当は、こんな結果の占いを信じたくはないんやけど、やっぱり心配になってしまうんよ…」

「確かに、ただでさえ無茶をしてでも戦う優だもの。それに希の占い結果が重なったら…」

私はその時、優のある言葉が思い浮かぶ…

『俺は、このノーマルデータボトルが壊れたりすると、消えてしまうらしい。』

今の優は、ノーマルデータボトルを壊されるだけで死んでしまうって言ってたわね…だったら、優だけじゃなく、ノーマルデータボトルにも気をつけないといけないって事ね。

「希が心配するのは分かるけど、希がそんなに元気がなかったら、優も心配すると思うわよ?今日だって、練習中ずっと気にしてたし。」

私はそう言うが、

「うん…」

希はやっぱり元気がないまま…

「それに、今は蓮だっているし、それにµ’sの中に、6人も仮面ライダーに変身する事が出来るようになったのよ。変身出来る私達も、優に負担をかけないようにサポートしていくつもり。だから、希がそこまで落ち込まないで。」

「そうやね。今は、えりち達も変身出来るようになったんやし…それに、昔から優くんは危険な目に遭うことが多かったけど、その度優くんは乗り越えてきた。だから、ウチはそんな優くんを信じる!」

そう言って、希はいつもの笑顔に戻った。あれ?希今、昔からって言った?気のせい、かしらね…

 

その後、お互いの食事を終えて、私達はそれぞれの家へと帰っていった。

 

けど、希の占いの結果は本当に当たるから、やっぱり警戒しておくべきよね…希は知らないけど、優は転生者らしいし、ノーマルデータボトルが壊れただけで死んでしまうんだものね…

〜side out〜

 

 

 

 

 

〜side 希〜

えりちの言葉を聞いて、ウチも少し元気を取り戻した。けど、やっぱりウチの中に心配は残ってる。優くんは仮面ライダーだからって、無茶をしてでも怪物を倒そうとしてる。そういう所は、昔ウチが会った優くんと何も変わってない。だからこそ、心配になってしまう。優くんの身に、何か大変な事が起こるんやないかと…

 

そんな心配をしながら、ウチは自室のベットで眠りについた。

 

 

翌日…

今日は、いつもより早く目が覚めてしまった。今日は、えりちにも優くんにも、心配かけないようにしないとね。

 

そして、朝の支度を終え家を出たウチは、音ノ木坂学院へと向かう。今日は、µ’sの朝練もないけど、家にいてもやる事がないから、ウチは少し早めに家を出た。

 

ウチが家を出てからしばらくした時、

「東條希だな?」

白い服を着た男の人が、ウチに話しかけてきた。あの白い服、もしかして…いや、もしかしなくても優くんが戦ってる財団Xっていう組織の人やんね…?

「ん?確かにウチは東條希やけど、ウチ、あなたと会ったことあったかな…ウチ、あなたの事、見覚えないんやけど…」

ウチは相手が敵の組織という事が分かってないように、そう言った。

「下手な嘘はつかなくていい。お前が俺を財団Xの一員だと気づいている事ぐらい、バレバレだ。」

「やっぱり、財団Xの人なんやね。それで、ウチに何か用なん?」

「あぁ、悪いが俺と一緒に来てもらう。」

ウチが狙い…?でも、財団Xの人って事は怪物になるかも…けど、ウチが怪物を倒すには、アレを使うしか…けど、今のウチにはアレは使えない…どうすればいいん…?

ウチがそう考えていると、もう1人後ろから人が来て、ウチの口にハンカチを当てた。そこで、ウチの意識は途切れてしもた…

〜side out〜

 

 

 

 

 

〜side 優〜

俺は今、音ノ木坂学院の通学路を歩いている。今日は、µ’sの朝練も無いため、いつもより遅めに家を出た。やっぱり、昨日希が元気なさそうに見えたのは、気のせいじゃないよな…俺が歩きながらそう考えていると、

 

〜〜〜♪〜〜♪

 

俺の携帯から、着信音が聞こえてきた。

「ん?こんな時間に電話なんて、珍しいな…」

俺はそう思い携帯の画面を見ると、電話をかけてきたのは希だった。

「希から?もしもし?」

俺が電話に出ると、

『仮野優、だな…?』

電話に出たのは、明らかに希の声ではない、低い男の声だった。

「お前、希じゃないな?どういう事だ!希はどこだ!?」

『声を荒らげるな。耳が痛い。』

「ふざけるな、希を返せ!」

『東條希を返して欲しかったら、俺の言った場所に1人でこい。』

「……クッ、分かった…その前に、希が無事か教えろ。」

『いいだろう。東條希、仮野優に何か言ってやれ。』

男はそう言い、恐らく電話先で希に電話を代わったのだろう。

『優くん!来たらあかん!ウチは、大丈……もういいか?』

希が全て話し終わる前に、男はそう言った。

そして、俺は男の言った通りに従って、言われた場所に向かった。

 

 

俺は男に言われた場所に、1人でやってきた。そこは廃工場で、まさによくドラマとかで『返して欲しかったら、1人でこい』と、呼び出される事がありそうな場所。その廃工場の入口にはマスカレイド・ドーパントが2体立っている。さっきの電話で男には、表口から入ってこいと言われたから、恐らく裏にも入れる場所があるのだろう…

そして俺は、その廃工場に入った。俺が中に入ると、希が廃工場の丁度真ん中ぐらいに手足を縛られて椅子に座らされているのが見えた。そして隣には、さっきの電話の相手であろう男が、立っていた。

「優くん!」

俺が来た事に気づいた希が、そう叫んだ。

「約束通り1人で来たぞ。希を解放しろ。」

「その前に、インフィニティドライバーとインフィニティブレス、それにアタックバックルを渡せ。」

「……分かった…」

俺はその3つを外して、男に投げ渡した。

「さぁ、希を解放しろ。」

俺がそう言うが、男は何も言わずに近づいてきて、ある物を取り出した。

『ラストワン』

「ゾディアーツスイッチ…」

男は手にゾディアーツスイッチを持っていた。さらに、いきなりラストワン状態で…そして男は、持っているゾディアーツスイッチを押した。男はペガサス座のゾディアーツ、ペガサス・ゾディアーツに変身した。そして、男の体は蜘蛛の巣のような糸に絡まれた状態で、ペガサス・ゾディアーツの体から出ていった。

「悪いが、東條希は解放しない。」

「なに!?ふざけんな!!」

俺はペガサス・ゾディアーツに変身した男の言葉に怒り、変身も出来ない状態で男に殴りかかった。

「変身もできないお前に、勝てるわけないだろ。ふんっ!」

ペガサス・ゾディアーツはそう言って、俺の顔を蹴ってくる。

「ぐはぁっ!」

俺はそれにより、顔に傷を作って倒れる。

「クッ…まだだ…希は、絶対に返してもらう!あぁぁぁ!」

俺はさらに攻撃をしていくが…やはり変身もしていないため、俺がさらに反撃を受けてしまう…

「ぐぁぁぁぁ…!!」

「優くん!ウチの事はもうええから、優くんだけでも逃げて!」

涙目になりながら、希は俺にそう叫ぶ。

「そんな事、出来るわけないだろ…希は、俺の大切な仲間なんだ!希を見捨てて、逃げるわけねぇだろうがぁぁ!」

そう叫びながら立ち上がった俺に、

「ふっ、愚かだな…ふんっ!」

再び蹴ってくる、ペガサス・ゾディアーツ。

「ぐはっ!」

その攻撃に、そろそろ俺の体も限界に近づいてきた。

その時、

 

ボコンッ!!

 

大きな音ともに、廃工場の裏口からマスカレイド・ドーパントが2体倒れながら入ってきた。

「なに!?どういう事だ!」

ペガサス・ゾディアーツは何が起きたのか分からない様子。それは、希も同じようだ。

そして、さらにもう1人、廃工場の裏口から中に入ってきた。その人物とは…

「ったく、遅せぇよ…」

「ゆっ、優くん!?」

そう、この俺…仮野優だった。

「悪いな、マスカレイド・ドーパントの数が意外と多くてな。」

もう1人の俺がそう言った。

「どういう事だ!?何故インフィニティが2人!?」

そう、何故俺が2人いるのか…それは、この男から電話がかかってきた時に遡る。

 

 

 

〜30分前〜

「まずいな…どうする…そうだ、これを使えば!」

俺はそう思い、アタックバックルにあるカードを1枚入れた。

『スペシャルアタック コピー!』

 

スペシャルアタックカード 『コピー』…

このカードを使えば、俺自身…又は俺がコピーさせたい人物や物をコピーする事が出来る。さらに、コピーした後はコピーさせた人物と全く同じになれるため、俺をコピーしたら、インフィニティドライバーなども、一定時間のみ2つにする事が出来る。しかし、このカードは『ワープ』などのカードと同様、ライダーエナジーの消費が大きいため、緊急時以外は、使わないようにしている。

 

俺はコピーカードを使って、2人に分身した。

そして、1人は表から希を助けに、そしてもう1人は裏口からこっそりと助けに向かった。

 

 

 

〜現在〜

「と、俺はこのコピーカードを使って分身して、もう1人の俺が裏口から見張りのマスカレイド・ドーパントを倒しながら来たんだよ。」

俺が立ち上がりながらそう言った。

「クッ、小癪な…」

「希、大丈夫か?」

「うっ、うん…ありがとう。」

ペガサス・ゾディアーツが俺の話に気を取られている間に、もう1人の俺が希が縛られていたロープを外している。

「さてと、よくも俺の大事な仲間をこんな目に合わせてくれたな。覚悟しろよ!」

俺は分身していたもう1人の俺と体が重なり、1人に戻った。そして腰に、インフィニティドライバーを巻き付けて、

「変身!」

俺は仮面ライダーインフィニティ レッドメモリーズフォームに変身した。

『スペシャル召喚 インフィニティソード!』

俺はインフィニティソードを手に取り、ペガサス・ゾディアーツへと斬りかかった。

「はっ!やっ!てやぁ!」

俺はどんどん距離を詰めていき、インフィニティソードでペガサス・ゾディアーツを斬る。その攻撃により、ペガサス・ゾディアーツは倒れる。

「仮面ライダーである俺を怒らせるとどうなるか、教えてやるよ!」

俺はインフィニティソードに、フォーゼデータボトルを入れた。

『フォーゼ!ライダー 宇宙ロケット!』

すると、インフィニティソードの後ろから炎が出てきた。俺はその炎でロケットのように一気に飛んで、ペガサス・ゾディアーツへと距離を詰める。

「はぁぁぁぁぁぁ!!」

ペガサス・ゾディアーツは俺の攻撃を受け、爆発した。そして男の体に意識が戻り、男はゆっくりと立ち上がった。

「くっ…よくも、覚えておきなさい!」

そう言って、男は逃げていった。

「逃げたか…希、大丈夫か?」

俺は希がいる方へと振り返る。すると希は、

「優くん…良かった…グスッ…無事で、良かったよ…うぅ…グスッ…」

泣きながらそう言った。

「ウチ、この前占いやってたら、優くんの占い結果が悪かったんよ…ウチの占いって、よく当たるから、もし優くんに何かあったらって思うと、心配やったんよ…そんな時、優くんがピンチになったから、ウチ怖かった…」

「希…」

希の言う通り、確かに希の占いがよく当たるのは俺も知っている。

「希、ありがとな。心配してくれて。けど、俺は死なないし、みんなの事も死なせない。だから、俺を信じてくれないか?」

「ううん、ウチも優くんを信じる!ありがとう!」

こうして、何とか俺達は無事に帰ったのだった。

〜side out〜

 

 

 

〜三人称視点〜

先程まで、ペガサス・ゾディアーツに変身し、仮面ライダーインフィニティである仮野優に敗れた男が、路地裏へ走って優から逃げていた。男は後ろを振り返り、優が追ってきていないことを確認すると、安心したように前を向く。すると、先程までいなかった人物が、男の前に立っていた。

「ッ!?グラス…様…」

グラス、と呼ばれた謎の男は不敵な笑みを浮かべて男に話しかける。

「せっかく協力してあげたと言うのに、東條希も、仮野優も捕獲できないなんて、使えませんねぇ…」

「それは…」

「もうあなたには、用はありません。」

「まっ、待ってくれ!もう1度チャンスを…グハァッ!」

グラスという男は、躊躇いもなくペガサス・ゾディアーツに変身していた男を射殺した。

「ふぅ…さてと、そろそろ私も、動き出すとしますか…楽しみですね、仮面ライダー…」

〜side out〜

 

 

 

〜side 希〜

仮野優くん…ウチが小学生の頃、初めて出会った初恋の相手。そして、ウチが高校生2年生になった時、また優くんと再会した。けど、彼はウチのことを覚えてなかったんやけど…

そして今の彼は、仮面ライダーとして人々を守るために戦ってる。だから、いつか本当に危ない目に合うんやないかって心配してた…けど、ウチは彼を信じてみようと思う。優くんは、絶対に負けないって…そして、いつかウチの事を、思い出してくれるって…

 

だから、ウチの秘めた想いは、今は胸の中にしまっておこうと思う…

 

 




どうだったでしょうか?言葉や内容が無茶苦茶になってしまった部分が結構ありますね…

最後に、グラスという謎のキャラクターが登場しました。彼は本編ではまだ登場していませんが、もう少し後に登場する事になる人物です。

改めて、希ちゃんお誕生日おめでとう!!

2週間も遅れて、すみませんでした…

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