ハイスクールD×D ~ボンゴレファミリー来る!~ 作:ムンメイ
タイトルでおわかりの方もいらっしゃると思います。
はい、イッセーと言えば「アレ」ですよね。
と言うか「アレ」しかないでしょう!
ガッ!ブゥンッ!
くっそ!わかっていたことだけど、やっぱりあの
ま、それは相手も同じことを思っているだろうさ。俺だってまだ相手の攻撃をまともに喰らってはいないからな!
イザベラはこの結果に心底驚いた様子だ。
「君はついこの間までただの人間だったのだろう?それなのによくここまで私の攻撃を防げるものだな!」
「へっ!俺には超優秀な
部長には悪いけど、もしリボーンやツナ達の指導がなかったら、ここまで戦うことは出来なかっただろう。最初の方はなんとか防げても、三手目にはいいのを喰らっていたと思う。
けど、リボーンとのマンツーマンでの特訓が、獄寺のダイナマイト爆破が……うん、ダイナマイト爆破が……俺に戦うだけの体力と技術、なにより度胸を与えてくれたんだ。
へへ……こんな緊迫した戦いの最中だってのに、あのダイナマイトの方が恐ろしく思えるんだから不思議だよな!
……いや、普通に考えてもやっぱりあれはおかしいでしょ!
そりゃこんなパンチやキックじゃそこまで恐怖することもなくなるわ!
「おっと!」
何度目かの打ち合いの末、俺はイザベラの攻撃を避けられるようにもなってきた。
リボーンの攻撃の方がもっと鋭くて怖かったぜ!
「ここまでとは……そのかてきょーとやら、随分と強いんだろうな」
「ああ。少なくとも、まだまだ俺なんかが勝てるような相手じゃないのは確かだぜ」
「そうか、それは是非私も一手指導を願いたい、な!」
そう言いつつ再び接近してくるイザベラ!
先程と同じくパンチ……と見せかけてのキックだろ!同じ手は通用しないぜ!
俺はフェイントのパンチに引っ掛かるフリをして、その後に飛び込んでくるキックをガードする!
先程はそこで止まってしまったが、今度はこちらから反撃に打って出る!
俺はわざと大きく右拳を振りかぶり、イザベラの注意をそちらに向けさせる。俺の思惑通りにイザベラは左腕でガードしようとしてくるが……。
パァン!
すぐさま軌道を変え、イザベラの目の前で拍手をかました。つまり「猫騙し」ってやつさ!
不意を突かれたイザベラは一瞬の隙を俺に見せてしまう。
ここだ!一気に決めてやるぜ!
がら空きになったボディに左掌底を叩き込む!狙いはもちろん鳩尾だ!
ズンっ!
「かはっ……!?」
「まだだ!」
俺はそこへ更にパンチとキックの乱打を浴びせる!
体制を立て直すことも叶わないイザベラ。最後の一撃を決めてやる!
『Boost!!』
よし、七回目の倍加も終わった!
『Explosion!!』
俺は左の掌に小さな魔力の塊を作り出す。
特訓の中で俺がようやく作り出せた小さな魔力の弾だ。だが、これはただの弾じゃない!
俺が大好きなアニメ「ドラグ・ソボール」の主人公、「
あの特訓の時ほどじゃなくていい!これだけ倍加出来てればいけるぜ!
その名も!
「ドラゴン・ショットォォォォ!」
ドゴォォォォォォォンッ!!
地面を大きく削りながら真っ直ぐに放たれたそれは、イザベラを飲み込んで大爆発を起こす!
特訓の時と同じようにできたぜ……!これでイザベラは
「ぐっ……!なんだ、今の一撃はっ……!」
っ!
マジかよ、あのドラゴン・ショットを喰らってもまだ立っていられるなんて!
だが、よく見れば俺のドラゴン・ショットは確実にイザベラへダメージを与えたらしい。息は絶え絶えで、今にも倒れそうだ。
それでもなお、イザベラは俺へと向かってくる。
「私にも守るべき意地と、
そう、だよな。あの
だったら……!
「俺の本当の必殺技、見せてやる!」
「なにっ!?」
高らかに宣言すると同時に、俺はイザベラの元へ駆け出す!
この技には派手な魔力も、凄まじい威力も必要ない。ただただ俺の欲望のみを注ぎ込んだ俺だけの必殺技……!
ダメージで思うように動けないイザベラは、腕をクロスしてなんとかガードしようとする。
しかしそんなことは関係ない!
俺はイザベラの体に触れ、そして……!
「
その瞬間、イザベラの衣服は下着もろとも粉々に弾け飛んだ!
一瞬何が起こったのかわからなかったイザベラだが、すぐに異変に気づいたようだ。
「な、なんだこれは!?」
反射的に大事なところを手で隠し、顔を真っ赤にして叫ぶ!
見たか!これが俺の真の必殺技、『洋服崩壊』!
ほんの小さな魔力の弾しか作れない俺。そんなちっぽけな才能をありたっけ振り絞って完成させたのがこの技だ。
特訓の間、料理で使う野菜の皮をひたすら魔力のみで剥ききった成果だ!
もちろん女性の服を剥くイメージでな!
「くっ!こ、こんな破廉恥な技、見たことも聞いたこともない!」
おおっ、ナイスプロポーション!流石に鍛えてるって感じで、引き締まったいいお体です!
っと、脳内保存もバッチリなところで、今度は別の意味で動けなくなったイザベラに最後の一撃を加えるぜ!
『Explosion!!』
先程よりも小さなドラゴン・ショットを放つ!
動けないだろうし、先程のダメージと相まってこれで十分だろう!
「こ、こんなことで!」
ドォォォォォンッ!
……立ち込める煙が少し落ち着いた頃、二度目のドラゴン・ショットを喰らったイザベラは地面に倒れていた。
その体は光輝いていて、徐々に薄くなっていき……この場から消え去った。
『ライザー・フェニックスさまの
今度こそ、本当に倒せたようだ。
『Reset!!』
お、倍加も終わりだな。
それにしても……いい、体だった。
~○~
「どうやらあの
カーラマインと戦闘中の僕、木場祐斗は、相手の言葉に同意する。
あの特訓の時もそうだったけど、あの技は本当に強力だね。
「しかし酷い……いや、恐ろしい技だ。お、女の服を消し飛ばすとは……」
「いや、本当に面目ない。そればかりは僕も謝るよ。うちのイッセーくんがスケベでごめんなさい」
うん、まさかあの皮剥きがあんな技になるなんて思ってもみなかったよ!
……今度会うことがあったら、改めてちゃんと謝ろう。イザベラさんに。
「しかし、お前の
カーラマインは僕の魔剣を見てそう呟く。
魔剣創造、僕の
未だに相手の攻撃を喰らっていないのも、状況に応じて魔剣を変えているからってところが大きいね。
それともちろん、山本君との特訓の成果さ。
「私は特殊な剣を使う剣士と戦い合う運命なのかもしれないな」
へぇ、僕以外にもそういった剣を持つ人と戦ったことがあるのかな。
「僕以外の魔剣使いでもいたのかな?」
「いや、魔剣ではない。ーーー聖剣だ」
「っ!」
……聖剣、ね。
自分でもわかるほど殺気が漏れている。それもそのはず、僕にとって聖剣は……許されるざるものだからだ。
「……その聖剣使いについて訊かせてもらおうか」
「ほう、どうやらあの剣士は貴様と縁があるのか。だが、剣士同士、言葉で応じるのも不粋。剣にて応えよう!」
そうか、あくまで答えないつもりなら、こっちも考えがある。
「……なら、答えたくなるようにしよう」
僕とカーラマインはお互いに殺気を高め合う。
ギィンッ!
再び高速の斬り合いへともつれ込む!
これでも少しは強くなったつもりだけど、やはりあちらの方が経験は上。僕の隙を突こうとフェイントも混ぜて斬り込んでくる!
だけど、先程から感じているこの感触。……山本君、君は本当に凄い剣士なんだって、今ならわかるよ!
「くっ!こ、これ程とは……!」
カーラマインの表情が少しずつ険しくなっていく。
だけどそれはぼくも同じ。あと少し、ほんの少しのところで届かない!
このまま戦えばいずれは僕が勝つだろう。けれどそのために僕はほとんどスタミナを使ってしまう。
今ここで倒れる訳にはいかないんだ……くそ、どうすれば……!
「木場ァァァァ!」
突然僕を呼ぶイッセーくん!
思わずそちらを見れば、彼の赤龍帝の籠手にかなりのオーラが集まっている!
「お前の神器を解放しろォォォ!」
僕の魔剣創造を……?
イッセーくんが何をするつもりかはわからない。けれど今の状況を打破するための何かがあるのだと直感する!
「魔剣創造!」
辺り一面が光輝き、いくつもの魔剣が地面から姿を現す。
するとイッセー君は、地面に赤龍帝の籠手を強く打ち込んだ!
「
『Transfer!!』
ギィィィィィンッ!!
金属が激しく擦れる音が鳴り響く。
っ!こ、これは!
僕が発動させた魔剣創造の力より遥かに多くの魔剣が創り出されていた!
「イッセーくん、これは……?」
「赤龍帝からの贈り物、こいつの二つ目の能力さ」
そう言って赤龍帝の籠手をコンコンと叩くイッセーくん。
そう言えば、特訓の最後に新たな力が発動したって言ってたっけ。今までと籠手の形状も変化して、早速試そうってことになったんだけど……その時は時間がなくて試せなかったんだ。
「俺が倍加した力を他のものに譲渡する。それが赤龍帝からの贈り物の能力だ」
なるほど、だから僕の予想以上に魔剣が創り出されたってことか。
「まったく、君には驚かされることばかりだよ」
小さく笑みが浮かぶ。
あの特訓の時から、君は凄まじいスピードで成長しているんだね。
『ライザー・フェニックスさまの
……聞きたいこと、聞けなかったな。
それはともかく、これでカーラマインも倒した。残るはツナくんの方と笹川先輩が戦っている
~○~
よっしゃ!木場のやつやってくれたぜ!
流石はイケメン王子!……あれ、イケメンは関係ないか。
ま、まあ俺、兵藤一誠の神器の力もあって、そこまでダメージを負わずに強敵を撃破できたな!
「すまない、遅くなった」
お、ツナも飛んで来た。ということは、敵の引きつけと撃破は成功したんだな!
俺は戦闘に集中してて気づかなかったけど、どうやら上手くやってくれたみたいだ。
だが流石のツナもキツかったらしく、着地した途端に肩で息をしていた。額の炎もぷしゅー……と消え、いつもの雰囲気のツナに戻ってしまった。一体何人を相手にしていたんだ?
「七人もいるなんて聞いてないよ……」
へろへろになりながら愚痴をこぼすツナ。
って!そんなに大人数と戦ってたのかよ!そりゃいくらツナでもこうなるわ!
お疲れさん、今は少しでも体力を回復させといてくれよな。
さて、改めて気を引き締める俺達。
木場はここを少し離れて周囲の警戒、俺と朱乃さんは一人残った相手に対峙する。
あとはあの
今も仲間二人がやられたってのに、余裕の表情を崩さない。
何か狙ってるのか……?
ゴウッ!ドォォォォォンッ!!
突然近くで鳴り響く轟音!そして……。
『リアス・グレモリーさまの騎士一名、リタイア』
……え?
な、何が起きたんだ……?
「獲物を狩る時、獲物が何かをやり遂げた瞬間が一番狩りやすい……そう忠告したはずですよ」
この声、まさか!
上空を見上げると、笹川先輩と戦っているはずのユーベルーナと、そのユーベルーナを付き従えるように浮かんでいるライザー!
スーッとこちらへ舞い降りてきた二人。よく見てみれば、ライザーは誰かを脇に抱えている。
「アーシア!」
なんでアーシアがここに!?部長とクロームちゃんの三人で旧校舎にいたはずなのに!
「待ちなさい、ライザー!」
突然かかる第三者の声。そちらを見れば、部長とクロームちゃんが必死にこちらへと向かってきていた。
二人とも服のあちこちが焦げ、おそらく戦闘をしたのであろうことが伺える。
「ぶ、部長!なんでここに?というかどうしてアーシアはあいつに捕まったんですか!?」
「ライザーが女王と一緒に旧校舎へ奇襲を仕掛けてきたの、霧の結界を強引に突破してね。そしてライザーと戦闘に入ったのだけど、一瞬の隙を突かれてアーシアを……!」
「そうだ、そして言ってやったのさ。この僧侶を助けたいのなら俺を倒してみろってな」
ライザーが得意気に言う。
情愛の深い部長のことだ。ゲームでは王である自分が生き残らなければならないとわかっていても、ライザーの卑怯な手に、なによりアーシアの危機に居ても立ってもいられなかったのだろう。
「とは言っても俺はフェニックス、不死鳥だ。リアスやそこの助っ人では到底太刀打ちできるはずもなかったが」
「卑怯よ、ライザー!勝負を着けたいのなら私を撃破すればいいものを、何故こんなことを……!」
部長の心からの叫び。それは決して王の台詞ではないのかもしれないが、俺にはその気持ちが痛いほどわかる。
「最初はそのつもりだったさ。だが……その人間の俺に対する態度がどうしても許せなくてな。そいつに格の違いを思い知らせてやろうと思っていたのだが、もうそんなことはどうでもいい!お前達の絶望する顔を、恐怖に
……そうか、そういうことだったのかよ。
俺の体から激しいオーラが立ち上る。
お前はそんなことのために、アーシアを……アーシアを!
「ふざけんじゃねぇ!なにが絶望した顔だ!正々堂々戦うこともしないで、この勝負から逃げただけじゃねえか!」
「……なんだと?」
「ああ、何回だって言ってやらぁ!お前は勝負から逃げたんだ!この臆病者の焼き鳥野郎!」
「き、貴様ァァァァ!」
ライザーも体から炎を巻き上げて俺を睨む。
それがどうした。アーシアを人質に部長を脅したお前は絶対許さねぇ!
「待て」
一触即発の空気の中、ツナが俺とライザーの間に立ち塞がった。
額には再び炎が灯っていて、その瞳は戦意に満ちている。
「待ってくれツナ!こいつは、こいつだけは俺が倒すんだ!」
アーシアを、クロームちゃんを……そして部長をこんな目に合わせたあいつを、俺がぶっ倒さなきゃならねぇんだ!
「それを言うなら俺も同じだ。こいつは俺が気に食わないからこんなことをしたらしいからな」
……淡々とした口調だけど、ツナがどんな気持ちで立ち上がったのかわかったよ。
俺はツナの横に並び立って言う。
「そっか。それなら、俺達であいつを倒そうぜ。それならいいだろ?」
「……ああ、一緒に行こう」
少しの沈黙の後、ツナは決心したように応じてくれた。
たぶん、この結果を招いたのは自分のせいだと思っているのだろう。だから自分一人で決着を着けようと、ライザーの前に出たのだと思う。
けどな、ツナ。俺だって我慢の限界ってものがあるぜ……!
「ハッ!例え二人がかりで来ようとも、俺が負けるはずないだろうが!」
ライザーは炎の翼を展開させ、俺達に向かってくる!
俺達は負けない。負けてたまるか!
キリが悪いですがここまでです。
次回終わる、かな……?