ハイスクールD×D ~ボンゴレファミリー来る!~   作:ムンメイ

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25巻読んでて遅くなりました……。

まさかまさかの展開、次巻が楽しみですね!

こちらも急いで追いかけますよ!





Life.6 因縁来る!

パンっ!

 

 

 

部室に乾いた音が響く。

 

俺ーーー沢田綱吉はイッセーが部長に頬を叩かれるのを驚いて見ていた。

 

今日、イッセーは昨日の怪我の予後が芳しくなく、部長から休暇命令を受けていたんだ。

 

けど……どうやら外出した際、あのシスターさんと出会ったらしく、一日中遊びに連れていってあげていたらしい。

 

その時、彼女の過去を聞いたイッセーは『どんなことがあっても、俺達は友達だ』って、彼女を励ましたそうだ。

 

彼女は教会を追放された身で、今は堕天使の保護を受けていると聞いていたけど……。

 

イッセーは彼女の過去について少し教えてくれた。

 

『どんな怪我も治す奇跡の力を持つ少女』として周囲から持て囃され、いつの間にか『聖女』として祭り上げられていた彼女。

 

友達を作ることもできず、話し相手すらいなかったそうだ。

 

そんなある日、彼女は一人の男性が怪我をしていて倒れ込んでいる場面に遭遇し、彼に治療を施す。

 

それが悪夢の始まりだった。

 

その男性は悪魔だったのだ。

 

彼女自身はその事について後悔はないそうだが、運悪くその場面を教会の者に目撃されてしまう。

 

それを知った周囲の人間は、悪魔すら治療できてしまう彼女の力を恐れ始めた。

 

『聖女』として崇められていた彼女は、いつしか『魔女』と呼ばれるようになり、教会は彼女を追放してしまう。

 

そして行き場のなくなったアーシアさんを拾ったのが、極東の悪魔祓い組織という訳だ。

 

だが、アーシアさんはあの教会から逃げてきたんだと語ったらしい。

 

平気で人殺しを行うような場所には戻りたくないと、涙を流して……。

 

イッセーがアーシアさんから話を聞いていると、突然堕天使……イッセーを殺した者が現れたそうだ。

 

その堕天使ーーーレイナーレは「自分達の計画、儀式にはアーシアが必要だ。その下級悪魔を殺されたくなければ、戻ってこい」とアーシアさんを脅した。

 

イッセーは抵抗しようとしたそうだが、アーシアさんは自ら堕天使の元へ行ってしまう……。

 

イッセーはいてもたってもいられず、彼女を助けるべくこうして部長に提案をしにきたんだ。

 

ーーー俺はイッセーの話を聞いて、激しく後悔した。

 

あの時部長に止められていても、彼女を連れてくるべきだった!

 

 

「何度言ったらわかるの?ダメなものはダメよ」

 

 

部長は頑なに否を突きつけるが、イッセーもそれに食ってかかるように反論する。

 

 

「なら、俺一人でも行きます。その儀式ってのが、アーシアの身に危険が振りかかるような気がしてならないんです」

 

 

「行けば確実に殺されるわ!それがわかっているの?それに、あなたはグレモリー眷属の悪魔なの。あなたの行動で周りに多大な迷惑がかかるのよ!?」

 

 

「俺を眷属から外してください、それなら迷惑はかからないですよね?」

 

 

「そんなことできるわけないでしょう!?どうしてわかってくれないのよ!」

 

 

……イッセーの友情も、部長の心配もなんとなくわかる。

 

俺は部長に意見を言う。

 

 

「それなら俺が行きます。俺は悪魔じゃないし……それに、俺もあの時のこと、すごく後悔しているんです」

 

 

「ツナ……!」

 

 

イッセーが驚いたように俺を見る。

 

そうだよ、イッセー。俺だって悔しいんだ。

 

 

「……あなたは奴らに姿を見られている。たしかに悪魔ではないけれど、私達の関係者ということはバレているとみた方がいいわ」

 

 

くそっ……!

 

何か、何か手は……。

 

ーーー!

 

そうだ、あの人なら……!

 

俺がある案を考えついた時、朱乃さんが部長へ近づき、何やら耳打ちをする。

 

その表情は険しいものだが、部長も朱乃さんの報告を聞いて同じように顔を険しくさせる。

 

何かあったのかな……?

 

部長は部室にいる全員を見渡して言った。

 

 

「急用ができたわ。私と朱乃はこれから少しでるわね」

 

 

そ、そんな!

 

イッセーが慌てて止めようとする。

 

 

「部長!まだ話はーーー」

 

 

「イッセー、あなたにいくつか話しておくわ。まず一つ。あなたは『兵士』の駒が弱いと思っているわね?」

 

 

イッセーが頷く。

 

 

「それは大きな間違いよ。兵士にはある特殊な力があるの。それが『プロモーション』よ」

 

 

プロモーション?

 

俺も首をかしげる。

 

 

「兵士は相手陣地の最深部へ赴いた時、昇格ーーーつまり、王以外の全ての駒に変化することが可能なの。わかる?あなたは私が『敵の陣地』だと認識したところへ足を踏み入れたとき、昇格できるようになるのよ」

 

 

兵士にそんな力があったのか……。

 

 

「今はまだ女王への昇格は無理でしょう。体が女王の力についてこられないと思うの。でも、それ以外の駒なら変化できる。心の中で強く『プロモーション』と願えば、あなたの力に変化が訪れるわ」

 

 

イッセーは小さく拳を握りしめる。

 

それを聞いて何かを得たようだ。

 

 

「それともう一つ。イッセー、神器(セイクリッド・ギア)を使う時は……強く想いなさい。神器は想いの力で動き、その力も決定するの。想いが強ければ強いほど、神器は応えるわ」

 

 

想い……覚悟、か。

 

 

「最後にイッセー。これだけは絶対に忘れないこと。兵士でも王は取れるわ。これは実際のチェスでも同じことよ。……あなたは強くなれるわ」

 

 

イッセーの表情が変わった。

 

一つの覚悟が決まったような、そんな顔だ。

 

 

「ツナも来てちょうだい。少し話があるの」

 

 

それだけ言い残すと、部長は朱乃さんと部室を出ていった。

 

話ってなんだろう?

 

 

 

俺は先に行ってしまった部長を慌てて追いかけた。

 

 

 

~○~

 

 

 

「イッセーは行ってしまうでしょう。おそらく、祐斗と小猫も一緒にね」

 

 

部室から出て旧校舎の空き教室で話し合う俺と部室、朱乃さん。

 

 

「うふふ、部長も素直ではないですものね。あんな言い方でイッセーくんに力の使い方を教えてあげるなんて」

 

 

朱乃さんにそう突っ込まれ、部長はバツの悪そうな顔をした。

 

え、ということは……部長、イッセーの背中を押してあげてたんですか!?

 

 

「ツナくんもわからなかったみたいですわね」

 

 

すみません、全然気づきませんでした!

 

 

「そ、それはもういいの!……それより、ツナはさっき、何か策を思いついたような顔をしていたわね?」

 

 

流石部長、きちんと見てましたか。

 

 

「はい。実は……ある人に手伝ってもらおうと思って」

 

 

「ある人?」

 

 

そう、俺はあの人なら任せられるかもしれないと思ったんだ。

 

 

「今からその人に連絡をいれてもいいですか?」

 

 

「もちろんよ。……悪いわね、こんなことに巻き込んでしまって」

 

 

申し訳なさそうに謝る部長。

 

 

「いえ、俺もオカ研の部員として手伝いたいですから」

 

 

そう言うと、部長は少しだけ笑顔を見せてくれた。

 

 

「ありがとう、ツナ……さて、その人に連絡をしたら私達も向かいましょうか」

 

 

部長は朱乃さんへ魔方陣の準備を促すと、立ち上がって言う。

 

 

「向かう、ですか?」

 

 

「ええ、あの教会へ」

 

 

ーーーっ!

 

 

 

イッセー。

 

俺達の部長は厳しいけど、とても優しい悪魔(ひと)だよ。

 

 

 

ー○●○ー

 

 

 

すでに辺りを暗闇が覆う時間。

 

俺ーーー兵藤一誠は、木場と小猫ちゃんを連れ立って、あの教会が見える少し離れた場所へ来ていた。

 

もちろんアーシア救出のためだが、なんとこの二人も手伝ってくれると言うのだ!

 

俺は嬉しくて仕方がなかったよ!

 

『無事に帰ってきたら、絶対にイッセーって呼べよ!仲間だからな!』なんて言ってしまったし!

 

と、それはさておき。

 

 

「これはあの教会の図面だよ」

 

 

木場が見取り図のようなものを広げた。

 

こいつ、いつの間に……。

 

 

「聖堂の他に宿舎。怪しいのは聖堂の地下だろうね」

 

 

「なんでだ?」

 

 

「教会を追われた悪魔祓いに堕天使。そんな奴らが、いくら教会の中とはいえ、地上で怪しげな儀式を行うとも思えないよ」

 

 

そ、そういうもんか……?

 

 

「聖堂までは一気に行けると思う。問題は地下への入口を探さなければならないことと、待ち受けているであろう刺客を倒せるかどうか」

 

 

刺客、か。

 

そんなもん、ここに来る時に覚悟はできてんだ!

 

俺達は顔を見合せ、頷きあった。

 

いざ教会へ乗り込もうとしたーーー瞬間!

 

 

 

ドオォォォンッ!

 

 

 

爆発音!

 

教会からだ!

 

俺は嫌な予感を必死で振り払い、急いで教会へと走った。

 

 

 

~○~

 

 

 

教会の中へ入った俺達。

 

だけど……なんだこれ!?

 

中は至るところが破壊され、何人もの神父が倒れている。

 

誰かここで戦ったのか?

 

いや、今はそんなことはどうでもいい。

 

早く聖堂へ向かわないと!

 

 

「……見つけました」

 

 

聖堂を探索していた俺達だったが、小猫ちゃんが祭壇の下に、地下へ伸びる階段を見つけたようだ。

 

俺達は素早く階段を下りていく。

 

奥へと進んでいくと……大きな扉が現れる。

 

木場が中から何かを感じ取ったのか、手元に剣をーーー造り出した!?

 

 

「ああ、僕も神器を持っているんだ」

 

 

驚いている俺に気づいた木場は、さらりと言ってのけた。

 

剣を造れる神器……ちょっとかっこいいじゃねーか!

 

 

「そんなことより、気をつけた方がいいよ。とてつもなく強い何かの気配を感じる」

 

 

その言葉に気を引き締める俺。

 

一応俺も神器を出現させておいた。

 

何の力があるかわからないが、何もないよりましだろう。

 

意を決して扉を開こうとすると、扉が勝手に開きだした!

 

 

「いらっしゃい、悪魔の皆さん」

 

 

堕天使レイナーレが中から声をかけてきた。

 

奴一人か?

 

いや、もう一人いる。

 

あれは……

 

 

「ひ、雲雀先輩!?どうしてここに!?」

 

 

そう!雲雀先輩だ!

 

ここ最近姿を見ていなかったんだけど……それにしても意外すぎる!

 

木場と小猫ちゃんもビックリしているよ!

 

 

「やあ。兵藤一誠、何しに来たの?」

 

 

「何しにって、それはこっちのセリフです! 」

 

 

「僕はただ、噛み殺せる奴がいるって聞いたから来ただけさ。それより、邪魔をしないでくれる?これからいいところなんだ」

 

 

聞いた?誰にだ……?

 

一瞬考え込む俺だが、ふと視界にレイナーレの後ろに倒れているアーシアを見つける!

 

 

「アーシア!」

 

 

すぐさま駆け寄り、アーシアを抱き抱える。

 

気を失っているのか、目を閉じたまま微動だにしない。

 

俺はアーシアを揺り動かし起こそうとするが、それでも目を覚ます気配はない。

 

アーシア……?

 

 

「……フフッ、アッハハハハハハハハ!!無駄よ!その子はもう死んでるもの!」

 

 

……は?

 

 

「死んだの!その子はもう二度と起き上がることなんてないわ!」

 

 

何、言ってんだ……?

 

レイナーレは俺に見せるように手を差し出した。

 

 

「これが何だかわかる?これはね、その子の神器よ」

 

 

……神器?なんでこいつが持ってるんだ?

 

 

「そこの彼が来る前にちょうど儀式が終わったのよ。神器を抜き出す儀式がね」

 

 

抜き出す……レイナーレはアーシアから神器を取り出したのか?

 

 

「ただ、神器を抜かれた者は死ぬわ」

 

 

ーーーっ!

 

じゃあ、アーシアは本当に……もう……。

 

俺は溢れる涙を止められなかった。

 

それを見たレイナーレが声高に嘲笑う。

 

 

「あら?もしかして泣いているの?か弱い女の子に助けられて、そのくせ自分は何もできずにただ泣くだけ。本当に無様で笑っちゃうわ」

 

 

レイナーレは思い出したかのように言う。

 

 

「そういえば、あなたと付き合っていても可笑しなことだらけだったわね。女を知らない男の子はからかいがいがあったわ」

 

 

「……初めての彼女だった……大事にしようと思ってたんだ」

 

 

「そうね、私に気を遣ってあれこれしてくれたけど、とてもじゃないけど見ていられなかったわ。それにあのデート!まさに王道って感じで、あり得ないほどつまらなかったわ」

 

 

「……夕麻ちゃん」

 

 

「あなたを夕暮れに殺そうと思っていたからその名前にしたの。素敵でしょ?イッセーくん」

 

 

怒りの限界を超えていた俺は、奴に向かって叫ぶ!

 

 

「レイナーレェェェェェェェェェェェェッッ!!!」

 

 

Dragon booster(ドラゴン ブースター)!!』

 

 

俺の絶叫に呼応するように、左腕の神器が動き出す。

 

手の甲の宝玉が眩い輝きを放ち、籠手に何かの紋様らしきものが浮かんだ。

 

同時に左腕から全身へ、俺の体を力が駆け巡る。

 

 

ーーー強く想いなさい。神器は想いの力で動きだし、力も決定するの。

 

 

部長の言葉が頭を過る。

 

 

「雲雀先輩……ここは俺にやらせてください」

 

 

「……君の覚悟、見させてもらうよ」

 

 

ツナ達からはかなりの戦闘狂で、邪魔をする奴は誰であっても容赦をしないって聞いていたけど、ここは素直に譲ってくれたようだ。

 

それなら遠慮なく、この力を奴にぶつけてやる!

 

レイナーレに向かって拳を突き出したが、軽々と避けられてしまった。

 

 

「はっ!それがなによ!いいわ、特別に教えてあげる。あなたの神器は龍の手(トゥワイス・クリティカル)という、ありふれた神器よ。能力はいたって単純。持ち主の力を一定時間、倍にするのよ」

 

 

そっか、これにはそんな力があったのか。

 

 

「でも、ただの元人間の力が倍になったところで、一の力が二になるだけ。あなたはどうやったって私には勝てないの!」

 

 

Boost(ブースト)!!』

 

 

宝玉から再び音声が鳴る。

 

俺の中の力が更に大きくなる。

 

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 

「へぇ!少しだけ力を増したの?でもまだまだね!」

 

 

俺の攻撃は再び躱される。

 

レイナーレは俺の攻撃の隙を狙って光の槍で反撃をしてくるが、以前のように大ダメージを与えるような攻撃はしてこない。

 

奴はわざと俺に小さな傷を重ねているように感じる。

 

くそっ!なめやがって!

 

俺は悔しくて何が何でも一発入れてやりたかった。

 

何度躱されても、何度反撃されても、奴に向かっていく!

 

だが、ついに俺のダメージは限界を迎え、その場で膝をついてしまう。

 

 

Boost(ブースト)!!』

 

 

相変わらず同じ音声が鳴り響く。

 

 

「もう終わり?情けないわね」

 

 

レイナーレが近づいてくる。

 

 

「もう少し遊んであげようと思ったけど、やめたわ」

 

 

光の槍を構え、トドメを刺そうとする。

 

 

……こんなところで、こんなもんで終わってたまるか。

 

俺は震える足に力を込め、なんとか立ち上がる。

 

それを見て可笑しそうに笑うレイナーレ。

 

 

「あら、そんなボロボロなのにまだやるつもりなの?往生際が悪いわね」

 

 

知るかよそんなこと。

 

俺は何が何でもこいつに一発ぶち込まなきゃ気が済まねえ。

 

さっき心の中でアーシアに約束したんだ。

 

だから、俺の友達を……アーシアを殺しやがった奴に、負けてなんかいられないんだ……!

 

俺は左腕の籠手に語りかけるように呟く。

 

 

「なあ、俺の神器さんよ。お前、想いの力で動くんだろ?想いが強ければ強いほど力が出るんだろ?だったら今すぐそれを出しやがれ……こいつを……このくそったれを殴り飛ばせるだけの力をよッ!」

 

 

Explosion(エクスプロージョン)!!』

 

 

その音声は先程より力強く響いた。

 

宝玉からは一層光が増し、その光に当たっているだけで力が湧いてくるようだった。

 

俺は構えをとる。

 

 

「……なによ、これ……ありえない……。その神器は力を倍にする龍の手でしょ?……なんで、こんな……これではまるで、上級悪魔の魔力みたいじゃない……」

 

 

今まで余裕をかましていたレイナーレは、途端に焦りの表情を見せる。

 

 

「嘘よ!私は究極の治癒を手に入れた堕天使!シェムハザ様とアザゼル様に愛される資格を手に入れたの!こんな下賎な輩に私は!」

 

 

構えていた光の槍を勢いよく投げ出してきた。

 

が。

 

俺はそれを拳で薙ぎ払った。

 

難なく消し飛んだ光の槍。

 

 

「い、いや!」

 

 

それを見たレイナーレは翼を広げ、今にも飛び出そうとしている。

 

おい、さっきまでの余裕はどうしたんだよ。

 

少しでも勝てないとわかったら撤退ですか?

 

 

 

タッ!

 

 

 

俺自身も信じられないようなスピードで駆け出し、逃げようとする奴の腕を掴む。

 

 

「逃がすか、バカ」

 

 

「わ、私は至高のーーー!」

 

 

「ふっ飛べ!クソ天使っ!」

 

 

 

ガッシャァァァァン!!

 

 

 

籠手の力を解放し、持てる力の全てを左腕に乗せて奴を殴り抜いた。

 

大きな破砕音を立てて、壁に叩きつけられるレイナーレ。

 

その衝撃で壁は壊れ、大きく穴が空いている。

 

どうやら外にまで達しているらしい。

 

奴が動く気配はない。

 

死んだかどうかはわからないが、そうそう立ち上がってはこれないだろう。

 

 

「ざまーみろ」

 

 

一矢報いた。

 

だが……また涙がこぼれる。

 

 

「……アーシア」

 

 

 

もう二度と、彼女は笑ってくれない。

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