私は“樋口一葉”   作:紅ヶ霞 夢涯

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 相も変わらずサブタイはテキトーです。

*18話で矛盾しているという点をご指摘がありましたので、その一部を改めました。矛盾していたのにもまるで気づかず、誠に申し訳ありませんでした。




第19話 拉致と依頼

 

 今日も今日とて羽川翼の格好で横浜をフラフラと歩く。ここ最近はいつもそうしている。

 

 何故かと言えば。

 

(だって私にも鏡花ちゃんにも関係のない話だし。その上こんな面倒くさい事件に巻き込まれたくないもん)

 

 原作通りに探偵社の面子で解決すればいい。私には関係ない。

 

 ただし、いつもと同じように過ごせば、先輩に巻き込まれることは想像に難くない。

 

 ので、休暇を買った。

 

 幸いというか何というか。私はデバイスを開発できる程度には金持ちなので、そういうことができる。

 

(昨日の内に失踪事件の犯人は自首して、爆破予告が探偵社に送りつけられた……か)

 

 たった今メトーデが拾ってきた情報を見たが、原作通りで何よりである。

 

 何とはなしに、メトーデ経由で横浜の情報を視界に出させた。

 

 当然だが一番に表示されるのは、国木田さんたち探偵社のこと。まぁ依頼とはいえ、幾人もの死亡者を出してしまったのだ。しばらくはバッシングが続くだろう。

 

『オーナー少し止まりなさい』

 

 唐突にメトーデが現れ、そう言った。不思議に思ったが、自然を(よそお)って立ち止まる。

 

(何かあった?)

 

 服屋の窓の側に置かれているマネキンに着せられた女性物の服を眺める。

 

 メトーデによって、眼鏡のグラスに当たる部分のディスプレイに、私に近づいてくる人の情報が映し出された。

 

 げっ、と思った瞬間に声を掛けられる。

 

「あーーっ!!やぁっと見つけましたよ、羽川さん」

 

「………賢治君」

 

 いつも通りの、どこかのんびりとした表情の中に僅かな焦りを滲ませている彼、武装探偵社の一人である宮沢賢治はそう言った。

 

「何かーーー」

 

「ちょっとすみません、ね」

 

「え?」

 

 何か用?と聞こうとして遮られた。

 

 麻袋を頭から被せられ視界が覆われる。さらにその上からロープか何かでぐるぐる巻きにされた。それからぐいっと持ち上げられて、荷物のように肩に担がれる。

 

「少し急ぎますから」

 

 そこから先のことはあまり覚えてない。 

 

 

 

 

 

 

 

<side国木田独歩>

 

 探偵社屋のソファーに座る羽川翼は、怒っているという風ではない。が、それが逆に怖い。どう考えても此方に非があるのだから、いっそ怒鳴るくらいはしてほしい。

 

 端的に言って、非常に気まずいのだ。

 

 その彼女の向かいには福沢諭吉、探偵社の社長が座っている。

 

「賢治、お前一体どうやって羽川をここまで連れて来た」

 

「国木田さん。それ聞きます?僕は賢治君が麻袋と縄を持って行った時点で、凄く嫌な予感がしてましたよ」

 

 俺と小僧こと敦は呆れを交えて賢治を見るが、賢治はニコニコと笑いながら言った。

 

「いやぁ~~。田舎でも牛さんが逃げることとかはよくあることなので。だから逃げる前に確保しました」

 いやぁ~、無事に連れてこれて良かったです。

 

 そう言う彼にやはり悪意はない。田舎育ちとはいえ、純粋過ぎるだろう。

 

 

 

 

 

「先ずは、我が社員の非礼を詫びよう」

 

 先に口を開いたのは社長だ。社長は閉じていた瞼を開け、羽川翼を視界に入れる。

 

「いえ、構いません。私も其方の事情は把握しているつもりなので。賢治君が慌てるのも仕方がないと思います」

 

 礼儀正しく羽川は応える。

 

「………貴殿のこと。既に探偵社が置かれている状況はご存じだと思う」

 

 羽川は否定しない。無言を以て肯定し、続きを促すように首を振る。

 

「ーーー恥を忍んで申し上げる。どうか我々と共に、この街を守ってほしい」

 この通りだ。

 

 

 社長は羽川に向けて、深々と頭を下げた。

 




 
 思うのですけど。敦ならまだしも社長にバレてないとは思えないのですよねぇ。

 今後どうしましょう?

黒の時代編を書く?書かない?(マジで何も考えてません)

  • 書く(幕間終了後、黒の時代)
  • 書かない(幕間終了後、三社鼎立)
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