悟飯のハンター試験?   作:KTケイティ

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二次試験

「あたしメンチ、こっちはブハラ。二次試験の試験官よ」

 

5つのちょんまげをした不思議な髪型の女性と、大型というより巨大な男性が二次試験の試験官のようだ。

 

「二次試験は"美味しい"が合格よ。まずはブハラから。好物の豚の丸焼きを所望するわ」

 

銅鑼の音と共に二次試験スタート。

 

「豚、ってあれでいいのかな?」

 

悟飯は軽く手刀で止めをさすと、気で焼いた。

 

「君が一番?」

 

ブハラが目を輝かせてがっついて食べた。

 

(こんな試験だったらぼくでも合格できそうだ)

 

悟飯はほっとしていた。

 

**************************************

 

「二次試験終了ーーー!」

 

合格者は70名。

もちろんゴンたちも残っていた。

 

「だいぶ残ったわね…次はあたしの番よ!お題は"寿司"!」

 

ざわざわ

 

「寿司と言っても握り寿司しか認めないわよ!さぁ、スタート!」

 

困惑する参加者。

 

「おい、ゴンわかるか?」

 

「ううん、レオリオこそ知らない?」

 

「キルア、君は?」

 

「いや、こういうのはクラピカのが得意なんじゃない?」

 

「私が過去に見た文献によると、新鮮な魚と酢飯を合わせたものだと…」

 

「さかなぁあああ!?ここは森ん中だぜ!」

 

「バカ者!声が大きい!」

 

(魚!)

 

参加者全員が川へと飛び出していった。

そこには悟飯だけが残っていた。

 

「んで、406番、あんたはあたしに何か用なわけ?」

 

「すみません、会場からはどれくらい離れていいんでしょうか?」

 

(なにこの子?海まで行くつもり?)

 

「別に制限時間内に戻ってきてくれさえすればどこへでも、よ」

 

「ありがとうございます!」

 

悟飯は勢いよく調理場を飛び出して空へ飛んでいった。

 

「あ、あの子なんなのよ……」

 

*************************************

 

「ブルマさん!」

 

「あら、悟飯君じゃない。どうしたの今日は?」

 

「いえ、ちょっといまハンター試験受けてまして…」

 

「ハンター試験!?あんいったいなにやってんのよ」

 

「まぁいろいろありまして…」

 

興味津々なブルマに一生懸命説明する悟飯。

 

「ふーん、相変わらずそういう抜けたとこは孫くん譲りね。いいわ、美味しいお寿司を準備すればいいんでしょ?」

 

「あの、でも時間もあんまりなくって…」

 

「大丈夫よ、すぐにうちのコックに握らせるわ」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

そして数分後

 

「さ、できたわよ。ネタわかんなかったからとりあえず沢山作っといたわ」

 

「こんなにいっぱい…」

 

「余ったら悟飯くん自分で食べちゃうかお友だちにでもあげたらいいじゃない。さ、チチさんを楽にしてあげるんでしょ。頑張ってらっしゃい」

 

「はいっ!」ドキュン

 

寿司が崩れないような速度で戻る悟飯。

 

*********************************

 

「あんたも403番並み!」

 

ガビーン

 

うちひしがれるクラピカ。

そこへ悟飯が戻ってくる。

 

「あの、これでいいんですよね?」

 

(おお!まともなの来たじゃない!というより見た目完璧じゃない!味の方は…)

 

「んっ!シャリの程よい硬さと脂の乗った最高級大トロ!しかもこのネタ…昆布で熟成をさせてるわ!」

 

「ど、どうでしょうか…」

 

「文句なしの合格よ!あんたどうしたのこれ!?もしかして寿司職人!?」

 

「いえ、あの…その…」

 

口ごもる悟飯

 

「そんなことよりオレのを食べてみてくれ!」

 

レオリオが第2作を持ってくる。

 

ピチピチ

 

「………………失格」

 

膝から崩れるレオリオ

 

「あ、あのレオリオさん。僕のいっぱいありますんで皆さんにも分けますよ」

 

悟飯はブルマからもらった大量のお寿司をゴン達に分けた。

横目で見ていた参加者からもねだられ、全員がそれを持ってメンチのところに駆け込むことになった。

 

「なんでいきなり上級者のにぎり寿司が全員から出てくるのよ!」

 

理由を知ったメンチは

 

「これじゃ試験にならないじゃない!このお寿司ダメにしても作り方みんな知っちゃったわけだし!こうなったら全員失格よ失格!」

 

「なんだとぉ!」

 

レオリオ以下、参加者全員からブーイングが入る。

 

「決めたものは決めたんだからダメよ!」

 

「それはちと厳しすぎやせんかね」

 

空から声が聞こえてきた。

 

「ちょっと見に行ってきます」

 

悟飯が上空の飛行船まで近づくと、落下してくる老人と目が合った。

 

(ほえ?)

 

着地も忘れてこける老人。

 

「い、いま飛んどりゃせんかったか?」

 

気を取り直して老人は続ける。

 

「ワシはハンター協会の会長、ネテロじゃ。メンチや、ちーっとばかし厳しすぎやせんかの、他の課題を試してからでもいいんではないかのぉ」

 

「会長がおっしゃるなら…」

 

********************************

 

「ここはマフタツ山。ここに生息する蜘蛛ワシの卵を取ってくるだけの簡単な課題よ」

 

待ってましたとばかりにジャンプする参加者たち。

悟飯はもちろん飛んで取りに行く。

 

(あ、あいつ本当になんなんじゃろ…)

 

無事に合格した悟飯たちは飛行船に乗って第三試験会場へと向かうのであった。

 

 

 

 




セルゲームのあとの悟飯なので、良い子はもちろん、おかしな行動もしません。
淡々と進んでしまう可能性ありです…
ただただこのときの悟飯が好きなので書いてしまってます…

笑いがあるのはもう一つの作品『悟空とべジータのハンター試験?』の方だと思うので、そちらもよろしくお願いします。

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