おかげさまではじめたばかりの作品で1500UA達成してました!
皆さんありがとうございます!
悟飯たち5人は開けた場所へと着いていた
「うへぇ、底見えねぇ…」
下を覗き首を竦めるレオリオ
底の見えない吹き抜けの50m四方の部屋の中央に、30m四方の闘技場の舞台のようなものが置かれている
対岸に通路は見えるが、闘技場までの道と、闘技場から対岸までの道がない
そして対岸にはフードを被った5人組が待っていた
「いまからお前たちには我々5人と1vs1の戦いをしてもらう!各自一度だけしか戦えない!順番は自由!ルールは単純明快!戦い方は自由で、引き分けなしの負けを認めた者の勝ちとする!3勝すれば君達の勝ちで次に進める!」
フードを取ったスキンヘッドの男がそう高らかに宣言する
「そして!最初はこのオレだ!ルールはデスマッチを提案する!相談して誰が出るか決めるといい!」
悟飯を囲んで5人は相談を始める
「あれはヤバそうだぜ…」
明らかに出たくないオーラを出すレオリオ
(そうかなぁ…普通の人に見えるけど…)
「オレが行くよ!」
ゴンが手を挙げる
「ゴン、たぶんあいつの方がお前より強いぜ」
「大丈夫!スピードで引っ掻き回すよ」
キルアの忠告にニッコリと笑って答えるゴン
選手が決まったことで、中央の舞台へと道が繋がる
ゴンと試練官のベンドットが中央で相、対する
「覚悟はいいか?」
「うん!」
その瞬間ゴンは縦横無尽に飛び回りベンドットの死角から蹴りを繰り出す
ベンドットは避けながらゴンの蹴り出した足を掴もうとする
幾度か繰り返した後、ゴンはついに捕まり床に叩きつけられる
「ぐっ!」
そしてゴンが目を開けた時にはベンドットの拳が目の前に止まっていた
「どうする?」
「…まいった。勝てないや、ハハッ」
負けて嬉しそうなゴンにベンドットはニンマリとし、手を離した
『◯:0/×:1』
****************************************
「ゴン、無事だったか?…次は私が行こう」
クラピカが対岸を見据え、中央へ向かう
試練官もフードを脱ぎ中央へやってきた
「やぁ、ぼくは試練官のセドカン。ぼくからの提案はロウソクゲーム。先に燃え尽きた方が負け。短いものと長いものがあるから、どちらを取るかは君が決めていいよ」
(これは心理ゲーム!一見長い方が有利に見せかけて短い方がゆっくり燃える仕掛けになっている、と裏を読ませて長い方に仕掛けを…いや、これは考えすぎか…)
「長い方だ」
「いいんだね?もう変えれないよ?」
「あぁ」
そしてセドカンが長い方のロウソクを床に置こうとした瞬間
「待て!」
クラピカが制止する
「短い方にはもう変えれないよ?」
「いや、長い方でいいんだ。ただし、短い方も長い方も両方床に置いてもらう。もちろんいま手に持っている短いロウソクをそのまま床に置いてもらう。二人が見えている状態で火をつけよう。フェアなやり取りだ。問題はないだろう?」
セドカンは焦る
「いや、手に持ってやるのがルールなのさ」
「私の目から外れないと不都合なことでもあるのか?」
「…」
沈黙が流れる
「ふぅ、…君の勝ちでいいよ。まいった」
セドカンが負けを宣言して第2戦は終わった
『◯:1/×:1』
************************************
「ねぇ?どういうこと?」
ゴンが早速尋ねてくる
「あぁ、あれはトリックさ。どちらを選ぼうと最初に見せていたロウソクは燃えやすいもので、私に目を離させた隙に燃えにくいロウソクとすり替えて勝つつもりだったんだろう」
「それをクラピカが見破ったから負けを宣言したんだね!」
ゴンは感心した風に頷く
「んじゃ、次はオレ行こうかな」
キルアが背伸びをしながら手を挙げた
対岸からはフードを被ったままの男がやってくる
「オレもデスマッチを提案する!命のやり取りをな…」
「ん、いいよ。けど本当にヤっちゃっていいの?」
(なんだこいつ…子供の癖にビビってないだと?いいさ、ビビらせてやる)
フードを剥ぎ取った試練官マジタニ
継ぎ接ぎだらけの肉体を見せつけ、挨拶代わりに床を砕く
「負けを認めるなら今のうちだぜ。お前を20人目として胸に刻んでやろうか。この旅団四天王のマジタニ様の手によって」
「いいからはじめようぜー」
余裕綽々のキルア
「後悔しても知らんからな!」
マジタニが動こうとした瞬間
キルアはマジタニの顔を掴んでいた
「握り潰されたくなかったら負けを認めろよ」
ギリギリギリ
段々と力を込める
「わっ、わかった!認める!負けだぁ!」
あっさりと負けを宣言して終わるマジタニ
『◯:2/×:1』
************************************
「どうしたマジタニ?」
戻ってきたマジタニにベンドットが声をかける
「あいつ…本当にオレの頭潰す気だった…。今回のやつらは本当にやべぇよ!」
喚くマジタニに残りの試練官のうちの一人が声をかける
「問題ない…オレが出れば次に戦おうとするやつはいなくなる…」
「ば、解体屋ジョネス…」
「肉を…摘まんで終わりだ…」
そう言って素手でコンクリートを潰しながら呟いた
その頃反対側の悟飯たちは
「お前あんなに強かったのか!?」
驚くレオリオにキルアが満足そうにニヤつく
「で?次はレオリオ行くの?」
「いや、ここは悟飯に行ってもらおう。デスマッチが主なゲームだ。ここでは悟飯の強さの方が勝ち目が高いだろう」
クラピカの提案により次が悟飯に決まる
悟飯が参戦を宣言すると、対岸の試練官がフードを取る
「悟飯!オレたちの負けでいい…あいつとは戦うな」
「え?どうしたんですか?」
レオリオが冷や汗を浮かべて悟飯を止める
「あいつは解体屋ジョネス。ザバン市犯罪史上最悪の大量殺人者だ…。素手で人を解体しやがった狂ったやつだ…」
「大丈夫ですよレオリオさん」
気軽に返事してひょいっと中央の舞台に降り立つ悟飯
「やっとシャバの肉が掴める…」
「あのー、ルールは今回なんでしょうか?」
「ルールなどない…これから一方的な殺戮が始まるだけだ…」
「えっと…まいった、って言った方が負けってことでいいんでしょうか?」
「あぁ、いいだろう」
「よろしくお願いします」ペコリ
悟飯が挨拶して頭を下げた瞬間
「逃げろ悟飯っ!!」
がしっ
ジョネスが悟飯の首を掴む
掴む…
「えーっと、始まってます?」
悟飯はきょとんとして尋ねる
ジョネスは必死に悟飯の首や腕を掴む
掴む…
(ばらせないっ!)
「あのー、あんまり時間かけるのも悪いので…失礼します」
ドゴッ
くの字の折れ曲がる程の衝撃を腹部に受け、ジョネスは床に倒れ付した
(へ?)
悟飯以外の全員が唖然とする
「えーっと、ぼくの勝ち…でいいんでしょうか?」
「あ、あぁ…」
意識のないジョネスに代わり、ベンドットが返事をする
『◯:3/×:1』
悟飯たちはゲームに勝ち、道を進む
**************************************
幾度となく多数決とそれによる試練を乗り越える
巨大岩を悟飯が受け止め
◯×迷路の壁を悟飯が全て砕いて直進し
地雷すごろくを悟飯が気弾で破壊して
そして最後の扉の前へと辿り着いた
『"最後の別れ道"長く困難な道は45分、短く簡単な道は3分。ただし、短い道は3人しか行けません。2人が壁の手錠に手をはめてからしか開きません』
「まだ時間もあるし5人の道でいいんじゃない?」
ゴンが提案する
「いや、ここは3分の道を選び、手錠にかかった二人を悟飯に外してもらうのがいいだろう。このトリックタワー、何が起こるかわからないからな」
クラピカがゴンの提案を押さえて再提案する
バゴッ
そんな4人を他所に悟飯は3分の道の扉を、扉の枠ごと外していた
「えっと、開きましたけど…」
**************************************
第三次試験通過人数22名!
次はとうとう四次試験!
ゼビル島でのサバイバルゲームが始まる!