Fate/stay night ~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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その7

 

 

 

いきなり叩き起こされたと思ったら、目の前にでっかい人がいた。なんか発狂してるっぽい。

……ああ、これがバーカーサーか。発狂してて馬鹿だからバーカーサーなんだな。把握した。

 

とりあえずアンダーグラウンドサーチライトを使ってバーカーサーの足元に落とし穴(倉庫とは別)を作り、落ちていったところで入り口を閉じる。これで空間を歪めたり斬ったりしない限り出てこれないな。

そしてバーカーサーのマスターらしい白くて小さい白少女にシルバースキン・リバースを着せて、担ぎ上げる。

 

「こーらーっ!レディを担ぎ上げるなんて礼儀がなってないわよーっ!」

「はいはい」

 

ぱたぱたと暴れている白少女だが……軽いなぁ。ちゃんと飯食ってんのか? 俺が言える台詞じゃないけど。

まあ、そんなこんなで白少女捕獲完了。アンダーグラウンドサーチライトは異界みたいな物だから、霊体化しても出られないから安心かな?

 

「放しなさーい!」

「だが断る。俺の好きなことは他人と一緒に寝ることだ。故に寝ろ」

 

まあ、実際は全身青タイツのお兄さんが居るから来なくても構わないんだが………情報は大切だよな?

そんなわけでこの白少女は拾っていく。殺そうとしてくるセイバーにはまたシルバースキンの出番だ。まったく。血の気が多いな。

 

「もう……放してってばー!バーサーカー!!」

 

どうやら令呪を発動したらしく、いきなりあの黒くて大きな筋肉質のバーカーサー……いや、バーサーカーだったな……が、現れた。

とりあえずもう一度アンダーグラウンドサーチライトで異空間に放り込んでおいた。何回でもできるぜ~。

バーサーカーを呼びだしててすぐにまた落とされ、ぽかーんとしている白少女の顔は中々に見物だ。事実上令呪の空費だし。

 

「俺の宝具の一つ、アンダーグラウンドサーチライト。どこにでも作ることができる、避難壕だ。中は異界だから、力じゃ出てこれないよ」

「……あんたいくつ宝具持ってるのよ」

 

いくつ……千の顔を持つ英雄と、シロと、クロと、ISと、ぷちかーず召喚だから………五個? ライオットはシロと同じようなものだから除外するけど。

 

……そういえば、まだ一つしか使ってないんだよな。普通はこんなポンポンと使わないんだろうけど。

まあ、普通とか常識なんて物は所詮周囲の人間の経験から来る一般論だし、無視して問題ない。

魔力の方も問題ない。大丈夫大丈夫……。

 

「……そんなわけで、少年君。この白少女から面白い話が聞けそうだから、君の家にお邪魔してもいいかい?」

「いいけど……少年君って………」

「いけないマスター。この者達は敵なのです。どんなことをしてくるか━━━」

「そんなことをするんだったら、とっくにできてるだろ?」

「そうだねー。ヤるだけなら冬木市まるごとジェノサイドサーカスで焦土に変えれば五分も必要ないし」

「何その物騒な名前の武器」

 

無限ミサイル(宝具化していて威力アップ)ですがなにか?

まあ、教えてやらないけど。

 

「……はぁ………衛宮くん。悪いんだけどお邪魔していいかしら? この子の直感未来視レベルで当たるのよ」

「やだなあ人を化物みたいに。鈴じゃあるまいし正解率は九割八分程度だよ」

「九割八分当たれば十分化物よ。って言うか私の勘は大したことないわよ」

「そりゃそうでしょ。ご主人様のことはご主人様って呼称するから。別人だよ別人。俺の………家族みたいな人」

 

間違ってないはず。向こうは俺のことを食べちゃいたいくらいに好きだって言ってたし…………うん、それが文字通りの意味じゃないことを祈ろう。ちょっと前に寝てるときに耳をはむはむされたけど、気にしないことにしとく。

 

 

 

 

 

side ランサー

 

……聖杯戦争ってのは、みんなこんなに緩いもんなのか?

そんなことは無いと知りつつも、ついそう思ってしまうほど緩い空気が辺りを覆っている。

 

どうしてこうなったのかわからないが、三人のマスターと三体のサーヴァントがテーブルを囲んで

 

「………すぴー……」

 

……訂正。サーヴァントの一体は囲まずに俺の膝枕で寝ている。そしてセイバーのマスターらしい坊主に毛布を出してもらってそれを被っている。

ついでに、俺はなぜかマスターである嬢ちゃんに睨み付けられている。

 

こいつには相当強力な魅了スキルがあるって聞いてるから、それの影響だろう。多分。

ただ、魔術による魅了ではないらしく、セイバーもいつの間にか僅かに微笑んでいる。

 

「……なんですかその目は」

「いや? 別になんでも?」

 

……直感スキルの無駄遣いだろ。ドリーマー程じゃないが。

 

そんなわけで現在きっつい顔をしているのは、バーサーカーのマスターの白い嬢ちゃんと、俺のところの赤い嬢ちゃんの二人。白い嬢ちゃんに関しては、ドリーマーが寝付いた途端にもう一度バーサーカーを呼び出したと思ったらすぐさま落ちてったからドリーマーにすっげえ敵愾心を向けている。

 

「……じゃあ、キリキリ話してもらいましょうか?」

「ふんっ!」

 

白い嬢ちゃんは赤い嬢ちゃんからぷいっと顔を背ける。まあ、白い嬢ちゃんって言っても今はどっちかって言うと黒いんだが。ドリーマーの宝具のせいで。

 

「……ドリーマー。起きなさい」

「……あと……42.195時間………」

「マラソンかっ!!いいからとっとと起きなさい!」

「………我儘なご主人様だなぁ……」

 

ドリーマーはそう言いながらむくりと起き上がる。それから白い嬢ちゃんに顔を向けると、ぼんやりとしたまま話しかけた。

 

「君の父親は前回の聖杯戦争でそこのセイバーをサーヴァントにして戦ったんだって~」

 

………………は?

 

 

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