第3話
「ん?この感じはフェニックスだな。何か話し合いでもしているのか?」
ま、知ったことではないが
「入るぞ、グレモリー。アルジェントの生存確認だが…」
泣いているイッセー、引いている男、あきれているグレモリー
「ふむ。冥界の二家が何かの話し合い中に意見が割れてレーティングゲームで勝敗を決めることとなり駒を紹介したが女性ばかりなのを見て赤龍帝が羨ましがっている場面というとこか」
「「なんでわかった!?」」
「部屋が女性だらけなのとイッセーが羨ましがるのを見れば一目でわかるだろ…。んでメイドさんがいるってことは魔王の両家への決め事か?」
「初めましてグレイフィアと申します。今回は両家の婚約の件で」
「婚約ねぇ」
「突っ込んじまったがリアス、誰なんだこの人間は?」
「彼はマガツキュウビって名乗ったわ。私の滅びの魔法を受けても無傷だし、黒と白の尻尾を生やせるから人間かどうかは怪しいけど」
マガツキュウビという名前とリアスの言葉を耳に入れたグレイフィアとフェニックスの男の顔にわかりやすいほどの変化が現れ、フェニックスの眷属たちは体が震えている
「リアス。俺の聞き間違いじゃなければ彼はマガツキュウビで、君は彼に滅びの魔法を放ったって言ったのかい?」
「ええ言ったわ。だって彼いきなり管理者をやめろとか、大戦が終わったのは黒の獣のおかげって言うんだもの。三大勢力をバカにしてるのよ」
「……はぁ、無知は罪って聞いたことあったけどこういうことなのか。わかりたくなかった……」
「お嬢様……」
フェニックスの男とグレイフィアが狛ヶ津に近寄ると頭を下げた
「ライザー!?グレイフィア!?あなたたち何してるの!?」
「お嬢様も、早く」
「なんで私が!」
「リアス」
「嫌よ。悪魔をバカにしてきた無礼者に頭を下げられるわけないでしょ」
「いい加減にするんだリアス!彼が大戦を止めた黒の獣本人なんだぞ!今までの君の発言が彼の逆鱗に触れれば悪魔は滅びるだけなんだぞ!」
「……」
「「リアス!」」
そんな険悪な雰囲気を止めようと狛ヶ津が口を開く
「まあまあ、俺は怒ってないから。とにかく落ち着いて、な?」
「「は、はい……」」
「なあ、木場。そういえば黒の獣ってなんだ?」
「さっき二人が言ったように過去に起こった三大勢力の大戦を止めた張本人なんだ。ただ……」
「ただ?」
「三大勢力が死力を尽くして二天龍、赤龍帝と白龍皇と拮抗を保たせていたんだけど、黒の獣が乱入してそれは全て無駄になったんだよ」
「三大勢力がやられたのか!?」
「ううん逆だよ。二天龍が一方的に殺されて喰われたんだ、黒の獣に。殺された二天龍はその後どうにかして転生して神器になったってわけさ」
「神や魔王にすらとどきうる神滅具の一つの二天龍でさえ一方的に……?」
「うん。しかも二天龍は生前の方がより力を振るってて強力だったって話だよ」
「あの時に比べれば平和だし、俺は別に滅ぼすとかは思ってないから」
「そうですか……」
「にしても魔王か……先代は死んだんだろ?今は誰がやってるんだ?」
「今の魔王ですか?」
「ああ」
「サーゼクス・ルシファー様、アジュカ・ベルゼブブ様、セラフォルー・レヴィアタン様、ファルビウム・アスモデウス様の4名です」
「サーゼクス?サーゼクス、サーゼクス……。あ!あの時の小僧か。そういえばあんたも大戦の時だったか見たような」
「あのマガツキュウビ様……」
「硬いなぁフェニックス君もっと砕けていいんだよ?」
「いや、その、難しいです……」
「そういえば婚約の話の続きだったね。婚約かぁ……俺のことは考えたことなかったなぁ……億超えても独り身かぁ……言ってて悲しくなるな」
「もしよければ俺の妹を紹介いたしましょうか?」
「妹さんを?なんか妹さんにわるいなぁ……」
「一応妹に会うように言っておきます」
「すまないねフェニックス君。さて、レーティングゲームのことだけど。フェニックス君はプロだし、体質もその名のとうりだろうから勝敗なんて決まったようなものだけどやるのかい?少し不公平な感じもするが」
「では、十日ほど修行させるというのはどうですか?」
「なるほど、いいんじゃないかな?グレモリーはどうだい?」
「ハンデのつもり、ですか?」
「ハンデもなにも、感情だけで戦い抜けるほど優しい世界じゃないと知っているはずだよ?フェニックス君とグレモリーの兵士が女王にプロモーションしたらどうなる?勝てるか?」
「わかりました……」
もっともたった十日ほどで差が埋まるとは考えにくいが
「にしても純血悪魔か、随分とこだわるな。大戦を始めた時点で純血が厳しいのはわかってたはずなんだけど」
「マガツ キュウビ様もしよければ修行に付き合っていただけませんか?」
「どうしたグレイフィア?」
「いえ、そのまま修行に付き合って成長を間近で見るのも面白いかと思いましたので」
「……まあ、悪くはない」
「では、よろしくお願いします。ではまた」
「失礼します。マガツキュウビ様」
「ああ、またな」
消えた二人を見届けてグレモリーたちの方を向く
「さて、なんやかんやでお前たちに付き合うことになった。別に結婚は俺の知ったことじゃないがすぐに負けるのは嫌だろ?なぁ……」
日をまたぎグレモリーの別荘へ
「さて、各自の修行は始まったか」
見回してそれぞれの修行の様子を見る
「イッセーは教わってるのか?十日しかないんだから新しいことを始めないほうがいいはずなんだがな」
そう言いつつイッセーたちの元へと歩いて行く
「イッセー」
「あ、はい。なんですか?」
「そんな無駄なことはやめて体力と筋力をつけろ。付け焼き刃で習った剣術や徒手空拳で勝てる相手じゃないぞ。あとは魔力の操作程度だな。そっちは空き時間にでもやっておけ」
木場の剣を見る
「木場の剣は魔剣か。神器か?」
「はい。僕の神器は魔剣を作り上げる神器です」
「剣か」
「どうかしましたか?」
「いや、昔使ってたのを思い出してな」
「相手してもらってもよろしいでしょうか?」
「構わない」
答えた時点で既に手に剣を持っている。ジグザグと何度か折れ曲り剣というよりは槍の先端のような形状をしている。木場が禍々しい雰囲気を感じているとマガツキュウビが口を開く
「俺の武器は全て神殺しの武器でな。呑まれるなよ」
「は、はい」
「いくぞ」
「はい」
木場が返事をしたら、その首に剣が添えられていた
「集中するのが遅かったな。昔じゃ死んでたぞ。もっと鋭敏になれ。ほら打ち込んで来い」
木場が両手に魔剣をだしマガツキュウビに切りかかるが片手で防がれていき最後には弾かれてしまう
「筋はいい。だが遅い。見とけよ」
そう言いマガツキュウビは木にむけて剣を一度振るうと木に五つの切り傷ができる
「一回一回切っていたんじゃ遅い魔力でも纏わせて二回ぐらい切れるようにしろ」
それだけ助言すると別の場所へと移動する
トレーニングしている小猫を見つけて声をかける
「仙術は使わないのか?」
「!?」
「別に強制してるわけじゃない。使えなくはないんだろ?」
「使いたくないだけです」
「そうか」
「あなたは使い方を知っているんですか?」
「知らない。俺一人で生きていくのに仙術程度必要ない」
「そうですか」
「主の将来がかかっているのにこの体たらくか。木場はいい、アルジェントもヒーラーで初戦だしこだわらない。だが塔城は過去を恐れて姫島は自分の血を嫌って本来の力を使わないか……」
はぁと息を吐きだし一言吐き出す
「まったく話にならんグレモリーの負けだな」
気分が乗らず遅くなってしまいました。申し訳ないです