魔人ブウを倒し、平和な生活を送っていたある日。
「悟空さ!少しは働いてけれ!」
「そんなこと言ったってよぉ…オラ働くとかわかんねぇぞ」
「ブルマさんとこの工場でもなんでもできることはあるべ!」
「わかったよブルマんとこ言って聞いてみるよ。ブルマブルマ、っと…」シュン
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「よっ!ブルマ久しぶり!」
「あら、孫くんじゃない!どうしたの急に?」
「いやー、チチが働け働けってうるさくて…」
「当然じゃない…、まぁ孫くんが働いてるとこなんて想像できないけど」
「ちゅーことでさ、なんか仕事ねぇか?」
「あんたもいきなりねぇ…」
(うーん、孫くんでも出来る仕事ねぇ…)
ハッと閃いたようにブルマが顔を上げる。
「ちょうどいいわ。ハンターになりなさいよあんた」
「ハンター?」
「そう、あんたに難しいこと言っても仕方ないから簡単に説明するけど。試験を生き抜いて資格が取れたらお金が手に入る、みたいな感じよ」
「そんな簡単なことでいいのけ!?」
「まぁあんたなら余裕でしょ」
そこに大きな声がかかる
「ちょっと待て!そのなんとか試験とやら、カカロットが出るならオレも出てやる!」
「"出てやる"じゃないわよ!あんたも1ゼニーも稼いだことないんだからね!こっちから行かせてやりたいくらいよ!」
「なんだとぉおおおおおお!」
「まぁまぁ、べジータいいじゃねぇか。一緒に行こうぜ」
「チッ。さっさと場所を教えろ!」
(孫くんも不安だけど、べジータも一緒に行くとなると滅茶苦茶しそうで不安だわ…)
「教えてあげるかわりに少し待ってなさい」
~5分後~
「はい、二人ともこれ着けて」
「オラ腕時計なんかいつも着けねぇぞ…」
「違うわよ!リミッターよ。二人とも滅茶苦茶し過ぎるからこれ着けてパワー制御して行きなさい」
「ふんっ、そんなもん着けなくともサイヤ人の王子であるこのオレ様はパワーコントロールなど自由自在だ!」
「あんたいつも重力室壊してるでしょうが!」
「む…」
「はい、着けて」
しぶしぶリミッターを着ける二人。
「なっ…!体が重い!?なんだこれはブルマ!」
「どっひゃー、ぜんぜん力が出せねぇぞこれ」
「ふふーん。でしょー」
ニンマリとするブルマ
「それはサイヤ人達が使う、スカウターでいうところの戦闘力を20にまで抑えるものよ」
「さ、サタンと同じくらいか…」
「こんなもの着けてられるか!…なにっ!?」
「ふふーん。外せないでしょー」
更にニンマリとするブルマ
「あんたたちいま戦闘力がものすごーーーーく低いのよ?私が頑丈に作ったリミッターはいまのあんたたちの力じゃ外せないってこと」
「な、なんだとぉおお!?」
「まぁいっか。そのハンター試験っちゅうやつに合格したら外してくれるっちゅーことか?」
「そーいうこと」
「ちっ、じゃぁさっさと場所教えやがれ!」
「あともう一つよ。あんたたち、空飛ぶのはやめなさいよ」
「なんでだ?」
「目立つに決まってるでしょうが。どこの世界に空を飛ぶ人間がいるって言うのよ」
「いっぺぇいるじゃねぇか。ヤムチャにクリリンに…」
「私たちの仲間以外の一般人で、ってことよ」
「オレ様は誰の指図も受けん!」
腕を組んでポーズを決めるべジータ
「なによあんた。空飛んで普通の人より有利じゃないと試験も合格できないわけ?」
「ぐぐっ…最近は飛ぶのも飽きてきたところだからオレには関係ない!」
「そーいうことにしといてあげましょうかね」
「なぁブルマ、早くハンター試験の受け方教えてくれよぉ」
「はいはい。ザバン市ってところなんだけど、説明面倒だから連れてってあげるわよ」
3人はジェットフライヤーでザバン市へと飛んだ