「さ、着いたわよ」
ザバン市へと到着したブルマ達。
「この後はどうすんだ?」
「まずはあの山の頂上、一本杉を目指すのよ」
「あの山が会場っちゅーことか?」
「違うわよ。あそこは会場への案内人がいるところよ」
「はへー、なんでも知ってんだなおめぇ」
「カプセルコーポレーションはハンター協会の最大スポンサーだからね、これくらいは当たり前よ」
「ちっ、それなら会場の場所自体教えてもらっときやがれ」
「さすがそれはずるすぎるでしょ。いいのよ、これくらいで」
一本杉へ向かう三人。
「なんだここ?」
悟空が不思議そうに見上げる。
今まで道だけしかなかった山道の両脇に石壁のような人が作った建物が見えていた。
「おい、カカロット。感じるか?」
「あぁ、いるな…」
「なによあんたたち、怖いこと言わないでよ」
その声に反応したように人がわらわらと出てくる。
中心人物は老婆のようだ。
「………ドキドキ2択クイ~~~~ズ!」
「なによいきなりビックリさせないでよ!」
ブルマを無視して老婆は続ける。
「クイズに正解すれば正しい道を教えてやろうかのぉ。クイズの答えを考える時間は5秒。①か②のみで答えること。間違えたら即失格じゃ」
「オラ難しいのは苦手なんだけどなぁ」
「5秒!?失格!?難しすぎでしょ!失格は無しにしなさいよ!」
「無理じゃな。ひょひょひょ」
「ちっ、薄気味悪いババアだぜ」
「いーい?私はカプセルコーポレーションのブルマよ?間違えたら即失格っていうのは厳しいからやめなさい?」
ザワッ
「か、カプセルコーポレーションの娘さんじゃと…?なぜこんなところに…」
「いいじゃない別に。問題も簡単にしなさいよ。あと時間もよ?」
「ブルマちょっとひでーぞ」
あまりの理不尽さに悟空が顔をひきつらせる。
「く、クイズ出していいじゃろか…」
「ふんっ、さっさと出しやがれ」
「そ、それでは…『息子と娘が誘拐された。助け出せるのは1人。①息子、②娘、どちらを選ぶ?』」
「なによこの問題!どっちが正解なんてないじゃない!」
「ふんっ、オレなら誘拐したやつをぶっ飛ばしに行くがな」
「オラ瞬間移動できっからたぶん二人とも助け出せっぞ」
「はい、正解ってことでいいわね。ちゃんとした道教えなさいよ?」
(む、むちゃくちゃじゃ…)
「で、ではこちらの建物の中を通っていくのじゃ」
「あり?あの杉の木の方向と違うけどいいのか?」
「遠回りでも安全な道じゃ。真っ直ぐ行ってしまうと危険な魔物が巣を張っておるからの」
「なに、魔物だと?」
「嫌な予感がするのは私だけかしら…」
「カカロット!真っ直ぐ行くぞ!魔物とやらもこのべジータ様が吹き飛ばしてくれる!」
「危ねぇ魔物かぁ、オラも戦いてぇぞ」
(な、なんじゃこいつら…)
「はぁ、あんたたちいまリミッター着けてるの忘れてるでしょ絶対…」
そして三人は真っ直ぐ道を登っていった。
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ボンッ!
「へっ、汚ねぇ花火だぜ」
「べジータずりぃぞぉ」
ゲギャ ゲギャ!
「げっ、これ死んでないじゃない!」
「ちっ、パワーが足りん。吹っ飛ばすくらいの気功波しか出せんとはな」
「なんか痛め付けてるだけみてぇで可哀想になってきちまったぞ…」
「既に魔物の方が警戒して距離とってるじゃない…ホントにあんたたちのほうが化物よ…」
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「お、着いたみてぇだぞ」
一本杉の下にある小屋へと辿り着いた三人。
一番に入ろうとするべジータを悟空が止める。
「待てべジータ!中で危ねぇ気配がする!」
「魔物ども、いい加減イライラしてきやがったぜ…小屋ごと吹き飛ばせばいいだけだ!ビックバンアターーーック!」ズァオッ
パラパラ…
「あ、あんた跡形もないじゃない…」
(一瞬だけ戦闘力が100近くまで上がったわ。まだまだ改良する必要がありそうね…)
「どっひゃー、べジータやりすぎだぞぉ」
「ふんっ」
そのとき
「あ、あんたぁあああああああ!息子ぉおおおおお!娘ぇえええええええ!あぁああああああああ!!!」
泣き崩れながら瓦礫に飛び付く魔獣キリコ。
「…も、もしかして…」
冷や汗を流すブルマ
(くっそぉおおお!マズイぞぉおおお!)
べジータは焦りどころではなくブルマから距離を置く
そんなべジータとは対象に、悟空は平然と言う
「あちゃぁ…、まぁでぇじょうぶだ。ドラゴンボールがある」