ジョジョと轟音のガルパーティ!   作:苗根杏

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1ヶ月以内の更新ヒャッホホホヒャッホイ。今回のサブタイは6部ですね。7部はまだしも、8部が全くと言っていいほど思いつきません。いっそハロハピ縛り無くしましょうかね、ときめきエクスペリエンスレクイエムは必ず入れたいですし。


わちゃ・もちゃ・ぺったん脱獄囚

わちきの名は、相生成琉。リンドバーグを持つスタンド使いにして、弦巻家令嬢たる弦巻こころ様の許嫁だ。

………何をしているかって、そりゃあ、まあ、普通に下校しているんですよ。わちきは最近、身体が鈍って仕方ないので車の送迎を使わず、歩いて帰っているのだ。いや、今日だけは使っても良かったかも。

「おのれZIPふにぃ!!」

降らないって言ってやがったのにアイツ、普通に降ってるじゃあねーかッ!!『雨ッ』!

「…………」

「ふにっ!?」

「そんな驚かないでよね…さっきからいたよ」

「……馴れ馴れしいふにね」

「は?…まあいいわ、アンタも傘、持ってないの?」

いかにも不機嫌そうに話してくる女だ。八つ当たりとまではいかないが、態度に出やすいのだな。スイレンにはよーく分かります。

「折りたたみ傘はあるふに。けどわちきは、『傘を差す』のが嫌いなだけふに」

「…なんで?」

「片手が塞がると、油断、スキが出来るふに。そういう『安心を損なうようなもの』が嫌いふに」

「ふ、ふーん、軍人みたいな事言うのね…」

「ネコふに!」

「はいはい、猫ね…。………あたし、友達になれたんだ」

ところでひとつ。

こいつはさっき、『アンタも』と言った。わちきが学校の玄関で雨宿りをしている所を見つけて言った事なのだろうが、本当に傘を持っていないのは、こいつなのだ。

…ここで手を伸ばさなかったら。差し伸べなかったら、寝覚めが悪い。安眠を邪魔するのは、生憎、うちのフィアンセの役目なんでね……ちっ。

「……傘を持っていないふに?」

「そ、そうだよ。悪い?天気予報がいけないんだからねっ」

「…これ、やるふに」

「は?」

「お前のためじゃあないふに。じゃ、また会えたら」

「あ、ちょっと…!」

 

 

 

 

 

 

「………あんなの、貸さないヤツなんていないふに…」

 

 

 

 

 

 

 

羽沢珈琲店という喫茶に寄り、軽く雨宿りがてら買い食いをしていたのだが……なかなか、止みそうにない。

それにしても、入るなり何を握るかなどと聞かれるものだから、大好物のサーモンと半ば反射的に答えてしまったじゃあないか。あの外国人…ベタな奴だな。

「君も降られたのかい」

灰色のスーツ、ワインレッドのグラデーションがかかったTシャツ、8:2くらいで分けられた髪型。社会人だろう、身長は180はある。顔はけっこー整っていて、まあイケメンの部類に入るのだろうな。羨ましい。

「……まあね、ふに」

「いや、傘を忘れてしまってね…最近は忙しかったからなあ」

「そりゃあ、お疲れ様です」

「どうも」

相席いいかい、と言われたので、まあ向かいに座るくらいなら、と答えた。

「学生かい」

「中一ふに」

「……ふに、とは?」

「ネコふに。分からないふに?」

「あ、ああ…すまない」

これだから最近の若者は。

と、ドアにぶら下がったベルと、ビー玉と水の入ったペットボトルが揺れた。

新しい来客は、まあ見覚えのある顔だこと。ハロー、ハッピーワールド!のベース担当、北沢はぐみさんではありませんか。元気に入ってくるなり、さっきの外国人と一言交わし、店内をきょろきょろし始めた。

「あ、おにーちゃん!傘忘れたでしょー!連絡来てからすっ飛んで来たんだからねっ!」

「ン?はぐみか…すまない、失礼するよ」

「えっ?ん、んん?お兄ちゃん?」

「おや…はぐみを知っているのかい?」

察しがいい。仕事できるタイプだ。

「改めて、相生成琉。花咲川中等部1年っス」

「私の名は北沢黎斗。東京電機大学の……『神』だ……」

「は?」

「おにーちゃん、また『神ごっこ』?」

「ごっこではないッ!私はクリエイターの頂点に立つ才能の塊ッ!神の才能を持つ男だ!」

神……?なに、頭おかしいの?この人。いやね、そんくらいの答えしか出てこないくらいおかしいモン。才能て。神て。

「クリエイター…って?」

「私は東京電機大学で、ゲームの制作をしているんだ。これも私が作ったゲームだ」

「はァ!?こ、これ!マイティアクションxふに!」

ちょ、マイティアクションxっつったらよォ〜ッ!今や妖怪ウォ〇チと並ぶ大人気ゲーム!今度は韓国語版も発売されるっていう!わちきも勿論、実家だけど持ってるし!

「アイデアは完全に私の監修だ。もちろんゲームのプログラミング等にも関わっている」

「はぇ〜すっげえ…てことは、バンバンシューティングやタドルクエストも、ふに?」

「全て私だ」

「神ふに…」

「そうッ!私は神の才能の持ち主!その神度は大谷をも凌駕する、ハイパームテキッ!オールマイティよッ!」

「なるくん、あんまりおにーちゃんを調子に乗らせない方がいいよ。神様ごっこしてる『ちゅーにびょー』だから」

「そ、そう?」

「誰がオカリンや材木座だッ!私は本物の神!」

「はいはい、帰るよおにーちゃん!」

……はぐみさんが、キチンとしてる…という言い方は失礼かもしれんが、なんか、こう……しっかりした姉貴みてーだ。

っていうか、黎斗さんってゲーム以外じゃあ、はぐみさんを超すバカなのかも。

「じゃあねなるくん!ほら着いてきて!」

「いててていてえ耳がちぎれる!」

……ふに、これからわちきはどうやって帰ればいいのやら…。

もちろん黒服さん達も居るだろうけど、今はこころの方に軒並み戦力を回している事だろう。傘を持って出かけたわちきの心配は……いや、その心配は無くなった。

「あ、成琉くんだ!おーい!」

「夕ふにね。数日ぶりふに」

「あれ、傘無いの…?良かったら貸してあげよっか?」

「多分そこから美竹が傘を貸して、その美竹もバンドメンバーに傘を貸してもらう傘スパイラルが起きそうだから結構ふに」

「かさすぱいらる……?じ、じゃ、一緒に入ろうよ!」

「…………………………」

お人好しめっ。ありがとよ。

「ハッ!?ふに」

「……ふふ。人の好意は、受け取っておくモノだよ?」

「に、日常的に使えるんだな…流石『説得を押し通す程度の能力』ふに」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?」

「んー?」

「何故、ここに来たふに」

「あはは、巴ちゃん達に誘われちゃって……もし良かったら食べる?とか思って」

「……まあ、ちょっとなら。ふに」

なるほど、『ラーメン三郎』。ウワサには聞いていたが…何度見てもこのメニュー、いかれてやがるぜ。

そして呪文的なのを唱えないといけないらしい。アラーニアエグズメイとか、エクスペクトパトローナムとか?………なんの迷いもなく入っていくもので、ついわちきも惹かれて入ってしまう。

「あ…夕、それと成琉。来たんだ」

「うん!誘ってきちゃった!」

「一足先に食べてるよー♡」

「お〜。新顔参上〜?」

蘭以外に、見たことのない人が…4人。客もそこそこいるが、蘭の友人らしき人が4人、ということだ。

「あたしの幼馴染、相生成琉。華道の付き合いでね」

「……へ?もしかして『ジョジョ』?」

「おおーっ!!ひさしぶり、ジョジョー!」

「おやおや〜?……ああ〜〜〜〜〜〜〜っ……!そういえば面影あるっ………!あるあるあるっ……!」

「…………………………?」

「あ、忘れちゃった?」

お前らの言ってる『忘れちゃった』とは違う意味で忘れているのだとは思うが、このセーター女、抱きつかないでほしい。色んな意味で。

「覚えてる?ひまり!上原ひまりちゃんだよ!」

「青葉モカ〜。ほらほら、皆も自己紹介した方がいいかもよ〜?」

「あ、は、羽沢つぐみ!……覚えて、ない?一緒に花火見たよね…」

「宇田川巴だ!太鼓、一緒に叩いたっけ…楽しかったなあ」

…敵は、早めに倒した方が良さそうだ。こんなに楽しそうに、寂しそうに語るもんだからよ。

「さ、食べよ。冷めちゃう」

「そ、そうだね。すいません!普通のラーメンひとつ!」

「はい。ニンニクはどうしますか?」

「あ、無くていいです」

「わちきも同じやつを、ふに」

「かしこまりましたー」

……普通のラーメンのサイズもあるらしいが、何故『小』が2.5倍の量なんだ。おかしいよ。

隣の巴とやらを見る限り、こいつは『大』を頼んでいやがる。見るからに麺より野菜の方が多い。つか麺がスープに浸かっていねーぜ…。

「まさかこっちに来てるとはなー…」

「ほんとだよ〜。蘭も教えてくれればよかったのに〜」

「つい昨日会ったばっかりだから。ごめん」

「いやいやいや!会えたんだから、結果オーライでしょ?」

「そうだよー!やっぱそのネコ耳は変わってないんだ、ジョジョ!」

「……ジョジョ…」

蘭以外は、皆わちきの事をジョジョと呼んでいるらしい。幼馴染って奴か…?

数年ほどこちらに来ていなかった割には、わちきを覚えているらしい。夕が蘭や他の奴らと同じ高校生(制服が羽丘の高校のやつだ。蘭と同じネクタイだし、高校1年生か?)なのに対し、わちきは中1だから、夕より遅く知り合ったのかもしれない。わちきがネコになると心に決めたのは、確か小学校の…3年生の頃か。ダンボール戦機、流行ってたなあ。

「お待たせしましたー。普通のラーメン2つでーす」

「はーい!」

「……これでも、まあまあ野菜が多いな」

「食べ切れるかなー…ふー、ふーっ」

互いに麺をよく冷ましてから、口に含む。

「「あっちい!」ふに!」

「っはははは!二人揃って猫舌だなー!」

「……ってか、夢?」

「おい夕ッ!あれほどラーメンはよく冷ませと言ったろうッ!」

「で、でも…!」

「あー、店ん中あっちい…パーカー脱ぐぞ」

「えー!あの服目立つじゃん!」

確かに。テントウムシのブローチがものっそい付いてたり、色が目に悪そうな紫だったりするし。

夕は強く説得できず、お構い無しにパーカーを脱ぐ夢。髪は銀髪に変わり、左目は隠れ、その目付きは一気に悪くなってしまう。

「…………胃もたれしそうだな」

「沢山食べないと、二人とも大きくなれないよー?」

「いや、学校帰りに三郎はキツいだろ…」

「食べるという字は、人が良くなるって書くんだよ。食べなきゃ生き残れないぜ!」

「大袈裟ふにね…」

「だよな。俺は暑いのも暑苦しい奴も苦手なんだよ」

「とか言って、モカちゃん達のこと、嫌いじゃあないんでしょー?もー、ツンデレなんだからー」

「うるさいッ!んな訳あるか!なあ、夕!」

「ぼ、僕はみんなのこと好きだよ?」

「ん"」

「蘭ちゃんに二次災害が!」

「えっ!?ちょ、僕なんか気に障ること言った!?ごめんね!」

「いや、あたしが悪い……」

「てめえ何してやがるッ!」

「だ、だってえ〜…」

「……や〜れやれふに」

奇妙な街だ。こころ以外にも、変な奴は多いのだろうな…と思った。




短めでごめんなさい。神が書きたかったんです。
ここから案の定、オリキャラ多めになってきます。覚悟はいいか?俺はまだ書けていないッ。




新しいスタンド、新しい刺客。そして記憶。
守るもの、奪うもの、命さえポーカーチップ。
さあ、わちきのスタンド、リンドバーグよ。その翼を解き放ち、地に平和を。
次回、ジョジョと轟音のガルパーティ!『レッスンファイブ∞あどべんちゃっ』
わちきには、揉まなきゃいけない胸がある。
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