無限の世界のプレイ日記   作:黒矢

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前回のあらすじ:実は既に成長限界だけ見たら〈SUBM〉を狙えるヘタレ〈UBM〉との熱い交流

9巻発売やったー!
それでは本編をどうぞ!


第三十九話 刃と・刃と

□■刃、一本目

 

 

 それは、とある臆病だった鬼の話。

 そう。臆病だった鬼が……立派な鬼へと成長する、その鬼生の断片だ。

 

 

 

◆◇

 

 

 その者――不動藤十郎は、天地にあるとある鬼の血を受け継ぐ者達が住む集落で生を受けた。

 鬼――それはモンスターの種としての鬼ではなく、人型範疇生物(ティアン)の中の一部の亜人としてのそれだ。

 

 鬼人種、そう呼ばれる彼らは特徴として他の人間と比べて(STR)が強く、そして生命力(HP)が高い事が挙げられる。

 就けるジョブも西洋の【魔術師】や東西を問わない聖職者系統のジョブに対する才能は殆どないが、逆にそれ以外のジョブならば、特に物理戦闘職であるならばほぼ全てのジョブに適性を持つ武芸者としても優秀な種族である。

 若干粗野な性格な者が多いのが玉に瑕だが、その様な者は天地において珍しいものではなく、むしろその戦闘力を歓迎される程でもあった。

 

 だが、しかし……彼は違った。

 彼は他の集落の鬼人種と比べて、特別何かが違うという事はなかった。

 他の者よりも少しだけ注意深かったり、他の者よりも少しだけ思慮深かったり、他の者よりも少しだけ目端が利いた。

 他の者よりも少しだけ武に関する才能があったり、だというのに他の者よりも少しだけ身体能力(ステータス)が低かったり臆病だったりもした。

 

 そして、他の者達より、少しだけ考え方が違っていた。

 

 それらは一つ一つでは、むしろ彼よりも尖った者が集落に居る程に些細な物だった。

 だが、その幾つもの些細な違いは――鬼人種の男の習わしとして武芸を教わり、初めて集落の外で最下級のモンスターと戦った直後の夜に……それは彼の頭の中で、一つの考えを成した。

 

 

 ――怖い。

 

 ――死にたくない。

 

 と、そう考えてしまった。

 それも仕方のない事かもしれない。そもそも戦闘職として、モンスター相手と命の奪い合いをするのだ。

 天地では、更に鬼人種では珍しい考えではあるが、全国的にみれば初めての戦闘を終えてから、もしくは戦闘中にその命のやり取りに恐怖してしまうという例も少なくない。

 何せ、相手は最下級のモンスターだとしても、例え一対一であったとしてもその戦闘能力(ステータス)はジョブに就いていない人間一人を殺すのに有り余る程の高さなのだから。

 それが確かな殺意を持って、己を糧にせんと迫りくるのだ――生半可な者は、その“洗礼”の時点で自身が戦闘職に就く事を諦める程のものだ。

 むしろ、戦闘中に恐慌状態に陥り、無様に屍を晒す様な事をしないだけまだ見込みがある、と言った所だろう。

 

 勿論、それ自体がそんなに悪いという訳ではない。

 戦闘職がこの世界に蔓延るモンスターや盗賊達の脅威から非戦闘職達を守るのと同じように、非戦闘職にだって戦闘職を支える役割があるのだから。

 

 だが……彼はそれだけでは済ませなかった。

 モンスターとの戦いに恐怖を覚え、自身の生存を脅かす者に怯えながらも、彼は更にこう考えたのだ。

 

 ――()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 他国の者からすれば、まるで訳が分からない思考の変遷かもしれない。

 それは、彼が天地の武芸者であったからか、それとも鬼人種という戦闘を得意とする血を引く者であったからか。

 だが、少なくとも天地の者としては、そう不思議な思考ではなかったのかもしれない。

 

 何故ならば――天地は、他称に曰く、()()()()

 例え、非戦闘職として街中で生活していようとも……モンスターや大規模な賊からの襲撃のみならず、天地の他の領の武芸者との戦による危険まであれば、やはり自分の命は自分で守るのが何よりも重要だからだ。

 何せ、ほぼ毎年か隔年で国の何処かで戦火が生じ、数十年に一度は天地の全領を巻き込む程の大戦に発展する程だ。

 むしろ、戦でなくとも殺し合いをするのが天地の国の武芸者とも言われるくらいだ。……流石にそこまでに発展する事例はそう多くはないが。

 

 そして、その考えが天地の者としてはそう不思議ではなかったとしても……彼自身はそこまで()()ではなかった。

 鬼人種としては若干低い方ではあるが、それでも通常の人間と比べれば間違いなく高い身体能力。

 武の才能、戦術家としての才能、そして生き残る為の嗅覚(危機感知能力)

 そして、自身が生き抜く為の、硬い意思を携えた彼は、その時点で既に只の臆病な鬼ではなくなって居たかもしれない――

 

 

 

◇◆

 

 

 彼がまず行ったのは、集落で一番の実力を持つ()。その者が開いている剣術道場に入門し、自らの身体能力を、戦闘技術を磨く事だった。

 彼の者を師と仰ぎ、ジョブを――戦闘職を得る前に少しでも戦闘に対する備えをする為だ。

 彼の者は寛容であり、入門するのにそう苦労はなかった。

 そして、幸いにも師は自身の経験を教訓として弟子達に話す事を好んでいた。

 師は熟練にして隔絶した実力を持った武芸者である。その師が語る教訓は只生き抜く事を望んでいる彼にとっては値千金に類する物だった。

 ……他の鬼人種の弟子達はそれを退屈そうに聞いていたが、集中して聞いていたら、それを熱心だと褒められた事もあった。

 彼自身の才能も相まって、道場に入門してから更に時が経ち、ジョブに就き数年が経った頃には彼は師の一番弟子であると言われる様になったのは幸運の範疇に入れて良いのかは分からないが。

 

 ジョブに、戦闘職に就いてからは、他の武芸者達と同じ様に近辺のモンスターの狩りに明け暮れる毎日を過ごした。

 尤も、初めの頃は他の武芸者よりももっと安全マージンを確保したチキン戦法だと馬鹿にしてくるのも居たが……

 数年も経つ頃にはその様な事を言ってくる輩は全くいなくなっていた。

 ――それを言っていた者達の内、半分程度は無茶なモンスターとの戦いや野試合、もしくは戦火によって命を落としていたから。

 

 それから、何年も何年も何年も同じ事が続いた。

 危険な〈UBM〉には極力近寄らず、領地同士の戦闘は避け、それでも国やギルドが求める様に可能な範囲でモンスターを討伐し続けていた。

 感慨もないままに合計レベルは500に達し、更に力を増す為に自らの技巧をモンスター相手や命を賭けぬ闘技場施設を用いた決闘で人間を相手にして研鑽を積み重ねていった。

 一度だけあった天地中を巻き込んだ戦争には――彼が確認した時点で、最も勢力の強い領地に味方する事にした。

 その結果はさておき……転機が訪れたのはそれから更に先。

 

 師が久しぶりに自分を呼び出し、幾らかの近況や世間話に付き合わされた後に……こう言ったのだ。

「お前に私のジョブ――【鬼神武者】を継いで欲しい」、と――

 

 

 

◆◇

 

 

 師は――鬼人種の集落で一番の力を持つ【鬼神武者】は、彼自身が弟子入りした頃には既に加齢による身体能力(ステータス)の低下が発生する程度には、老齢だった。

 鬼人種の寿命は通常の人間よりは長く、更に師は【鬼神武者】の《鬼の生命》によって更にその寿命を数倍化していたとしても――その数倍化した寿命ですら賄えない程に、師の命脈は底を付きかけていたのだ。

 それでも、《鬼の生命》の効果によりまだ数十年の余裕はあった筈だが――しかし、師はこうしてその命脈が枯れる前に自身の後継者を見出した。

 長い時間を掛けて多くの弟子達を教育し、自身の今までのコネを用いて巣立った弟子達の奮闘や成長の様子も把握し、そして――最も相応しいと考えた者を、漸く見出す事が出来たのだ。

 

 当然ながら力を、自身が生き抜く為の力を求めていた彼にとって、超級職である【鬼神武者】の座は願ってもなかった程の贈り物。それを拒む事などあるはずがない。

 高い生命力(HP)や《鬼の生命》はそうでなくても彼の求める物に合致していた為、その時点で【鬼武者】をメインジョブに据えていた彼にとってはジョブ構成も全く変える必要がない程に、その提案は渡りに船だったのだから。

 

 そうして――超級職、【鬼神武者】の譲渡は滞りなく、速やかに行われた。

 師は自身の技を、力を途絶えさせず継いでくれた彼に感謝し、彼も自身の才を評価し、この世界においてどんな宝物よりも高い価値を持つであろう超級職の座を譲ってくれた師に深く感謝する。

 嗚呼なんと麗しき師弟関係か。それはおそらくその場に他の無関係な者がいてもそう思ったかもしれない。

 それほどに理想的な師弟と、その顛末であった。

 

 

 

 

 ――だから、彼は迂闊にも思い至る事が出来なかったのだ。

 師が彼に課していた、最後の稽古に。

 

 

 それは、彼が再び集落――【鬼神武者】のジョブクリスタルを有する、鬼人種の集落――から出てまたモンスター狩りの旅を再開し、【鬼神武者】のジョブレベルを上げようと考えていた、その時。

 前方から集落の外から近付いてきた()()()()()武芸者が――彼に突如斬りかかって来た――――

 

 

 その後も、何度も何度も何度も、休む暇を与えぬとでも言う様に武芸者達は襲い掛かって来た。

 その多くは同門、鬼人種にして【鬼武者】のジョブに就いている顔見知りばかり。

 兄弟弟子にして、幾度となくあの道場で、闘技場で、クエストで腕を競った者達。

 それらが――確かな殺意と執念を以て彼に襲い掛かって来たのだ。

 

 

 ……辛くも()()を斬り捨て、窮地を脱した彼は、その時点で師が課した試練に、師なりの稽古の意図に……気付いていた。気付いてしまっていた。

 最後の稽古、それは――【鬼神武者】のジョブを守り通す事。

 超級職という、目指すべき頂点に至る限定の席。

 彼は違ったが、普通の天地の武芸者であれば、喉から手が出るほどに――兄弟弟子を殺してでも手を伸ばさずにはいられない程に希求する唯一の席。

 そして、それを手に入れる一番の機会(チャンス)とは一体?

 超級職の座に座っている者に譲ってもらう? ――否。そう簡単に手放される訳がない。

 未だ見つかっていない超級職を手に入れる為に試行錯誤するか? ――否。そんな物は遥か昔の【征夷大将軍】の埋蔵金を見つけるよりも難易度が高い物だ。そうそう手を出せる訳がない。

 では、実力を以て相手を殺害し、強制的にその席から退かせて自分で座るか? ――否。相手は超級職。その上級職までとは一線を画した圧倒的なステータスとスキル、そして超級職に至った才知を併せて鑑みれば()()()()()()()()の実力で奇襲不意打ちが通用する者など殆ど居ない。

 ならばどうするか――当然、()()()()した直後のステータスもスキルもまだ全く育っていない時期に殺す。

 それが最も確率が高く……そして、それこそが彼が置かれている状況なのだと、気付いてしまった。

 それを理解してしまった彼の動揺は如何程だったか――そうして。

 その動揺のままに、彼は襲い掛かってくる敵手――兄弟弟子達を鏖殺していた。

 

 

 

◇◆

 

 

 

 それから暫し、彼は人里離れた山奥にいた。

 襲撃者からの追っ手を撒き、世間から離れる為だ。

 危険から離れる為に更に危険地帯と呼ばれる様な場所で暮らす事になるとは、と苦笑もしたが、この選択はやはり自身が選べる選択肢の中で最良であったのは疑い様がない。

 理由のひとつ目としては、確かにこの山奥に隠れ住むようになってからは襲撃者は全く来ていないという事。

 二つ目は、この危険地帯に居るモンスターを自らの(経験値)として【鬼神武者】のレベルを上げる事ができる為。

 自分が今狙われているのは超級職の成り立ての、一番弱い時期だからだ。自身が強くなれば、もう狙われることはない――そう自分を奮い立たせたのは何度目だったか。

 また、山籠もりの準備は万端だったのも大きい。常に何があっても良いように【アイテムボックス】に様々な道具や保存食を大量に備蓄していたのが役に立つのだから、何でも備えておくものだ。

 どうせ頼れるようなコネもないのだからと、彼はその山奥でモンスター狩りに明け暮れる事にした。

 幸い、今までだって何度か来た事のある()()()でもある。存分に己を鍛える事ができるのだから、と……

 

 ……彼がその山から再び人里に戻るまで、更に10年以上の月日が流れていた。

 【鬼神武者】のジョブレベルは500を優に越え、最早並みの高位武芸者(カンスト)程度では相手にならないと確信できたからだ。

 山のモンスター達も〈UBM〉を除けば苦戦する事がなくなって久しい。

 

 暫くは中立地帯である慶都で長い……長い旅の疲れを癒す事に決める。

 ……流石の彼も、【鬼神武者】に就いてからの激動の日々には辟易していたのだ。

 まずはアイテムの補充と拡充か、自分が篭もっていた間の最近の天地の話を聞くのも面白いかもしれない。

 闘技場に参加して現在の己の力を図ってみるのも良いだろう、いっそ何も考えずに一日惰眠を貪るという選択肢も捨てがたい。

 そして――その後は、また今までと同じ。

 (襲撃者)を殺し、(モンスター)を殺し、己を鍛え研ぎ澄まし――今日を、明日を生き抜く。只それのみ。

 

 

 何にせよ……()思えば考え辛いものではあるが、その時の彼は厭世的であったのだ。間違いなく。

 

 それが慶都でとある青年に声を掛けられ、結界による防備の整ったとある領に招聘されてから、また今までとは毛色の違う新たな鬼生が始まるのだが――それはまた別の話。

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

 

□■刃、二本目

 

 

 それは、とある勇敢だった青年の話。

 勇敢だった青年が、やがて天地に相応しき武芸者に成長する物語、その断片だ。

 

 

 

◆◇

 

 

 その者――竜胆直寿はとある天地で各村を回る【行商人】系統の両親の間に生を受けた子供だった。

 彼は幼い時分から村と村の、集落と集落の、都と都の間を行き来する両親の背を見ながらも健やかに育っていく。

 彼の両親はそれを同年代の子供達と遊ぶ機会を奪ってしまっているのではないか、と危惧していたりもしたが……結果からすればその心配は取り越し苦労だった。

 彼は、育っていくに連れて両親達や道を共に行く商人や武芸者達に強い感銘を抱く事になっていたから。

 

 ――皆は凄い。道すがら出くわすモンスターも野盗も一捻りだ。

 

 ――そして、商品を届けに行った時の村々の人々の笑顔。僕も大きくなったら――

 

 彼はそう思いながら育ちましたが……非常な事は何処の世にも在りうる物。

 彼も順調に成長し、いざジョブに就く為にジョブクリスタルの場所まで行き……自分に【商人】系統の才能がない事に気付かされてしまうのだった。

 

 

 それは、天地に住む者ならば、稀によくある事ではあった。

 両親のジョブ適性を引き継がずに、物理戦闘職関連のジョブ適性ばかりの子が生まれてしまうのだ。

 有識者達の間では適性の隔世遺伝だとか、天地に生まれた者の血のさだめだとか言われているそれだが……実の所、彼や彼の両親にとってはそこまで致命的な問題でもなかった。

 

 ――【商人】や【行商人】になれないならば仕方ない。

 

 ――ならば、この適性を活かして武芸者になってモンスターを狩り、人々に貢献しよう!

 

 当然ながら、ジョブの選択は彼にとっては自身が目指すものの為の手段に過ぎなかったから。

 両親のジョブを受け継げなかった事は惜しくない訳ではないが……だからと言って、それを悔やみ足を止める程の事でもない。

 

 両親も跡取り候補のその結果に多少は落胆したが、我が子の門出を祝わぬ親など親ではない。

 今まで稼いできた資金(リル)を用いて装備できる限りの優秀な装備を買い与え、知人の武芸者に鍛えて貰う事とし、再開の約束をしてまた行商の旅に戻る事になった。

 

 そうして、残された彼は――――

 

 

◇◆

 

 

 凡その物理戦闘職に適性があるだけの事はあり、彼の武芸者としての才能は――天地の武芸者としての()()()()レベルにはあった。

 戦闘にも意欲的であり、技術も、工夫も危機管理も相応にこなしていた。

 自己鍛錬も、勉学も怠らず、日々精進を続け、少しずつ着実に。

 いつしか彼が武芸者見習いから、一端の武芸者と呼ばれる程の実力を付ける事となった。

 

 

 ――しかし、その時点の彼が出来たのはそこまでだった。

 

 彼の実力は、決して天地の武芸者としても低い物ではなかった。

 合計レベルは500レベルのカンストに至り、尚も修練を続け、全力を賭せば純竜級のモンスターであってもなんとか討伐が可能な程には技量を高めていた。

 だが――だが。

 足りないのだ。高みへ――天地の武芸者の頂点に位置する者達と比べ、圧倒的に足りていなかったのだ。

 現に、武芸者の頂点――超級職というだけではなく、決闘ランキングのランカーに位置する者との模擬戦においても、彼はランカーの中では30位の者に対してすら高い()を感じる程に。

 

 だが、彼本人はそれも当然だと考えていた。

 何故ならば、彼の力は、彼の技術はモンスターを討伐する為の物。

 元より、余人と競う為の物ではないのだから。

 

 だから、彼はモンスターを討伐する為に様々な事を行っていた。

 知り合いの気が合う武芸者達に声を掛け、積極的にパーティを組んで討伐の効率化を行った。

 どの様なモンスターとでも戦える様に一つの武器に拘らず、自身のジョブ――【大武士】で扱える多様な武器を均等に修練して行った。

 頻繁に冒険者ギルドで討伐依頼を確認し、特に危険度の高いモンスターを優先して討伐していった。

 モンスターについての知識を蓄え、様々なアイテムを有効活用して効率的に討伐する術を学んでいった。

 

 その様な事に時間を割き、人によっては鍛錬の時間を削っているとすら言えるのだから、ある意味それも当然だったのかもしれない。

 だが、少なくとも彼はその事に一片の疑問も持っていなかったし、実際上手くやれていたのだ。

 

 

 

 

 ()()()までは。

 

 その時が来るのは、突然だった。

 彼がその時滞在していた町より、やや離れた場所にあった小規模な森林。

 亜竜級モンスターすら殆ど出現しない、他の武芸者では駆け出し以外は見向きもしない様な場所に――突如〈UBM〉が出現したのだ。

 【帯全茨莫 シューベルト・ソーン】。条件特化型の、伝説級の〈UBM〉だった。

 植物型のモンスターであり、その能力特性は――増上。

 元々は【老賢古木(エルダー・トレント)】と同程度の大きさの植物でしかなかったソレは、〈UBM〉となった事で――すべてを著しく成長させた。

 自身の樹高を、身を守る幹を、瑞々しい葉を、硬く鋭き枝を、周囲に張り巡らせた根を、そしてそれらすべてに突き出る茨の如き棘を。

 ステータスこそそこまで高くはない。その()()()に反してかの〈UBM〉は伝説級モンスターの水準としても、やや低い程度のステータスしか持ち合わせていなかったからだ。

 だが、しかし。その()()()が何よりも、何よりも厄介だった。

 町の者が見つけた時には既に樹高は200メテルを優に超えており……そして、森から帰還者が一人も居なかった事から、小規模であろうと全周にして数十キロメテルはあるであろうあの森の全域が、かの〈UBM〉の根の()()()()であるとの情報が齎された――

 

 超級職の隔絶した戦力による早期討伐――不可。残念ながらその町に超級職の武芸者は居らず、最寄りの大名に嘆願するにしても最低でも一週間は掛かるだろう。

 では、囲んで被害を出さない様にして超級職の到着を待つ――不可。どうやら、頭抜けて大きくなった影響か、それとも森にあった他の植物の栄養(リソース)まで吸収しているのか、能力特性も合わさりその成長速度は著しく目視ですら確認出来るほどだ。

 ……一刻の猶予もなかった。

 彼は、いや、事態を把握していた武芸者達は一斉に冒険者ギルドに集い、作戦を決めた。

 ――武芸者を集めて、電撃作戦を決行するしかない、と――

 

 

 

 

◆◇

 

 

 

 ……〈UBM〉、【帯全茨縛 シューベルト・ソーン】との戦いは想像通りの厳しいものとなった。

 何せ、相手は伝説級の〈UBM〉だ。そのステータスに多少の翳りこそあれ――それは合計レベル500()()()()()()ティアンを遥かに上回る代物だ。

 そんなステータスで圧倒してくる化け物の根を……根が張り巡らされた森を抜けるのに、一体どれほどの犠牲が出たことか。

 地中から、木陰から、四方八方から、自分達よりも圧倒的に硬く、早く、鋭い根が絶え間なく襲い掛かってくるのだ。

 そんな状況を十数キロメテル以上繰り返し――そして辿り着いたかの〈UBM〉の(コア)を前に、攻撃は更なる激しさを増す。

 

 背後から足元から死角から根が襲い掛かり、触れれば名刀の如き切れ味を持つ葉々が舞い散り、純竜の角をも越えた硬さを持つ幾本もの枝が武芸者達を貫かんと迫る。

 それを武芸者達が己の戦技を以て避け、いなし、防ぎ、迎え撃つ――それが果たしてどれだけ続いただろうか。

 

 いつしか【シューベルト・ソーン】が全身傷だらけとなり、動きが鈍って来た頃には――最初は12人もいた武芸者の数は半分の6人にまで減ってしまっていた。

 だが、その犠牲も無駄ではなかったのだ。辛くも彼はそう確信していた。

 このまま行けば、必ずこの災厄(〈UBM〉)を打ち倒せる――そう考えて。

 

 

 そして、仲間の一人だった女剣士が警戒を呼び掛ける声を上げたのはその直後だった。

 彼は【シューベルト・ソーン】が持っているかもしれない切り札を使うのか、と眼前の木と根に意識を集中させ。

 

 ――背後から彼を庇ったその女剣士が、後頭部を炸裂させて即死した。

 

 

 

 ――――

 

 ――――

 

 ――――

 

 見れば、彼ら、【シューベルト・ソーン】と戦う武芸者達の遥か後方には十数人の人影が列を作ってこちらに筒を――()を向けていた。

 その人影の者達の顔は……確かに見覚えがあるものだった。

 それは、町の冒険者ギルドで武芸者を募った時に冒険者ギルド内に居た者達の顔だった。

 残念ながら彼らは平均して合計レベルが350程度しかなく、経験も足りない。〈UBM〉と戦うには()()()とされた者達だった。

 それ故に今回の作戦には同道はしていなかったが、それでも森から出てきたモンスターが町にやってこない様に監視と掃討の役目を与えておいた筈だ。

 

 

 ハイエナ(腐肉漁り)。成功者狩り。賊――

 様々な言葉が一瞬の内に頭の中で生まれては消え――そして全てが激情に塗り潰された。

 

 ――何のつもりだ。裏切者。卑怯者。恥を知れ――

 

 憤怒の表情で必死で根を避けながらも、あらん限りの罵倒を彼らにぶつけたが、帰ってくるのは、下卑た嗤笑と火薬によって発射された弾丸のみ。

 そして、彼らは必死に戦う武芸者達を嘲笑ってこう言った。

 

 ――何を言ってんだ。最後に生き残って立ってた奴が勝ちなんだよ。どんな手段を使ってもな!

 

 そうして、武芸者と〈UBM〉との戦いの中に、新たに何発、何十発、何百発もの銃声が鳴り響いた――

 

 

 

 

◇◆

 

 

 

 戦いが終わった時、五体満足で立っていた者は……彼、竜胆直寿だけだった。

 彼の技術が特段他の武芸者達と比べて優れていた、という訳ではない。

 ひとえに彼が残り、【シューベルト・ソーン】にトドメを刺す事が出来たのは……運が良かっただけだ。

 彼よりも巧みだった者も、彼よりも勇敢だった者も、彼よりも力強かった者も、彼よりも経験が豊富だった者も居た。

 だが、彼以外の武芸者は皆【シューベルト・ソーン】と、そして何より横入りしてきた狼藉者達を相手にして肩や腰、腕や足等に重傷を負ってしまっていた。

 後に残ったのは、狼藉者十数人の遺体と、彼を庇った女剣士の遺体、そして怪我を苦にしながらも戦い抜いた武芸者と彼。

 そして、彼が手に入れた特典武具、【全刃鎧装 シューベルト・ソーン】だけだった。

 それ以外の物は、道半ばに倒れて養分として吸収された武芸者達も、時既に遅く【シューベルト・ソーン】の根によって大半を制されていた森も、そして見上げる程の巨躯を誇っていた【シューベルト・ソーン】も――この世界の(システム)に則り、すべては光の塵へと変わっていった…………

 

 

 

 

 ……そして、唯一ろくな攻撃も貰わず、特典武具を手に入れる事が出来た彼の内心は――深い挫折感を味合わされる事となった。

 客観的に見ても、彼の行動は特に間違っていた事ではないだろう。

 唯一人だけ重篤な攻撃を受けなかったのは幸運だったというだけではなく、彼の実力あっての物であるし、あの狼藉者達への冒険者ギルドでの対応だって高圧的に接した訳でもなく、殆どは彼ら自身の性根による問題だったのだ。

 だが……だが、しかしだ。

 〈UBM〉の脅威への見積もりが足りなかった。

 ……〈UBM〉以外への警戒が足りていなかった。

 狼藉者達の行動の予測が全く足りなかった。

 そして何より――己の実力が、足りていなかった。

 

 己の実力が、経験が、技量が、努力が、修練が、鍛錬が……足りていなかったのだ!

 自分でもそれが傲慢だと分かっていながらも、彼はその考えを頭の中から打ち消す事が出来なかった。

 

 自分の未熟で、失われた命が確かにあったから。

 

 そして、宿屋の一室でそう悩んでいる彼の眼前には――彼が手に入れた特典武具、【全刃鎧装 シューベルト・ソーン】が置かれていた。

 それは、忌々しき〈UBM〉の特徴を色濃く継いで具現化された黒緑色に煌めく悪夢の鎧。

 それは、彼の未熟の証。多数の犠牲を出して討伐された〈UBM〉の全てが籠められたモノ。

 それは、武芸者であれば誰でも欲する、強力無比なる自分だけの、唯一なる()――

 

 

 

 

 

 

 そうして、その日、“修羅の国”と呼ばれる事もある天地の国に……また新たに修羅が一人生まれた。

 全身に棘の様な刃を携えた全身甲冑の特典武具を纏い、文字通りの()()()()となった修羅が。

 自身が今まで培ってきた全てを用いてモンスターを、賊を、人に仇なす全てを殲滅する為に――

 

 その修羅が、自身の(特典武具)に合わせたジョブ構成の見直しと知見を深めまた鍛え直す為に七大国を回る武者修行の旅に出る事になるのだが――それもまた別の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

11月24日(火)

 三連休明けの平日なのに習慣みたいに休まないでデンドロにログインしている僕みたいなのは、普通のゲーム開発運営会社からしたらとても優良なお客さんなんだろうなぁ……とかふと思ってみたりしたけど特に気にせず今日もログイン!

 楽しんだ者が一番の勝者だってどっかで言っていたからね!

 

 ……クラスメイト達の大半の話題がポケモ〇一色だからちょっと寂しい。ぐぬぬ。

 僕はポケモ〇よりもモンハ〇の方が好きだよ!

 まぁ、先日発売と同時に、次作は50周年記念のすっごいのが来るとか予告されてたからね。うん、仕方ないね……!

 

 それはそれとして、今日は平日だったからログイン時間は短かったんだけど、どうやら不動さんは収穫(抜け殻の戦利品)があったからここら辺で狩り収めにするつもりなんだって。

 そして何故か流れで今日は一緒に狩りをする事に、いぇーい! ……なんでだろうね?

 僕がログアウトした後に山を降りるつもりだって言ってた。今日はログイン(狩りできる)時間が短い~って言った事、気にして貰ったのかな?

 いや僕的には悪くなかったんだけどね! 超級職の、【鬼神武者】の力も見れるし、狩りの効率も……うん、多少は上がったし。

 若干ながら指導も貰ったしね! まぁ、術の構成も戦闘の型も全く違うから立ち回りくらいしか役立てられないんだけど。

 

 それにしても……【鬼神武者】、いやそれだけじゃなくて超級職は本当に規格外だよね。

 スキルにしても非常に強力で独特なスキルや上級職の物から純粋強化拡張された物とかなり強力だけど、それ以上に下級職、上級職と比べてステータス差が大きすぎる!

 僕のエンブリオはステータス補正と固有スキルによってかなりステータスが高くできている筈で、不動さんに関してはジョブ構成によるステータス傾向も結構似通っているんだけど……うん、比較にならないよね。

 STRやEND、HPMPに関しては十数倍や数十倍の差があって、一番差が少ないAGIに関してだって、僕の三倍以上。

 おっかしいなぁ、僕は【剣鬼】と【影】のおかげでまぁAGI型で、不動さんの【鬼神武者】はどちらかと言えば耐久型なのに!

 まさしく桁違い、という奴だよね……!

 僕も、カンストする前に目星くらい付けておきたいけど……就職条件もあって<マスター>で就いている人なんて知られている中じゃまだ両手の数で数えられる程度だからなぁ。

 道は遠いっ。

 

 メモ:

 【岩硬純竜】

 純竜級の地竜種。でかい! 硬い! 強い! しかも意外にも速い!

 天地では珍しいらしい四足の……イグニスみたいなドラゴンっぽいドラゴン。

 純粋物理はやっぱ強いなって……番だったから二体同時に襲ってきたし、ソロだとちょっと苦労したかも。

 ちなみに、あの純竜の卵は好事家に結構な値段で売れるんだって。……【アイテムボックス】に入らないし、2メテルくらいあるらしいけど。

 

 【フロッグ・ヴァルチャー】

 亜竜級……未満。空中から酸を吐きつけて来る嫌な奴。

 速攻で始末しよう! 肉は美味しいらしいよ。

 

 【ドレッドワイバーン】

 純竜級。大きくて黒くて強い。……とは言ってもここで見た他の純竜級のモンスターと比べれば一番弱かったかも。

 予備動作大きいし。かなり強力な毒を持っているらしいよ!

 

 【ブレイドサーペント】

 亜竜級の海竜種。一応ドラゴンだけど小さい。でも普通に亜竜級の実力はある。

 小川から飛び出して奇襲して鰭の鋭い刃で斬り付ける戦法。索敵を怠らなければ問題なさそう。

 多分、【ツインヘッドサーペント】の通常種……かな。あれは自分の刃でも酷い事になってたんだろうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

11月25日(水)

 今日はすっごい焦った……!

 不動さんめぇ……! いや、もう僕がログインした時にはとっくに山を離れていた筈だけど、だけどもー!

 うん、僕の不注意? だったから不動さんに八つ当たりするのはこれくらいにしようっ!

 昨日ログアウトしてから学校を終えて今日またログインするのに、デンドロ内では二日も掛かってるしね。

 あれは不幸な事故だった……という事にしておこう。

 

 今日は予定通りソロで<千踏山脈>の狩りを続ける事に。

 狩り自体は順調にいけてたんだけど……不意に、【黒竜王】が洞窟から頭を出している所に鉢合わせしちゃったんだよね。

 即座にリンとイグニスを《送還》して睨み合いになった。

 ……彼我のステータス差からして、相手がその気なら一瞬の隙も見せられないから、あの時ばかりは僕も全神経を集中する事に費やされた。

 …………それで、そのまま数十秒しても襲ってこなかったから縮地と風魔法を全力で使ってすたこらさっさした! あー本当びっくりした!

 流石にイグニス以外のドラゴンの表情は読み取れないから何で襲ってこなかったのかは分からないけど……もしかして、不動さんを警戒していたのかな?

 昨日の不動さんの「気をつけてな」っていうのも、絶対この可能性を見越してたんだろうなぁって。

 

 数十メテル離れていたとはいえ、それでもあの威圧感は凄かったね。

 やっぱり、ソロで古代伝説級と対峙するのはまだまだ先になりそうだなって思わされるよー。

 

 ……それにしても、いくら洞窟から頭だけ出した状態だったとはいえ、あれに気付かなかったなんて、不覚!

 警戒度を上げなきゃね。

 

 メモ:

 【ファイアードレイク】

 亜竜級上位の火吹き竜!

 ……これと戦っている時に気付いたんだけど、ここって炎とか雷を使うモンスターもまぁ少しは居るんだよね。

 で、当然の様に周りの木々に引火する事もあるんだけど……別に山火事とか全く起きないんだよね。不思議!

 

 【ドレイクバロン】

 純竜級のドラゴン。……何種だろう? 翼があるから天竜種なのかな?

 所謂竜人的なモンスター。魔法も使うしブレスも吐くし空も飛ぶ!

 ちなみに天地や黄河にも人型範疇生物(ティアン)としての竜人はそんなに多くないとか。レアなモンスターなんだって。

 ……襲ってきたから倒しちゃったけどねー。

 

 【紫鱗亜竜】

 亜竜級の天竜種。どうしてああなったの……?

 何か《魔物言語》で声が聞こえたから行ってみたら頭から地面に突き刺さってた。こうして書いてみても意味が分からないよね!

 仕方ないから武士の情けでもないけど引っこ抜いてあげた。直後は感謝されたけどめっちゃビビられた、傷つくなー。

 まぁ、後ろで睨んでいるイグニスにビビっているだけだったみたいだけど……

 本人の希望で山を降りたら【従魔師】ギルドに預ける事に。

 

 

 

 

 

 

 

 

11月26日(木)

 学校でもネット上でもポケモンブームが止まらないっ。

 うん、まぁそりゃあデンドロはほっとんどイベント短いしやらないし、宣伝効果凄く低そうだからね……

 運営(管理AI)からのテコ入れに期待っ!

 

 さて、今日も昨日までに引き続き<千踏山脈>での狩りに励む日々!

 今日も順調! なんだけど、まぁ諸事情もあるし一段落付いたと思うから<千踏山脈>での狩りは今日で終える事に。

 こっそりと山頂からの眺めも楽しんでスクリーンショットに保存したし。

 目標だった【風術師】のカンストは済んでいるし――そして何より、リンの進化が無事終わったからね!

 進化後の種族名は【ルミナスエレメンタル】。【ライトエレメンタル】の純粋上位の進化系だね。

 見た目は少し大きくなって光が強くなっただけにしか見えないけど、戦闘能力(ステータス)やその煌めく魔力はもはやテイムした時点とは大違い!

 数値上だけでも亜竜級上位に手が届きかけている程で――そして何より上級の光属性魔法まで使える様になるのだ!

 威力だけは《極光剣》のある僕が上のままだけどね。

 上級魔法良いよねぇ……いや、僕だって()()()くらいはできるんだけどね?

 ま、まぁ今日はリンの記念だから!

 

 ともかく、これでリンもできる事がかなり増えたのは喜ばしい事。光魔法を使った迷彩や虚像に、イグニスとはまた違った範囲攻撃魔法や高威力の魔法が使えるってのはかなり大きい。

 これは活躍に期待できそう……暫く餌の《フォトン》も奮発しなきゃね!

 

 ちなみに、イグニスの進化にはまだ結構掛かりそう。

 《従属成長》があるとはいえドラゴンの成長速度からすると、やっぱりそう簡単には行かないんだよね。

 その分現時点でもかなり役立ってくれているから全然良いんだけども!

 移動も割といつも助けて貰ってるもんね。

 ……進化したらもっとカッコ良くなったりするのかな?

 

 後は、うーん。僕の【アダムカドモン】はまだ進化しそうにない、かな?

 全く兆しがないという感じじゃなくて、何となくそんな感じというか……言語化しにくい!

 えーと、前回の進化がリアルで丁度一ヵ月前。

 その前が更に約二ヵ月前だったから、さてそろそろ何かあってもおかしくないかもしれないしなくてもおかしくないかもしれない微妙なライン?

 まぁ、上級になると本当に進化遅くなるって掲示板とかでも良く話題になっているし、実はまだまだな可能性もあるけど……なんとなーくそんな感じじゃないんだよねぇ。

 流石にそろそろ他の<マスター>の人達が使っている必殺スキルが羨ましくなったりするんだけど……むむむ。

 まぁ、その第六形態だって廃人達を含めてもまだ数えられる程度にしか居ないんだからそう簡単じゃないのは確かなんだけどね。

 当然ながらその上――第七形態に関しては、知られている限りではまだ一人も居ない筈だし。

 果たして、僕の【アダムカドモン】はこれからどんな進化を辿るのやら、ってね。

 

 

 メモ:

 【亜竜月狼】

 亜竜級の魔獣種。夜行性。瞳がキラキラしてて綺麗だね!

 何か近寄って囲まれて遠吠えされて帰って行った。何がしたかったのこの子達……!

 囲んで襲ってくると思ったんだけど……ちなみに、後で調べたら割と友好種なんだって。

 見た目は他の狼系統のモンスターと殆ど変わらないのに、見た目じゃ分からないね……

 

 【亜竜刃狼】

 亜竜級の魔獣種。こっちは普通に敵対的なモンスターだったよ! よく近い所で暮らせるよね?

 爪や牙が非常に鋭いだけ……だと思ってたら尻尾からも手痛い攻撃が来るから注意!

 

 【純竜紅獣】

 純竜級の魔獣種。良く分からない四足獣。犬……かな? 全身がペンキに塗りたくられているみたいに真っ赤っかだからちょっと分からない。

 棒手裏剣が何本か食われたー……何かヤバそうだから今後は同じ様なの見つけても速攻で逃げるか速攻で倒すかにしよう。

 

 

 

 

To Be Continued…………

 




ステータスが更新されました――――


《インビジビリティ》:魔法スキル
 上級の光属性魔法スキル。
 所謂魔法で行われる光学迷彩。
 視覚的な欺瞞しかできない為、この魔法だけだと欺ける相手はそんなに多くない。

《ディバインレーザー》:魔法スキル
 上級の光属性魔法スキル。
 極太の光線で相手を撃ち貫く。
 攻撃力は上級までの光属性魔法の中ではピカ一だが魔力(MP)の消費の大きさもヤバい。

《ミサイルプロテクション》:魔法スキル
 下級の風属性魔法スキル。
 周囲で疾風の壁を展開して矢弾や礫などの飛来物を防ぐ防御用の魔法。
 対象の速度や威力、重量に因っては普通に無効化される。魔力を注ぎ込んで強度を上げよう。


 ……はい、今回もご覧いただきありがとうございました!
 日記部分の割合が少ない。悔しい……というのはともかく!
 今章はこんな感じでナニカ起きるまではゆったり進行になる、と思います。
 それでは、どうか次話もよろしくお願いします!
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