無限の世界のプレイ日記   作:黒矢

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前回のあらすじ:チート固有スキルですよ! ……え、まだ出番ない?

戦闘描写って本当に難しいですね……上手く書ける作者の皆様本当に尊敬モノですよ。
それでは、本編をどうぞ!


第八話 武闘大会・マスターの力

□■<大白宮・闘技場>

 

『これより! 本日のメインイベント、武闘大会――“若葉の乱”本戦を開催致します!』

 

『僭越ですが、今大会についてのルールの説明をさせていただきます。今大会は事前告知にある通り、トーナメント方式による勝ち抜き戦となります!』

 

『この大白宮においては16名もの人数がエントリーされており――既に本日午前に行われた予選にてその数を半分まで減らされました!』

 

『既にその武威を見せ、本戦へと勝ち残ってきた若き未来の武芸者達の更なる演武をどうか会場の皆様もご期待いただけるでしょう!』

 

『惜しくも予選において敗退してしまった各々がたには参加賞と共に闘技場利用チケットと闘技場観戦チケットが5枚ずつ贈呈されます! 彼らの今後の成長と躍進にも期待したいところです!』

 

『それでは――“若葉の乱”本戦、第一回戦第一試合!』

 

『東の門! 【戦士】モ……モョモト対! 西の門! 【退魔師】ジーニアスです!』

 

 

 

 

 司会の拡声魔法を使用したその声が響くのと同時に、狭くはない観客席に満員の観客より盛大な歓声が響く。

 彼らは、彼女らは期待しているのだ。それは未だ若き武芸者達の活力溢れる雄姿に――ではない。

 

 それは、今からたった一ヵ月前から唐突に、急激に、そして大量に出現した伝説の存在である<マスター>に対しての期待だ。

 今までは殆ど雲上人だった伝説の<マスター>! 異世界とこの世界を行き来する生来の異邦人! それぞれが二つとない特異なる能力を持つエンブリオ!

 それまでは関わる事のなかった非日常なる人々。だが、しかし……その興味に反して彼の人々の増加から未だその<マスター>と深く関わってきた人々(ティアン)はあまりにも少ない。

 それは何故か……一言で表すならばそれは“無知”であった。

 

 <マスター>がどんな存在なのかは知っている。彼らが不死身である事も、彼らが不意に異世界へ行ってしまう事も、彼らが持つエンブリオが特異な能力を持っている事も、それらはすべてティアンの歴史の中で伝えられてきた事だ。

 だが、それはあくまで伝説の存在として、なのだ。まさかそれがここまでの人数出現して、自分達の目の前に現れるとは夢にも思っていなかったのだ。

 

 ――兆しはあった、はずだ。数ヵ月前から微かに、しかし確かに「近いうちに<マスター>が増加する」という噂が下々の民草の間でも囁かれていたのだから。

 それは極々少数の<マスター>(管理AI)達が各国の首脳陣に流した情報が、どの様な経路を巡ってか一般市民にも流れていたのだが……それはともかく。

 彼らは全国各地で数万単位でその数を増やした<マスター>達と否応にも関わらざるを得なくなったのだが、遊戯(ゲーム)としてこの世界に現れた<マスター>達とどの様に付き合っていくのか、未だに計りかねていたのだ。

 各職の専門ギルドや冒険者ギルドでの関わり、依頼や商売でのやり取りと言った事務的な関わりは既にそこかしこで行われているのだが、双方にある意識の差は拭い切れてはいない。

 この世界に一つの生命として生きる人々(ティアン)と、この世界を遊戯(ゲーム)として訪れた人々(<マスター>)であればその溝も当然のものだった。

 また、<マスター>の中には一定の割合で奇行に走る者がいたのもそれに拍車をかけていた。

 これより今少しの時が流れればティアン達の反応も慣れを覚え、<マスター>達もその付き合い方に熟知したり、世界派なる心情の派閥も出来上がるのだが――それにはもう暫しの時が必要だった。

 

 そんな折に開催されたのがこの――<マスター>も参加を推奨される武闘大会、“若葉の乱”であった。

 公布された紙片にも<マスター>の参加を推奨する文言がなされ、珍しい新人専門の武闘大会というだけでなく、破格の報酬さえも用意されたこの舞台。

 天地を選んだ多くの<マスター>達は己の技を磨く為、この大一番の舞台で名声を得る為、多額の報酬を得る為、そして何よりもゲームとしてこのイベントを楽しむ為にその準備を整えていた。

 

 ――まずはレベル上げと【宝櫃】の入手だ。見慣れぬ決闘のルールの把握も忘れてはいけない。闘技場施設の容量によって参加人数に制限がかかる? それならば参加費と条件の用意が出来たなら<マスター>でごった返してる初期スタートの慶都は早めに出て、他の闘技場施設がある街に移動しなければ。結界を破壊できるなら本戦に出るだけで大儲けだ――

 

 実に、実に多くの<マスター>達はこの大会に向けて熱意を燃やしていた。

 その結果、天地の各闘技場施設で同時刻、別々に開催されたこの大会におけるマスターの総参加数は300を優に越える程であった。

 そして、ティアン達もこの大会に大きな注目を集めていた。

 見習い武芸者の一角として<マスター>と戦う為に、自分の職分を果たす為に、己の名声を得る為に、あるいは師の命令により参加した者もいるかもしれない。

 だが、それ以上に――<マスター>を知りたいが為に、伝説の<マスター>を応援せんが為に、<マスター>に自分達の歓声を聞いてもらう為に――無知ながらも、この世界の新たなる隣人たる<マスター>を歓迎せんと闘技場に所狭しと詰めかけていたのだ。

 

 

 そして、その大多数の民草に紛れる様に――この天地が誇る武芸者達は、険しい表情で決闘場を凝視していた。

 

 

 

 

 

 天地の武芸者の実力は世界で随一。

 蟲毒の蟲壺で鍛え上げられたその身心は鋼の如く、技の冴えは他の追随を許さず、その命続く限り戦と言う戦を渡り歩き、その様相まさに修羅の如く――

 そう他国の者に評される天地の人々であるが、その印象とは違い、彼の大地に住まう大多数の人々(ティアン)は他国のそれと同じ、戦闘の心得など殆ど持たない生産者である。

 それは国を維持する為の屋台骨。食を、衣を、住を整え、ある者は国や組織としてのシステムを整え、またある物は品物や人材の輸送を司る。それらの者達を纏める者がいれば武芸者達の傍で彼らの得物たる武具を誂える者も必要となろう。

 それでも、他国と比較すれば戦闘職を身に就けた武芸者の数も、割合も、その質も段違いではあるのだが――それはさておき。

 今も観客席を埋め尽くす人々の殆どはその生産者達なのだが……では、天地が誇る熟練の武芸者達は彼らを、<マスター>をどう思っているのか。

 その答えは個性溢れる武芸者達でそれぞれ別であろうが、まず注目している所は共通の物であった。

 それは――<マスター>達の実力そのもの。

 

 不死身の身体を持ち、エンブリオの特異なる固有スキルを持つ。歴史に記される【猫神】程ではないであろうが、その術その技に彼らの関心は向けられていた。

 武者、戦士、騎士――総じて近接戦闘に向いたジョブをその身に宿し、モンスターや他のティアンと白兵戦を行う彼ら武芸者は他の者から見れば脳筋(バカ)だというイメージを付けられがちだが、それは違う。

 そもそも、この世界において、戦闘に身をやつす者としてどれだけその頭の中に知識を詰め込もうが足りるという事はありえないのだから。

 

 あの狩場に生息しているモンスターの生態や弱点は何か、自分の武器は攻撃はスキルは通用するのかしないのか、相手の攻撃やスキルに対する対策は何が有用か、総じてその狩場は自分が往くに相応しいか否か――

 それだけではない。共に組む仲間達の能力ジョブスキル、付近の狩場から移動してきている可能性のあるモンスターはいるか、依頼を請ける時の為にその狩場や付近で採取できる素材についての知識も必要だ。

 当然流動的な知識だって必要になる。狩場のモンスターの生息分布の変調に依頼に合わせ他の狩場や道の知識も必要だ。自分に合ったスキルやマジックアイテムの情報を取り入れる為に市井へのアンテナも保ち続けておきたい。

 緊急時――突発的なモンスターの突然変異や<UBM>との遭遇の事も鑑みれば対峙した彼らの能力や弱点を看破する為にどれほど幅広い知識が必要だというのか。《看破》で相手の所持スキル等も見破るなど、それに特化したジョブでしか不可能なのだから、己が生き延びる為にはその対策も己の頭脳で考えるしかないというのに。

 

 それ故に彼らはAGIによって思考速度が加速されるだけでなく――頭の回転が早い者でなければ生き残る事は難しいとされている。

 彼らは各々の定規によって突如急激に増加した<マスター>達を見定めようとした――その途端に発令されたのが、この“若葉の乱”である。

 <マスター>の増加が始まっておよそ二週間が過ぎてから天地の全領地に向けてなされたこの公布は一般の人々には好意的に受け止められたようだが、彼ら、武芸者にとってはそうではなかった。

 その内心を、今もこの観客席で決闘場を注視している武芸者の彼、【鎧武者(アーマード・サムライ)】である竜胆直寿に言わせるならばこうだ。

 

 ――開催が、早過ぎる(・・・・)

 

 

 それは他の武芸者にとっても同感であり、奇しくもこの大会に参加しているとある少年と同じ物であったが……その内容は全くの別物だった。

 何故なら、彼らの常識ではこの世界に出現してからたった一ヵ月で――参加条件を満たせる筈がないのだから(・・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

 

 

 詳しく語るまでもない事ではあるが、この世界にて戦闘者として生きていく時、最も危険で最も苦労する時期とは――合計レベル50以下、つまり一番最初の下級職の一つ目を鍛えている最初の時期に他ならない。

 スキル数は圧倒的に少なく、ステータスは比べるべくもなく貧弱だ。装備にだって制限が多く、モンスターと戦う経験だってないであろうその時期。

 レベルアップの速度がメインジョブのジョブレベルに比例する事から、二つ目以降のジョブでは圧倒的に楽になる訳ではあるが、それだけにこの時期の苦労はきっと誰でも共通の物だろう。

 

 故に、その時期の死亡率も断トツで高いのだが……そこは長年培われてきた業というものもある。

 例えば、コネによって比較的難易度の低いジョブクエストを回してもらう事で安全にレベルを上げる者がいた。

 例えば、師匠や保護者等に守ってもらいながら狩りをしたり、そこまでは行かなくとも装備できる内で高性能な装備や装飾品を渡される者がいたり。

 場合によっては【戦士】や【騎士】と言った白兵戦闘を是とするジョブであっても街の外でモンスターと戦った事すらなく、ジョブレベルを50まで上げた者すらいるらしい。

 

 ……最も、天地においては既に上記のいずれもとっくの昔に廃れてしまっている事柄なのだが。直接モンスターと命のやり取りもせずに身に着けられる力にどれ程の価値があるというのか。

 直寿も武者修行と称して各国を巡るまでは他国も同じだと思っていたのだが、どうやら天地での考え方は他国ではあまり受け入れられないらしい……

 

 それはともかく、天地の武芸者の様にそれらの支援を受けられない者は己の実力と狩場のモンスターの実力を勘案し、少しずつ、一歩ずつ確実にその歩みを進めていき、下級職のジョブレベルを50に、カンストまで上げてきたのを思い出せる。

 その期間は――平均すれば、半年は優に越える長期間だ。

 それも当然。その時期が最も危険だというのは自分達も承知しているのだから、然りと安全マージンを考え、過剰と言える程に情報を精査し、武具やアイテムの整理手入れも忘れず、されど狩りによる経験値入手を除く自己鍛錬も怠らずに、それらを勘案した精神的、身体的疲労も考慮し――万全を整えて歩んできた道だ。そこに不満などありはしない。むしろ今の己の礎として誇りとすら考え思い出せる程だ。

 

 しかし――しかしだ。

 一ヵ月……僅か一ヵ月でそれが踏破されるなど、思ってもいなかったのだ。

 

 勿論、天才、鬼才などと言われる者達ならその行程を三ヵ月、二ヵ月という短期間で終える者もいただろう。

 数十年に一人の天才――とまで言えば一ヵ月以内という事もまぁ理解できる。

 だが――この大白宮の大会、その出場者16名の内、実に14名が……たった一ヵ月前にこの世界に現れた<マスター>だなどという埒外な事実には流石の彼らも驚愕を隠し切れない。

 通信魔法によって他の都にいる知り合いとも連絡を取ってみれば、他の都も同じ様な状況だと言う事を知らされる。

 その背景には、<マスター>の不死性による比較的高難易度の狩場の攻略による高効率化やエンブリオによるステータス補正、固有スキルの他にもこの世界を遊戯(ゲーム)として見ているからこその攻略への意欲等、様々な要素が絡み合った結果であり、更に参加条件を満たす事が出来た<マスター>など天地に居留しているマスターの内、数%にも満たない数ではあるのだが……その様な事はティアンである彼らが想像する事などできるはずもなかった。

 

 故に彼らは考える。<マスター>にとってはこの程度、訳もないという事だろうか?

 ティアンは、<マスター>の下位互換にしかなれないと言うのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 ――否、断じて、否である。

 

 確かに<マスター>はティアンには持っていない者を沢山持っている。それは覆せるモノではないだろう。

 だが、ティアンにだって、<マスター>が持っていない者が多数あるのだ。

 それは特殊超級職――と言った、例外要素だけではない。

 

 この世界で生きて紡ぎ、培ってきた技術が、コネクションが。

 今まで学んできたこの世界の知識が、情報が。

 そして何より――<マスター>のエンブリオによるステータス補正や固有スキルでは補えぬ――長年の鍛錬による戦闘技術が。

 

 (予選で負けていた彼ら――ステータスやスキルはあっても動きは素人に毛が生えた程度だったな。確かに脅威ではあるが……あれならまだステータスが五倍……いや、十倍の差までなら勝機はあると見た)

 

 それは強がりではなく――天地の武芸者としての頂、決闘ランキングの末席に名を連ねる者としての的確な分析だった。

 流石に予選で見ていない固有スキルや今後の成長についてまでは分からないが――予選で見せたスキルと彼らのステータスが、合計レベル500(カンスト)まで至ったとしてもまず対処可能であると判断を下した。

 だが、それも初戦で敗北する様な者達だけである。

 つまり、今も残っている――本戦に勝ち残ってきた者達についてはその判断を下す事はできなかった。

 その理由は様々であるが……ならば、どうすべきか。

 

 当然――その力を、その固有スキルを、その戦闘技術を見定め、対策を練るのだ。己の糧とするのだ。

 且つてそうしてきた様に、これからもそうする様に――

 

 

 

 

 

 

 

 ジーニアス

 職業:【退魔師】

 レベル:47(合計レベル:47)

 

 HP:2023(+303)

 MP:2955(+443)

 SP:590(+88)

 STR:210(+31)

 AGI:215(+32)

 END:198(+29)

 DEX:136(+20)

 LUC:20

 

 

 モョモト

 職業:【戦士】

 レベル:50(合計レベル:50)

 

 HP:5730

 MP:24

 SP:1993

 STR:498(+149)

 AGI:378(+113)

 END:485(+145)

 DEX:365(+109)

 LUC:32 (+9)

 

 

 

 

 

 ――やはり、高い。

 

 彼、竜胆直寿が決闘場に対峙している二人を《看破》で見たステータスがこれだ。

 前者――金髪の少年、ジーニアスの能力もレベルとジョブを考えれば非常に高いのだが、それでも対峙している筋肉質な青年、モョモトの半分にも満たない。

 この二人は竜胆直寿が予選で観察して見た中でも今大会における優勝候補として数えられる程の実力者だ。その理由については別ではあるのだが――まず、この時期にはどうあがいてもステータス差という物が非常に重くのしかかってくる事が理由として挙げられる。

 特に、モョモトのスキルの補正込みでのEND(頑強さ)が問題だ。スキルも装備も足りていない現状では、素のENDによる防御力だけで攻撃を受け止められて詰んでしまうからだ。

 対戦相手、ジーニアスはまだレベルにしては上質な装備で身に包んでいるが――STRも含めても、彼のENDを含む防御力を突破できるか、互いの技量とスキルの差次第としか言い様がない。

 

 <マスター>のステータス――エンブリオのステータス補正は成長する程にその力を高めていくという話だった筈だが、この段階でこれほどステータスに差が出るとは……

 半ば勝敗の行方を確信しながらも、直寿は試合に集中する事にした。それが自分にできる唯一の事だったから。

 

 

 

 

 ――だが、彼は知らない。既に互いのエンブリオによる有用な固有スキルはほぼ出尽くしてしまっている事を。

 LUC()を除く全ステータスに補正を与える【至光天 アダムカドモン】と《全主相応》。今試合で他の二つのスキルは無用とされる物であるから。

 

 それに対するはモョモトのエンブリオ――【極天覇道 ハジュン】の能力はそれに輪をかけて単純で――第三形態である現時点では発動中であるスキル、《エクステンド・スマッシャー》しか習得していない。

 それもそのはず。彼のエンブリオは現時点では、所謂“ステータス補正特化型”。その中でもリソースを物理ステータスのみに割り振られたエンブリオであり、唯一のスキルですら初期スキルで習得していたオマケでしかないと本人ですら思っている程だ。

 そのステータス補正は第三形態の時点でHP・SP・STR・AGI・END・DEXといった物理ステータスすべてがB――プラス150%、実に同レベルのティアンの2.5倍ものステータスを有している。

 更に、今大会におけるルールでは貧弱なはずの唯一のスキルすらもその脅威に拍車をかけている。

 このステータス差は、同レベルの並のティアンであれば傷一つ付けられない程のステータス差であるが――

 

 

 

 

 

『――両者、ルール確認が完了しました! 《封鎖結界》が展開されます!』

 

『それでは――“若葉の乱”本戦、第一回戦第一試合、始めぇ!』

 

 

 司会の宣言の直後――二人の若者は同時に前へと駆け出す。

 相手よりも早く、力強く地響きを鳴らしながら斧を振り上げながらモョモトは少年、ジーニアスに肉薄する。

 対するジーニアスはモョモトよりも遅いその速度で、タイミングを計る様に前へと――

 

 

「貰っ――がぁっ!?」

 

 

 ――接近するその瞬間、ジーニアスのフェイントに釣られたモョモトの首を、ジーニアスの《斬魔剣》が深々と切り裂いた。

 

 即座に傷痍系状態異常によってHPが0――戦闘不能となって光の塵へと変わり、試合は終わりを告げる。

 少年の……ステータスに劣っていたジーニアスの、勝利を告げるアナウンスと共に、闘技場は僅かな不満を滲ませた罵声と歓声に包み込まれた――

 

 

 

 

 

 

「……一戦見るだけでハッキリと分かる程に技術に差がありすぎれば、こうなるのは当然だったな」

 

 そう呟いた直寿のボヤキが、その試合を表していた――

 

 

 

To Be Continued…………




ステータスが更新されました――――

名称:【極天覇道 ハジュン】
<マスター>:モョモト
TYPE:テリトリー
能力特性:????
到達形態:Ⅲ
スキル:《エクステンド・スマッシャー》
モチーフ:仏道における邪悪なるものを表す他化自在天とも言われ、織田信長と同一視もされる化生“第六天魔王波旬”
紋章:立ち上がり奮起する小鬼
備考:( ∴)<レベルを上げて物理で殴れ。
 物理ステータス補正特化型のようなテリトリーのエンブリオ。
 現状唯一のスキルである《エクステンド・スマッシャー》はネイリングの《オーヴァー・チェイサー》の逆のスキル。
 つまり、自身と相手のステータスを参照し、相手より上回っているステータスにスキルレベル×10%のステータス補正を与える格下殺し特化型のスキル。
 高い物理ステータスとこのスキルの組み合わせによって下級狩場ではモンスター達を蹂躙していた。UBM相手の相性?……到達形態を上げて超級職取ってステで上回れば殴り勝てるよ(脳筋
 色々な意味でレヴィアタンには及ばない。


 はい、そんな訳で武闘大会編、前編でした!

 ……おかしいですね。章の締め括りに当たる場所のはずなのに主人公が一言も喋ってないし説明回みたいなナニカにしか見えない。
 まぁきっと今後もこんなテンションだと思われるので読者の皆様には納得して頂くしか……!

 なお、ティアン及びマスターのレベリング速度についてはフィガロを参考に妄想が大分占めております。
 逸材と呼ばれ才能があり、しかもほぼ常にログインできるフィガロ、しかし1回のデスペナと闘技場に通う回数も多い彼が1か月でレベル41に第三形態(クマニーサンもジョブ一つ目で第三形態)
 まぁレベリングに集中してれば普通の廃マスター(!?)なら1ヶ月で40~50くらいいけるかなって。ティアンは蘇生できないから無茶できないから仕方ないですね!

 次回、武闘大会編中編です!
 本当は前編後編にしようとしたんだけどつい筆が乗ってしまって……
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