穂乃果「生徒会長選挙だよ!!」はこちらからお読みください↓
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・・・熾烈な選挙戦を乗り越えて生徒会長の地位を手に入れた穂乃果。
しかし、古来から権力を握ることで、進取の改革者から独裁者と化した者は少なくない。
例えば、フランス革命におけるマクシミリアン・ロベスピエールのように。
生徒会長となった穂乃果は、果たして陰謀と争いの渦巻く音乃木坂で調停者となれるのか、
それとも独裁者となるのだろうか・・・
穂乃果が生徒会長になってから二ヶ月
~生徒会室~
穂乃果「選挙からもう二ヶ月になるんだ~早いねえ~」
海未「生徒会が交代して引継ぎ業務が山積みですよ。
穂乃果も少しは生徒会長としての自覚を持ってください」
ことり「そうだよ穂乃果ちゃん。未だに現生徒会を認めようとしない人もいっぱいいるんだから」
穂乃果「選挙で対立した吹奏楽部派や合唱部の人たちか~。
音乃木坂をよくしたいだけなのになんで認めてくれないんだろうね~」
海未「とにかく、今は失政のないように慎重に運営していきましょう。何せ予算会議を控えてるんですから」
ことり「各部活が生徒会に予算を申請して、生徒会がそれに応じて予算を割り振るんだよね?
確かに大変そうだけどそんなに身構えることかな?」
海未「予算の配分権は生徒会の権力の源泉です。どの部活も予算を得ようと必死ですし、やり方を間違えれば大騒ぎになります」
穂乃果「正念場ってわけだね・・・」
●「政治」
海未「穂乃果、選挙戦でわかったでしょうが音乃木坂は予算の配分を巡って暗闘が繰り広げられる伏魔殿です。
予算配分に関しては細心の注意を払ってください」
穂乃果「うーん。穂乃果も最初は『アイドル研究部の予算増やす!!」とか
選挙の時は熱くなって『吹奏楽部の予算減らしてやるー!!』とか言ってたけど、
音乃木坂を活気づけるためにも部活の振興は大事だよね。
理事長に掛け合って全体予算を増やしてもらうように頼んでみるよ」
海未「それは名案です。戦の後に敗れた敵を従わせるには所領安堵をして相手を安心させるのが一番です。
穂乃果も少しはリーダーらしくなってきましたね」
穂乃果「へへーん」
真姫・にこ「ちょっと待ってよ!!」
●「内憂」
海未「真姫、にこ、どうかしましたか?」
真姫「今の話聞いてると、予算は全体で多少増えるかもしれないけどほぼ現状維持ってことでしょ?
なんで折角アイドル研究部が政権獲ったのに大幅に予算を増やさないのよ!!」
にこ「私もアイドル研究部の部長として、黙っているわけにはいかないわね」
海未「二人とも、確かに気持ちはわかりますが政治に必要なのは妥協なのですよ。
政治家に求められるのは利害の調整であって・・・」
真姫「そもそも、たかが高校の生徒会なのに固く考えすぎなのよ!
それじゃ私は何の為に出資して貴女達を勝たせたの!!」
ことり「・・・確かに、わざわざお母さんにも手伝ってもらったのに、
これじゃ他の人たちが生徒会やるのと変わらないような・・・」
穂乃果「みんなみんな。穂乃果たちは二代続けて異色の生徒会だから周りの見る目も厳しいんだ。
ここで穂乃果たちばかりが得をしてるって騒がれたらすぐクビになって元も子もないんだよ」
真姫「それはそうかもしれないけど、私たちの意見も汲み入れてよね!じゃないと出資は続けられないわよ!」タタタ・・・
海未「選挙に勝った途端今度は身内で不協和音ですか。これは骨が折れそうですね・・・」
穂乃果「あっちを立てればこっちが立たずか~。生徒会長って大変だなあ。絵里ちゃんってすごかったんだね」
海未「絵里にも相談したほうがいいかもしれませんね」
●「忠告」
絵里「なるほど、なかなか大変なようね。そういうときは双方と地道に交渉して妥協ラインを探るしかないわ」
穂乃果「生徒会長って華やかでかっこよくて何でも出来ると思ってたよ~」
絵里「実際は地味だし損な役回りよ。その代わり、責任を果たしたときの達成感は大きいわよ?」
穂乃果「穂乃果に絵里ちゃんみたいに上手くできるかなあ~?」
絵里「μ'sを一から立ち上げて音乃木坂を廃校から救った穂乃果なら大丈夫よ。もっと自信を持って」
穂乃果「絵里ちゃんに言われるとなんか自信湧いてきた!」
絵里「一つだけ言っておくと、生徒会長ともなると足を引っ張ろうとする人や、
なかなか話し合おうとしない人もいっぱいいるわ」
絵里「でも、そこでカッとなってはだめ。辛抱強く待つしかないわ。
穂乃果なら無いと思うけど、過去に生徒会長の地位を振りかざして反対者を弾圧した人も居たから」
絵里「成功を祈ってるわ。頑張ってね、生徒会長」
●「凶兆」
~生徒会室~
美術部生徒「あのう、予算の申請書はこの右の箱に入れればいいですか?」
ことり(もう申請って来るんだ。海未ちゃんから何も聞いてないけどどうしよう)
ことり(とりあえず受け取って、はんこ押しとこっと)
ことり「そうだよ!そこに入れておいてね!」
美術部生徒「やった!わかりました!」
~
海未「予算会議の準備も大詰めです。穂乃果、今年の全体予算は増えそうですか?」
穂乃果「それが、音乃木坂は存続が決まったとはいえ、入学者は減少してきたから、
各部に十分にまわせるほど予算がないらしいんだよね・・・」
海未「えっ!?それじゃあ今年は少なくなったパイを分け合う形となるわけですか・・・。
今のうちに対策を練っておかないといけませんね・・・」
凛「大変だにゃ!!!」
花陽「大変ですーーー!!」
●「外患」
穂乃果「凛ちゃんに花陽ちゃん、びっくりしたよどうしたの?」
凛「校内で悪い噂が飛び交ってるにゃ~!アイドル研究部は生徒会を手に入れたのをいいことに、
天下を取ったみたいにわがまましてるって言われてるよ!」
花陽「次の予算会議でも減った予算を持ってくつもりじゃないのかって言われてます。
特に吹奏楽部の人の当たりが強くて・・・」
海未「おそらく吹奏楽部派の生徒が風説を流しているんでしょう。
予算会議を前にボイコットやリコールが起きなければいいのですが」
穂乃果「厄介だねえ」
海未「とりあえず、根拠のない憶測を打ち消すためにも声明を出しましょう。そうすれば・・・」
花陽「うーん、あまり意味がないんじゃないかな・・・?
真姫ちゃんやにこちゃんの振る舞いが噂に拍車をかけてるかもしれないし・・・」
海未「真姫やにこが?」
花陽「二人ともスクールアイドルだって自負が強いし、
意固地だから周りから誤解を受けやすいんだと思うなあ・・・」
海未「これは困りましたね・・・」
穂乃果「とりあえず、二人には穂乃果から話しとくよ。生徒会は穂乃果がなんとかするから心配しないで」
海未「穂乃果、このところ激務続きなのに大丈夫ですか?私が行っても・・・」
穂乃果「これも生徒会長の仕事だから。それに、生徒会やるって言い出したのも穂乃果だからさ」
海未「・・・わかりました。くれぐれも無理はしないでくださいね」
穂乃果「ありがと」
●「凶星」
穂乃果「結局、真姫ちゃんやにこちゃんは聞き入れてくれなかった」
穂乃果「二人とも、スクールアイドルとしての信念があるんだろうけど、
矢面に立たされる身にもなってほしいなあ・・・」
穂乃果「複数の部活が予算会議のボイコットを突きつけ、
水面下で出席の見返りとして予算の増額を要求してる」
穂乃果「敵対勢力がここぞとばかりに牙をむいた時に、
一番あてにしたいアイドル研究部は統制が取れず足かせになる・・・」
穂乃果「穂乃果は音乃木を善くしたいだけなのに、なんでみんな協力してくれないのかな!!」
希「穂乃果ちゃんが声を荒げるなんて珍しいやん?」
穂乃果「希ちゃん!?」
希「一人で悩んでるみたいやね」
穂乃果「生徒会長ってこんなに大変なんだね。みんな好き勝手言って、責任を負うのは穂乃果だけ。
μ'sだけの時のほうがよっぽど気楽だったよ」
希「でも、音乃木坂のための始めたことなんやろ?」
希「穂乃果ちゃんがその気持ちをまだ捨ててないのなら、なんとかなるんとちゃうん?」
穂乃果「・・・うん」
希「穂乃果ちゃんにそんな暗い顔は似合わんよ。うちが気晴らしに占いでもしてあげるよ。
うち占星術もできるんよ?」
希「穂乃果ちゃんの未来は・・・お!めっちゃ明るいやん!今は大変だけどこれからは上手くいくようになるよ!
だから頑張り!」
穂乃果「あはは。希ちゃんには励まされるなあ。ありがとう、そろそろ行かなきゃ」テクテク・・・
希「・・・穂乃果ちゃんにはああゆうたけど・・・」
希「穂乃果ちゃんの上に回座した星は破軍星・・・国を乱し城を焼く凶星や・・・。
顔色も悪かったしうちは止めなくてよかったんかな・・・」
●「臨界点」
~会議室~
海未「今日は第一回予算会議です。事態を収拾できず大荒れが予想されます・・・」
生徒A「生徒会が予算を独占しようとしているのは本当ですか!?」
穂乃果「そのような事はありません。生徒会としては公平を心がけ・・・」
生徒B「全体予算の増額に失敗し、各部活が減った予算を分け合わなきゃいけない責任はとってくれるんですか!」
穂乃果「それについては本当に申し訳なく・・・」
生徒C「うちの部は音乃木坂で一番伝統があり今年は全国も狙ってるんです、去年より増やしてくれないと困ります!」
穂乃果「考慮はしますが特定の部にのみ配分を偏らせることは・・・」
穂乃果(みんな言いたい放題)
穂乃果(でも、音乃木坂のため)
穂乃果(耐えるしか、ない・・・)
美術部生徒「美術部の予算はもう申請されたんじゃないんですか!?)
穂乃果「!?」
海未「どういうことでしょうか?」
美術部生徒「前に参考のため生徒会に申請書を持っていったら、そこの方が受理してくれました!」
ことり「えっ・・・」
海未「ことり、どういうことですか?」
ことり「間違えて、申請書、受理しちゃった・・・」
美術部生徒「間違えてってどういうことですか!?私たちは受理された予算どおりにもう予定を立ててるんですよ!!」
絵里『地道に交渉して妥協ラインを探るしかないわ』
生徒D「こんな生徒会信用できません!」
絵里『カッとなってはだめ。辛抱強く待つしかない』
生徒E「もう辞任してください!!」
穂乃果「・・・」ブチッ
穂乃果「いい加減にしてよッ!!!」
●「テロル」
静まりかえる会議室、一同の視線は生徒会長に注がれた
海未「穂乃果、どうしたのですか?」
ことり「ことりがわるかったよう、ことりがみんなに謝るから・・・」グスッ
穂乃果「・・・皆さん、今の音乃木坂の状況をご存知ですか?
廃校こそ免れたものの、年々生徒は減り、活気が失われつつある・・・
今すべきことは好き放題主張して争うことではなく、
音乃木坂を善くするために協力することじゃないんですか?」
穂乃果「でも、皆さんには言っても無駄だと思うので、」
穂乃果「予算は生徒会が全て決定します」
美術部生徒「っ!そんな勝手な!」
生徒A「そんなことをすればリコールで生徒会はクビですよ!」
穂乃果「ここは飽くまで意見を聞く場であって、予算編成は生徒会の専権事項です。
リコールをしてもかまいませんが、」
穂乃果「その前に皆さんの部、廃部にだってできますよ?」
美術部生徒「!!」
穂乃果「部室使用許可、部活動認可、あれ誰が手続きしてると思ってますか?」
ことり「・・・」
穂乃果「リコールの校内規定だっていつでも改正できますけど」
海未「・・・」
穂乃果「それでも反対する方はどうぞ出て行ってください」
会議室は再び静まり返り、席を立つ者はいなかった
穂乃果「・・・では、皆さん生徒会の決定に賛成ということで。ご協力感謝します。
予算については後日通知するので今日はお疲れ様でした」
●「ロベスピエール」
海未「穂乃果、あれでよかったのですか・・・?いくらなんでも強硬すぎでは・・・」
穂乃果「海未ちゃん。穂乃果わかったよ。話し合いは無駄なんだって。
分からない人は話すより押さえつけた方がいいってね」
海未「しかし・・・」
穂乃果「海未ちゃん」
穂乃果「生徒会長は穂乃果だよ。だから、今後は穂乃果の言うことに従ってもらえるかな」
海未「っ!?・・・」
穂乃果「さあ、音乃木坂を善くするためにやらなきゃいけないことはいっぱいあるよ。
でも邪魔な新聞部は廃部ね。風紀規定や校則を曖昧にして、
生徒会に敵対的な生徒はさじ加減一つで成績に汚点がつくようにしよう。
μ'sのグッズ売り上げを部活予算に回すかわりに全校生徒はμ'sに全面的に協力してもらおっと。
それからそれから・・・」
海未(穂乃果、貴女は・・・)
穂乃果「色々やらなきゃ!全部音乃木坂の為だし、悲しむ人が居ても仕方ないや!あははっ!」
海未(ロベスピエールにでもなるつもりですか・・・)
2話に続く