穂乃果「独裁政権だよ!!」   作:ジロリアヌス

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音ノ木坂を善くしようと苦悩した果てに、遂に暗黒面へ堕ちた穂乃果。
独裁の味を知った穂乃果は、その絶大な権力とμ'sの力をフルに使ってスクールアイドル界の覇権へと走り出す。




穂乃果「学校は手に入った」

 

穂乃果「やかましい美術部は予算全額カットと部室使用権取り上げで事実上廃部にしたし、

理事長の力で生徒会に服従しない生徒は停学処分にして粛清した」

 

穂乃果「次は、スクールアイドル界を手に入れるよ!!」

 

ことり「さすが穂乃果ちゃん!!」

 

真姫「まあ、この真姫ちゃんの財力をもってすればそこらへんの弱小校のグループなんて簡単に買収できるでしょ。

μ's傘下の姉妹グループとして取り込めばいいんじゃないの?」

 

穂乃果「さっすが真姫ちゃん!!天才!!」

 

真姫「フフン、天才真姫ちゃんならこれくらい朝飯前よ、任せなさい」

 

海未「買収に応じないアイドルグループはどうしますか?」

 

凛「凛知ってるよ、暴力は物事を解決する手っ取り早い手段だって」

 

凛「うちの運動部員を使って、邪魔なアイドルの集会に殴り込みをかけて脅せばいいんじゃないかな?」

 

穂乃果「いいね!じゃあ武闘派の凛ちゃんを隊長に突撃隊を編成して敵を服従させよう。

暴力による見せしめを行えば買収の効率も捗るんじゃないかな?」

 

 

海未「やれやれ、今来てみればまた穂乃果の突拍子も無い思い付きですか。いいですか穂乃果、生徒会長というのは___」

 

穂乃果「海未ちゃん、今の穂乃果に偉そうに意見しないで欲しいな?」ギロッ

 

真姫「・・・」

 

凛「・・・」

 

ことり「穂乃果ちゃんの言うとおりだよ!海未ちゃん謝って!」

 

海未(ぐっ・・・ことりは追従者と化し他のメンバーも沈黙、誰も穂乃果を止められないということですか・・・)

 

海未「・・・失礼しました。副会長の身で出すぎた発言をしました」

 

穂乃果「まあわかればいいよ。気をつけてね。μ'sでも穂乃果に逆らえば粛清だから」

 

海未「・・・」

 

穂乃果「じゃあこの計画でまずは秋葉一帯の覇権を目指そう。ファイトだよ!」

 

 

~その後、秋葉原のライブ会場~

 

 

スクールアイドルA「みんな~!今日はあたしたちのライブに来てくれてありがとう!」

 

スクールアイドルB「今日は楽しんでってね!」

 

凛「そこまでだにゃ!!」ガシャーン!!

 

スクールアイドルA「え、な、何!?」

 

凛「こんなしけたライブ、ぶちこわしてやるにゃ!!!くらえ!!」バシャーン

 

スクールアイドルB「冷たっ!!冷水かけないで!!!」

 

凛「爆竹鳴らしまくってやるにゃ!!!」

 

 

~近くの高校~

 

 

真姫「最近〇〇高校のスクールアイドルがライブ中にひどい目にあったそうだけど」

 

真姫「μ'sの傘下に入れば『保護』してあげるけど?」

 

スクールアイドルC「えっ・・・それって貴女たちがやったことjy」

 

真姫「真姫ちゃん気が長いほうじゃないんだけど、早く契約書に署名してくれない?」

 

スクールアイドルD「・・・わかりました」

 

真姫「言っとくけど、μ'sの傘下に入って姉妹グループとしてやってく以上は興行収入の半分は上納金としてもらうわよ。

保護してあげてるんだから当然よね?」

 

スクールアイドルC「・・・はい」グスッ

 

 

~音ノ木坂・生徒会室~

 

 

海未「近隣高校のアイドルグループの征服は順調です。秋葉のアイドルグッズ店も難を恐れて、

μ's系のグッズ以外を販売することを控え始めています。

真姫の父君が警察に顔が利くようで、ある程度なら秋葉で騒乱を起こしても注意されるくらいで済むでしょう」

 

海未「μ's傘下の統率は、にこと花陽が適切に行っています。一大アイドル集団、μ's軍団の結成も遠くはないでしょう」

 

海未(私は、なぜこんなことに加担しているんでしょう・・・)

 

穂乃果「みんな、頑張ってるようで何よりだね!これで秋葉制圧も時間の問題だよ!!」

 

 

穂乃果「あと一つ邪魔な学校を潰せばだけど」

 

海未「・・・UTX高校のアライズですか。たしかに、正統派アイドルとしてμ'sの対極にある彼女らに影響を受けたグループは多く、

アライズの保護下にあるグループには我々も手は出せません」

 

穂乃果「ということはさ、アライズさえ潰せば他のグループも穂乃果たちに靡くってことだよね」

 

海未「しかし、どうやってアライズを倒すつもりですか?彼女らは前回のラブライブ優勝者、やはりラブライブで正々堂々____」

 

 

穂乃果「そう、そのラブライブ」

 

穂乃果「で、アライズを出場できなくしちゃおうよ」

 

海未「!?」

 

穂乃果「大会関係者を買収すれば適当な理由で出場を不許可にできるじゃん。

そしたらアライズに不祥事とかの噂が飛び交って威信はガタ落ち、そこを攻めれば勝てるよ」

 

海未「!!!???」

 

海未「待ってください、スクールアイドルの聖典ラブライブを台無しにすれば、

μ'sの消えない汚名として残ることになります!それだけは、それだけはご再考を!!」

 

ことり「海未ちゃんうるさいよ」

 

穂乃果「はあ~。海未ちゃん、前にも言ったよね?穂乃果に楯突くような意見しないでくれるかな?」

 

海未「しかし!!」

 

穂乃果「覇権を握れるなら手段なんてなんでもいいよ。でも海未ちゃんにはわからないみたいだし、

副会長解任ね。雑用だけ全部よろしく~」

 

海未「・・・」

 

 

その後、μ's率いる音ノ木坂の対UTX奇襲計画「Wonderzone」作戦が発動。

ラブライブへの突然の参加不許可で混乱するUTXを圧倒し、

秋葉原からの駆逐に成功。その後も勢力を拡大し、μ's、いや穂乃果は覇権を手にしたかに思えた_____

 

 

~都内某所~

 

 

ツバサ「今回のμ'sの奇襲作戦には驚いたなあ」

 

英玲奈「このような汚いやり口はスクールアイドルの風上にもおけないな」

 

あんじゅ「完全にフルハウス」

 

ツバサ「とにかく、今は逆転する方策を考えなきゃ。このままμ'sが勝てばスクールアイドルは終わっちゃう」

 

ツバサ「確かにμ'sは圧倒的だけど、今のスクールアイドル界を憂うグループは多いはず。みんなで協力すればμ'sにも勝てると思う。

三人で協力して東京の学校を廻り、協力を頼もう」

 

英玲奈「それがいいと思う」

 

あんじゅ「μ'sをフルハウスするってわけね」

 

ツバサ「それに、音ノ木から亡命(転校)した子の話だと、今のμ'sは高坂さんの独裁で動いてるみたい。

高坂さんはお金でスクールアイドルの頂点を取れると思ってるみたいだけど、大事なことを忘れてる。

それは、ファンの心よ」

 

ツバサ「いくら高坂さんでもネットの声までは黙らせられない。

ネットでスクールアイドルファン達にμ's独裁への決起を呼びかけましょう」

 

 

~その後、生徒会室~

 

 

花陽(ネットのアイドルファン掲示板でμ's独裁に反対する声が上がってる・・・)

 

花陽(穂乃果ちゃんに報告しようかな?でも、機嫌を損ねたら海未ちゃんみたいな目に遭うかも・・・)

 

穂乃果「花陽ちゃ~ん、ファン対策は相変わらず順調かな?」

 

花陽「う、うん!順調だよ!」

 

 

~上野のライブ会場~

 

 

スクールアイドルE「~~♪」

 

凛「さて、今日もライブを荒らすとするかにゃ~」

 

凛「こんなくだらないライブ中止するにゃ!」ガシャーン

 

英玲奈「そこまでだ!!」バキッ

 

凛「ぐはっ!!にゃ、なんでアライズの人が!?」

 

英玲奈「君達の行為はアイドルに対する冒涜だ!私が許さん!」

 

凛「て、撤収するにゃ~!!」

 

 

ツバサ「英玲奈、順調みたいね」

 

英玲奈「我々はスクールアイドル界の秩序を回復しなければならないからな。

それより、そっちはどうなんだ?」

 

ツバサ「μ'sの覇権主義に脅威を抱く様々な学校の協力を得られたわ。

ネットを通じてファン達の賛同も集められたし、実行できそうね___『PrivateWars』作戦」

 

あんじゅ「完全にフルh」

 

英玲奈「では早速発動だ!μ'sに対する反攻の時は来た!!」

 

 

その直後、各地の学校がμ'sからの独立を宣言。アライズを旗印にアイドル勢力図を塗り替えていった__

 

 

~音ノ木坂、生徒会室~

 

 

真姫「まずいことになったわね」

 

花陽「まさか潜伏していたアライズが復活し、他のグループと一緒に挑戦してくるなんて・・・」

 

凛「音ノ木内部でもμ's生徒会を倒そうとする動きがあるにゃ。不満分子は今のところ突撃隊を使って弾圧してるけど・・・」

 

海未「おや、大変なことになっているみたいですね。誰か穂乃果に報告していないのですか?」

 

一同「・・・」

 

海未「μ'sや音ノ木坂よりわが身大事ですか。これではμ'sの天下もそう長くは無いでしょう。では」ツカツカ・・・

 

女子生徒A「すいません、園田先輩ですか?」

 

海未「ええ、私は園田ですが・・・」

 

女子生徒B「少し話があります。ここでは話せないので屋上に来てください」

 

 

~屋上~

 

 

海未「クーデター計画?」

 

女子生徒A「このまま高坂穂乃果に学校を任せていては音ノ木坂は敗北します。

園田先輩は生徒会で冷遇されていると聞きます、学校のために立ってください!」

 

女子生徒B「私達はクーデター計画『わるきゅーれ!』を用意しています。

高坂穂乃果のパンにあんこを大量に仕込み、執務不能にした上で他の生徒会メンバーともども逮捕、

園田先輩が臨時生徒会長となってアライズ連合に講和を呼びかけるという算段です」

 

海未「いつの間にそんな計画が・・・」

 

女子生徒A「この計画には園田先輩の協力が不可欠です。敗戦必至なこのアイドル戦争を終わらせてください!」

 

 

海未「・・・」

 

海未「協力は、できません」

 

女子生徒A「なっ、どうしてですか!?」

 

 

海未「穂乃果は・・・」

 

海未「友達、ですから」

 

 

~一週間後、音ノ木坂生徒会地下会議室~

 

 

海未「いよいよ戦況が悪化してきたようです。この私も会議に呼ばれるとは」

 

海未「入ります」ガチャ

 

地下の会議室では、生徒会長の机の上に秋葉原の地図が広げられ、花陽が戦況を報告していた

 

花陽「敵は四方向から幅広く侵攻しつつあります。北は上野防衛線を突破して御徒町から末広町に侵入、

東は昭和通り全域から浸透されJR秋葉原駅を喪失、南は万世橋で激戦を繰り広げておりますが、

西では御茶ノ水方面から神田川を突破し橋頭堡を確保、神田明神に至るまでが陥落しました」

 

参考地図:https://imgur.com/a/Ad0Bz

 

真姫「傘下アイドルの離反も深刻よ。グッズ販売店もアライズ一色になりつつあるし」

 

穂乃果「・・・あと何日持つの?」

 

花陽「それは・・・」

 

凛「生徒の士気も下がりつつあるし、もって三日だにゃ」

 

 

穂乃果「・・・」

 

 

穂乃果「四人だけ残って。花陽ちゃん、真姫ちゃん、凛ちゃん、ことりちゃん」

 

詰め掛けていた生徒がぞろぞろと出て行く。五人が残る部屋に、怒号が響いた。

 

 

穂乃果「どうしてもっと早く教えてくれなかったかな!!」

 

 

穂乃果「これじゃ折角スクールアイドルのてっぺん取れたのに台無しだよ!!!」

 

 

穂乃果「みんな嘘ついたり黙ってたり、μ'sすら嘘をつく!!」

 

 

穂乃果「穂乃果もやるべきだったよ!生徒の大粛清を、エリーチカみたいに!!」

 

 

一同「・・・」

 

 

穂乃果「この戦争はもうだめだし、みんな好きにすればいいよ」

 

穂乃果がそう言うと、四人は急によそよそしくなる。

 

 

真姫「ま、真姫ちゃんちょっとピアノの演奏会あるから失礼するわね」

 

凛「り、凛も新宿にラーメン食べに行くにゃ~」

 

花陽「わわわ、私も中野に用事が」

 

ことり「こ、ことりはフランスに留学することになったからそろそろ成田にいくのです」

 

こうしてたちまち四人は会議室、そして陥落寸前の音ノ木を後にし、穂乃果だけが取り残された。

 

 

穂乃果「・・・」

 

穂乃果「あーあ、μ'sの皆も旗色が悪くなると逃げるんだね。散々好き放題やってきたし、

独裁者の末路なんてこんなもんだよね」

 

その時、ふいに会議室のドアが開かれた

 

 

海未「私がいますよ」

 

穂乃果「海未ちゃん!?海未ちゃんは逃げないの?」

 

海未「逃げませんよ。穂乃果を見捨てるわけにはいきませんからね」

 

穂乃果「でもどうして!?穂乃果は海未ちゃんに冷たくあたったし、他の皆みたいに__」

 

海未「そんなの決まってるじゃないですか。穂乃果は小さい頃からの友達ですからね」

 

穂乃果「・・・」

 

海未「穂乃果に振り回されるのには慣れてますよ」

 

穂乃果「うみちゃん・・・」ぐすっ

 

海未「権力や覇権なんてなくたっていいじゃないですか。

独裁者は泣いたりなんてしません、そんな立場は穂乃果らしくありません」

 

海未「また一からやり直しましょう。スクールアイドルだってまた二人からはじめればいいじゃないですか」

 

穂乃果「うん、海未ちゃんとなら__」

 

 

「そこまでだ!!」

 

その時、突如会議室に生徒達が乱入する。

 

女子生徒A「高坂穂乃果・園田海未、学校に対する反逆罪で逮捕する!!」

 

海未「貴女達は__」

 

女子生徒B「園田先輩の協力が得られない以上学校を救うにはこうするしかありません。

クーデター成功。星空凛の逃亡により突撃隊も降伏しました」

 

女子生徒C「あとは密約どおり独裁者・高坂穂乃果をアライズ連合に引き渡せば音ノ木坂は救われるね」

 

海未「待ってください!!穂乃果は独裁者なんかでは__」

 

穂乃果「いいよ、海未ちゃん」

 

海未「穂乃果!?」

 

穂乃果「責任は穂乃果にあるから仕方ないよ。でもありがと」ニコ

 

海未「そんな・・・」

 

 

英玲奈「音ノ木坂の生徒諸君!!君達の指導者高坂穂乃果は失脚し、臨時生徒会は降伏を決定した!

すみやかに投降したまえ!!」

 

ツバサ「いいの?降伏したことにして」

 

英玲奈「どうせ無条件降伏に近い講和を結ばせるつもりだから同じさ。

我々が支援していた便利なクーデターグループは戦争の早期終結に実に役立ってくれたよ。

まあもう用済みだが・・・

それより、西日本のアイドル勢力の動きが不穏だ。戦後は西との冷戦になるだろうな」

 

ツバサ「とりあえず、今は音ノ木坂の校舎にUTX校旗を掲げて戦勝を祝いましょ」

 

 

μ'sの覇権主義に端を発したアイドル戦争はアライズを中心とする連合の勝利に終わった。

しかし、戦後はアライズら東日本グループと西日本グループで対立が深まり、アイドル冷戦の時代に突入する。

音ノ木坂学院は東音ノ木坂と西音ノ木坂に分割され、校庭に築かれた壁は冷戦の象徴として「秋葉の壁」と呼ばれるようになった。

そんな東西音ノ木坂の生徒に共通の噂がある。アライズに引き渡された高坂穂乃果は偽者で、本物は園田海未に奪還されて逃亡したと。

そして今もどこかで隠れて暮らしているという。

 

 

 

海未「やはりここはいいですね、穂乃果」

 

穂乃果「うん、この沼津でスクールアイドルを育てよう!」

 

 

 

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