ハイスクールD×D 仮面魔法伝   作:からおお

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どーもです。

さて本格的にフェニックス編に入りました。

ではどうぞ。


第6話 婚約

使い魔の件から二日

リアス部長の様子がおかしいとイッセーから聞く。

それは昨晩、イッセーの家に部長が来たらしく、その時様子がおかしいと察知したようだ。 

「部長のお悩みならグレモリー家に関わる事じゃないかな?」

「朱乃さんなら何か知ってるよな?」

「朱乃さんは部長の懐刀だからね。もちろん知ってると思うよ?」

「家柄の悩みかー……結婚とか?」

僕と裕斗、イッセー、アーシアの4人はと言う順で並び廊下を歩いていた。

僕は部室の近くになるにつれ何かを感じた

「っ!裕斗!」

「ああ。春人くん……ここまで来て初めて気配に気付くなんて……」

 

━━ガチャリ

 

扉を開けるとそこにはいつものオカルト研究部の部屋だが、リアス部長、朱乃さんと銀髪のメイドさんが立っていた。

「あの人は昨日の……!」

僕はイッセーの反応から察し、イッセーが言っていた昨日の銀髪のメイドと特徴が一致している事に気付く。

すると、銀髪のメイドが僕に挨拶をしてくる。

「こうして会うのは初めてですね。私の名前はグレイフィア・ルキフグス。グレモリー家に仕える者です。よろしくお願いしますね。指輪の魔法使い様。」

「あ、えっと?はい。こちらこそよろしくお願いします。」

「…全員揃ったわね。部活をする前に少し話があるの」

「お嬢様。私が…」

グレイフィアさんの言葉を部長は手を向けて制止させる。必要ないという意思表示だろう。部長はそのまま口を開く。

「実は……」

彼女が喋ろうとした瞬間、床に書かれた魔法陣が輝く。

もしかして僕が使うテレポートと同じ転移魔法だろうかと思った僕だが、自分やグレモリーの魔法陣の形が違う紋様へと変わったのだ。

そして魔法陣が一層輝きを増すと次の瞬間、部屋の温度が急激に上昇する。魔法陣からはゴォ‼︎と炎が溢れ、熱気が室内に溢れ、その炎の中から人影が姿を現す。

そこに現れたのは赤いスーツを来て、胸元を着崩している金髪の男だった。

「人間界は久しぶりだ……会いに来たぜ、愛しのリアス」

その男は口元をニヤリと吊り上げる。それに対して部長は愛しと言っている男性に対し半目で見るというより睨みつけているようだった。

「誰だこいつ?」 

「この方はライザー・フェニックスさま。純潔の上級悪魔であり、古い家柄を持つフェニックス家の御三男であらせられます」

「フェニックス家の御曹司か…。」

「そして、グレモリー家次期当主の、婿殿にあらせられます」

「・・・・婿?」

「リアスお嬢様とご婚約されているのです」

「…え?婚約うぅぅ!?」

とイッセーは驚愕していた。 

 

……………… 

 

「へえ〜。リアスのクイーンが淹れくれたお茶は美味しいもんだ。」

「痛みいりますわ」

いつもならニコニコしている朱乃さんもライザーには一礼のみ、やはりなと僕は思った。

その傍らでイッセーはイライラが募っていた。

「こんないけ好かねえ野郎が部長の婚約者だっていうのか!?」

そうライザーは部長の横に座り、部長の髪や身体をベタベタ触っていた。

「いい加減にしてちょうだい。」       

彼女にしては珍しく、低い声音で完全にキレている事が目に見えて分かる。ライザーは特に気にする様子もなく苦笑いするだけである。

「前にも言ったはずよ! 私は貴方とは結婚しないと!」

「あぁ、聞いたさ。だがそういうわけにもいかないだろう? 君のところのお家事情も。結構切羽詰っていると思うんだが?」

「余計なお世話よ! 私も次期当主である以上、相手は自分で決めたいの。父も兄も一族も皆性急過ぎる! 私が大学を出るまでは自由にさせてくれると!」

「あぁその通りだ。君は基本的に自由だ。大学に行っても構わないし、下僕も好きにするといい。だが君の父親もサーゼクス様も心配なんだよ。家が途絶えるのが怖いんだ。先の戦争で大勢の純潔悪魔が亡くなったし、堕天使、天使との両陣営とも拮抗状態。純潔の悪魔同士の結婚はこれからのことを考えてなんだ。純潔悪魔、その子供が貴重なことを君だって理解してないわけじゃないだろう?」

「分かってるわ!私は家を潰さない。婿養子だって迎え入れるわ!けどそれを決めるのは私よ! 私は私が良いと思った者と結婚する。古い家柄の悪魔にも、相手を選ぶ権利はあるわ」

「チッ」

(うわっ舌打ち……)

見るからに機嫌が悪そうなライザー。

「…俺もな、フェニックス家の看板を背負ってるんだ。この名前に泥をかけるわけにもいかないんだ。こんな狭くて汚い人間界の建物になんて来たくなかったしな。…この世界の炎と風は汚い、炎と風を司る悪魔としては、耐え難いんだ!」

ボウッ!とライザーの周囲に炎が巻き起こり、周辺をチリリ、と火の粉が舞った。

さらに、部屋の所々から炎が発生する。

「━━俺は君の下僕全てを燃やし尽くしても、君を冥界に連れて帰るぞ」

殺意と敵意が部室全体に広がり、更なる炎とライザーから放たれた敵意が、部員全員を包み込む。 

『シャバドゥビタッチヘーンシーン!』

『ウォーター!プリーズ!スイースイースイースイー!』

 

━━━ブワァァァァァァアアアアシャーーンーーッ!

 

ウォータースタイルで龍翔の水壁を放った僕はビショビショになったライザーに向けて喋った。

「屋内は火気厳禁ですよ。」 

その様子に部長達は笑いを必死に堪えている様子だった。もちろんライザーはそれに対して完全にキレている。

「…貴様が指輪の魔法使いかっ!なら貴様から片付けてやるっ!」

すると僕と金髪の男の間にグレイフィアさんが介入する。

「ライザー様。落ち着いてください。…これ以上やるのでしたら、私も黙っているわけに参りませんが」

静かだが、迫力のある声色だったその声を聞いたライザーはわずかに表情を強ばらせる。

「…最強の〝女王〟と呼ばれる貴女にそんなこと言われたら、さすがに俺も怖いよ。化物揃いと評判のサーゼクス様の眷属とは絶対相対したくない」

と、ビショビショなライザーは落ち着きを取り戻す

 

 

「…こうなることは重々承知でした。正直に言いますと、これが最後の話し合いの場だったのです。…この結果を予測されていた旦那様たちは、最終手段を用いることにしました」

「最終手段?」

「お嬢様、意見を押し通すのなら、ライザー様と【レーティングゲーム】で決着をつけるのはいかがでしょうか」

「っ!?」

レーディングゲームか

レーディングは爵位持ちの悪魔が下僕同士を戦わせ競うゲームの事で公式なゲームは成人した悪魔でなければできないという制限があり、非公式な純潔悪魔同士のゲームなら、半人前の悪魔同士でも参加が可能というもの

「…つまり、お父様たちは私が拒否した場合を考えて、最終的にゲームで娘の人生を決めようというの。…まったく、どこまで私の生き方を弄れば気が済むのかしら」

完全に部長は怒っている。いや、怒りを通り越して呆れているのだろう。それもその筈、自分の人生がゲームで左右されてしまうのだから、本人としてはたまったものではないだろう。 

「では、お嬢様はこのゲームを拒否すると?」

「まさか。絶好の機会よ。いいわ、ゲームでケリをつけましょう」

「ほう……受けるのか。構わないが俺は既に成熟しているし、公式なゲームもいくつかこなしている。今のところは勝ち星の方が多い。…それでもやるのか?」

「やるわ。貴方を消し飛ばしてあげる」

「いいさ。そっちが勝てば好きにすればいい。しかし俺が勝てば、リアスは俺と即結婚してもらうぞ」

さてどうするかな…と僕は思った。

本来、レーティングゲームは悪魔同士で行うゲーム。僕は悪魔ではないので参加できない。 

 

「ところでリアス…そこの指輪の魔法使いは別として、そこのメンツが君の下僕なのか?」

その一言にリアスは片眉を吊り上げた

「だったらなんなの?」

「話にならないぜ? 君のクイーンくらいしか、俺の可愛い下僕たちに対抗できそうにないな」

そう言ってライザーはパチンと指を鳴らした

すると部室の魔法陣が光り出し、フェニックスの魔法陣が映し出され、ライザーの眷属達が出てきた。全員女性だった。

「15人!すべての駒が揃ってるわけだ。」 

するといきなりイッセーが涙を流し始めた。その涙は感動か嫉妬なやどちらか、いや恐らく両方なのだろう。

「…おい、リアス。なんなんだコイツは。」

「あーイッセーの夢はハーレムなんだ。…ぶっちゃけ羨ましいんじゃないかと思う。」

額を抑えて困っているリアスに代わって僕が返答する。その様子にライザーの眷属達はクスクスと笑う。

「ライザー様ーこの人、気味悪いですー」

 

「えーマジ、ハーレム?」

 

「キモーい」

 

イッセーはその場で膝から崩れ落ちる。

「おい、ユーベルーナ」

「はい」

ライザーは下僕の一人を呼び出した。そしていきなり

ディープキスを始めた。

 

『ビッグ!プリーズ!』

「春人先輩…前が見えません」

「えっと春人さん?何が起こってるのでしょうか?」

「全くこんなことに魔法を使わせるなっ!!」

小猫ちゃんとアーシアを穢さないようビッグリングで大きくした本で視界を遮る。

裕斗は僕の言葉に同意しつつ苦笑いし、朱乃さんは「ありがとうございます。」と小声で言ってくれた。 

イッセーは自らその様子を見て股間を抑え鼻血を出し始めた。

「お前じゃあこんなことできまい、下級悪魔くん」

「俺が思ってることそのまま言うんじゃねぇ! ちくしょう!」

イッセーはライザーに向けて手を突き出し、己の神器であるブースデッド・ギアを発動させる。

「お前みたいな女ったらし、部長には不釣り合いだ!」

「その女たらしにイッセーは憧れているんだろ?」

「うっせぇ!!!そんな事あるわけねぇだろ春人!」

「本当は?」

「滅茶苦茶羨ましいぞこの種まき焼き鳥野郎!!!」

本音をブチまけると同時にライザーを侮辱するような事を喋るイッセー。

とてもくだらないが、『焼き鳥』と言う単語に反応するライザー。

「なッ!焼き鳥だとぉ!?調子こきやがって!リアス下僕の教育はどうなってやがる!?」

「ゲームなんか必要ない! ここで全員倒してやる!」

『BOOST』

イッセーが神器の能力を発動させ、ライザーに向かって走り出す。

「ミラ、やれ」

「はい、ライザーさま」

小猫ちゃん位の小さな女の子が棍を手にし、構える。

そして、2人が激突する。

 

結果は━━━

 

「ぐはあっ!!」

イッセーが負けた一瞬にして

「弱いなお前」

はっきりとその事実を告げる

「ミラは俺の【兵士】。下僕の中では一番弱いが実戦経験も悪魔の質も上だ。ブーステッド・ギア? ハッ」

ライザーはわざわざイッセーの近くへ歩き、その神器を軽く足で小突いた。

「確かにコイツは凶悪無比、無敵の神器だ。使い方じゃあ神も悪魔も倒せるさ。過去にも使い手はいたが、未だに神も魔王も退治されてない。ソレは何故か?」

ライザーは嘲笑い、イッセーを見下す。

「この神器セイクリッド・ギアが不完全だからだよ。使い手も弱者ばかりだったて事だ、お前も例外じゃない。人間界の言葉で例えるなら『豚に真珠』、『宝の持ち腐れ』。そうだお前だよリアスの兵士くん?」

そしてライザーの視線が僕へ向かう。

「…ところで、お前は一体何なんだ?」

「?」

「お前の種族だ。人間にしたってそれほどの魔力は持てない。お前は何者だ?」

こいつ・・・

「ふい~。指輪の魔法使いっていうので納得してもらえないですかね。」

「ふっまあいい。リアス。どうせ非公式のゲームだ。コイツの参加も認めても良いぜ?」

「ふざけないで!彼は関係無いわ!!」

リアスはライザーの発言に怒りを露わにするが、ライザーは気に留めず喋り続ける。

「こいつの力でも君達にとったら、無いよりマシだと思うがな。」

「…分かりました。それじゃあ参加します」

「はあ!?ダメよ!認めないわ」

部長はレーディングゲームの参加を即答する僕に思わずツッコミを入れる。

そしてそのまま僕に詰め寄る。

「良い!?貴方は関係無いのよ!!もしレーディングゲームに参加したら、ただじゃ済まないのよ!!」

「だけど、僕はここの部員ですし、あっちの眷属は15人、それに対してコッチは部長を含めて6人ですよ?ハッキリ言って現時点では勝ち目無いと思うんですけど……」

「ぐぐぐぐ……」

「確かにそいつの言う通りこのままでは俺の圧勝は間違いない。リアス、このゲームは十日後でどうだ?」

「!?…私にハンデをくれるというの?」

「感情だけで勝てるほどレーティンゲームは甘くないぞ。下僕の力を引き出してやらねば敗北は確実だ。才能があってもなくても、初戦で実力を出せず負けた奴らを俺は何人も見てきた」

ライザーはコチラを真剣な表情で見つめてくる。

「十日もあれば君なら下僕をなんとかできるだろう」

 

 

「お二人のご意志、このグレイフィアが確認させていただきます。両家の立会人として、私が指揮を取らせていただきますが、構いませんね?」

「えぇ」

「あぁ」

グレイフィアさんの言葉に二人が同意する

「承知しました。両家には、私からお伝えします」

そう言って彼女はぺこりと頭を下げる。

「じゃあな。次はゲームで会おう」

そう言うと、ライザー達は魔法陣の中へ消えて行く。

僕達オカルト研究部の全員は、修行の準備に入った。




さていかがだったでしょうか?

春人も参加することになったリアスとライザーのレーティングゲーム
はどういう結末になるのか
そして、イッセーは
期待していただければ幸いです。

ではまた。
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