ものすんごい数の反応があったからつい来てしまった。
その結果が……
「ハァー……」
「そんなため息つくなって、ハハハ」
横に居る鷹山仁に私が生きてるのを知られたって事だ。
「あー……悠と駆除班に任せて放って置けば良かった……」
嘆く私を笑いながら、仁さんが私に訊いてきた。
「お前まだ腕輪平気なのか」
返答次第ではここで殺す気だよねこの人。
「未覚醒の実験体襲って使える腕輪集めてたからね。全然平気だよ」
「ふ~ん……ま、俺の手伝いをするってんなら殺すのは最後の方にしといてやるよ」
「そうさせて貰いますよ。私の大切な人の為にも覚醒したアマゾンは殺さないといけないんで」
「何だお前……人間の彼氏でもいるのか?」
「彼女だよ」
「……あ?」
そのびっくり顔が見れたので二年前に左腕を斬られた恨みも少しは晴れかな。
「反応も170体以上わんさか居るし、さっさとその駆除班のサポートに行こうぜ、おっさん」
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兵隊アリアマゾンはかなり弱く、屋上までの道中変身しなくても倒す事が出来た。
「よい……しょっ!!」
屋上へのドアをアマゾンごと蹴り飛ばして開ける。
見れば悠が変身解除して床に転がっていた。
「やっほー」
「よお」
「君は……!それに仁さん!」
仁さんが悠の方に向かったので、私は駆除班の人達の手助けに向かう。
「どーも!駆除班の皆さん!私野良でアマゾン狩ってる善良なアマゾンでして……」
「自己紹介はいいから助けろ!!」
リーダーの人に怒鳴られた。
「はいはい…………アマゾン!」
近寄って来ていたアリアマゾン数体を熱気で吹き飛ばす。
相手がよろめいた隙に腕部のアームカッターで首をはね飛ばす。
「おお、やるじゃん……」
どことなくお調子者っぽい雰囲気の人が呟く。
「ほらさっさと設置してきなよ……っと!」
掴み掛かってきた相手の腹に抜き手を打ち込み、臓物を引きずり出す。
「何者だか知らんが感謝する!」
「志藤さん!今の内に!」
入口から続々出てくるアマゾンを狩りつつ、背後に目をやると悠が女王アリアマゾンと一騎討ちをしていた。
「……何か暴走してない?」
「極端だよなぁ、アイツ」
戦ってる内に近くに居た仁さんが私の呟きに反応して返してきた。
「そういやその姿、俺を真似してんのか」
「ミミックオクトパスアマゾンなもんでね、擬態は得意だよ」
「確かに居たな、その遺伝子を入れた奴も」
何か昔を思い出すような口調になってるんですけど。
「仁さん、あの女王アリアマゾンが倒されて駆除班の人達が装置を設置した訳だけどさ」
唸り声を上げ、手当たり次第に近くのアリアマゾンを斬殺している悠を指差す。
「あれ薬液浴びたらヤバイよね」
「あぁ、もう!!」
しょうがねぇな!と怒鳴りながら仁さんが悠を回収に向かう。
私としてはあの装置が作動すれば、これ以上ここに留まる理由は無い訳だ。
「帰るか…………疲れたし、眠いし、お腹空いたし」
そうと決まれば誰もこちらに注目していない隙に屋上から飛び降りる。
女王アリアマゾンの羽を【擬態】で再現し、衝撃を殺して着地する。
すぐに変身解除して止めてあったバイクに股がり現場から急いで離れる。
暫く走って振り返るとマンション全体から白い煙が立ち上っていた。
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「ただいま~」
「お帰り、リンちゃん。何か疲れてる?」
家に帰って真っ先に撫子に抱きつく。
あ~癒される。
「急に飛び出してっちゃったから、何が起きたのかビックリしたよ」
「ゴメン。凄い数のアマゾンが居てさ、狩ってきた」
「おぉー……お疲れ様」
着替えてから撫子と一緒に夕食を取り、一緒にお風呂に入る。
「えへへーリンちゃん可愛い」
今の状態は一人用のお風呂に二人で無理矢理入るべく、撫子に後ろから抱き締められる形で湯船に浸かっている。
…………胸当たってる。こら揉むな。
「疲れてるからなあなあで流されてこの状況だけどさ」
「うん?」
「狭いよね」
「そうだね!」
何故嬉しそうなんだ。
「リンちゃんは出会ったときから変わらないね。髪が少し伸びたくらいかな」
「そういう撫子は少し大きくなったんじゃない」
胸が。
「ん~?気になる?」
「別に」
そろそろのぼせそうだし、上がろうと立ち上がり掛けると、
「ホントに気にならないの」
ぐいっと手を引かれてバランスを崩し、撫子と向かい合い形になる。
「キスしかしてくれないし」
「そ、それは……」
全裸の撫子から視線を逸らそうとすると、クイッと顎を捕まれて目線を合わさせられた。
「私はリンちゃんが好きだよ、食べられてもいいって思うくらい」
「っ!!」
その言葉は……
「やめて、抑えられなくなる」
「どうして抑えるの?」
撫子が私の右手を膨らみかけの乳房に触らせる。
その柔らかい感触に脳が痺れる。
「……だって」
目線を合わせられず、うつむきながら告げる。
「私が暴走して撫子を傷つけるのが嫌だから」
「…………リンちゃん」
「撫子の事は好きだよ、大好き、愛してる……食べたいくらい。だから傷つけたくない……抑制剤で抑えてても……私はアマゾンだから」
涙声で呟く。
撫子が頬に手を添えてくる。それを手を重ねて目線を逸らす。
「……なら、リンちゃんが絶対に私を傷つけられない状況ならいいって事だよね?」
……え?
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次の日。
「土曜日の朝っぱらからコレはどうかと思うんだけど!?」
「そんな事無いよー大事な用事じゃん」
アダルトグッズが売ってる専門店の前に私達は居た。
「この見た目で入れる訳無いじゃん!」
「リンちゃんってさ……擬態で別人になれるよね」
……そうですね(泣)
「コレ買って欲しい物リスト!私別の階で登山グッズ見てるから!」
そう言い放つとさっさとエレベーターに乗って行ってしまった。
「何この羞恥プレイ」
自分が責められる予定の道具を自分で選ぶのか……
突っ立ってても仕方ないので近くの物陰で適当に20代に見える容姿の女性に擬態して店内へと入っていった。
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帰宅後。
私は下着だけに剥かれて撫子のベッドに連れ込まれていた。
「帰って来ていきなり!?」
「だって我慢できないんだもん」
「確かにずっと一緒に住んでて手出さなかった私も少し悪いけどさ!?」
「あ、これつけるね」
「分かっ……口枷!?」
「ほら口開けてー」
「もが……」
「次は手足拘束していこうね~♪」
何となく昨日の罪悪感があるだけに、素直に撫子に従う。
……やけにノリノリなのは気のせいじゃないよね。
「あとはベッドに縛り付けて……」
(何か結構本格的……つーか全然手足動かないんだけど)
「後は…………♪」
(まぁこの程度ならアマゾン化すれば逃げれるから万が一の時は逃げようっと)
「これだね♪」
腕に注射器を刺された。
(…………ん?)
「むー!むー!?」
「今の薬?強力な筋弛緩剤だけど」
「んむ!?」
「ヤバくなる前に逃げようって思ってたんだろうけど、無駄だよ♪ふふふ……動けないリンちゃん可愛いなぁ……」
(ええぇぇぇええ!?ヤバくない?この状況)
「大好きだよ。リンちゃん」
ハイライトの消えた眼で満面の笑みを浮かべた撫子が呟いた。
撫子の欲求不満爆発。ヤンデレと化しました。
そもそも食べられてもいいって認めてる時点でヤバかったのです。
この後リンは体力が完全に尽きるまで撫子に弄ばれました。