あまぞんず   作:ランブルダンプ

7 / 7
大垣千明→あだ名:あき
犬山葵 →あだ名:イヌ子

になっております。


Guilty

「無理してる……って何を」

「う~ん……と……」

「変な事言ってないで、行こ?」

 

そう言ってリンちゃんが私の手を引っ張り、あきちゃんと葵ちゃんの後を追って歩いていく。

 

(こないだ初めてえっちした時、何回か意識飛んだ頃からリンちゃんずっと謝ってたんだよね……)

 

言葉使いが幼くなって、私が少し水飲もうかなって離れたら「ごめんなさい」「捨てないで」って繰り返して。

……まぁぶっちゃけ興奮したけど。

そのせいでついヒートアップしてしまって、次の日リンちゃんが起き上がれなかったのは反省している。

 

(あれが普段リンちゃんが隠してる本音なら、仲間を殺すのに相当ストレス感じてるんだろうな……)

 

人前ではクールぶってるけど二人きりの時は甘えん坊なリンちゃん。

拘束具なんて普通は付けるのを嫌がるだろうに抵抗しなかったのは、私を傷つけない為というのは間違いなく理由の一つに入ってるだろうけど、一番の理由は無意識に罰されるのを望んでいたからではないだろうか。

 

(アマゾン……実験体って最初からあの姿で生み出されてるんだよね)

 

つまり、リンちゃんはほぼ二歳児と同じ。

 

(そりゃ自分で罪の意識抱えきれずに私に依存するよね)

 

そんな彼女に依存しているのは私の方もなので相互依存でもある。

 

……年齢を自覚して改めて思ったのだが、ジャンルで言えばとんでもない年齢差のおねロリに当たるんじゃないか私達。

しかも拘束具とか使ってるしSMプレイも入ってるし。

 

業が深いな私…………

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

急に撫子に変な事言われて少し驚いたが、特に何でもなかったみたいなので手を引いてカフェへと歩き出す。

 

(あ、こんなにデカい荷物背負ってるから心配されたのかな……別に平気なのに)

 

……「無理」の話でこないだの一件を思い出す。

 

(白状するとこないだの撫子の責めが今まで生きてきた人生で一番キツかったんだよね……)

 

気持ち良さで失神するなんて初体験だった。

痛みでは何回かあるけど。

 

できれば「無理してない?」はあの時に言って欲しかった。

言っても笑顔で無視されただろうけどね。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

カフェの暖かい室内でアイスを食べるという贅沢をした後、大垣と犬山さんが体力を回復させるのを待って再び出発した。

 

そして、キャンプ場まで残り1kmの地点で……

 

「ここが『ほっとけや温泉』だ!!」

「先に寄るんだね」

「いいよねリンちゃん?少し汗かいちゃったし」

「私も」

(あんな荷物しょって走り回って、少し汗かいたで済むんか二人とも……)

 

犬山さんからの視線が気になるが、大きい荷物はロッカーに入れて更衣室へ直行する。

 

「そういえばテレビの旅番組でたまに紹介されとるね、ここ」

「まぁ有名な温泉だしな。早朝からやってて日の出見ながら入れるらしいぜ」

「今度朝から来るのもやってみたいね!」

「何て贅沢……」

 

会話をしながら服を脱いでいると、大垣から声を掛けられた。

 

「あれ?リン、その右腕のって……」

「コレ?格好いいでしょ」

「あぁ、うん。そだな」

 

私が今右腕に巻いているのはいつもの腕輪ではなく、二日分と二回の戦闘に足りるだけの抑制剤を入れた簡易版アマゾンズレジスターだ。

通常のレジスターとは形状が異なり、少し厨二なファッションとして見れば違和感は持たれないハズ。

 

「行こ、撫子」

「うん♪」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

二人が歩いて行った後、暫く大垣と犬山の二人は服を脱ぎかけたまま固まっていた。

その静寂はガタン、と他の客が扉を開けて更衣室に入って来てようやく二人は硬直から抜け出す。

 

「なぁ、イヌ子……」

「あき……リンちゃんって何者なんやろうな……」

 

二人が見たのはリンの身体に残る怪我の跡だった。

左肩と背中に一際大きい切り傷の跡があり、他にも大小数々の傷痕が身体中に残っていた。

 

リンは今まで未覚醒の実験体を襲っていたが、腕輪の薬剤が切れ始めた頃から撫子が住んでいる周辺の覚醒したアマゾンを探しだして狩っていたのだ。

身体に残る傷は殆どがその戦闘で出来たものである。

 

最初は戦い方を知らず本能で戦っていたのだが、それでも生き残ることが出来たのはミミックオクトパスアマゾンのAランクのスペックと擬態能力のお陰だろう。

今では順調に戦闘経験もたまり、アルファと同程度の戦力になっている。

 

「何か訳ありなんかなーとは思っとったけど……」

「まぁ、撫子が気にしてないならそういう事なんだろうさ。今まで通り行こうぜ」

「……せやなぁ」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

温泉から上がって暫く寛ぎ、時間に余裕を持ってキャンプ場に到着する。

 

「チェックアウトは明日の昼、水は後で持っていくから」

「はい!ありがとうございます」

 

管理人の作務衣を着た渋いおっさんに挨拶してチェックインを済ませ、大垣が予約していた場所へと向かう。

 

中々に景色が良くていい場所だった。

 

「よっしじゃあ設営するぞー」

「おー!」

 

撫子の元気な返事を皮切りに各々荷物からキャンプ道具を取り出していく。

 

「ちょ!?撫子にリン!そのテントは……!?」

「新しく、買いました」

「これ雑誌に載ってためっちゃ良い奴やん……!」

「えへへ、リンちゃんが私に風邪を引かす訳にはいかないって奮発してね」

「私らの3000円のテントと全然違ぇーー!?」

「あき、鼻血出とるで」

 

私が出した値段を想像して大垣が鼻血を出してしまった。

いや、どんな反応だよ。

 

……それと、血はさっさと拭いてくれ。

 

身体に悪い。

そう思いながら見ていると撫子が私の視界を塞ぐように抱き締めてきた。

 

(リンちゃんちょっと美味しそうとか思ってたりしないよね……ね?)

(…………えっと)

(私以外にそう思うのは許さないから)

 

そう言って二人には私を抱き締めてる様に見せつつ耳を強めに噛みついてきた。

 

「……っ!」

「さ、テント建てちゃお?」

「う、うん」

「…………♪」

 

…………帰ったらお仕置きとかされちゃうのかな。

 

温泉のせいか、やけに身体が熱かった。

 

 




「…………気付かんかったなぁ」
「?どうした、イヌ子?何か忘れてきたか?」
「あきは気付いとらんの?」
「……?キャンプ用具はちゃんと持ってきたぞ?」
「……まぁええわ」

(撫子ちゃんってヤンデレやったんやな……)
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