「悪魔・・・・ゼパルだって!?」
「おい!なんでテメェがここにいやがる!」
うわ!?またニックのやついきなり出て来て!
「お久しぶりですなぁゼパルどの!・・・・会いたかったぜクソヤロウ」
変態も出て来たよ。しかもなんか怒ってる?
「ははぁ・・・・これはまた・・・・意外な組み合わせですねぇ・・・・」
「ハッ!テメェが表に出て来てる時点で意外だがな」
「あぁまぁ・・・・確かに、そうですねぇ」
「オウオウ、クソ雑魚ナメクジのゼパルさんよぉ・・・オレとお嬢を操ってくれたオトシマエ、着けさせて貰おうじゃねぇか・・・!」
どうしよう・・・変態が変態してない!キャラ崩壊も良いところだよ!?!?
「オイ輪廻」
「はい!?」
「アイツを焼け」
「えぇ!?良いの!?あいつの事、なんにも分かってないよ!?」
「アイツはゼパル。名前を奪った対象を意のままに操る能力"
「よし焼こう」
「りっくん!?」
ニックの力を使おうとしたら、みぃが止めた。
「はぁ・・・・短絡的ですねぇ。こちらにも事情があるのですよ」
「テメェの事情なんざ知ったことか!!どうせロクでもねェ企みに加担してるだけだろうが!!」
「ああ、鋭いですねぇ。流石は"指輪持ち"、といった所ですねぇ」
「指輪・・・・?」
ニックの本体だって言う、アレのこと?
「おやぁ?ご存知無いのですか?」
ゼパルは心底驚いた様子で、こちらを見ていた。
「何の事だ!」
「我ら悪魔の
「自然の摂理・・・・?」
「ええ、はい。例えば、彼。ええっと────ニック、ですか?奇妙な名前を貰いましたねぇ」
「僕の命名センスにケチ付けるの?」
「あれぇ・・・・あなたが付けたんですか・・・・まぁ、どうでも良いですけど・・・・」
どうでも良いのか・・・・
「ニックの核が指輪型なのはご存知ですか?知ってる?結構。じゃあ、
「「・・・・・・・・え?」」
ゼパルの言葉に、歌野とみぃが絶句し、僕を見る。
「りっくん・・・・アイツの言ってること・・・・本当?」
「正直に答えて・・・・・りっくん」
「───────────うん。そうだよ」
バレてしまっては仕方ない。だから、正直に答えた。
「・・・・・今は、何も言わないでおいてあげる。帰ったらみーちゃんと一緒にお説教だから」
「──────ごめん」
「ははあ・・・仲が宜しいのですねぇ。良い事だと思いますね。ええ・・・」
「ゼパル!!テメェ・・・何が目的だ!!」
ニックが怒鳴る。その怒号をうけてゼパルは──
「わたくしの目的は、一つ。この世の全てを解き明かしたい。たった、それだけです」
「この世の、全て・・・・?」
「解き明かす・・・・って、どういう意味だ?」
「言葉通りの意味ですよ。例えば・・・・・・えっと・・・・はぁ、バーテックス?と、呼んでいるのですねぇ・・・・確か、英語で『頂点』の意味・・・・ぷふ」
途端に、ゼパルが笑い出した。
「何が可笑しい!!」
「ああ、いえ、すみません。───ぷぷ。なにぶん、あんなものを『頂点』などと呼ぶもので───くふふ。いやはや、知らぬ事とはいえ────ふひひ」
「ニック。こいつ燃やそう」
「手伝うぞ輪廻」
「落ち着いてりっくん!!」
「若葉ちゃんも!今は堪えてください!」
額に青筋をたてている僕と若葉を、みぃと上里クンがなだめる。
「────あー、いやはや、失礼。お詫びと言っては何ですが・・・みなさんがバーテックスと呼ぶアレについて、わたくしの研究成果を教えてあげましょう」
『え!?』
ゼパルからのその提案に、流石の僕たちも怒りが引いた。
というか、こいつ、研究成果って言ってた?
「────まさか、ここにバーテックスがいないのは」
「はい、全てわたくしの研究材料として、使わせて頂きました。いやはや、連中、見境がありませんからなぁ。おかげで何度も命の危険に晒されましたよ。まぁ、その前に、ここで人間の思考実験もしていたので、その後始末が楽になったのは、行幸でしたけど」
そう言って、一冊の手帳を投げて寄越す。
若葉の足元に落ちたそれを、彼女が拾い、黙読。
読み進めていく内に、若葉の顔色がどんどん青くなっていき───
「ふざけるなっ!!!」
若葉が叫び、手帳を地面に叩きつけた!
「若葉ちゃん!?」
「どうしましたか!?」
「────────これは、お前の仕業なのか、ゼパル!!!」
若葉が投げた手帳を拾い、中を読む。
書いたのは、どうやら女の子らしい。
この場所で、何が起きたのか。
それが、赤裸々に書かれていた。
「思考実験・・・・ね」
「・・・・・・デビルめ」
「・・・・・・ひどい」
いつの間にか、両サイドから歌野とみぃが手帳を覗き込んでいた。
簡潔に述べれば、ここに避難した人間たちはどうやら、独占と奪い合いによって自滅した、らしい。
追い込まれた人間が、どのような行動に出るか。
ゼパルの言った"思考実験"と言うのは、このことか・・・・クソったれ。
「ちなみに・・・・この肉体は、最後まで生き延びた少女のモノでしてねぇ。あぁ、その日記を書いたのも、この少女ですよ」
「──────御託はいい。さっさとバーテックスについて教えろ」
「冷たいですねぇ・・・・まぁ、いいでしょう」
そうして、ゼパルは話始めた。
バーテックスについて、奴の知る事全てを・・・・