「あ、あー・・・・『あー・・・・どうかな?』」
「おー、声が変わった!」
「コイツのは、そういう能力でもあるからな」
へー。
「『とりあえず、はじめまして。僕は高嶋友悟。名字から分かると思うけど、高嶋友奈の双子の兄妹さ』」
「──────やっぱり、そうなんだ。顔が似てるからもしかしたら・・・って思っていたけど」
「『昔はよく、どっちが上かでケンカしてたな・・・・ちょっと、懐かしい・・・・・』」
笑って友悟クンはそんな事を言う。仲の良い兄妹だったんだねえ。
「それで?こんな所にいる理由と、キミが契約者になっている理由は?」
「『契約者?─────ああ、なるほど。そんな名前が付けられていたんだ・・・・・・』」
そういえば、"契約者"って呼んでるの僕と歌野だけじゃね?いや、若葉とかも呼んでるか・・・・・
何にしても、僕らだけしか"契約者"って呼び名は使ってなかったなぁ・・・・
「『なかなか良い呼び名だね。付けた人のセンスを感じる』」
誉められてるよ、歌野。
「『で、だ。キミは、
「あのってどの?戸塚って名字、他にもいるの?」
「『───────知らないなら、いいけど』あ、ゆーご。大変だよ!」
カイムが突如、翻訳を止めた。と、同時に外から何かの気配を感じた。
「輪廻」
「うん。今、感知した」
友悟クンに目線で合図。彼はそれに頷いて、僕と共に窓から外に出るのだった。
―――――――――――†――――――――――
二人で向かった先には友奈たちがいた。なんか、黒くてフリフリでファンシーな洋服を着てる、黒髪のキレイな女の子を庇っているみたい。
「『友奈!!若葉さん!!』」
「え・・・・・・友悟!?」
「友くん、やっぱりここに─────」
あれ、若葉とも知り合いなの?
「ほう─────もう一人の御尋ね者がここにいたとは・・・・」
「げえ!?お前は!!」
友奈たちが戦っていたのは、梅田で戦った超越者───ジュリアス・レイ・ヴェガリオ。
まさか、こんなに早く再戦することになるとは・・・・
「さて、それではもう一度言おう。今すぐその娘を渡せ。我々には彼女の能力が必要なのだ」
「お断りなのです!誰がお前たちに助力してやるものですか、この唐変木!!」
口悪っ!?なんだこの娘?なんか変な気配だけど・・・・
「─────なんでテメェがここに居る?」
「む?誰かと思ったら、お前でしたか・・・・・」
「ニックの知り合い?てことは、彼女も悪魔?」
「ああ、奴は────」
「ちょっ!?ちょっと待つのです!!このスカポンタン!!!」
ぱたぱたガチャガチャと音を立てて、女の子が走り寄ってくる。─────ガチャガチャ?
「ふん!!」ガッ!
「あんぎゃぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?!?」
向こうずねを蹴られた!?なんで僕!?しかもいきなり!?
しかもめちゃくちゃ痛い!?あ、よく見るとこの娘の靴、金属製だわ。そりゃー痛いよ・・・・・いやいや!そうじゃなくて!!
「"悪魔の真名はおいそれと明かしてはならない"。そんな事すら忘れてしまったとは・・・・嘆かわしい鳥頭なのです」
「だからってなんで僕が蹴られなくちゃいけないのさ!?」
「自分の契約した悪魔を管理できないようなズボラには、丁度いいクスリで──────お前、本当にコイツと契約しているのですか?」
は?何を言ってるんだこの娘は?
僕が抗議の声を上げようとした、まさにその時だった。
「その疑問は尤もだ。しかし、今はまだ真実を語る時では無い」
「ァ・・・・・」
息が、詰まる。
「フム────よもや、私自らが出向く羽目になるとはな・・・・・」
「申し訳ありません。我が主」
「しかし・・・・・お陰で良いモノが見れた」
神父服に身を包んだ、五分刈りの男。
ジュリアスはそいつに対して、片ヒザをついて頭を下げる。
あの男の顔を見なかった日など、ほとんど無かったくらいだ。
その、男の名は──────
「戸塚──────
「ほう─────
「総司ィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!」
許さない。
今、僕の頭の中はアイツに対する憎悪でいっぱいだ!
アイツが─────アイツのせいで─────みんなが・・・・・・家族が・・・・・・!!!
「クソ!?待て輪廻!!」
「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ニックの制止の言葉も聞かずに、僕はアイツに突撃するのだった。
戸塚総司について───
想定CV.中田譲治
輪廻の父親。
神父服は彼の趣味。
輪廻の故郷が壊滅した原因であり、そして────