契約者たちへの鎮魂歌   作:渚のグレイズ

19 / 89
ゴスロリと追っ手と再びの諏訪 -サイカイ、そして・・・-

「あ、あー・・・・『あー・・・・どうかな?』」

「おー、声が変わった!」

「コイツのは、そういう能力でもあるからな」

 

へー。

 

「『とりあえず、はじめまして。僕は高嶋友悟。名字から分かると思うけど、高嶋友奈の双子の兄妹さ』」

「──────やっぱり、そうなんだ。顔が似てるからもしかしたら・・・って思っていたけど」

「『昔はよく、どっちが上かでケンカしてたな・・・・ちょっと、懐かしい・・・・・』」

 

笑って友悟クンはそんな事を言う。仲の良い兄妹だったんだねえ。

 

「それで?こんな所にいる理由と、キミが契約者になっている理由は?」

「『契約者?─────ああ、なるほど。そんな名前が付けられていたんだ・・・・・・』」

 

そういえば、"契約者"って呼んでるの僕と歌野だけじゃね?いや、若葉とかも呼んでるか・・・・・

何にしても、僕らだけしか"契約者"って呼び名は使ってなかったなぁ・・・・

 

「『なかなか良い呼び名だね。付けた人のセンスを感じる』」

 

誉められてるよ、歌野。

 

「『で、だ。キミは、()()()()()()()()()()()()()()()()?』」

「あのってどの?戸塚って名字、他にもいるの?」

「『───────知らないなら、いいけど』あ、ゆーご。大変だよ!」

 

カイムが突如、翻訳を止めた。と、同時に外から何かの気配を感じた。

 

「輪廻」

「うん。今、感知した」

 

友悟クンに目線で合図。彼はそれに頷いて、僕と共に窓から外に出るのだった。

 

―――――――――――†――――――――――

 

二人で向かった先には友奈たちがいた。なんか、黒くてフリフリでファンシーな洋服を着てる、黒髪のキレイな女の子を庇っているみたい。

 

「『友奈!!若葉さん!!』」

「え・・・・・・友悟!?」

「友くん、やっぱりここに─────」

 

あれ、若葉とも知り合いなの?

 

「ほう─────もう一人の御尋ね者がここにいたとは・・・・」

「げえ!?お前は!!」

 

友奈たちが戦っていたのは、梅田で戦った超越者───ジュリアス・レイ・ヴェガリオ。

まさか、こんなに早く再戦することになるとは・・・・

 

「さて、それではもう一度言おう。今すぐその娘を渡せ。我々には彼女の能力が必要なのだ」

「お断りなのです!誰がお前たちに助力してやるものですか、この唐変木!!」

 

口悪っ!?なんだこの娘?なんか変な気配だけど・・・・

 

「─────なんでテメェがここに居る?」

「む?誰かと思ったら、お前でしたか・・・・・」

「ニックの知り合い?てことは、彼女も悪魔?」

「ああ、奴は────」

「ちょっ!?ちょっと待つのです!!このスカポンタン!!!」

 

ぱたぱたガチャガチャと音を立てて、女の子が走り寄ってくる。─────ガチャガチャ?

 

「ふん!!」ガッ!

「あんぎゃぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?!?」

 

向こうずねを蹴られた!?なんで僕!?しかもいきなり!?

しかもめちゃくちゃ痛い!?あ、よく見るとこの娘の靴、金属製だわ。そりゃー痛いよ・・・・・いやいや!そうじゃなくて!!

 

「"悪魔の真名はおいそれと明かしてはならない"。そんな事すら忘れてしまったとは・・・・嘆かわしい鳥頭なのです」

「だからってなんで僕が蹴られなくちゃいけないのさ!?」

「自分の契約した悪魔を管理できないようなズボラには、丁度いいクスリで──────お前、本当にコイツと契約しているのですか?」

 

は?何を言ってるんだこの娘は?

僕が抗議の声を上げようとした、まさにその時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その疑問は尤もだ。しかし、今はまだ真実を語る時では無い」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ァ・・・・・」

 

息が、詰まる。

 

「フム────よもや、私自らが出向く羽目になるとはな・・・・・」

「申し訳ありません。我が主」

「しかし・・・・・お陰で良いモノが見れた」

 

()()()()()()()()()()

 

神父服に身を包んだ、五分刈りの男。

ジュリアスはそいつに対して、片ヒザをついて頭を下げる。

 

()()()()()()()()()()

 

()()()()()()()()()()()()()()()()

あの男の顔を見なかった日など、ほとんど無かったくらいだ。

 

その、男の名は──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戸塚──────総司(そうじ)───────!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほう─────()()()()を呼び捨てとは・・・・やれやれ、そのように育てた覚えは無いのだがな」

「総司ィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!」

 

許さない。

今、僕の頭の中はアイツに対する憎悪でいっぱいだ!

アイツが─────アイツのせいで─────みんなが・・・・・・家族が・・・・・・!!!

 

「クソ!?待て輪廻!!」

「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

ニックの制止の言葉も聞かずに、僕はアイツに突撃するのだった。

 




戸塚総司について───

想定CV.中田譲治
輪廻の父親。
神父服は彼の趣味。
輪廻の故郷が壊滅した原因であり、そして────
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。