初めてだよ、二枚抜きなんて・・・・
FGO初めて3年くらいするのに、今まで星五二枚抜きしたことなかったからね。呼札で星五はたまにあったけどさ・・・・
とりあえず、ウチのカルデアにようこそシトナイ。
盛大に歓迎してあげよう。(お菓子の山を抱えて)
兄貴に頭突きをかましてから、数日経った。
今日は幼稚園でお遊戯会をやる日。
私はいつも通り勇者部の部室に来ていた。
こんなこと、勇者のやることじゃない。
でも、今は、そんなことでも良いから、とにかく何かをしていたかった。
兄貴のことを、なるべく、考えないように・・・
「来てやったわよ」
部室の扉を開ける。中には誰もいない。
ちょっと早く来すぎた?
仕方ないから待つことにした。
三十分後──
「遅い・・・・」
十時集合だったんじゃなかったの・・・・?
全く、弛んでる・・・・
更に三十分後──
いくらなんでも遅すぎる。
「まさか・・・」
渡された用紙を確認する。そこには──
「『現地集合』・・・・しまった。私が間違えた・・・・」
こういう時は、ちゃんと謝らなきゃ。
ああ、でも、なんて言おうか?
正直に話す?
どうしよう・・・・どうしたら・・・・
と、その時、手にしたスマホが鳴動する。
「うわぁ!?この番号・・・・結城友奈!?」
向こうからかけてきた!
どうしよう!?とりあえず、出て・・・・
ピ
「あ・・・」
間違えた。出ようと思っていたのに、切っちゃった。
どうしよう。
かけ直す?なんて言って?
こういう時、兄貴なら─────
そこまで考えて、ふと、まるで冷や水でも浴びたみたいに、頭が冷静になった。
「・・・・・なにやってんだろ・・・・私」
そうだ。私は勇者として、バーテックスと戦うためにここにいるんだ。
幼稚園でお遊戯会をやるためでも、兄貴のことに悩まされたりするためでもない!
だから・・・・・良いんだ。
「・・・・・・・・・帰ろ」
扉の取っ手に手をかけて、開ける。
「あ、いた」
「んぎゃぁぁぁぁ!!!!!!」
目の前に、煌月輝夜がいた。
―――――――――――†――――――――――
「・・・・・・いきなり叫ぶのはひどいと思うなぁ・・・」
「あ・・・・あああんたがいきなり前に出てくるからでしょうが!!!」
「出てないよー、扉の前に立ってただけだよー」
「同じことでしょ!!!てか、いったい何時から・・・」
「友奈から電話かかってきたときから?」
「居たならあんた呼びなさいよ!!」
ゲラゲラと目の前の男が笑う。
こいつは最初に出会った時からこうだ。私の事を小馬鹿にしている。実に腹立たしい。
「─────ふぅ。あー楽しい♪さ、そんじゃ行こうか」
「え・・・・あ・・・・」
「跳んで行けば直ぐに着く。ほら、みんな待ってるぜ?」
「待って!」
煌月が立ち止まる。
「────────どうした?」
「あ・・・・えと・・・・その・・・・」
どうしよう・・・・・咄嗟に呼び止めてしまった・・・・
煌月が訝しげにこちらを見る。
「────────ふむ」
左腕を振り上げる。するとそこからスマホが飛び出した。それを右手で掴んで、どこかにかける。
「──────────────あ、風さん。俺。煌月」
相手はどうやら犬吠埼風のようだ。そりゃ当然か・・・一応アイツがこの勇者部の部長だし・・・・
「・・・・・・うん。夏凜だろ?実はさぁ───」
きっとこいつは全部しゃべる。私が間違えたことも、結城友奈からの電話を間違えて切ってしまったことも。
「
え・・・・・
「うん。そっちはこれから。その場合はもう俺ら合流できないと思うから、そん時はよろしく。んじゃ!」
ピ
「・・・・・・・・なんで?」
「なにが?」
「なにが・・・・・って・・・・・」
煌月の"
「ほら、帰るんだろ?」
「────────────うん」
何故だか、私は、その瞳の彩に何も言えなくなってしまい、素直に頷いていた。
―――――――――――†――――――――――
「ふーん。ここが夏凜の家?マンションの一室借りてんだ」
「─────て、なんでウチまで付いてくるのよ!!」
「だってさっき風さんに『夏凜の家まで様子見てくる』って言っちまったもーん」
「─────────はぁ、もういい。ちょっと訓練してくるからあんたは・・・」
「お、なんか楽しそう。ついて行っても良い?」
「・・・・・・・・・・・・勝手にしろ」
そんな訳で、いつもの浜辺に来た。
─────────煌月も一緒に。
「へぇ・・・・ここで自主練してんだ」
「───────話しかけないで、気が散る」
「あーい」
煌月が黙ったところでいつものように素振りをする。
私の勇者の武器は二本の刀。
元々は二丁斧だったらしいが、取り回しを考慮して刀になったらしい。
だから、今やっている素振りもそれに合わせたものとなっている。
二刀流になる、ということで様々な文献を読み漁った。
二刀流と聞いて真っ先に思い付く『
読んで、学んで、実践して、自己流に改良していった。
それが今、私が扱う剣術。
「──────ふぅ」
「────────へえ、すげぇモンだな」
見れば、煌月が感心したような顔でこちらを見ていた。
「完成型勇者として、当然のことよ」
「でもさ・・・・ちょっと、迷いが出てたぜ」
「っ!?」
いたって真面目な顔で煌月が言う。
なんだってこいつは────
「・・・・・・・・うるさいわね。あんたには関係」
「無くは無い。だろ?」
「──────────」
その時、煌月が立ち上がって私の正面に立った。
「・・・・・なによ」
「いやなに。ちょっと手合わせ願おうと思ってね」
「・・・・・・は?」
「こっちは手加減してあげっからさ、全力でおいでよ」
「・・・・・・・・」(プチッ)
煌月の態度に、正直色々溜まってた私はあっさりキレた。
「上等じゃないの!吠え面かかせてやる!!」
叫び、煌月に向かって突撃していった。