ランキング見てきたけど、お前ら人間じゃねえ!
どうやってあれだけ稼げんだよ!?
ぶっタマげたわ・・・・・ガチで
海で思い切り遊び、旅館へとやって来た俺たちを待っていたのは、類い稀に見ない豪華な料理だった。
「うわぁー・・・・・・!」
「すっごい豪華ぁ・・・・」
『見てください!カニですよ!カニ!』
「うわぁホントだ!カニさんだ!お久しぶりです、結城友奈です!」
カニと握手する友奈を微笑ましく思いつつ、風さんと仲居さんとの会話を聞く。
「あの~・・・部屋間違えてませんか?」
「とんでもございません・・・・どうぞ、ごゆっくり・・・・」
仲居さんはそれだけ告げて、去っていってしまった。
「うーん・・・・私たち、好待遇みたい?」
「ここは大赦絡みの旅館だし、お役目を果たしたご褒美って事じゃない?」
「て事は・・・・食べ放題!?これ全部食べちゃっても良いの!?」
『でも、友奈さんが・・・・』
樹の指摘に、友奈の方を見る。件の人物は、刺身を口に放り、その食感を堪能していた。
「ん~~♪このお刺身の食感が堪りませんなぁ~♪」
更にしらすを食し、「何でもないよ」と言うかの如く、食レポを続ける。
「んんっ♪このつるつるしたのど越しも良いね!」
やれやれ・・・・全く友奈は・・・・
「こーら、いただきますくらい言え」
いつもの調子で、軽く友奈の頭を小突く。
「あた!?えへへー、ごめ~~ん」
友奈もそれに答えて笑って謝る。
「ありとあらゆる手段で味わってる・・・」
「・・・・友奈には敵わないわ」
『尊敬します!』
さて、なんやかんやあったものの、この豪華料理を全員で堪能する事となった訳だが・・・・
「場所的に私がお母さん役をするわね」
「東郷が母親か・・・・厳しそうね」
「門限を破る子は柱にくくりつけます」
柱・・・・・くくりつけ・・・・・・うっ頭が・・・!
「ちょ!?輝夜どうしたの!?顔が真っ青よ!?」
「あー・・・・・大丈夫・・・・ちょっとトラウマを思い出しただけ・・・・・」
「え?トラウマ!?今の会話から思い出すトラウマってどんな!?」
「まあまあお前、そこまでしなくても・・・・かぐやも反省してるようだし────」
「あなたがそうやって甘やかすから────」
「そしてあんたらはこんな輝夜放って夫婦漫才すんなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
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「しっかし・・・前にも言ったかもだけど、いつかこういうのを日常的に食べられるようになりたいわよねぇ・・・・・自分で稼ぐなり、良い男見つけるなりして」
「無理でしょ、風さんだし」
「煌月ぃ!」
『後者は女子力が足りませぬ』
「樹まで!?」
最愛の妹にまでツッコまれ、風さんはショックを受けていた。
「女子力いうなら、東郷と輝夜の所作を見習いなさい」
夏凛がそんな事を言って、俺と東郷へ視線を向ける。
東郷はともかく、俺の所作なんざ見習うようなモンは無いんだが・・・・
「かぐやちゃんも東郷さんも、キレイに食べるよね~」
「もう、友奈ちゃん・・・・じっと見られると恥ずかしいよ・・・・///」
「ばっちゃがマナーにうるさい人だったからなぁ・・・・ペナルティ一回毎におかずが一品減るシステム。白飯残してくれるだけ有情さ。でももう白飯だけの晩飯はこりごりだよ・・・・・」
うわぁ・・・・といった表情でこっちを見る犬吠埼姉妹。
でも、そのおかげで俺もマナーには少し詳しい。
なんやかんや言って、ばっちゃにはとても感謝している。
──────今さらだけど、俺、ばっちゃの事好きすぎじゃね?悪い事だとは思わんけど。
「ま、私もマナーにはそこそこうるさいけど、ね!」
と言ってるそばから、
迷い箸でワンアウト
刺し箸でツーアウト
手皿でスリーアウト
「はい、スリーアウトチェ~ンジ」
「ぬぐっ!?べ・・・別に良いでしょ!?」
「そうだそうだー!」
「食事はおいしく、そして楽しく~♪」
『ここで結託するの!?』
こうして、夏凛、風さん、友奈による謎の同盟が組まれた。
訳がわからないよ・・・・
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食事の後は露天風呂。
今、この薄壁の向こうでは、勇者部の女子五人が"裸のお付き合い"をしているわけで・・・・・
それが少ぉし、気になる小生な訳でして・・・・
「────────────止めよう。後で確実に東郷に吊るされる」
でも、聞き耳たてるくらいなら、許されるよね?
そんな訳で壁に耳を当て、向こう側の様子を伺うことにした。