地獄の姉弟《ヘルツインズ》~赤と白を宿した双子   作:デンドロビウム

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急展開で進みます。


姉弟の血

 

 

「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

 

結界に覆われた校庭に闇色のオーラと真っ黒に染まった|白龍皇の鎧《ディバイン・ディバイディング・スケイルメイル》を身に纏ったイッセーの咆哮が響き渡る。

 

「イッセー!!」

 

イッセーに駆け寄ろうとするリアスの手を掴んで止める。

 

「気持ちは分かるけど今行ったらオーラに触れただけで消滅するわよ、リアス。」

 

「里奈!だったらどうしたらいいのよ!」

 

止められたリアスが私に食って掛かる。

 

リアスから手を放し私は一歩前に出る。

 

「私が止めるわ。」

 

実際止められるかどうか五分五分だろうけどこれは姉として家族として私がやらなくてはいけないことだから。

 

そして私は呪を紡ぐ。

 

イッセーとは違う私に流れる血の力を解放するために。

 

死んだら・・・怨んでいいわ────イッセー

 

 

 

時間は一時間前に遡る

 

今は三大勢力の会談中だ。

 

会議室には天界代表のミカエルさんに護衛としてイリナとゼノヴィア。堕天使代表のアザゼルさんに護衛のレイナーレさん。悪魔代表のサーゼクスさんとセラフォルー様に護衛としてグレイフィアさんに俺達リアスの眷属とシトリーの眷属。ギャスパーと小猫ちゃんは部室で留守番をしてもらっている。

 

会議は順調に進み俺と姉ちゃんにも今代の二天龍として意見も聞かれたが二人して和平に賛成ということで流れは和平をする方向へ進み、アザゼルさんが神器(セイクリッドギア)所有者を集めている理由を話しているときに事件は起こった。

 

「時間停止だと!?」

 

真っ先に気付いたアザゼルさんが叫ぶ。

 

確かにシトリー眷属に朱乃さんにアーシアが動きを止めている。

 

「ギャスパーが!?」

 

リアスが叫ぶが

 

「ちょっと違うな。あのハーフヴァンパイアの能力かもしれんがここまで大規模な力は個人の意思じゃ無理だ。おそらく敵に捕まって力を強制的に引き出し暴走させているんだろう。」

 

アザゼルさんが言いながら外を見る。

 

外には無数の魔法陣から次々と魔法使いらしき人が出てきて停止している外で護衛をしていた天使、堕天使、悪魔を倒していた。

 

その後俺とリアスは部室へ行き魔法使いに囚われていたギャスパーと小猫ちゃんを救出、ギャスパーが根性見せて時間停止と魔法陣を止めた。

 

外に出るとアザゼルさんと魔王クラスの魔力を持った悪魔と戦っていた。

 

「カテレア・レヴィアタン・・・。」

 

戦闘を見ていたリアスが呆然としながら呟く。

 

「レヴィアタン?」

 

「ええ、彼女は旧魔王のレヴィアタンの末裔よ。」

 

っ!?

 

「カテレア・レヴィアタン、時間停止も魔法陣も消えたぜ?それでも続けるつもりか?」

 

「当然です、アザゼル。この場でここにいる全員を倒し我々がこの世界をもう一度作り直すのです!とはいえこのままでは分が悪いですからね。奥の手を使わせてもらいましょう。」

 

そう言い懐から瓶を取り出しその中身を飲み込んだ。

 

その瞬間にカテレアの力が膨れ上がる。

 

「オーフィスの蛇か。」

 

「ええ、彼の力を少々借りました。これであなた方愚かな統率者を滅ぼす事が出来る。そして───」

 

そう言い俺を見るカテレア

 

「見つけましたよ、魔王ルシファーの血を持つ者兵藤一誠。いえ────ヴァーリ・ルシファー」

 

カテレアの言葉を聞いて俺は一瞬でキレた。

 

「さあ!我々の仲間に────え?」

 

言い終えるより早く俺はカテレアを胴体から真っ二つにしていた。

 

「その名で俺を呼ぶんじゃねぇ。そして俺はお前等の仲間にはならない。」

 

止めを刺そうと構えた時カテレアが霧散し、俺を包み込んだ。

 

「こうなることも分かってました。なのでここにいる全員を私の命と引き換えに貴方の力で道ずれにさせてもらいます。」

 

その言葉を最後に黒い霧が俺の中に入ってくる。

 

俺に中に入ってきた霧は俺の心の奥底にある憎悪を増幅し抵抗する間もなく俺を飲み込みそこで俺の意識は途絶えた。

 

 

 

「なにっ!」

 

イッセーが霧に包まれた瞬間にアザゼルが仕掛けたが逆にイッセーに左腕を切り落とされていた。

 

「アザゼル!」

 

「くそ!なんてスピードだ!」

 

言いながらアザゼルはこちらへ戻ってきた。

 

「どういうこと!?」

 

「恐らくだが、カテレアの力とオーフィスの力でイッセーの中にある負の感情───ルシファーに対する憎悪を増幅させて暴走させたんだろう。」

 

「抑える方法は?」

 

「意識を飛ばして霧の力を取り除く。・・・とはいえ手加減なしのイッセーに加えて暴走で力の上昇が尋常じゃない。実際かなり本気で仕掛けた俺の腕が斬り飛ばされた。あのレベルを相手に気絶させるというのは殺すよりも難しいだろうな。」

 

アザゼルの言葉に聞いていた全員が黙り込む。

 

禁手化(バランス・ブレイク)

 

イッセーか感情の無い声で禁手化(バランス・ブレイク)する。

 

『ぐあああああ、イッセー!やめろ!』

 

「アルビオン!?」

 

『赤龍帝・・・いや、兵藤里奈。今の俺じゃ何もできん。すまないがイッセーを頼む。俺はイッセーの意識に潜って何とかしてみる。どれだけ出来るかわからんがな。最悪の場合は───頼んだぞ。』

 

声が途絶えたあとイッセーの鎧が真っ黒に染まる。

 

『恐らくアルビオンも抵抗はしているだろうが飲まれてしまったのだろう。でなければあんな禍々しい色に鎧は染まらないだろう。』

 

何かいい案は?

 

『わかっているだろう?アレ(・・)しかあるまい?俺としては()の力を借りるのは癪だがな。』

 

でしょうね~。

 

イッセーの血を開放しておいて私だけやらない訳にはいかないわよね~。

 

 

 

────そして冒頭へと戻る。

 

 

 

「我 ここに封印を解かん 我に流れる巫女の血よ 全ての力を解放する!」

 

私が呪を唱えると同時に体の中が熱くなり力が溢れ出す。

 

纏うオーラも色が変わり真っ赤に染まる。

 

そして髪の色と目の色も真っ赤になっているだろう。

 

さ~ていくわよ?ドライグ

 

『仕方ないな、制御は任せろ!』

 

憑依・禁手化(ポゼッション・バランス・ブレイク)!!」

 

叫んだと同時に中からドライグ、外から別の力と意思が流れ込んでくる。

 

「はあああああああああああああああああああああっ!!」

 

ドンッ!!!

 

叫び終えると私の周囲が5メートルほど抉れ服装も巫女服に軽装の鎧が装着される。

 

『くはぁ。ひっさびさに呼び出されたと思ったら面白い事になってるじゃねぇか。』

 

さっそくで悪いんだけどアレ止める方法無い?

 

『イッセーの坊じゃねぇか。ふむふむ・・・オーフィスの蛇か、やっかいな。』

 

イッセーは私の力を警戒か怯えか動かずにいる。

 

どうにかなる?

 

『そうだな~・・・おい、そこの紅髪の嬢ちゃん。』

 

「え、え!はい!」

 

呼ばれると思ってなかったのだろうリアスがうろたえながら何とか答える。

 

『イッセーのつがいだな?』

 

「つ、つがい!?」

 

「他に言い方無いの?」

 

『お前等の言葉だと・・・嫁?』

 

「嫁!?」

 

「あ~も~・・・まあいずれなるんだからそれでいいわ。それでリアスに何させんの?」

 

『まずは里奈と俺とドライグでイッセーのオーラを一瞬だけ吹き飛ばす。その隙に紅髪の嬢ちゃんがイッセーに接吻して滅びの魔力を送り込む。制御とか使い方とか考えないで全力でお前さんの気持ち(・・・)を送り込むんだ。うまくいけばオーフィスの蛇は消えるだろう。それさえなくなれば纏わり付いている他の気配はアルビオンが半減で小さくして吹き飛ばせるだろう。』

 

「キ、キス・・・。」

 

「リアス!イッセーの事頼んだわよ!」

 

私の言葉に覚悟を決めたのか

 

「ええ、わかったわ。」

 

うん、いい答えね。

 

『ドライグ!制御ミスんじゃねぇぞ!』

 

『相変わらず一方的だな、。まあいい、任せろ!ここで失敗したら「赤龍帝」ア・ドライグ・ゴッホの名折れだ!おもいっきりやれ!』

 

『里奈、全オーラをアスカロンに集めて一気に吹き飛ばすぞ!』

 

「おっけー。リアス、私のこの力も時間に制限あるから失敗するんじゃないわよ!」

 

「ええ!覚悟は決めたわ。」

 

お~し、いくわよ!

 

「はああああああああああああああああああ!」

 

アスカロンを構えオーラを集中する。

 

「があああああああ!」

 

イッセーがこちらの動きに反応して攻撃を仕掛ける。

 

「「「させない」」」

 

祐斗、イリナ、ゼノヴィアが間に入りイッセーの剣を受ける。

 

が、それも一瞬で飛ばされる。

 

「雷光よ!」

 

「止まれぇぇぇぇぇ!」

 

「はああああっ!」

 

朱乃が雷光でイッセーを牽制し、ギャスパーがイッセーの動きを止め、小猫が気を纏った攻撃を当てる。

 

みんなナイスフォロー!

 

「全員退避!!」

 

みんながイッセーから離れたのを確認して私とリアスが駆け出す。

 

「くらえええええええええ!」

 

ズバアアァァァァァァァァァァァァァン!!

 

私の放った一撃がイッセーに直撃し、オーラを吹き飛ばす!!

 

その一瞬の隙を見逃さずにリアスがイッセーに抱きつき

 

「イッセー、戻って来て!!」

 

そう言いイッセーにキスをし、消滅の魔力を流し込む。

 

うわ~、傍から人がキスしてるのを見るのって照れるわね。

 

数秒キスした後リアスは力を使いすぎたのかふらっと後ろに倒れそうになるがイッセーが抱きかかえて倒れないようにしていた。

 

禍々しいオーラは消え、鎧も白く戻っている。なんとかなった?

 

が、

 

「祐斗!リアスを頼む!」

 

そう言いイッセーはリアスを突き飛ばし祐斗に渡す。

 

そしてみんなから離れて

 

祝福の聖剣(エクスカリバー・ブレッシング)!!」

 

カッ!

 

エクスカリバーを頭上に構え祝福の力を自分に当てる・・・・って、悪魔に祝福!?

 

「うがああああああああ!!」

 

苦痛に叫ぶイッセーだがイッセーの体から黒い霧が出てきて浄化されて消えて行った。

 

「アーシア!」

 

私がアーシアに叫ぶとイッセーに駆け寄り回復のオーラを当てる。

 

「お兄ちゃん!!」

 

「ああ、助かったぜアーシア。」

 

私達もイッセーに駆け寄り

 

「大丈夫なの?」

 

「ああ。みんな迷惑かけたな。特に姉ちゃんには、その力使わせちまった。」

 

「気にしなくていいわ、弟を助けるのは姉の務めよ。」

 

そう言って頭を撫でてあげる。

 

「ははっ、ありがとう姉ちゃん。・・・えーとグレートレッド、まだいるよな?」

 

『おう!久しぶりだなイッセー。』

 

「アスカロンで力上乗せしたのは分かるんだけどさ、おかげでアルビオンが気絶しちまったよ。」

 

『・・・・・・・・てへ』

 

「てへ、じゃねぇぇぇよ!おかげで祝福の聖剣(エクスカリバー・ブレッシング)でカテレアの霧追い出すのに使って死にそうだったよ!てかもうちょい強かったらマジで死んでたよ!俺。」

 

『あ~・・・言いにくいんだが、俺が制御して抑えなかったら消し飛ぶ位の力流れ込んできてたぞ?』

 

「グレートレッド~。」

 

『あは、あははははは・・・・ドライグを信じてたからさ~・・・・・あ!そろそろ里奈もしんどいだろ!そろそろ帰るわ!バイチャ!!』

 

そう言いグレートレッドの気配が消える。

 

「待てこらぁぁぁぁぁ・・・・あ。」

 

カクン、と膝のちからが抜け倒れそうになった所を祐斗が支えてくれる。

 

「里奈さん大丈夫?」

 

言いながら座らせてくれる。

 

「ありがと祐斗。力の使いすぎで立ってられなくなっちゃった。」

 

鎧も解除され、目の色も元に戻ってるだろう。そして

 

「お姉ちゃん、髪の毛が白く・・・。」

 

「ああ、大丈夫よ。力の使い過ぎで一時的に白くなってるだけだから。一週間もしたら元に戻るわ。」

 

とはいえ、この後の説明が大変ね~。

 

イッセーと私の事で。

 

なんとか上手く出来たけどこの後の説明の事を考えてゲッソリするのだった。




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