前回の後書きで予告した通り、Aqoursから3人ほど、登場します。
お楽しみいただけたら幸いです。
気がつけばその男の子は、私のすぐ近くに居ました。
その男の子、「ユウ君」と出会ったのがいつだったかなんて覚えていません。
生まれたときから一緒だった気もしますし、3歳ぐらいだったような気もしますし、それよりもっと後だったような気もします。
でも、恐らくそんなことは関係ありません。
とにかく私たちはいつも一緒でした。
実は前世でも一緒だったのではないか。
そう思ってしまうくらい。
私と、ユウ君と、あと2人の幼馴染の子たちと、毎日日が暮れるまで遊んでいました。
10歳くらいの時のことです。
私たちは公園で木登りをしていました。
「おい見ろよ皆!こんなところまで登れたぞ!」
ユウ君はその公園で一番高い木の3分の2ほどまで登っていました。
3分の2といっても、8メートルはあったと思います。
「ユウ君!危ないよ!」
「そうだよー!降りてきなよー!」
「お父さんたちに言っちゃうぞー!」
私たちはユウ君に呼びかけました。
でも、ユウ君は
「へへっ、平気。平気。」
そう言ってもっと上へ登ろうとしました。
しかし、次の瞬間、手を滑らせて根元の茂みに落ちてしまいました。
私たちは一瞬、何が起きたのか分かりませんでした。
10秒ほどかかってようやく、ユウ君が落ちたと理解すると、慌ててユウ君に駆け寄りました。
ユウ君は気を失っていました。
「ユウ君!!」
「起きてよ!ねぇ!」
「ユウ!ユウ!」
幸いにも血は出ていないようでしたが、返事がありません。
「ユウ君!ねぇユウ君ったら!」
「私、お父さん呼んでくる!」
「私も行く!」
私以外の2人は、それぞれの家に向かって走っていきました。
「ユウ君!ユウ君!」
いくら呼んでも、揺すっても、ユウ君は起きません。
「ユウ君!死んじゃ嫌だよ...。」
私は、泣き出しました。
大声で、泣きました。
すると、不意に手が、ガシッと掴まれました。
驚いて手を見ると、それはユウ君の手でした。
ユウ君は笑って、
「...痛ぇ。」
と、言いました。
そして起き上がって、私の頭に手を置き、
「俺が千歌たちより先に死ぬわけないだろ。」
そう言いました。
「ユウ君!!」
私は泣きじゃくりながら、ユウ君のことを抱き締めました。
その時、ユウ君は私に言いました。
「千歌、約束する。俺はお前たちより先に死なない。例えこの先、何があっても。」
そう、約束してくれました。
だから私には、目の前に広がっている光景が、信じられません。
きっと、何かの間違いです。
ユウ君が、私の足下で、血を流して倒れている。
そんな光景が。
どうだったでしょうか?
恐らく、思ってた登場の仕方と違うと感じた読者の皆さまが多いでしょう。
すみません、どうしても必要だったんです。
次回からはしっかりと現代のAqoursを登場させますので、読んでいただけたら幸いです。
あと、お気に入り登録してくださった
ぴんころさん、ハイパームテキさん
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