死にたがりの少年と、輝きたい少女達   作:ミサエル

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どうも、ミサエルです。

戦闘描写を書き直しました!

修正前のものは本当に酷いものだったのでこれで少しはマシになったはず...だと思います。

ですがもしかしたら、僕が勝手に贔屓目で見てしまっているということもあるので

「前回と全然変わってねぇじゃねえか!」

と感じた方は教えてくれると助かります。

それでは、どうぞ。


code A-1/久永 悠という男(中編)

仮面の戦士、エターナルへと変身した悠は幼馴染2人を恐がらせた2体のドーパントに対して、静かに怒りを燃やしていた。

 

鳥、というより始祖鳥みたいな見た目の怪人、バード・ドーパント。こちらは空中からの遠距離攻撃が得意なドーパントだ。

 

そしてもう1体の、左腕に鉄球を装着し、肩に鉄板が刺さっている方がバイオレンス・ドーパント。「暴力の記憶」を内包したメモリで変身する脳筋ドーパントである。

 

(両方とも物理特化のパワーメモリ。おまけにT2メモリの副作用で自我を失っているか。好都合だ。)

 

そこまで強い相手ではないと踏んだエターナルは両腕を横に広げ、

 

「来な。」

 

と2体を挑発する。それが戦闘開始のゴングだった。

 

「ギャォォォォォォォ!」

「ガァァァァァァァァ!」

 

それぞれ奇声を発しながら、2体のドーパントは動き出す。

バードは空中へ飛び上がり、バイオレンスはエターナルに向かって走り出した。

 

バードはマッハ2.5の速度で空中を飛び回りながら、己の羽を鋭利な棒状手裏剣へと変質させ、それを何百とエターナルに向かって打ち出す。

 

が、エターナルはそれを羽織っている漆黒のマント、エターナルローブで防ぎ落とす。

 

バードは自身の攻撃が全て、マント1枚に防がれたことに動揺する。

 

それもそのはず。エターナルローブはただのマントではなく、あらゆる熱・冷気・電気・衝撃を全て無効化するのだ。ただ鋭いだけの刃が防がれないわけがない。

 

羽手裏剣が止み、エターナルは掲げていたマントを下ろして、

 

「この程度か。」

 

と言い放つ。

 

「ガァ!」

 

すると隣まで来ていたバイオレンスが、自身の左腕の鉄球でエターナルの顔面を殴ろうとする。

 

だが、エターナルは

 

「振りかぶりすぎだ。」

 

と呟くとその拳をひらりとかわす。そしてすぐにバイオレンスの背後に回り込み掌底を打ち出す。

 

「グォォ!」

 

空振りした自身の拳の勢いにエターナルの掌底の衝撃が上乗せされ、バイオレンスは自慢の左腕が道路に嵌まってしまう。

 

「背中ががら空きだぞ?」

 

左腕を抜こうとするバイオレンスの背中を、エターナルはどこからか取り出したダガーナイフ状の武器、エターナルエッジで2、3度切りつける。

 

するとそこに、フライングプレスを喰らわせようとバードが急降下してきた。

 

しかしそんな単調な攻撃、エターナルが見切れないはずがなく、5メートルほど横に飛んで回避する。

 

当然、途中で方向転換なんて出来るはずもなく、バードとバイオレンスは激突した。

 

「グギャァァァ!」

「グガァァァァ!」

 

その衝撃により、バイオレンスの左腕はさらに深く嵌まった。

 

「やっぱり...物理型は馬鹿だなぁ。」

 

そう言うとエターナルは紫色のメモリを取り出し、

 

「まずはお前からだ、バイオレンス。」

 

獲物を宣言すると同時に、起動する。

 

 

『JOKER!!』

 

 

地球の記憶の声、ガイアウィスパーがメモリの名前を読み上げた。

エターナルはそれをすぐに右腰のマキシマムスロットに差し込む。

 

『JOKER!MAXIMUM DRIVE!!』

 

マキシマムドライブによって最大限に増幅されたジョーカーメモリのエネルギーが、紫色の電流となってエターナルの体を駆け巡った。

 

「...動くなよ?」

 

そう言ってエターナルはバイオレンスを指差す。

その言葉に本能で危険を感じ取ったバイオレンスは、必死になって左腕を抜こうともがく。

 

そんなバイオレンスに向かってエターナルは走り出す。

走りながら、右足にジョーカーのエネルギーを集中させる。そして残り約1メートルの地点でジャンプし、

 

「ライダー、キック。」

 

あらゆる世界の戦士に受け継がれてきた必殺の蹴りを、バイオレンスに叩き込んだ。

 

「ハァァァァァァァァ!!」

 

直撃する寸前、ようやく左腕が抜けたバイオレンスだったが、時すでに遅し。

 

「ガァァァァァァァァァァ!」

 

断末魔を上げながら、爆発した。

 

バイオレンスが居たところに、サラリーマン風の男性が倒れ込み、その額からメモリが排出された。

 

エターナルはそれを拾い上げる。

 

「まずは、1本。」

 

そう言ってバードに顔を向ける。

 

「...グェ!」

 

その視線に耐えられなかったのか、はたまた同族が倒された恐怖に駆られたのか。バードは飛んで逃亡を試みる。

 

「見逃してやるとでも思ったか?」

 

エターナルはエターナルエッジを取り出すと、付属しているマキシマムスロットにエターナルメモリを差し込む。

 

『ETERNAL!MAXIMUM DRIVE!!』

 

マキシマムドライブが発動した瞬間、バードの体に強力な電流が走った。

 

「ギャァァァァァ!」

 

その電流により、翼を動かすことが出来なくなったバードはたちまち落下し始める。

 

すかさずその落下地点に入り込むエターナル。

もう一度ジョーカーのマキシマムドライブを発動させ、今度は右の拳にエネルギーを集中させる。

 

「ハァァァァァァ。」

 

溜めを作り、バードの落下のタイミングと合わせそして、

 

「ライダーパンチ!!」

 

ありったけのエネルギーを込めて拳を振り上げた。

 

「オラァァァァァァァァァ!!」

 

その一撃は抵抗する術も体力もないバードに直撃し、

 

「グギャァァァァァ!」

 

バイオレンスと同様に、バードも爆発四散した。

 

地面にはランニングウェアを着た女性が打ち上げられ、彼女の右の太腿からメモリが射出された。

 

エターナルはそれを拾い、先ほどのバイオレンスとジョーカーを取り出すと、

 

「...残り23本か。」

 

そう呟くのだった。

 

 

 

エターナルは千歌と曜の方へゆっくりと歩み寄る。

その姿を見て千歌は何故か、

 

「...仮面、ライダー。」

 

と呟いた。

 

「仮面『ライダー』?千歌ちゃん、どの辺が『ライダー』なの?」

 

曜がもっともな疑問を口にする。

 

本来の『rider』とは『乗り手』を表す英単語であり、エターナルは別に何かに乗っていたわけではない。

 

「分かんない。でも、何かそんな気がしたの。」

 

その問いに対して、千歌は答える。

 

「千歌にしては、良いネーミングセンスじゃないか。」

 

エターナルは千歌にそう言うと、ベルトを閉じ、メモリを引き抜く。

するとすぐに千歌達が見慣れた悠の姿に戻る。

 

「まぁ、この場合は良い『勘』って言った方が良いのかな?」

 

そう言うと悠はいたずらっ子のようにニカっと微笑んだ。

 

「ユウ君!!」

「大丈夫なの!?」

 

千歌と曜が悠に駆け寄る。

 

「さっきの戦い見たろ?平気だよ。」

「でも、足は...?」

「そうだよ!血が出てたじゃん!」

 

スクラップの下に血だまりができていたのだ。千歌と曜が心配しないわけがない。

 

しかし悠は軽い態度で、

 

「あぁ、もう平気。ほら。」

 

そう言ってその場で6回ほどハイジャンプをした。

 

「...うん。」

「...分かった。」

 

煮えきらない態度だが、どうやら2人とも納得してくれたらしい。

 

「うんうん。まぁ、2人が気にすることじゃねえから。」

 

悠は携帯電話を取り出しながら2人に言う。そしてどこかに電話をかけ始めた。

 

「あぁ、もしもし。警察ですか?『ガイアメモリ犯罪』による事故なんですけど...。」

 

どうやら警察に通報しているらしい。だが、千歌と曜にとっては初めて聞く罪状だった。

 

「...はい。はーい。それでは。失礼しまーす。」

 

電話を切ると、悠は2人に向き直り

 

「さて、学校には警察から連絡してくれるらしいから。今日は帰って寝るぞ!」

 

そう言って2人の間を通って歩き出す。

 

 

「...待って。」

「ユウ君、ストップ。」

 

すると、後ろから千歌と曜に両手を掴まれた。

2人は悠に言う。

 

「ちゃんと説明してよ。『仮面ライダー』のことと、あの怪人のこと。」

「それに、ユウ君の足のこともね。」

 

悠は首だけ動かして2人の目を見る。

真っ直ぐな、本気の目だ。

曜ならともかく、一度こうなった千歌は言っても聞かないことを悠はよく知っている。

 

(まぁ、こうなる気はしてたけどな。)

 

そう思い、悠は軽くため息をつく。

 

「分かった。とりあえず、手を放してくれ。」

 

悠に言われ、千歌と曜は素直に従う。

両手が自由になった悠は、左手を腰に当て、右手で頭をガシガシ掻いた。

そして、2人に向かって言うのだった。

 

 

「分かった。教える。...先に言っとくが、後戻りはできないと思え。」

 

 

 




いかがだったでしょうか。

次回は悠の秘密が明かされる回です。

僕は次の話まではゲームでいうチュートリアルのような感覚で書いているので、Aqoursの物語が始まるのは次の次の話からとなります。

楽しみにしていただけたら幸いです。

また、新たにお気に入り登録してくださった、

アーペさん、アスティオンさん、RODEOさん、君更津 宙次郎さん、〈ディザスター〉さん、セイ2015419さん、花蕾さん、綾瀬絵里さん

ありがとうございます!
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