貴方、生きているのでSANチェックです。   作:トメィト

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目星……02 クリティカル
アイディア……11
投擲……05 クリティカル


主人公の殺意高すぎじゃないですかね……?


貴方、神話技能を手にしたのでSANチェックです。

 

 

 

 

 

 

 

 

「宝具―――展開します……! 仮想宝具 疑似展開/人理の礎(ロ-ド・カルデアス)!」

 

 デミ・サーヴァントの少女、マシュ・キリエライトの宝具が発動する。

 自身のことを救ってくれたマスターを唯々助けたいという想いを元に作られたソレはマスターに対する危機を防ぐ絶対の盾となる。目の前に存在するは世にも悍ましい風貌をした巨大な魚人、魔神柱とはまた違う生物の格を見せつける存在に対しても彼女の宝具(想い)は負けることがなかった。

 

 巨大な魚人の剛腕を受け止め、そのまま無力化する。

 その隙に斬りかかるのは歴史に名高い竜殺し。幾重もの英雄を屠った不死身の邪竜、ファヴニールを屠った英雄。光に反射する銀髪を靡かせながら、自身の得物であるバルムンクを振りかざす。

 

「―――幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)!!」

 

 邪悪を沈めた竜殺しの剣が弾かれた剛腕を捕らえる。凄まじい衝撃と共に轟音も響き渡り、離れているはずの立香の身体すら震わせた。だが、未だ相手は健在。攻撃を受けた腕も傷を負ってはいるものの、切り落とすには至らなかったようだ。ジークフリートは深追いをすることなく船の甲板に着地する。

 

 ここで巨大な魚人に動きが見えた。

 

『■■■■■■――――』

 

 魚人は巨大な口を開けて大きく咆哮をあげる。その衝撃は凄まじく、海を揺らし立香達が乗っている船を大きく揺らす。それだけではない。船の甲板に人間のものと同じような手が生え、そこから顔だけ魚のような未知の生物が次々と船に乗り込んでくるのである。彼らは巨大な魚人の咆哮に呼応するかのように数を増やしていき、甲板にいる英霊や海賊たちに向かって襲い掛かって来た。

 

「う、うわぁぁっぁぁあああ!!?? な、何だこいつら!」

「銃だ、銃を撃て!!」

「ダメだ。数が多すぎr――――ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!」

 

 海賊たちも必死に応戦するも、その身体能力と不気味な風貌に押され、次々と犠牲者を増やしていく。

 だが、彼らとて負けるだけではない。巨大な魚人に対して効果的な戦果を挙げることができなかったエウリュアレの矢はこの魚人達には通じるようで、射貫いた者達で潰し合いをさせる。魚人もエウリュアレの存在に気づくが、彼女はアステリオスが守っている為迂闊に近づけないようだった。

 

「あの化け物、仲間も呼べるようだね!」

「そのようです。見ていて気持ちのいいものとは言えません!」

 

 船の船長にして聖杯を所有するドレイクは海賊たちを守りながら、マシュはマスターである藤丸立香を守りながら出現した魚人をさばいていく。だが、彼女達の言う通り次から次へと湧き出てくるため完全に鼬ごっこになってしまっていた。

 

「もしかして向こうのお手伝いに行った方がいいのかしら」

「いや、このでかい化け物の攻撃は俺達じゃないと捌けない。このままやるしかないぞ」

「了解~」

 

 完全な硬直状態。

 そんな中、カルデア中の嫌われ者筆頭であるマスター。乾真琴は襲い来る魚人達を魔術で焼き払い、ドレイクやマシュがカバーしてくれる位置まで誘導しながら考えを巡らせていた。

 

 

――――あの巨大な魚人の行動と湧き出ている奴らの行動。これはどう考えても知能のある存在の動きだ。巨大な方は俺達ではなく船を狙い、呼び出された魚人達は真っ先にエウリュアレを狙った。これは誰が何をしているのか、どのような役割を果たしているのか理解しているからに他ならない。

 

 

――――なら、あいつらの意識を逸らすことができれば思い出した魔術でどうにかなる。……あ、そうだ。

 

 

 考えを整理した真琴は手に持ったネクロノミコンを握りしめながら、甲板の上を加速する。

 海賊、英霊、英雄、怪物、女神の間を通り抜け、船の先端まで走り切るとそのままの勢いを保ちながら手に持ったネクロノミコンを思いっきり巨大な魚人に向かって投げる。

 魔術によって強化された肩で投擲されたネクロノミコンは()()にも狙いが外れることなく巨大な魚人の目の前まで飛んでいった。目の間にその本が来た時、巨大な魚人は何かを感じ取ったかのように少しだけたじろぎ、ネクロノミコンを凝視する。

 

 真琴はその隙に先程思い出した魔術を発動した。

 

 

『■■■ ■■■■! ■■■ ■■■■■! ………■■の■■!』

 

 

 

 

 

~~

 

 

 

 

 

 

 意識を取り戻した時、俺が見た光景はボロボロの甲板に、倒れる皆の姿。そして、先程まででは考えられないくらいの澄んだ青空と穏やかな海だった。急いであたりを見回してみても、見るだけで正気を奪われるような化け物も、その手下みたいなやつも見当たらない。もしかしてあれは夢だったのではないかと思うほどにその痕跡を見つけることはできなかった。

 

 取り敢えず、俺はまだ目を覚ましていない人達の方を揺すって順番に起こしていく。

 

「んっ、んー……はっ!? ま、マスター!? 大丈夫ですか!?」

「うん。大丈夫。どうやら何とかなったみたい」

 

 最後にマシュを起こして自分が分かる状況を説明する。とりあえず、何とかなったということ以外は分からない。

 そこで俺は恐らくあの化け物を退けたのだろう真琴を探すことにした。真琴は船首で頭を抱えながらふらついていた。何かしらの無理をしたのかもしれないと、マシュと共に彼の下に向かう。

 

「……ま、真琴さん! フラフラですけど大丈夫ですか!?」

「……ダメ、かも……」

「もしかして呪われた? それとも魔力がやばい!?」

「……いや、船酔い」

 

 一気に肩の力が抜けた。マシュも肩をなでおろしている。

 俺にはどうやったのかまるで分らないけれど、恐らく素人の俺には理解できないことをしてくれたんだろう。だったら、あんな化け物を退けるという偉業を成し遂げた友人にお礼を言わなければ。

 

「真琴、ありがとう」

「……ごめん立香。今はお礼よりも酔い止めをください……」

 

 心なしか俺の顔を見て更に吐き気を催した気もするけど、今回は見逃そうじゃないか。

 そんなことを考えつつ懐に忍ばせてある酔い止めをそっと差し出すのだった。

 

 

 

 




お見事! 無事に危機を乗り越えられたみたいでワタクシも大変鼻が高いですよォ!
まぁ、今回はチュートリアルなものですしぃ?
まだまだ苦労は終わらないでしょうけどね?
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