ぼっちが人前で歌などハードルが高すぎる   作:祥和

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十二話Gです。

きりしら、ビッキーサイドのお話がメインになります。

やっぱり、Gも十三話に落ち着きそうな感じです。

では、駄文ですがお付き合いください。


第十二話G

司令達も退出し、特にやる事が無くなってしまったので、小日向と一緒に発令所に行く。

 

「比企谷君!?大丈夫なの!?」

 

友里さんが心配して声を掛けてくれるが…

 

「いや別に安静にしとかなきゃいけない病気でも無いんで大丈夫ですよ」

 

「それに…」

 

「あいつらが戦ってるのに一人寝てたらまたどやされますよ」

 

ほんと、ぼっちに優しくない世の中である。

 

「まぁ…彼女が無事かどうか心配だもんな?」

 

藤…藤…藤なんとかさんがからかい口調で言ってくるが…

 

「自分がモテないからってボヤかないの」

 

友里さんにバッサリ斬られる。

え…えげつねぇ…

あれ致命傷じゃね?

俺が言われたら泣く自信あるよ?

 

そんな話をしていると、モニターに一人の女性の姿が映る。

 

「マリアさん…」

 

『私は…マリア・カデンツァヴナ・イヴ』

 

『月の落下がもたらす災厄を最小限に抑える為に立ち上がった、終焉の巫女、フィーネだ!』

 

…………やべ、ネタばらしするの忘れてたわ…

 

「八幡…これって…」

 

わかってる、わかってるから何も言うな小日向。

友里さんとか「え?でもさっき櫻井さんが…」とか言って混乱してるから!

 

いやだってこんな全世界規模の中継でピエロやるなんて思わないじゃん?

マリアさん、マジでごめんなさい!

演説は尚も続く…

 

『しかし、微力な私1人の力では、この災厄の前にはあまりにも無力だ』

 

『だけど歌がある!』

 

『歌が力になる、歌の力で、皆で世界を守ろうではないか!』

 

『世迷い言と思うかもしれない、でも、ほんの少しだけ信じる勇気を持って欲しい!』

 

『全世界の皆!私に歌を届けて欲しい!』

 

『健やかなる者も、病める者も、等しく皆の力でこの災厄に立ち向かい、共に乗り越えようでは無いか!』

 

『自分の想い、自分の歌で立ち上がるのは今をおいて他に無い!皆の力を私に貸してくれ!』

 

そして、マリアさんが歌い出す。

それは悩みも迷いも何もかもを克服するための彼女の信念の歌。

 

あんた…大した役者だよ…

 

そう、マリア・カデンツァヴナ・イヴは迷っていた筈なのだ。

他者を騙る事に、己の本当の願いに。

しかし、優しすぎる彼女は目的の為に非情になど成りきれる訳が無い。

一体何が今彼女をここまで強くしているんだろうな…

 

ともあれ、あんたがフィーネじゃないって事実を知ってる俺でさえ、力を貸したいと思ったんだ。

あんたの言葉…確かに世界に届いた筈だ。

 

*** 八幡out 切歌in

 

融合症例第1号を乗せた調と一緒にフロンティアの中央部に向かって進む。

 

『人ん家の庭を勝手に走り回るノラ猫がぁぁぁ!』

 

この声…あのヤドロクは何処にいるデスか!?

あいつを連れ帰らないと、八幡さんが…

 

やっと、調やマリア以外に好きになれる人が出来たデス!

セレナの時…アタシはいっぱいいっぱい後悔したデス!

 

もう二度と、失うものかと、決めたのデス!!

 

あいつはアタシが絶対に連れて帰るデス!

 

目の前の地面が隆起し、ネフィリムが現れる。

やられた筈なのにしぶとい奴デスね!

 

「あなたは先に行って」

 

「調ちゃん、でも…」

 

「あなたの言葉なら、マリアに届くと思う。お願い、マリアを助けてあげて!」

 

「ここは任せるデス!」

 

「…わかった!待ってて?ちょーっと行ってくるから!」

 

さて…

 

「調、行くデスよ?」

 

「うん、やろう!切ちゃん!」

 

アタシの全身全霊を見せてやるデス!

 

―切・呪りeッTぉ―

 

イガリマの鎌を放ちネフィリムの腕を両断する。

けど、すぐに再生される。

ど、どうなってやがるデスか!?

 

「それならぁ!」

 

―α式・百輪廻―

 

調が無数の鋸を放つけど、ネフィリムに全て弾かれてしまう。

 

どうやら小技でチマチマやっても無駄みたいデスね…

調にアイコンタクトを送る。

 

―断殺・邪刃ウォttKKK―

 

―非常Σ式・禁月輪―

 

アタシの鎌がネフィリムの腕を再度切り裂き、調の鋸がネフィリムの胴体を切り裂く。

 

まだまだデス!!

再生できなくなるまで、切って、切って、切りまくるデス!!

 

―双斬・死nデRぇラ―

 

―裏γ式・滅多卍切―

 

まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!

 

「ハァ…ハァ…ハァ…やったデスか!?」

 

「切ちゃん…それフラグ…八幡の見てたアニメでやってた」

 

「アニメを真に受けるじゃないデスよ!?」

 

「あ…」

 

調の声に振り返ると、調の言った通り、次の瞬間、ネフィリムが何事も無かったように元通りに戻る。

 

これは…なかなかキツいデスね…

 

でも!こちらも引くワケにいかないデスよ!!

 

*** 切歌out 響in

 

走る!走る!走る!ただひたすらに走る!

 

助けなきゃいけない人がいる!

助けたい人がいる!

助けを待ってる人がいる!

 

進む事以外、答えなんてある訳が無い!

胸のガングニールは無くなったけど、この胸の歌だけは絶やさない!

 

「月が落ちなきゃ好き勝手出来ないじゃねぇか!」

 

あれは!ウェル博士!

 

「そんなに言うならあんたが直接行って来ればいいだろ!」

 

「マム!?」

 

ウェル博士が何かを操作すると、外の遺跡が月に向かって飛んでいく。

もしかして、あの中に人が!?

 

「よくもマムを!貴様ぁ!」

 

いけない!憎しみで歌ってはダメ!

 

「手にかけるのか?ボクを殺す事は全人類を殺す事と一緒だぞ?」

 

「殺す!」

 

「うぇぇぇっ!?」

 

ウェル博士の前に立つ。

憎しみで、そんな後ろめたい感情で歌っちゃダメだ!

そんな歌では、誰の心も動かせない!

 

「そこをどけ!融合症例第1号!」

 

「違う!私は立花響、16歳!融合症例なんかじゃない!ただの立花響がマリアさんとお話したくてここに来てる!」

 

「お前と話す事など無い!マムがこの男に殺された、だから私もこの男を殺す!大切な人すら守れないのなら、私に生きる意味なんて無い!」

 

マリアさんが槍を振るう。

気付けば体は勝手に動いて、マリアさんの槍を掴んでいた。

手から血が滴る。

でも今はどうだっていい。

 

「お前…」

 

「意味なんて…後から探せばいいじゃないですか?」

 

「だから」

 

「生きるのを諦めないで!」

 

私の胸の歌!

夜明けを告げる鐘の音奏で、鳴り響き渡れ!

 

~Balwisyall Nescell gungnir tron~

 

「聖詠!?何のつもりで!?」

 

*** 響out 八幡in

 

中継にあの暴走眼鏡が乱入したり、立花が更に乱入したり、どうなる事かと思ったが…

いつも通り、あいつらしいな…

 

でも、あれって追い剥ぎじゃねぇの?

相変わらず無茶苦茶な奴だな…

 

ていうか、何故か不自然に現れた謎の光のせいで大事なところは見えて無いけど全世界生中継で年頃の女性二人が全裸なんだけど…

完全に放送事故じゃねぇか…

 

くっ、無意識に目が胸や尻に…

いや、仕方ないよね?俺だって男だもん。

俺は悪くない。裸エプロン先輩ならわかってくれるよね?

あ、これダメなパターンだわ…また勝てなかった…

などと思っていると横で般若のような形相で小日向がこちらを睨んでいた。

 

「こ、小日向?落ち着け?な?」

 

「八幡?誰に断っていやらしい目で響の裸を見てるのかな?後でお仕置きね?」

 

待て!これは不可抗力だ!

性に興味津々な男子高校生なら仕方のない事だ!

というか、世界中の人が見てるっての!

それに俺の目は腐ってはいるがいやらしくは無い!

…などとは口が裂けても言えず、

 

「…うす」

 

としか返せなかった…

クソッ、理不尽すぎるだろ!

絶対有耶無耶にして逃げ切ってやるからな!

 

『何が起きているの?こんな事ってありえない!』

 

『融合者は適合者では無いはず…なのに』

 

『これはあなたの歌…胸の歌がしてみせた事なの?あなたの歌って一体何!?何なの!?』

 

あー質問タイム入っちゃったか…

これは立花のトンデモパワーが発揮されるパターンだわ。

あのアラサーもそれで負けたって言ってたしな…

ん?これって例えば俺があいつに質問したりしても発揮されるのか?

それなら無敵じゃねぇか…

いや…さすがにねぇだろ…

…無いよね?

 

「いっちゃえ響!ハートの全部で!」

 

感極まった小日向が恥ずかしい事を叫ぶ。

俺ならこんな事を言えば確実に黒歴史更新なんだが…

まぁ…何だ?口出しするのも野暮だよな?

べ、別に小日向にビビった訳じゃないよ?ホントダヨ?

 

『撃槍・ガングニールだぁぁぁぁっ!!!』

 

画面には、マリアさんから強だ…拝借したガングニールのシンフォギアを纏う立花響の咆哮が映し出されていた。




ガングニール強奪事件と全裸生中継事件までいけました(笑)

次話、G最終話になると思います。
たぶん普段より少し長くなるんじゃないかと思われます。

視点の繋ぎの空白があるので仕方ないのですが、たやマさんの所は後少しの所で杉田君が乱入した感じです。
ほんと、杉田君は無茶苦茶してくれますね(笑)
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