ぼっちが人前で歌などハードルが高すぎる   作:祥和

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先に言っておきます。

ブラックコーヒーと殴る壁の貯蔵は十分か?

今回からオリ要素が強くなりますので、ついてこれる奴だけついてこい状態になります。

それでは、駄文ですがお付き合いください。


第五話

――両翼揃ったツヴァイウィングならさ、何処までだって飛んでいける

 

全ては私の力不足だ。

あの時、私が歌っていれば、私がノイズを殲滅出来ていれば、私に力があれば――

 

幾千、幾万、幾億の悔恨。

片翼の鳥は墜ちて朽つるを待つばかり。

 

ならば、この身はいつか手折られるその時まで、せめて剣で在り続けよう。

 

それこそが、分を弁えず空を夢見た憐れな剣の末路に相応しい。

 

***

 

痴女に抱き抱えられて移動させられる。

いわば、お姫様抱っこの体勢だ。

 

世界を探しても、お姫様抱っこをするよりされる方が早かった男など、俺くらいでは無いだろうか?

…死にたい。

 

しかも、この体勢、その…痴女の豊満なたわわが目の前で暴れてらっしゃるのだ。

痴女が飛び跳ねる毎にSAN値がガリガリ削られていく。

 

「あ、あの…」

 

「あん?んだよ?舌噛むぞ?」

 

?言葉使いは粗暴だが割と優しい?

 

「しょ、しょのですね…この体勢は目に毒というか、何というか…」

 

噛んだ。死にたい。

しかし、痴女だから見せ付けてるとか言われたらどうしよう?

くっ、ぼっちにとって痴女がここまで強敵だとは…

 

「あん?」

 

痴女が視線を下に落とすと、状況に気付いたのかみるみる顔が赤くなっていく。

あれ?何か反応可愛いな…痴女なのに…

 

「て…てめえ!!ずっと見てやがったのか!!?」

 

いや、この体勢で見るなと言う方が無理だろう。

男子高校生の性欲舐めんな!

…などとは口が裂けても言えず、

 

「ひゃ、ひゃい…」

 

と返すしか出来なかった。

相変わらずの対人能力の低さに泣きたくなる。

 

結局、それ以降、何か鞭みたいなのでぐるぐる巻きにされて運ばれた。

残念なんて思ってないよ?ホントダヨ?

 

***

 

「この部屋に入ってろ」

 

痴女のアジト的なところに連れて行かれる。

 

「あの、トイレは…」

 

これだけは人として聞いておかなければならない。

垂れ流せとか言われた時には、また黒歴史が更新されてしまう。

 

「安心しろ、中にある」

 

ひとまず、最低ラインは大丈夫なようだ。

 

「それと、コレは預からせて貰う」

 

そう言って、暇潰し機能付き目覚まし時計を奪われる。

俺に定期的に連絡してくる相手など密林さんくらいなので構わないんだが、外部通信手段は取り上げられてしまった。

まぁスマホって電源切ってても探知可能らしいからそのうち二課が助けに来てくれると信じたい。

 

「後は適当に寛いでろ。用がある時ゃここに来る。ただし、この部屋から出ようとした時ゃ容赦しねぇ」

 

つまり、基本的に自由か…

 

アレ?暇を持て余す事にさえ目を瞑れば、働かなくて良くてグータラできる最高の環境じゃね?

 

とりあえず俺は惰眠を貪る事にした。

 

***

 

「おい!起きろ!」

 

そう言って痴女に叩き起こされる。

 

「拉致られて、即眠れるたぁどういう神経してやがんだよ!?」

 

そうは言われてもやる事も特に無いので、寝るくらいしか無いのだ。

…と、振り返ったそこに居たのは、痴女改め銀髪の美少女だった。

 

「てめえは今から実験のモルモットだ。少ぉしばかり人道的じゃねぇかも知れねぇが覚悟しろよ?」

 

まぁ、そうそう旨い話は無いと言うことか…

小町…お兄ちゃんもう帰れないかもしれん…

 

「とりあえず、今からあたしと子供を作って貰う」

 

は?何言ってんだ?こいつ?

 

「融合症例の子供に聖遺物が引き継がれるのか見てぇんだとよ」

 

「いや、子供って…何すんのか知ってんのかよ!?」

 

「あ、あたりめぇだろ!男と一緒に寝るなんざパパ以来だがちゃんと知ってるっつぅの!」

 

ん?何か食い違いがある気がするな…

それとも、こいつのパパが特殊な変態だったんだろうか?

 

「おら!てめえ!!大人しくしやがれ!」

 

「やめろ!やめて!助けて!小町ー!」

 

…抵抗虚しく、銀髪の美少女にベッドに押し倒される。

ちょ…近い近い近いいい匂い柔らかい

 

「ま、待て、落ち着け…さすがに名前も知らん女と子供を作れなんて言われても…」

 

「雪音クリス」

 

くそっ、悪の女幹部が簡単に本名名乗っていいのかよ!?

 

「雪音クリスだ」

 

「お、おう」

 

………え?何?この間?

 

「おら!てめえも名乗りやがれよ!」

 

「ひゃ、ひゃい、比企谷八幡でしゅ」

 

噛んだ。死にたい。

 

「そうか、これであたしとてめえは知り合いだ。何も問題はねぇな?じゃあ寝るぞ?」

 

小町。ついにお兄ちゃん大人の階段登っちゃうみたいだ……

 

結論から言うとそんな事は無かった。

 

何故なら雪音は本当に眠ってしまったからである。

く、別に残念とか思ってないからな?ホントダヨ?

 

ていうか、こいつ、やっぱり何か勘違いしてるな。こいつに情操教育した奴誰だよ?

 

「ん…パパ…ママ…」

 

……口は悪いし態度は粗暴だが、やっぱり普通の女の子じゃねぇか…

 

とりあえず、何処で寝るかね…

 

***

 

「あー!!てめえ!!何してやがんだ!!?」

 

雪音の怒声で叩き起こされる。

 

「一緒に寝ないとコウノトリさんが運んできてくれねぇじゃねぇか!?」

 

性知識は幼稚園児並みか…

 

「おい!何だその目は?腐った目しやがって!」

 

「この目はデフォだっつうの…」

 

流れるように俺をディスるのやめてくれませんかね?

かわいそうな物を見る目で見てた俺も俺だが…

 

「チッ!今日の夜もう一回寝るからな?次は逃げんじゃねぇぞ!?」

 

こいつに指示してる奴をいつまで騙せるか次第だが…この手は使えるかも知れんな。

俺の理性が持ってくれればの話だが…

 

それから1週間…

 

朝、昼、晩は雪音が食事を持って来てくれ、夜は雪音が寝に来るという生活を送っていた。

わかった事といえば、雪音の上は俺の前に姿を現すつもりは無いらしい事と、雪音はテーブルマナーと寝相の悪さが壊滅的なだけの普通の女の子だという事くらいだ。

…しかしほんと食い方汚ねぇな、こいつ。

 

二課のようにコキ使われる事も無く、三食昼寝付き、夜は美少女の添い寝付きか…

 

…うん、二課のみんな、それに小町、俺の事はもう忘れてくれていいんじゃねぇかな?

 

そんな事を考えつつ、雪音と談笑しながら夕食を食べていた時だった。

 

ガチャッ

 

!?ついに雪音の上とご対面か?

 

…振り向いたそこには、ハイライトさんが完全職務放棄した立花が立っていた…




シリアス展開かと思えば…こうなってしまいました
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