何かまた日間ランキングに載ってましたね…
作者自身、日間に載るような万人受けする内容を書いてるつもりは無いので、驚きを隠せません…
期待外れの方には本当にすみません。
S.O.N.G.本部発令所…
ここでは、実際に現場で戦うシンフォギア装者達が後顧の憂い無く、安心して全力で臨めるよう、屋台骨を支える大人達が戦っている。
云わば第二の
「翼さんと調ちゃんのメンタル、急激に低下!」
友里あおいが叫ぶ。
シンフォギア装者のメンタルは、低下すればする程、歌えなくなり出力の低下に繋がる。
云わば、命綱に等しい。
それが急激に下がったのだ、大人達の間に緊張が走る。
「音声はまだか!?藤尭ぁ!?」
司令である風鳴弦十郎が、情報処理能力のみであれば、世界でも五本の指に入り、あの櫻井了子ですら足元にも及ばないエキスパート中のエキスパート、藤尭朔也に激を飛ばす。
それ程までに状況は逼迫しているのだ。
「無茶言わないで下さい!ミリ秒単位で座標がランダムに変わっていて、映像を回すのがやっとです!」
そう、敵地である悪辣と背徳を冠する城、チフォージュ・シャトーは位相差空間内にあり、彼の神掛かった腕であっても、映像を回すのがやっとなのだ。
むしろ、映像を回せるだけでも、彼のその特異性が証明できると言える。
「ボヤいてる暇があったら手を動かす!」
勿論、友里もそう言いながら装者達のバイタル、メンタル情報のモニターから目を離さない。
ここから先は、一瞬たりとも目を離してはならない。
二課時代からシンフォギア装者を支え続けてきた彼女の勘がそう告げているのだ。
天羽奏の時のような悲劇は二度と起こしてなるものか、彼女はそう心に誓っている。
「翼さんが敵の首魁に近付いたと思ったら…急に崩れ落ちて…調さんまで…一体何が?」
緒川慎次がそう漏らす。
彼は、この発令所内での仕事こそ無いが、いざとなれば、敵地に乗り込み、死と隣り合わせの危険な任務に就く。
決して、シンフォギア装者である彼女達だけが敵地で戦っている訳では無いのだ。
彼女達を支える大人達…彼ら無くして、シンフォギアという力は十全に振るう事が出来ない。
「敵の狙いは、対人特化の翼と、ユニゾンの阻止…か」
弦十郎が呟く。
そう、普段の私生活こそだらしない面はあるものの、姪である翼は対人戦に特化した戦闘のエキスパートであり、調もまた、切歌と組む事で、決戦級の力を発揮するユニゾンの使い手だ。
要するに、戦の常套手段である、切り札を先に潰しに来たという事だろう。
敵の狙いははっきりした。
後はどうやってそれを実現したかだが…
「キャロルの錬金術です!ボクにも詳細はわかりませんが、おそらく、錬金術で翼さんと直線上にいた調さんに精神攻撃をしたと思われます!」
この発令所の新たなメンバー、エルフナインが敵の攻撃を分析し、予測する。
正直、了子を除き、異端技術、ましてや錬金術に明るくないS.O.N.G.に於いて、非常に頼りになる新メンバーだ。
そして、最後の1人、フィーネこと櫻井了子は独り呟く…
「錬金術にそんな術あったかしら…?」
自分こそ創始者ではあるものの、キャロルの錬金術はかなりのアレンジが加えられており、確証が持てない故に彼女はそう呟くしかないのであった。
***
拝啓、小町。
お兄ちゃんは今、まさに地獄の一丁目にいます。
風鳴先輩が撃沈した後、他の装者達がキャロルに群がり、しまいには
まさに
最悪、お兄ちゃんはここに骨を埋める事になりそうです。
何故なら、
勿論、お兄ちゃんも死ぬつもりはありませんが、小町も知ってる通り、相手はあの小日向なので、無理そうです。
もしも、お兄ちゃんが帰らなかった時は、お兄ちゃんのパソコンは中を何も見ずに破壊して下さい。
最愛の妹へ、比企谷八幡
やっべー、思わず脳内で小町に向けて遺書書いてたわ…
まぁ、今の現状は概ね遺書の通りだ。
当然、黒い笑顔の小日向の照準は俺に向けられたままだ。
余計な口出しはするなという事だろう。
「あたしがママだろ?な?」
「…おっぱいデカすぎ、ママはこんなバカみたいなおっぱいじゃない」
「バカみたいなおっぱい…」
「ざまぁwwwやっぱりガリィちゃんがママですよね?」
「ガリィきらい」
あ、雪音とまたもやガリィが撃沈した。
ていうか、キャロルは何か胸に恨みでもあんの?
バカみたいなおっぱいってお前…
「アタシがママデスよ!」
「よくわからないけどミカがママダゾ?」
「お前らは語尾のキャラ付けがあざとい、パパに相応しくない」
「ぐぬぬぬ」
「アハハハハ、マスターに嫌われたゾ」
次は暁とミカが撃沈していた。
ていうか、いつの間に俺に相応しいかが基準になってたの?
俺基準にしちゃうと俺自身が誰とも釣り合わんから、全員ダメになると思うよ?
「ふっ、真打の出番ね!世界最高のステージの幕を上げましょう!さぁ、私こそがあなたの本当のママよ!?」
「あら?マスターは私がママじゃ不満かしら?」
「お前らはポンコツ臭がひどい。やっぱりパパに相応しくない」
「そ、そんな事何であなたにわかるのよっ!?」
「ポンコツ?この私が?ポンコツ…」
「そういうリアクションが既にポンコツ」
「くっ、うろたえるな!うろたえるな!!」
「おまけに無駄にうるさい」
次の被害者はマリアさんとファラか…
ていうか、キャロル毒舌すぎね?
ちょっとマリアさん涙目になってんじゃねぇか…
…幼女に言い負けて涙目のマリアさん…
…やっぱポンコツって言われても仕方ないんじゃねぇかな?
「ほ、ほら、キャロルちゃん?私がママだよ?」
次は立花か…レイアは参加するつもり無いみたいだな…
「お前は見た目が汗臭い、シャワー浴びて出直してこい」
「…あ、汗臭い…見た目がって…」
見た目が汗臭いって、すげえ言葉の暴力だな…
立花大丈夫?俺はお前がいい匂いするって知ってるからあんま落ち込むなよ?
うわ、小日向がめっちゃ睨んでる…
何でわかんだよ…怖えよ…
しかし、キャロルはどこでそんな悪口覚えてくんの?
パパ、そんな悪口教えた覚え無いよ?
あ、元凶わかったからいいわ…
やっぱあいつは、キャロルの教育によろしくないな…
***
そういえば、根本的な事なんだが、何でこいつら揃いも揃って、キャロルの母親になりたがってんだ?
お前らそんなに子ども好きだったの?
ガリィにしても、何であんな執着してんのか意味不明だし。
「お前らどいつもこいつもパパに相応しくない!やっぱりキャロルがパパのおよめさんになるしかない!」
キャロル…お前…そんな事言ったら、パパ本気にしちゃうよ?
もし将来彼氏とか連れて来ても、娘は絶対に嫁に出さんとか言っちゃうよ?
…だから、マジな娘じゃねぇっつうの…
やべーな…完全にキャロルのペースに呑まれちまってるわ…
大方、自分が誰かを母親と認識する事で、俺を取られると思ったのだろう。
…かわいいじゃねぇか…
理性はともかくとして、一度心が身内認定を下してしまうと、自分でもどうかと思うくらいダダ甘の俺である。
つまりはそういう事なのだろう。
今からキャロルを他人だと理性でいくら否定しても、もはや手遅れだろう。
記憶が戻ったらどうすんのって?
そん時はそん時だよ。
「お前、そりゃねぇだろ!?てか、八幡も何満更でもねぇ顔してやがんだ!?」
バカみたいなおっぱいが再起動する。
何?お前、ウチの娘に何か文句あんの?
「くっ、まだだ、私はまだ負けていないぞ!?胸が小さいからとてっ!私が引き下がる道理などありはしない!なぁ、月読?」
「…私を巻き込まないで欲しい…」
ちっぱい達も復活したようだ。
月読はマジで御愁傷様…
「お前達がママなんて認めない!パパはキャロルとけっこんするんだから!」
「「「十年早いわ、小娘!!」」」
小日向を除く装者全員が口を揃える。
君たち、こういう時だけ仲いいね?
でも、あんまウチの娘いじめんじゃねぇよ?
これ以上は俺も黙ってないよ?
俺が立ち上がろうとすると…
ヒュン
小日向のビームが擦り、頬から血が滴る…
うす、大人しくしてます…
っべー、今の殺気マジもんじゃねぇか…
ん?ていうか、あいつは何であんな怒ってんの?
そういや、あいつだけ、キャロル登場前から怒ってた気がするんだけど…
まぁ、俺の事だ。気付かぬ内にあいつらを怒らせている事などザラなので、きっとまた何かやってしまっているのだろう。
しかし、どんどんカオスになってんな…
誰がどうやって収拾付けんだよ…
おい、お前ら寄って集ってキャロルに言い寄るのはやめろ!
キャロル半泣きじゃねぇか!?
「キャロル、キャロル、パパが大好きなだけだもん!うわぁぁぁぁん!」
あーもう、キャロル泣いちまったじゃねぇか…
お前ら全員母親失格だ、マジで。
やはりキャロルを任せれる母親役は小町しかいないだろう。
ていうか、最初から小町しかいなかったと思う…
そんな事を考えつつ、小日向をどうしようか考えていると…
「オレは一体何をしてるんだ!?っていうか、何だ、お前ら!?顔怖っ!?」
どうやら愛娘が魔王に戻ってしまったようである…
キャロルちゃん復活ッッ!!
キャロルちゃん復活ッッ!!
いや、まぁ、今の幼児キャロルも捨て難いんですが、魔王キャロルに戻らないと話が進みませんので…